人付き合いが面倒だと感じる理由は?気疲れが減る3つの方法
会話に困って話題を探してしまう、他人にどう思われているかが気になって仕方がない…。人と話すとき、気を使いすぎて人付き合いが面倒だと感じていませんか。その原因や人付き合いによる気疲れを減らす方法を解説します。
目次
人付き合いが面倒だと感じる理由は?
友達と話しているときは楽しいと感じるのに、なぜか家に帰るとドッと疲れる…。プライベートな話まで踏み込んでくる人が苦手…。
このように、人付き合いを面倒だと思う人は、過度に気を使ったり、相手に合わせてしまったりしています。
なぜ、人付き合いを面倒だと感じるのか理由をくわしく説明します。
人の気持ちを考えすぎてしまう
人付き合いを面倒だと感じる人は、次の項目のように、人の気持ちを考えすぎてしまう特徴があります。
- 悪口を聞くと、自分が言われているような気持ちになり落ち込む
- 仕事をたくさん抱えていても、お願いされると断れない
- 他人の気持ちを先回りして考えてしまい、いつも我慢してしまう
人付き合いを面倒に感じる人の多くは、共感力が高く、他人の感情をまるで自分の感情のように感じてしまいます。他人のネガティブな気持ちに感染しやすく、その結果、心が疲れてしまい人間関係を面倒に思うのです。
また、他人が「しんどい」「イライラする」などの負の感情を抱えていると、優しいがゆえに「どうにかしてあげなきゃ」と助けたい気持ちになります。それなのに、助けてあげても感謝されることが少なく、結局ガッカリした気分になります。
人付き合いが苦手、細かいことが気になって疲れる……それはHSPとも呼ばれる、“敏感気質”のせいかも? そんな自分の繊細すぎる気質とうまく付き合って、ゆったり楽に生きる方法を教えます!
充実した一人時間が少ない
人付き合いが面倒だと感じる人の多くは、一人の時間が不足しています。充実した一人時間が少ない人は次のような特徴に当てはまる人も多いのではないでしょうか。
- 人に誘われると行きたくなくても断れない
- 仕事や家事に追われて一人の時間が持てない
- 友達や子どもに対して必要以上に世話を焼いたり、干渉したりしてしまう
誰かといると、どうしても他人のペースに合わせて背伸びしたり、周りに流されたりしてしまいます。そうすると、気疲れして自分がやりたいことを思うようにできず、ストレスを感じます。これが人付き合いを面倒だと感じる原因に。
反対に、自分のための時間を作ることができると、仕事や家庭のストレスから解放されてリフレッシュできます。
また、人付き合いを面倒に思う人の多くは、押しに弱く人からの誘いを断りにくいと感じています。気乗りしない誘いにまで応じていると、一人時間がますます減って気を使うことになり、余計にしんどくなります。
仕事や家事に忙しく、なかなか一人時間が確保できない人は、工夫をして時間を作ってください。
繊細で共感性の高い気質を持っているHSPは、人間関係に気を使いすぎてとても疲れやすく、人嫌いになる傾向があります。HSPに詳しい精神科医が、その原因や心が疲れないための工夫、人づき合いのコツを解説します。
周りからどう思われているか気になる
周りからどう思われているか気になる人は、人付き合いを面倒だと感じ、気疲れしやすくなります。次のようなことで悩む人は、他人の評価に振り回されやすい傾向があります。
- 周りの反応が気になり、常に「よい振る舞い」をしてしまう
- 他人の視線が気になって自分が好きな服を着られない
- 上司よりも先に帰るのを申し訳なく感じる
人付き合いが面倒だと感じる人は、自分に自信がない人が多く、他人と比べて劣っていないか、浮いていないかが不安になります。
常に他人の目を気にしてふるまい、自分の素を隠して人付き合いをすることになり、疲れてしまうのです。
人付き合いの「面倒くさい」が減る3つの方法
人付き合いを面倒に感じる理由はさまざまあります。人間関係から生じる「面倒」や「気疲れ」を減らす3つの方法を解説します。
苦手な人とは物理的に距離を取る
人付き合いを苦痛に思っているのであれば、苦手な人と距離を置いてみてください。
面倒に感じるのは、無理して相手に合わせようとするから。相手と自分は違う人間なので、「合う・合わない」があるのは普通です。
無理に仲良くしようとしたり、嫌われないように努力をしたりするよりも、関わる回数を減らす方が自分の心を守ることができます。
苦手だからといって人と距離を置くことに罪悪感を覚える人も多いはず。そんなときは次の方法を試してみてください。
“徐々に”関わる回数を減らす
上手な距離の取り方は、いきなり接触を減らさず“徐々に”関わる回数を減らすことです。
最初から、「もう二度と話さない!」などと極端に距離を置く必要はありません。一気に距離を置こうとするほど自分自身の心の負担が大きくなります。少しずつ関わりを減らして、程よい距離感を掴みましょう。
例えば、まずは「メールを半日返さない」「自分から話しかける回数を減らす」など、小さなことからはじめる。慣れたら、次は「カフェなどでゆっくり会うのではなく、立ち話で済ませる」「苦手な人と遊ぶときは、事前に帰る時間を相手に知らせておく」などして、徐々にフェードアウトしてください。
