アレルギーや発がんリスクを回避!「安心な食品・危険な添加物」
体に良くない物質も少なくない添加物。全てを避けるのは難しくても、「危険な添加物の見分け方」を知れば、簡単に“体にいい買い物”ができます。安心食品リストもご紹介!
目次
身近な食品にも、これだけの添加物が!
普段何気なく食べている食品にも、想像以上の添加物が使われています。発がん性があるとされ、海外では使用禁止になっている危険な添加物も、知らぬ間に食卓に上がっています。
● コンビニ弁当
添加物の種類が増えてしまいがち
添加物: 調味料(アミノ酸等)、酸味料、pH調整剤、加工でんぷん、香辛料、甘味料(スクラロース、ステビア)、カラメル色素、カロチノイド色素、ベニコウジ色素、ウコン色素、香料
●ミックスサンド
危険度の高い亜硝酸Na入り
添加物: 乳化剤、ビタミンC、調味料(アミノ酸等)、グリシン、酢酸Na、糊料(アルギン酸エステル、加工でんぷん、増粘多糖類、アルギン酸Na)、加工でんぷん、香辛料、カロチロイド色素、クチナシ色素、発色剤(亜硝酸Na)、酵素
● スイーツ
体内で分解されない合成甘味料も
添加物:酸味料、ゲル化剤(増粘多糖類)、香料、甘味料(アスパルテーム、L-フェニルアラニン化合物、アセスルファムK、スクラロース)、カルミン酸色素、酸化防止剤(ビタミンC、ヤマモモ抽出物)、野菜色素
● コーラ
原材料はほぼ添加物
炭酸、カラメル色素、酸味料、香料、カフェイン
添加物を入れずに出す!「毒出しステップ」で免疫バランスを整える
危険な添加物を避け、アレルギーや発がんリスク軽減!
「スーパーに並ぶ加工食品のほとんどに添加物が使われていますが、なかには摂り続けて安全なのか疑問が残るものも。健康のためにも、危険な添加物は避けるのが一番です」と話すのは、科学ジャーナリストの渡辺雄二さん。食品や環境、医療やバイオテクノロジーなどの問題点を、消費者の目線で訴えてきました。
添加物の使用が盛んになったのは戦後から。歴史が浅く、安全性の実験は動物のみ。しかも、複数の添加物を人間が摂るとどうなるかはよくわかっていません。
さらに恐ろしいのは発がん性などの問題が確認されても使われ続けているものがあること。
「その大半は石油などが原料の『化学合成添加物』。なかには微量でも遺伝子を傷つけて発がんリスクを高める可能性があるものも。動物実験では内臓へのダメージや免疫力の低下などが認められた添加物もあります」
食べたあとに口内や胃に刺激を感じた食品や、危険な化学合成添加物を把握して避けるのが安全です。
「商品ラベルの原材料名欄の『/』の後ろが添加物。表示が少ないものや危険な添加物がないものを選びましょう」
添加物の基礎知識
食品添加物とは?
