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食欲が止まらない原因はストレス?対処法や病気のリスクを医師が解説

食べても食欲が抑えられない…今すぐなんとかしたいですよね。過食の原因にはストレスが考えられますが、それ以外にも理由があるかもしれません。今回は、食欲が止まらない原因や病気のリスク、対処法を解説します。

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食欲が止まらないのはなぜ?

お腹が空いていないのに、食べることをやめられない…。自分では止められない食欲に悩む人は少なくありません。

食欲が止まらない原因は、心や体に何らかの不調がある可能性があります。考えられる原因について解説します。

ストレス

ストレスと食欲には、密接な関係があるといわれています。ストレスが溜まると食欲が低下する人もいますが、一方で、ストレスを解消するために暴飲暴食に走ってしまう人もいます。このような人は、特に甘いものや脂っこいものを食べすぎたり、お酒を飲みすぎたりする傾向があります。

次の項目に一つでも当てはまる場合、食欲が止まらない原因は、ストレスにあるかもしれません。

  • ストレスを感じるとつい食べてしまう
  • ストレスを感じると甘いものや脂っこいものが食べたくなる
  • カバンの中にお菓子を携帯している
  • いくら食べてもなかなか満腹にならない
  • 気持ちが悪くなるまで食べ続けてしまう

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生理の影響

ケーキを食べる女性

生理前に食欲が増すのは「PMS(月経前症候群)」の症状のひとつで、女性ホルモンが変動することによって、引き起こされると考えられています。

次の項目に一つでも当てはまる人は、生理の影響で食欲が止まらなくなっている可能性があります。

  • 生理前になると食欲が止まらなくなる
  • 生理前になると無性に甘いものや揚げものが食べたくなる
  • 生理前になると体重が増える

睡眠不足

止まらない食欲には、睡眠不足も関係しています。睡眠が足りないと、食欲を抑えるホルモンが減少し、さらに食欲を高めるホルモンが増加。そのせいで、過食を引き起こすといわれています。

次の項目に一つでも当てはまる人は、睡眠不足が関係しているかもしれません。

  • 寝不足が続くと太りやすくなる
  • 寝不足の日は高カロリーのものを食べたくなる
  • 寝不足のときほどお菓子が食べたくなる

栄養不足

ハンバーガー ファストフード

体の栄養不足も過食の原因になるといわれています。次の項目に一つでも当てはまる人は、栄養の偏りが原因で食欲増加につながっていると考えられます。

  • 好き嫌いが多い
  • 菓子パンを食事代わりにすることがよくある
  • 甘いものやしょっぱいものなど、味覚が極端な食べ物が無性に食べたくなる
  • 外食やコンビニ食が多い
  • 1日2食になることが多い

特に、甘いものやしょっぱいものなどを無性に食べたくなる場合、次のような特定の栄養素が不足していると考えられます。

<不足している栄養素>

  • 甘いものが食べたくなるとき:タンパク質、炭水化物、脂質が不足
  • しょっぱいものが食べたくなるとき:ミネラル(特にカルシウムや鉄分)が不足

過食は病気と関係ある? 考えられるリスクとは

ここまでご紹介したようなストレスや栄養不足などによる過食は、多くの人が当てはまる可能性があり、一時的な食欲ならば、あまり心配することはありません。

また、過食の頻度や食べる量が過剰でなければ、次からご紹介する対処法を試してみてください。しかし、自分の意思でコントロールできないほどの過食が長引いたり、放っておいたりすると、病気につながる恐れがあります。

過食による病気のリスク

過食は、次のような病気やリスクにつながる恐れがあります。多くの人に当てはまるわけではありませんが、過食が続く場合は、注意が必要です。

  • 摂食障害
  • 肥満
  • 虫歯
  • 逆流性食道炎
  • 睡眠障害
  • うつ病

こんな場合は病院へ

体調不良の女性

食欲が止まらず、次のように心や体にまで影響が出ている場合は、早めに病院で相談しましょう。

  • いつでもどこでも何か食べていないと落ち着かない
  • 大量の食べものを一気に食べてしまう
  • 食べたものを吐いてしまう
  • 食べた後に罪悪感にとらわれる
  • 気持ちが不安定
  • 頭痛やめまいが起こる

食欲が止まらないときの対処法

病院に行くほどではない過食の場合は、次のような方法で満腹感を得たり、ストレスをためないよう生活習慣を整えたりしましょう。また、食べること以外に熱中できるものを見つけて、食欲をコントロールすることもおすすめです。

ゆっくり食べる

食欲が止まらないときは、ゆっくりよく噛んで食べるようにしましょう。ゆっくりよく噛むことで、脳の働きが活発になり満腹中枢を刺激するため、満腹感が得られやすくなります。自分で早食いだと思う人は、ひと口の量を少なくして、しっかり味わって食べることを意識してみてください。

タンパク質と食物繊維を摂る

肉卵魚チーズ豆ナッツ タンパク質

食欲が止まらず過食になってしまうときは、食べる食材にも目を向けてみましょう。効果的なのは、タンパク質と食物繊維をしっかり摂ることです。

タンパク質や食物繊維は、消化に時間がかかるため腹持ちがよく、血糖値を安定させる働きがあるといわれています。血糖値の安定は、食べ過ぎの防止につながります。

<タンパク質を豊富に含む食材>

  • 乳製品
  • 豆類
  • ナッツ

ただし、肉類のなかでも、ハムやベーコンなどの加工食品はタンパク質の含有量が少なく、そのうえおいしく感じるよう味付けされていることが多いため、食べすぎにつながりやすくなります。できるかぎり控え、加工食品ではない牛肉や豚肉、鶏肉などの肉類を摂りましょう。

