湯船で気持ちよ~く脱力する「セルフ寝湯」で脂肪が落ちやすい体に
寝る前にお風呂に浸かり、浮力に身を任せてお湯にぷっかり。これで睡眠の質が大きく上がり、眠る間に脂肪が落ちやすい体に変わります。気持ちよ〜くリラックスしながら、ヤセ体質に変わりましょう!
睡眠の質を高める入浴法で、成長ホルモンの分泌を促す
「忙しい時や疲れた時は、入浴をシャワーだけで済ませる人も多いですよね。脂肪を溜めない体作りのためには、ぜひ湯船に浸かってください」と、眠りとお風呂の専門家の小林麻利子さん。
「湯船に浸かると、体の深部の体温が上昇し、体温を下げようと血管が拡張。その後、一気に体温が下がり始めます。副交感神経も優位になりやすいこのタイミングで眠りにつくと、睡眠の質が高まるのです」
睡眠の質が上がると脂肪が落ちやすくなる、とも。
「深い睡眠が得られると、脂肪の分解を促す成長ホルモンが分泌されやすくなります。そのための入浴の条件は『40℃のお湯に15分』です」
睡眠の質を高める特におすすめの入浴法が、「セルフ寝湯」。
「湯船の中で体を浮かせ、フラットにする入浴法です。血圧の低下とリラックス効果で、より副交感神経が優位に。浮力による脱力感は、異次元の気持ちよさですよ」
セルフ寝湯のポイント
眠りが深まり、脂肪が溜まりにくい体になる「セルフ寝湯」。ポイントは次の3つです。
Point 1 ◎ 40℃15分
深部体温が上昇し、副交感神経を優位にする効率的なお湯の温度と浸かる時間が「40℃・15分」。ずっと寝湯をする必要はなく、15分のなかで数分行えばOK。
Point 2 ◎ 入浴前に1杯の水
入浴前にコップ1杯の水を飲んでおくと、汗をかいても血液の流れが滞りにくくなります。温められた血液が全身をめぐりやすくなるため、疲労回復の効果が高まります。
Point 3 ◎ 首まで浸かる
体がお湯に触れる面積が大きいほど温熱効果がアップするので、首のつけ根までしっかり浸かりましょう。深く浸かることで水圧もかかるため、むくみ改善にも効果的。
セルフ寝湯で眠れる体になる理由
セルフ寝湯によって深い眠りが促される理由は、次のような体の変化にあります。
1. 体温をコントロール
「40℃・15分」の入浴を行うと、深部体温がグッと上昇。その後、反動で体温が低下しますが、このときに眠気が訪れます。入眠が促されますが、これは体温を下げようと血管が拡張するため。シャワー浴では、このような短時間での体温の変化は見られません。
2.リラックスできる
熱すぎもせずぬるくもない40℃のお湯に浸かると、スムーズな入眠を促す副交感神経に移行しやすくなります。また、セルフ寝湯では体の大部分をお湯に浮かせます。すると、浮力によって筋肉が重力から解放されるため、全身の緊張やコリをほぐす効果も期待できます。
3.睡眠の量と質が整う
人は深いノンレム睡眠と浅いレム睡眠を繰り返します。寝はじめの90分以内に訪れる深いノンレム睡眠がしっかりとれると、目覚めにくく、熟睡感が得られます。セルフ寝湯を行うと、末端の血流が良くなり、入浴後の放熱が進むため、ぐっすりたっぷり眠れるのです。
セルフ寝湯のやり方
上半身を浮かせて脱力する
首をバスタブのフチに当てたら、バスタブの底からお尻を浮かせ、ひざ〜頭をフラットに。体をお湯から出さず、浮力を感じながら脱力しましょう。15分の入浴時間のなかで数回行います。
上半身が斜めになってもOK
バスタブが狭く、体をまっすぐにできない場合は、バスタブの隅に首をのせて斜めになってもOKです。
お風呂から上がったら
涼しい環境でドライヤーを使う
冬場は寒さによる血管の収縮を防ぐ必要がありますが、夏場はスムーズに体温が下がる環境がベスト。その時、ドライヤーは、扇風機の近くなど涼しい環境で使いましょう。
パジャマに着替えて寝室へ
涼しさを保ったまま寝室へ。眠りにつくと深部体温がさらにグッと下がり、就寝中は発汗するため夏でも長袖長ズボンの寝具が◎。
撮影/神尾典行 モデル/幣原あやの イラスト/やがわまき 他
(からだにいいこと2021年10月号より)
[ 監修者 ]
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