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ストレスを抱える女性

心を軽くする“ストレスコーピング”とは?3つの方法とやり方を解説

「ストレスコーピング」とは、ストレスをうまく切り抜ける方法のこと。イライラや不安をためすぎると、心身の不調の原因に。今回は、ストレスコーピングの意味や具体的なやり方を紹介します。

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ストレスコーピングとは?

「ストレスコーピング」とは、ストレス対処のことをいいます。コーピング(coping)は英語で、「対処する」「処理する」という意味があります。

ストレスコーピングを行うと、イライラしにくくなったり、うまくストレスを発散できるようになります。ストレスを感じても自分の力で処理できるようになると、「私はどんな環境でもやっていけるんだ」という自信につながります。

ストレスを構成する3つの要素

普段何気なく「ストレス」という言葉を使っていますが、そもそもストレスを構成するものとして、「ストレッサー」「ストレス反応」「認知」の3つの要素があげられます。

ストレッサーは、ストレスの元になる存在。ストレス反応は、ストレスを感じたときに出る反応のこと。認知は、ストレスを受けたときの感じ方のことをいいます。

下の図は、上司に対してストレスを感じている様子をあらわしています。

ストレス構成要素

ストレスの受け取り方=認知
ストレスを与える存在=ストレッサー
ストレスに対する心や体の反応=ストレス反応

【上司に対してストレスを感じているときの場合】

  • ストレスを与える存在=ストレッサー(上司)
  • ストレスに対する心や体の反応=ストレス反応(泣く、落ち込む、うつうつとした気分になるなど)
  • ストレスへの感じ方=認知(「私はダメ人間だ」と感じる)

「ストレッサー」「ストレス反応」「認知」の3つのストレス構成要素を、次から分かりやすく解説します。

ストレスの元になる「ストレッサー」

ストレスを構成する1つ目が「ストレッサー」です。「ストレッサー」とは、自分がストレスを感じたときに、その元となる人や状況のことを指します。

先ほど紹介した図では、上司がストレッサーにあたります。この上司のように、不快に感じる要求や心への刺激がストレスの原因になります。

シーン別のストレッサー

さまざまなシーンで考えると、次のようなことがストレッサーになります。

  • 仕事…多すぎる仕事、理不尽な要求、無茶振りが多い
  • 家族…夫や姑などとの価値観のズレ、共働きなのに家事をしない夫、厄介な親戚
  • 友だち…口を開けば愚痴ばかりの友だち、空気を読みすぎることによる心の疲れ、断れない誘い
  • 自分自身の悩み…仕事でのミス、怒りっぽい自分、人の目が気になる

心理的な刺激以外にも、騒音や臭い、室温、湿度、体の不調なども「ストレッサー(=ストレスを与える存在)」になります。

ストレスに対する心や体の「ストレス反応」

ストレスを抱える女性

ストレスを構成する2つ目が「ストレス反応」です。これは、ストレスを感じたときの自分の心や体の反応のこと。ストレッサーが与える刺激が大きいほど、ストレス反応は大きくなります。

具体的にはストレスを感じると、心や体に次のような反応があらわれます。

【心の反応】

  • 不安になる
  • 自己嫌悪になる
  • モヤモヤする
  • うつうつする
  • ボーッとする
  • 無気力になる
  • 落ち込む など

【体の反応】

  • 泣く
  • ミスが増える
  • やけ食いしてしまう
  • 食事が喉を通らない
  • 眠れない
  • お腹が痛くなる など

ものの捉え方「認知」

ストレスを構成する3つ目が「認知」です。これは、事実に対する自分の受け取り方やものの見方のことをいいます。

例えば、半分水が入ったコップがあるとします。このコップの水を、ある人は「たっぷり入っている」、ある人は「少ない」と感じたとします。

このようにコップの水は同じ量にも関わらず、人によって“捉え方”はさまざま。前者は楽観的に、後者は悲観的に認知しています。後者のように物事を悲観的な視点で捉えがちな人は、ストレスを感じやすい傾向にあります。