いきなり距離を置いて、「会いたくない」と宣言すると、不用意に相手を傷つけることになります。
今までは仲良くしていたのに、急に拒否されると誰でも不安になります。気になって余計に連絡してくるようになるかもしれません。
時間をかけて少しずつ離れることで、適切な距離を保てるようになるでしょう。その結果、人付き合いの負担が減り、心が軽くなります。
定期的にストレス発散をする
人付き合いは、どうしても相手に合わせたり、配慮して神経を使ってしまいます。ストレスが溜まり続けると心に余裕がなくなり、次のような不調につながります。
ストレスによる体調不良
- 食事が喉を通らない
- 疲れているのに眠れない
- 好きだったことが億劫に感じる
- うつうつとした気持ちが続く
- 物事に興味を持てなくなる
特に、人付き合いが面倒に感じる人は繊細で優しい人が多く、気づかないうちにかなりのストレスを溜めてしまいます。爆発する前に、こまめにストレス発散をしましょう。
おすすめのストレス発散法は…
- 運動
- 歌う
- 絵を描く
- 本を読む
- 好きなものを食べる
- 入浴する など
自分が好きなことをするのが一番ですが、その中でも特にストレス緩和の効果が高いものを紹介します。
睡眠でストレスが和らぐ
日ごろから睡眠時間が足りていないと感じている人、睡眠の質が低いと思っている人は要注意。
個人差はありますが、ストレス緩和のためには毎日7時間前後は寝るようにしましょう。
睡眠は心と体の働きを整えるのに効果的。人は眠っている間に脳や体の細胞を修復します。そのため十分に睡眠をとることで、心身の疲労が解消します。
また、人間は冷静ではないとき、考えが極端になり感情に振り回されてしまいます。睡眠により頭の中が整理されることで、物事を客観的に捉えられるようになります。
睡眠の質を高めるには、バナナや卵、乳製品に含まれる「トリプトファン」という栄養素がおすすめです。トリプトファンは朝摂ると、夜には睡眠ホルモン「メラトニン」に変化して深い眠りをサポートします。
しっかり寝ているはずなのに疲れが取れないのは、眠りが浅いからかもしれません。睡眠の質を上げるための食事や生活習慣、眠りが浅い人がやってしまいがちな行動を、睡眠専門医の坪田聡さんに聞きました。
自分の基準で行動する“自分軸”を持つ
相手のことを優先して我慢したり、顔色を伺って言いたいことを言えずにいませんか。
自分を後回しにして他人を優先する人は、「自分軸」を持つように意識しましょう。「自分軸」とは、他人を気にせず自分の直感や考えに責任を持って行動することをいいます。
他人中心の行動だと自分のペースが乱れて疲れてしまい、人付き合いを面倒だと感じます。
他人からどう思われるかを気にして本音を言わなかったり、やりたいことを我慢したりしている人は、自分がなにをしたいか、どう生きたいかを見失っている可能性があります。
自分軸を持って、自分の気持ちに忠実に生きてみてください。すると、他人にどう思われているかを気にしたり、周りに流されたりすることがなくなります。ストレスや気疲れから解放され、人付き合いの面倒も減るでしょう。
自分軸で生きるには、次のような工夫をすると上手くいきます。
ストレスの原因は、人間関係にあることがほとんど。対人ストレスに「強い人」と「弱い人」の違いを知って、上手な関係性を作れる“考え方と習慣”を取り入れましょう。
少しでも自分の時間を作る
「他人中心」から「自分中心」の行動にシフトできれば、他人のことが気にならなくなり、自分軸が持てます。
そのためには、時間を自分のために使うこと。これまで他人のために行動してきた時間を、自分に充ててください。
コツは、あらかじめ一人時間の予定をカレンダーに書き込み、スケジュールを押さえておくこと。人から誘われたとき先約があったら断るように、自分との約束を優先することで、時間を確保できます。
自分の時間を増やすと、自分自身の考えと向き合うことができ、心に余裕が生まれます。すると、自分軸が固まって、他人に流されなくなり、人付き合いが面倒に感じにくくなります。
まとめ:人付き合いが面倒なときは自分の心を大切にしよう
人付き合いを面倒に感じるのは、他人に気を使ったり、思いやったりしている証拠です。その気持ちを、今日から他人ではなく自分に向けてみてください。
まずは、自分一人だけの時間を持ち、溜まったストレスの発散や休息に充てましょう。中でも睡眠はストレスを緩和するだけではなく、心身のメンテナンスに効果的です。
自分の時間を増やすために、苦手な人と関わる回数を徐々に減らすことも大切。自分らしくいられる時間が増えて人付き合いの疲れも軽減します。
人付き合いを面倒くさいと感じる、他人に振り回されていると思ったら、自分の気持ちを最優先に過ごしてみてください。
小さいことを気にしてしまう、人から言われた言葉が忘れられない…。必要以上に考えてしまう人は、物事を悲観的に捉える思考のクセがあります。考えすぎてしまう理由と対処法を、薬に頼りすぎない治療に定評がある精神科医の平光源さんが解説します。