ダイエットに効果的なスーパーフードの摂り方。カロリーより栄養に注目
カロリーの低い食品ばかり選んでいませんか? それでは栄養不足になって太りやすくなってしまいます。そこで、活用したいのが一般的な食品より栄養価の高いスーパーフード。なかでもダイエット、美容効果の高いスーパーフードの解説と、その食材を使ったスイーツレシピをご紹介します。
目次
ダイエットにおすすめ「ビューティー・スーパーフード」を取り入れよう
「カロリーが高いからスイーツを我慢する」、「ダイエットしているからカロリーが低いメニューを選ぶ」など、多くの人はダイエット中にカロリーを気にします。でも、カロリーだけを気にすると、栄養不足になって逆に太りやすくなったり、体調を崩したりすることが。欧米ではカロリーを「Good Calorie (よいカロリー)」と「Bad Calorie(悪いカロリー)」と区別し、カロリーの質に着目する考え方が主流になっています。
そこで、ぜひ取り入れて欲しいのが、栄養価が高いビューティー・スーパーフード。どうせダイエットをするのであれば、美しくスリムになって、リバウンドの心配もしたくありませんよね。栄養価の高い食材を積極的に摂ることで、その理想を叶えることができます!
ビューティー・スーパーフードとは?
1980年代のアメリカ・カナダで食事療法に取り組む医師たちが、栄養・健康成分を多く含む食品を「スーパーフード」と呼び始めたことがはじまり。
その定義はさまざまですが、日本スーパーフード協会は「栄養バランスに優れ、一般的な食品より栄養価が高い食品であること。あるいは、一部の栄養・健康成分が突出して多く含まれる食品であること。一般的な食品とサプリメントの中間にくるような存在で、料理の食材として用途と健康食品としての用途を持ち併せ持つもの」と定義しています。
また、「ビューティー・スーパーフード」というのもあり、これは体の中からきれいになる「インナービューティ」に役に立つスーパーフードです。ポリフェノール、ビタミン、ミネラル、必須脂肪酸などが多く含まれ、ダイエット効果はもちろん、美肌効果も期待できます。
代表的なビューティー・スーパーフードがこちら。・ カカオ
・ チアシード
・ スピルリナ
・ アーモンド
・ キヌア
・ アボカド
・ ココナッツなど
ビューティー・スーパーフードを簡単に取り入れるコツ
栄養価の高いビューティー・スーパーフードの美容・健康効果を効果的に得るには毎日取り続けることがカギ。スーパーフードの魅力は、手軽に取り入れられることにもあります。
例えば、サラダのトッピングにしたり、スムージーに入れたり。いつものメニューにプラスするだけで摂れるものもたくさんあり、自由にアレンジできるので無理なく毎日取り入れることができます。
なかでも、手軽に取り入れやすいビューティー・スーパーフードがこちら。
○ココナッツウォーター
ココナッツウォーターは天然のスポーツドリンクと呼ばれ、栄養たっぷりで脂質ゼロ。 電解質成分が人の体液に近く、細胞への浸透が早いため水分補給に最適です。市販のスポーツドリンクと比較して低カロリーということから海外セレブの間で早くから注目されていました。水分補給としてそのまま飲んだり、スムージーや料理の材料に使うことができるので、無理なく毎日摂ることができます。
またカリウムが豊富で、カルシウムとマグネシウムが2:1と理想のバランスで含まれています。骨を強くしたくてカルシウムをとってもマグネシウムが足りないと骨に蓄積しているマグネシウムが溶けだしてしまい、逆にもろく。ココナッツウォーターは、この理想的なバランスによりカルシウムとマグネシウムの相乗効果を得られます。
カリウムは、水分補給のほかに熱中症対策やむくむ対策に効果があります。そのほか抗酸化作用も含まれており美肌効果が期待できます。
○カカオ
カカオは、マヤ文明の時代から珍重され、高貴の人だけが口にすることができた「神々の食べ物」と呼ばれる果実です。カカオにはカカオポリフェノール、アルカロイドの一種テオプロミンが含まれ、食物繊維も豊富。ちなみにこのデオププロミンはカカオのほろ苦さの素で、自律神経を整えてリラックス効果が得られます。また、女性に不足しがちなカルシウム、マグネシウムも含まれています。
ビューティー・スーパーフードを使った簡単なレシピ
甘いものが食べたいという欲求を満たしながら、しっかり栄養が摂れるオススメのデザートが「アボカドチョコムース風」です。