次のようなシチュエーションのときに、「A」のような認知をする人は、ストレスをため込みやすい人かもしれません。

・上司がため息をついた

A.「私に対してイライラしているのかも…」
B.「上司もお疲れ気味なのかも?」

・夫に作った料理を「おいしくない」といわれた

A.「せっかく手間暇かけて作ったのに…私って料理が下手なのかも」
B.「こんなもののいい方しかできない人なのか」

・噂話をする友だちに対して

A.「私も噂をされているかもしれない。どうしよう」
B.「噂話はおもしろいけど、この人の前では秘密をいわないでおこう」

「A」のようになんでもマイナスにものを見るクセがある人ほど、ストレスを抱えやすくなります。「B」のように、少しだけ認知を変えると心が軽くなるでしょう。

ストレスコーピングと具体的なやり方

ストレスによって心と体はダメージを受けますが、ストレスコーピングによってそれを軽くすることができます。ストレスの元「ストレッサー」や、自分自身の考え方「認知」を変えることで、「ストレス反応」を減らし、上手にストレスを発散できるようになります。

ストレスコーピングの方法は、大きく分けて

  • 情動焦点型コーピング
  • 問題焦点型コーピング
  • 気晴らし型コーピング

の3つがあります。情動焦点型コーピング、問題焦点型コーピングは、ストレスの元を取り除いたり、気持ちをコントロールしてストレスを軽減する方法。気晴らし型コーピングは、たまったストレスを自分自身で上手に発散する方法です。

ストレスを軽減するために、まずは3つの方法のうち自分に合ったストレスコーピングを探します。次のフローチャートで情動焦点型コーピング、問題焦点型コーピング、気晴らし型コーピングのどれを実践すべきかが分かります。

ストレスコーピング フローチャート 情動焦点型コーピング =自分自身の認知を変えるストレス対処法 問題焦点型コーピング =周りの人間や環境を変えるストレス対処法 気晴らし型コーピング =楽しみを取り入れてストレスを発散する方法

情動焦点型コーピングは、自分の考え=「認知」を、問題焦点型コーピングは、環境や周りの人=「ストレッサー」を変える方法です。

ストレッサーとなる周りを変えるよりも、自分が変わる方がすぐはじめやすく、簡単です。そのためストレスを軽減させたい場合、まずは情動焦点型コーピングからはじめるのがおすすめです。次からくわしいやり方を解説します。

“自分の考え方”を変えるストレス対処法「情動焦点型コーピング」

ストレスを抱える女性

ストレスコーピングの1つ目の方法が「情動焦点型コーピング」です。

情動焦点型コーピングとは、ストレスに対する自分自身の考え方(認知)を変える対処法です。例えば、他人からキツく叱られても、ネガティブに捉えすぎず「次に生かそう」「知識をつけて見返してやろう」と、自分自身の思考を切り替えていく方法です。ストレスをため込んでしまう人は、なかなかこのような考え方、捉え方ができません。

ストレスの原因(ストレッサー)そのものを変えることは、そう簡単ではありません。ストレス軽減の第一歩は、自分の認知を変える情動焦点型コーピングで対処しましょう。

仕事や家族、友人関係でよくあるストレッサーに対して、次のような情動焦点型コーピングでストレスを軽減していきます。やり方やポイントをまとめました。

【ストレッサー:仕事】

  • 仕事と家事の両立が難しい
  • 仕事で無茶振りが多い

【ストレッサー:家族・友だち】

  • 周りに気を使いすぎて疲れる
  • 姑と価値観が合わず、夫も味方してくれない

【ストレッサー:自分自身】

  • ミスばかりする自分が嫌になる
  • 人に怒ったあと、自己嫌悪になる

情動焦点型コーピングのやり方

前向きなお姉さん

情動焦点型コーピングのポイントは、ストレスを感じたとき悲観的に捉えすぎないことです。

例えば、会社の上司に「こんなこともできないのか」と注意されたとします。上司に対して「私にばかり注意してくる」「なんだか嫌味っぽい」と感じたとしましょう。ただし、これは自分が過剰に解釈しているだけで、上司にはそんなつもりがないことも。