添加物は食品を加工しやすくしたり、色や味、保存性を良くしたりするために使うもの。便利な半面、健康への悪影響が懸念されます。
添加物は食品衛生法で4つに分類。注意すべきは「指定添加物」の一部で、ほかの3つは自然由来で安全性が高いものが多い。
厚生労働大臣が使用を許可した添加物ですが、石油由来などの化学的合成品がほとんど。動物実験で発がん性やアレルギーなどが認められたものも。指定添加物は年々増加中。
添加物の問題点
動物実験のみで人間の調査はナシ
添加物の実験は動物のみで、1品目ずつしか行われていません。「複数の添加物を長期間、人間が口にする」ケースは、謎のまま。
免疫力低下やアレルギーの原因に
化学合成添加物は体内で分解されず、アレルギーや体調不良の原因になる可能性が。免疫力低下を示す、リンパ球減少の報告もあります。
人間の発がんリスクを高める可能性も
ハムなどの加工肉の多くに添加物を使用。WHO(世界保健機関)の関連組織の研究で、加工肉で大腸がんのリスクが上昇するという報告例も。
「一括表示」で隠れている添加物も
「香料」「調味料」などの用途名で一括表示されることもあります。実際にどれだけ添加物が使われているか、消費者からは見えません。
添加物をチェックする方法
スーパーで商品を選ぶときに、商品についているラベルをサッとチェックしてみて。健康を守る見方を知ることが大切です。
(1)ラベルを見て「/」の後ろが少ないものを選ぶ
商品ラベルの「原材料名」のなかに「/」があるかを確認。「/」の後ろが添加物なので、表示の少ないものを選んで。「/」がない場合は無添加。
(2)特に危険な添加物を避ける
「/」の後ろに下記の「特に危険な添加物」がないかチェック。見つかった場合は、違う商品を選ぶのがベスト。
特に危険な添加物
安息香酸Na(保存料)
ドリンク剤に多用。急性毒性が強く、ビタミンCと反応すると白血病の原因物質になる場合も。
亜硝酸Na(発色剤)
ハムなど肉の加工品に使用。肉に含まれる「アミン」と結合すると発がん性のある物質に変化。
アスパルテーム(甘味料)
お菓子や飲料に多用。動物実験で白血病やリンパ腫、人間では脳腫瘍との関係が指摘された。
OPPおよびOPP-Na(防かび剤)
輸入の柑橘類に使用。ラットの実験で発がん性を確認。元は農薬なので微量でも危険度が高い。
タール色素(着色料)
「赤色○号」などと表記され、動物実験などで発がん性の疑いが。「赤色2号」は米国で使用禁止に。
サッカリン、サッカリンNa、サッカリンCa(甘味料)
酢だこやガリ(しょうがの甘酢漬け)などに使用。動物実験で発がん性の疑いが持たれている。
スクラロース(甘味料)
ゼロカロリーの商品に多用。妊娠したウサギの実験で死亡や流産を確認。免疫低下の可能性も。
アセスルファムK(甘味料)
ゼロカロリーの清涼飲料水などに使用。犬の実験で肝臓へのダメージと免疫力の低下の可能性が。
スーパー・コンビニで買える安心な食品
スーパーでよく見かけるおなじみの商品のなかから「無添加のもの」や「安全な添加物を使っているもの」をピックアップ!
ハムやウインナー、たらこ、明太子に使われる発色剤「亜硝酸Na」は発がん性物質に変化する可能性が。加工品以外にも、グレープフルーツなどの輸入柑橘類の防かび剤「OPP」「OPP-Na」も注意。
セブンプレミアム無塩せき スライスハム ロース(セブン&アイ ホールディングス)
[添加物/卵殻カルシウム、香辛料抽出物]
ハムやウインナーには発がんリスクを高める「亜硝酸Na」がつきものですが、不使用のこの商品は貴重。「卵殻カルシウム」は卵由来だから問題なし。
イシイのチキンハンバーグ(石井食品)
[添加物/なし]
材料に使われているウスターソースやトマトペーストも無添加という、奇跡の一品。なのに、おいしさまでキープ!