<食物繊維を豊富に含む食材>

  • 穀類(玄米・麦・全粒粉・雑穀類など)※精製されていないもの
  • 豆類
  • イモ類
  • 海藻類
  • 野菜
  • 果物

食物繊維は、特に穀類の殻や、野菜・果物の皮に豊富に含まれています。そのため、白米よりも玄米、皮付きの野菜・果物を摂ると、より効率よく食物繊維が摂取できます。

3食とも、タンパク質と食物繊維をしっかり入った食事を摂ることが大切です。

睡眠をしっかりとる

睡眠は過食を防ぐのに欠かせない大事な要素のひとつです。睡眠不足は食欲を増進させるホルモンが分泌されてしまいます。

1日7時間以上は、睡眠をとるようにしましょう。睡眠を十分にとると、ストレスも溜まりにくくなります。

また、良質な睡眠をとるための工夫として、入浴は就寝1~2時間前に済ませること、就寝直前のスマホやテレビの使用を避けることがあげられます。寝つきがよくなると十分に睡眠時間を確保することができ、気持ちのいい朝を迎えられますよ。

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適度に運動をする

ウォーキングする女性 屋外

適度な運動は、ストレスの解消や、食べることから気をそらすのに効果的です。1日30分程度の有酸素運動で、心も体もリフレッシュしましょう。ウォーキングやジョギング、水泳などがおすすめです。

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気晴らしできる方法を見つける

運動のほかにも、次のようなストレス解消法を見つけて、食べることから気をそらすようにするといいでしょう。

  • 自分が夢中になれる趣味を楽しむ
  • 読書をする
  • 出かける
  • 旅行に行く

このように、自分が楽しめて、前向きになれる時間を取り入れると、食べることに固執する時間が減るでしょう。

<今すぐ我慢するなら!>ゆっくり白湯を飲む

抑えきれない食欲を今すぐに我慢したいときは、ゆっくり白湯を飲むことがおすすめです。

温かい飲み物は空腹感を満たし、リラックス効果も期待できます。そのため、食べ過ぎを防止するだけでなく、夜寝る前に飲めば、質のいい睡眠にもつながります。

また、ゆっくり時間をかけて飲むことで、より空腹が落ち着きやすくなります。

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どうしても甘いものがやめられないときは?

ゆで卵

食欲が止まらず、甘いものがやめられないときは、血糖値が上がりにくく、タンパク質やミネラル、食物繊維が豊富な食べものを摂ることがおすすめです。

甘いものを食べすぎて血糖値が急上昇すると、血糖値を下げるホルモンが働き急降下します。するとまたすぐに甘いものが欲しくなり、“負のループ”に。ケーキやチョコを次のような食べ物に置き換えてみてください。

  • 雑穀入りのパンやごはん
  • ゆで卵
  • ナッツ
  • 乳製品

食欲が止まらないときは…漢方薬で根本改善を目指すのもおすすめ

食欲が止まらないときは、漢方薬を取り入れることもおすすめです。漢方医学では、ストレスや自律神経の乱れなどの原因が分からない症状の改善を得意としています。

漢方薬は、ストレスによる過食の治療法として、婦人科や心療内科でも使われています。漢方でストレスによるイライラや落ち込みを改善することで、気持ちが安定し、楽しく生活することができます。

また、漢方薬のなかには食べすぎてしまった脂質を吸収しにくくする、燃焼させる、排出するなどの作用があるものもあります。

漢方薬は、自分の症状や体質に合うものを毎日飲み続けるだけなので、継続しやすい点もメリットと言えます。

食欲が止まらないときにおすすめの漢方薬

食欲が止まらない人におすすめの漢方薬をご紹介します。

大柴胡湯(だいさいことう):ストレスによる過食におすすめ。

桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん):生理など、女性ホルモンバランスの影響による肥満におすすめ。

防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん):食べすぎで排泄がよくない肥満におすすめ。

漢方薬は体質に合ったものを選ぶことが大切

漢方薬を選ぶときは、体質に合ったものを選ぶことが大切です。合わないものを服用すると、効果が見込めないだけでなく、副作用が起こることもあります。服用前に、漢方に詳しい医師や薬剤師に相談するようにしましょう。

最近では、症状と体質に合った漢方薬を漢方に精通した薬剤師に選んでもらえる「あんしん漢方(オンラインAI漢方)」という、AIを活用したオンライン相談サービスも登場しているので、利用してみるのもいいでしょう。

スマホから、専門家への個別相談を気軽に申し込むことができます。

まとめ:食欲が止まらない理由を知って正しく対処しよう

食欲が止まらない原因や病気のリスク、対処法についてご紹介しました。

過食は、心身の“SOSサイン”です。食欲が止まらないときは、ぜひ一度生活を振り返って、ご紹介したような原因が見当たらないか探ってみてください。

原因に合わせて生活習慣を整えたり、食べること以外に夢中になれることを見つけたりすることが重要です。また、ひとりで悩みすぎず、周りの人に相談したり、ときには医師を頼って受診したりすることも大切です。止まらない食欲は早めに対処して、心と体の美容と健康を自分で守りましょう。

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