そこで、ストレスを感じたときは、一度冷静になって「ネガティブに捉えすぎていないか」を考えてみてください。この場合、ミスを指摘されたことは事実ですが、「私にばかり注意してくる」「なんだか嫌味っぽい」というのは、自分だけがオーバーに感じ取っているだけかもしれません。

なんでもマイナスに受け取ってしまうクセがある人は、客観的な視点を持った人に相談するのがおすすめ。自分では思いつかなかった考え方に気づけて、視野が広がります。そうすると、ストレスを感じるようなできごとがあってもポジティブに物事を受け取ることができ、気持ちが安定してくるでしょう。

ストレッサー別 認知の変え方

情動焦点型コーピングは、ネガティブに物事を捉えがちな人が実践すると、だんだんポジティブな思考に変わっていきます。仕事や家族、自分自身のことなど、ストレッサーとなるものは多々ありますが、次のように自分自身の「認知」を切り替えてみてはいかがでしょうか。

【ストレッサー:仕事】

・仕事と家事の両立が難しい
→ストレスをため込んでいる人は、自己肯定感が低い傾向があります。そもそも働きながら、家事や育児をこなすのは誰だって大変。

「両立できていない」とネガティブに捉えるのではなく、「仕事も家事も頑張っているんだ」と認知を変え、自分を認めてあげてください。

・仕事で無茶振りが多い
→無茶振りが多いことを、「嫌がらせかもしれない」「頼みやすいからいつも私ばかり振ってくるのね!」と捉えるのはマイナスに考えすぎでは? 上司があなたに期待しているからかもしれません。

仕事が大変なのは「スキルアップのために、実力よりも少し難しいことを要求されているからだ」とポジティブに捉えてみましょう。コツコツこなしていくうちに、慣れてスキルが上がっていくはずです。

【ストレッサー:家族・友だち】

・周りに気を使いすぎて疲れる
→人付き合いで疲れるのは、自分が周りからどう思われているのか気にしすぎたり、変なことをいわれていないか過剰に考えすぎているからかもしれません。「他人はさほど気にしていない」と、思考を変えてみてください。

相手が少し苦手な場合、100%の気持ちで相手に向き合うのではなく、ほどほどに付き合っていけばいいやと割り切ってみましょう。一緒にいるのが苦痛なときは、物理的に距離を取ってもOK。

・姑と価値観が合わず、夫は味方してくれない
→「考えが合わない」と悲観的にならず、「他人なのだから価値観が合わなくて当然だ」と開き直ってみましょう。

ムカッとくることをいわれても、いちいち真に受けすぎず適度にスルー。それが難しいときは、自分の心を守るためにも連絡の回数を減らす、誘いを断る回数を増やすなどの工夫をしてください。

【ストレッサー:自分自身の悩み】

・ミスばかりする自分が嫌になる
→ストレスを感じやすい人の多くが、自分を過小評価しています。8割できているのに、できない残りの2割を気にしてしまいます。「会社に行くこと自体大変なのに、よくやっている。ミスは誰にでもある」と思考を変えてください。

気にしすぎが、ミスの原因になっているのかもしれません。ミスの傾向がつかめてきたら、ミスが少ない人にやり方を聞いたり、マニュアルを作ったりするなどの工夫を。

・人に怒ったあと、自己嫌悪になる
→何かしらの理由があって怒ったはず。「大人気なかった…」「怒らなければ良かった」とマイナスに考えすぎず、「どう伝えるべきだったか」を考えることにシフトしましょう。

後悔することも大切ですが、あまり考えすぎると強いストレスになります。怒った相手に対して、どうやってフォローするかを考え、実行すると心が軽くなりますよ。

“周り”を変えるストレス対処法「問題焦点型コーピング」

怒られる女性

ストレスコーピングの2つ目の方法が「問題焦点型コーピング」です。

問題焦点型コーピングとは、名前の通り“問題となるもの”に焦点を当てる対処法。自分ではなく「環境」や「周りの人間の考え方」を変えて、ストレスの元(ストレッサー)を取り除く方法です。