銀鱈西京漬(味の浜藤)
[添加物/なし]
米こうじを多く配合した西京みそで味付けした、昔ながらの安心できる加工食。乳酸菌入りの発酵食だから、腸活にもおすすめ。
昔のままのさつま揚(マルブン食品)
[添加物/なし]
市販のさつま揚げは「調味料(アミノ酸等)」などの添加物が一般的。魚のうまみが感じられる優しい味わいは無添加ならでは。
おまめさん 茶福豆(フジッコ)
[添加物/なし]
昔ながらの砂糖で煮詰めて保存性を高める“糖蔵”で作られた煮豆。原料の残留農薬や遺伝子組み換え検査も行っていて良心的。
おかめ納豆 極小粒(タカノフーズ)
[添加物/【納豆】なし 【たれ】調味料(アミノ酸など)、アルコール、ビタミンB1 【からし】酸味料、着色料(ウコン)、ビタミンC、増粘多糖類、調味料(アミノ酸など)、香辛料]
納豆の大豆は遺伝子組み換えではなく、無添加だから安心。ただし、たれとからしは添加物が多いので、しょうゆで食べると◎。
ゼロカロリー商品の多くに含まれる合成甘味料「スクラロース」「アセスルファムK」は、肝臓や免疫にダメージを与える可能性が。「調味料(アミノ酸等)」の摂りすぎは味覚力低下などのリスクも。
パスコ 超熟 (敷島製パン)
[添加物/なし]
スーパーで買える無添加の食パン。マーガリンは入っていても悪玉コレステロールにつながるトランス脂肪酸はほぼゼロだから、問題なし。
明治プロビオヨーグルトR-1 低脂肪(明治)
[添加物/なし]
健康的なイメージがあるヨーグルトも、実は添加物が入りがち。こちらは無添加かつ低脂肪なのでヘルシー。女性の強い味方に。
ハーゲンダッツ ミニカップ グリーンティー(ハーゲンダッツ ジャパン)
[添加物/なし]
厚労省の基準「乳固形分15.0%以上、うち乳脂肪分8.0%以上」を満たす、高品質のアイスクリーム。無添加で濃厚!
塩だけで味付けしたポテトチップス
[添加物/なし]
ポテトチップスに入りがちな「調味料(アミノ酸等)」はなし。海塩のうまみとじゃがいもの味だけで満足できるレアで秀逸な品。
キリン グリーンズフリー(キリンビール)
[添加物/炭酸]
ノンアルコールビールで使われがちな「合成甘味料」「カラメル色素」はなし。香料も無添加なのに、ビールの香りやホップの苦みが豊か。
あんぱん(木村屋總本店)
[添加物/乳化剤、pH調整剤]
糖分が高くて雑菌が繁殖しにくいあんぱん。菓子パンの中では添加物が最小限に抑えられているのが特徴。
「カラメルⅢ」「カラメルⅣ」は発がん性の疑いが。表記は全部「カラメル色素」なので、できれば避けて。「赤色○号」などと表記される「タール色素」は発がんやアレルギーのリスクあり。
カゴメ トマトケチャップ(カゴメ)
[添加物/なし]
トマトにはアミノ酸などのうまみ成分が多いので「調味料(アミノ酸等)」を使わなくても深い味わいが。
エバラ 焼肉のたれ 醤油味(エバラ食品工業)
[添加物/なし]
たれに使われがちなカラメル色素が不使用。ただし姉妹品の「黄金の味シリーズ」はカラメル色素入りで要注意。
キッコーマンしょうゆ(キッコーマン食品)
[添加物/アルコール]
大豆や小麦などを発酵させて造った本醸造。添加物のアルコールは、酒などに含まれるものなので問題なし。
ブルドック 中濃ソース(ブルドックソース)
[添加物/なし]
独特の色や味は、野菜や果物の発酵で造られた自然なもの。着色料や増粘多糖類を使っていないのが◎。
S&B ゴールデンカレー(エスビー食品)
[添加物/調味料(アミノ酸等)、カラメル色素、酸味料]
メーカーに問い合わせたところ、危険性がない「カラメルⅠ」を使用。添加物も最小限。
S&B まぜるだけのスパゲッティソース生風味たらこ(エスビー食品)
[添加物/調味料(アミノ酸等)、着色料(ベニコウジ色素、パプリカ色素)]
たらこを含むのに危険度の高い「亜硝酸Na」や「タール色素」不使用は、とても貴重!
うちのごはん 豚バラなすのスタミナ炒め(キッコーマン食品)
[添加物/増粘剤(加工でんぷん)]
たれに入りがちな「調味料(アミノ酸等)」や「カラメル色素」が不使用で好感度大。
これからの問題点
世界的に見ると日本の規制は甘くないほうですが、問題点が浮上しています。「輸入食品が増えると規制を緩めるしかなく、新しい添加物が増えることに。厚労省は今後、積極的に添加物を増やす方針を固めています」(渡辺さん)。
撮影/福島章公 イラスト/やましたともこ
(からだにいいこと2021年6月号より)
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