一般的なチョコレートムースは、生クリーム、卵、砂糖を使っていて食感が軽くておいしいのですが、脂肪分や糖分が多め。でも「アボカドチョコムース風」は、アボカドとカカオパウダーをメインで使っているので、栄養が凝縮しています。強い抗酸化作用のあるポリフェノールやビタミンE、食物繊維、葉酸やオレイン酸などが摂れて、もちろんカロリー控えめです。
アボカドは野菜の中ではカロリーが高めですが、ダイエット中に取ってほしい栄養素がたっぷり。ビタミンEや葉酸、オレイン酸は、細胞の再生を促し美肌と美髪効果が期待できます。
「アボカドチョコムース風」の作り方
このレシピは、甘さ控えめの大人の味になっています。メープルシロップの代わりにアガベシロップを使用してもOK。ケーキのチョコレートクリームとしても使えるので、スポンジの間に入れたり、タルトカップに入れるなど色々なアレンジが楽しめます。アボカドはしっかり熟したものを使用してください。アボカドチョコムース風
材料(1人前、約1カップ半)
A|アボカド…大1個
|カカオパウダー…大さじ2
|メープルシロップ…大さじ2
|バニラエッセンス…少々
|シナモンパウダー…少々
|水…100ml
|自然塩…ひとつまみ
オレンジの皮(オレンジゼスト)…少々
アーモンドスライス(飾り用)…少々
作り方
(1)アボカドを半分に切り、タネと皮を取り除く。
(2)Aの材料を容器に入れ、ハンドミキサーやミキサー、フードプロセッサーなどでなめらかにする。
(3)2にオレンジの皮(オレンジゼスト)少々加え軽く混ぜる。
(4)器に盛り付け、アーモンドスライスをのせる。
もっと甘さが欲しい方は、メープルシロップの量を大さじ3に。また、本みりんやリキュールを加えると大人の味になります。分量はお好みですが、本みりんの場合は小さじ1、リキュールの場合は小さじ1/2がおすすめです。
ダイエット目的でカロリー制限すると栄養不足で太りやすく
一般的に体重を管理するためには「摂取カロリーより消費カロリーを多くする」ことがよいと考えられています。でも、カロリーオーバーするほど食べても体重が増えない人がいたり、逆にカロリーを減らしているのに体重が減らない人も。
これは、体重の増減は単純に摂取カロリーと消費カロリーだけではなく、ストレスやホルモンバランスのほか、たくさんの要因が影響しているから。
ちなみに、摂取カロリーを抑えてばかりいると体は「飢餓状態」と認識し、逆に脂肪をため込もうとします。また、ゼロカロリー商品の中は人工甘味料が使われているものが多く、腸内環境やホルモンバランスを崩す場合や、脂肪をため込んでしまう可能性も示唆されています。
昨今、欧米では「摂取カロリーと消費カロリー」という考え方から、「良いカロリーと悪いカロリー」という考え方に変わってきています。「〇〇カロリーの中身は何か?」に注目する考え方です。
例えば、「100キロカロリーのリンゴ」と「100キロカロリーのアメ」は、同じカロリー数であっても、中身の栄養素は大きく違います。カロリーではなく、栄養価で選ぶ方が、健康的な食生活につながるというものです。
このような考え方は、たんぱく質の摂り方にも広がっていて、たんぱく質と一緒に摂取する栄養素は何か?という「たんぱく質をパッケージで考える(protein package)」があります。同じグラムのサーロインステーキとグリルした鮭では、そこから取れるたんぱく質の量はさほど変わらないものの、脂質の値などは異なります。
単純にカロリーの数字だけに着目するのではなく、食材に含まれている栄養素に注目すること。そのカロリーに含まれる質(栄養価)を基準に選ぶと、健康的でリバウンドしないダイエットにつながりますよ。
ヘルスコーチとは?
ヘルスコーチとは、アメリカを中心に世界でニーズが高まっている職業です。健康の悩みに対し、食事、住環境、人間関係、キャリアなど、人生に関わる項目全体から答えを導き出して改善します。マラソンの伴走者のように悩みを抱える人と同じ立場に立ってコーチングしていくのが特徴。ダイエットのほか、摂食障害、心身の疲労、人間関係などヘルスコーチによって専門とするジャンルは多岐に渡ります。
https://www.integrativenutrition.com/
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