例えば、上司に仕事で理不尽な扱いを受け続けていたら、あなたのために動いてくれそうな人や人事(=周り)に相談し、かけ合ってもらうことで問題の解決を目指します。

先ほど紹介した情動焦点型コーピングは、ストレスの改善には効果的ですが、ストレスの元がなくなったわけではありません。自分の認知を変えてもストレスが軽減しないときは、自分ではなくストレッサーに焦点をあてる問題焦点型コーピングに切り替えましょう。

仕事や家族関係のストレスで使える、情動焦点型コーピングのやり方とポイントをまとめました。

【ストレッサー:仕事】

  • 上司のパワハラで困っている
  • 仕事量が多くて残業が続いている

【ストレッサー:家族・友だち】

  • 共働きなのに、夫が全く家事をしない
  • 友だちが愚痴ばかりいってきてうんざりする

問題焦点型コーピングのやり方

相談する女性

自分ではなくストレッサーとなる問題に焦点をあてる「問題焦点型コーピング」。ストレスを軽減するためのポイントは2つあります。

1.自分だけで周りを変えようとするのではなく、他人を巻き込むこと

自分一人で環境や周囲の人間を変えるのは、簡単なことではありません。例えば、パワハラをしてくる上司に対して一人で戦うとなると、かえってストレスが増してしまいます。この場合、一対一でストレッサーとなる上司と話をするのではなく、会社内で味方を作って協力し立ち向かうことが重要です。

巻き込む人の選び方にもポイントがあります。自分と上司の両方の立場に理解がある人に相談してみましょう。そういう人は、客観的な視点を持っているので、感情にまかせることなく問題解決に向かいやすくなります。

2.ストレッサーから距離を取ること

問題焦点型コーピングでは、問題に焦点をあてるものの、ストレッサーとは物理的に距離を取るのが重要です。しかし、人からの誘いを断ったり、必要最低限にしか関わらないことに罪悪感を覚える人も多いはず。

うまく距離を取るポイントは、自分の時間を充実させ、ストレッサーに割く時間を減らすことです。例えば、苦手な友だちに誘われても、「今週は習い事で忙しいから、今度ね!」と嘘をつかずに断ることができますし、友だちに対しても角が立ちません。

また、暇な時間が多いと、ついあれこれ起きてもないことに不安を覚えてしまい、ネガティブな感情に引っ張られてしまいます。夢中になることが1つでも増えると、ストレッサーのことを考える時間が減り、気持ちの安定につながります。

一人の時間を作る以外にも、習い事やサークルなどの新たなコミュニティに参加するのもおすすめです。対面ではなくても、LINEのオープンチャットやSNSを使ったオンラインコミュニティに参加するのもいいでしょう。

ストレッサー別 ストレスの元を取り除く方法

問題焦点型コーピングは、ストレスを根本から取り除く方法です。ストレスの元がなくなることで、不快な気持ちから解放され、心が軽くなります。仕事や家族などの問題を次のような方法で改善してみましょう。

【ストレッサー:仕事】

・上司のパワハラで困っている
→まずは、会社内で助けてくれそうな人や人事などに相談をしてください。そのときに、上司の言動や行動を記録しておくとスムーズに話が進むでしょう。

また、職場の同僚と仲良くしておくと、上司の攻撃対象から逃れられることがあります。周りの協力を得ることで、上司が自分のパワハラに気づき改善につながると考えられます。

・仕事量が多くて残業が続いている
→自分のキャパシティを超えた仕事が割り振られている可能性があります。上司もあなたの仕事量を把握できていないかもしれません。残業時間や抱えている仕事内容を客観的に伝え、相談してみましょう。

上司にいいにくい場合は、同僚や人事に相談してください。仕事を後輩に助けてもらうなど、人の手をうまく借りましょう。忙しいときは、仕事を頼まれても断ることも大切です。

【ストレッサー:家族・友だち】

・共働きなのに、夫が全く家事をしない
→夫が家事をしないのは、あなたにいつも頼ってばかりでどう手伝えばいいかわからない可能性があります。どんなことをしてほしいのか、明確に指示を出しましょう。

例えば、「私が買い物に行っている間にトイレ掃除をやってほしい」などと具体的に伝えてください。まずは、簡単な家事からお願いを。小さなステップの積み重ねで慣れてもらいましょう。

夫が癇癪持ちで伝えにくい場合は、他の家族から指摘してもらうのも有効です。自分だとうまくいえないことも、他の家族だと上手に伝えてくれるかもしれません。

・友だちが愚痴ばかりいってきてうんざりする
→ストレスをためやすい人は、押されると弱い傾向にあります。愚痴をいわれても「そうだよね」「わかる」と同調せずに、あえて「へぇ…」「そっか…」と興味がない素振りで聞き流すと、相手も飽きてくるでしょう。

また、物理的に距離を取るのも効果的。普段から話しかけられないように、姿が見えたらすれ違う前に避けたり、誘いもできるだけ断る回数を増やしてみてください。

楽しみを取り入れてストレスを発散する「気晴らし型コーピング」

今あるストレスをとにかく発散したい人は、3つ目の「気晴らし型コーピング」を。気晴らし型コーピングとは、ストレスがたまったら、気分転換のため運動したり、ご飯を食べたりして発散=気晴らしする方法です。

例えば、ストレス発散や気分転換、心の疲労回復のために、自然と次のような行動を取っている人も多いのでは?

  • 歌を歌う
  • 運動する
  • ひたすら寝る
  • 誰かと話をする
  • 絵を描く
  • 外に出かける

このように誰でもストレスを発散するために、無意識に気晴らし型コーピングを取り入れています。気晴らし型コーピングの中でも、特に効果の高い発散方法を紹介します。

おすすめの「気晴らし型コーピング」

一番おすすめの発散方法は、運動です。ヨガや、ウォーキング、ジョギングなど、運動ならばなんでもOK。ストレス発散に効果的な理由は、幸せホルモン「セロトニン」が分泌され、精神が安定するから。ストレスを感じたときほど、体を動かすことを習慣にしましょう。

運動以外でおすすめなのが、自分の気持ちを外に表現すること。

ストレス発散のため、本を読んだり、映画を観る人も多いのでは? これも悪くはないですが、気持ちを自分の内側にとどめておくのではなく、外に向けて表現することがストレス緩和に効果的です。表現といっても些細なもので大丈夫。

例えば…

  • 誰かと話す
  • Instagramにお気に入りの写真を投稿する
  • 大きな声で歌う、カラオケに行く
  • 絵を描く
  • 俳句を詠む など

ストレスをためやすい人は、日頃から自分の気持ちを心の中にとどめ、うまく吐き出せずにいます。どんな方法でもいいので自分の気持ちをあらわすことで、心の毒を上手にデトックスできるようになります。

理想的なのは、自分が表現したものを誰かに褒めてもらうこと。見てもらう相手は誰でもOKです。ストレスを笑い話にして、家族や友だちに笑い飛ばしてもらうなど、そんなちょっとしたことでかまいません。

ポイントは、自分の表現に対して、それをけなさずに認めてくれる人を選ぶことです。このように気晴らし型コーピングは、小さなストレスをため込まず、こまめに発散することで心を安定させます。

また、次のように日常生活に支障が出るほどのストレス反応がある場合は、精神科や心療内科を受診してください。

  • 考え事や心配事が多く眠れない
  • 食事が喉を通らない
  • 何をするにも面倒に感じてしまう
  • 趣味を楽しめなくなった

クリニックでは、まずカウンセリングで患者に合ったストレス対策を指導。必要に応じて薬を処方し、治療します。

まとめ:「ストレスコーピング」でイライラ・モヤモヤを解決

普段から強いストレスを抱えている人は、“認知”を変える「情動焦点型コーピング」や、ストレッサー(ストレスの元)になるものを変える「問題焦点型コーピング」で、イライラやモヤモヤした気持ちを軽減しましょう。

やむを得ず強いストレスにさらされたときは、運動や自分の気持ちを表現する「気晴らし型コーピング」で発散をしてみてください。

現代人にとって、ストレスに飲み込まれず、自分自身で心の健康を保つことは、何より大切です。紹介した3つのストレスコーピングを実践して、上手にストレスとつき合いましょう。

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