喉の痛みに効果的な対処法は?症状をやわらげる食べ物や飲み物
熱はないのに喉の痛みがある…。風邪かな? と気になりますよね。原因は乾燥や声枯れ、ウイルスなどが考えられ、まずは痛みの原因を知ることが大切です。食べ物や飲み物のほか、喉の痛みに効果的な対処法を紹介します。
目次
喉の痛みの原因と3つの対処法
飲み込むときの違和感やイガイガ・むずむずなど、喉の痛みがあると一日中気になりますよね。喉の痛みには、さまざまな原因が考えられます。
秋や冬に起こりやすいのは乾燥による喉の痛みです。次に声の出しすぎや、お酒の飲みすぎによる声枯れ。3つ目に、ウイルスによる痛みです。
風邪のひき始めに喉の痛みを感じることも多く、痛みがあらわれたら重症化しないように早めの対処が必要です。それぞれの原因や対処法についてくわしくご紹介します。
秋・冬は注意! 乾燥による喉の痛み
朝起きて、喉がヒリヒリと痛い、と感じる場合は、夜間の乾燥が原因かもしれません。喉の粘膜には「綿毛」という組織があり、ここから出される粘液が喉に入ってきた病原体を体の外へ排出してくれています。しかし、乾燥により粘液が少なくなると、粘膜の表面に傷がつき、喉の痛みを感じることがあります。
また、乾燥により線毛の働きが鈍くなり、ウイルスに感染しやすくなることもあります。空気が乾燥しやすい秋・冬は、暖房を付けたら加湿器も活用して常に部屋を潤す、寝るときにマスクを着用するなど、日ごろから湿度を保つことに気を配りましょう。
声の出しすぎや飲みすぎによる声枯れ
次に喉の痛みの原因として考えられるのが、声の出しすぎやお酒の飲みすぎ、タバコの吸いすぎがあげられます。
カラオケでの歌いすぎや、応援で長時間大きな声を出し続けたなどの場合、声帯やその付近の粘膜がダメージを受けているかもしれません。
アルコールの飲みすぎや、タバコの吸いすぎは、喉に炎症を起こす原因になります。特にアルコールは、「酒やけ」という言葉もある通り、過剰摂取が続くと慢性化しやすくなります。
カラオケを楽しむときはお酒を飲まずにソフトドリンクにする、タバコを吸わないなど、声出し・お酒・タバコの3つが重ならない心がけも大切です。いずれも長時間続けずに、適度に楽しむように注意しましょう。
ウイルス性の喉の痛み
喉が痛いと感じたときに「風邪かな?」と疑う人は多いでしょう。それはウイルス性によるものです。ウイルス性の喉の痛みには、「風邪のひきはじめ」と「インフルエンザなどの感染症」が考えられます。
例えば、薄着で寝てしまったなど、自覚できる行動があれば、「一般的な風邪」だと自分で判断できるでしょう。その場合には、風邪のひき始めの対処が大切です。
しかし、職場でインフルエンザが流行っている、数日前に人の多い場所に行ったなどの行動があれば、インフルエンザや別の感染症の可能性もあり心配です。
一般的な風邪と感染症、それぞれについてご説明します。
喉の痛みは風邪のひき始めのサイン
風邪は喉や鼻の「上気道」がウイルスに感染することで起こります。ウイルスや細菌を追い出そうとした粘膜が炎症を起こすことにより、痛みを感じるのです。
喉の痛みは風邪のひき始めにあらわれることが多く、これは体がウイルスに抵抗している証拠です。しっかりと体を休めて消化にいい食事を摂り、市販薬などで様子を見ましょう。
もちろん、発熱や吐き気など、喉の痛み以外の症状があらわれたり、市販薬ではよくならない場合は、医療機関を受診してください。
風邪とインフルエンザ、感染症の違いは?
一般的な風邪であれば、重症化のリスクも低いと考えられますが、インフルエンザや他の感染症の可能性が考えられる場合は、注意が必要です。
喉の痛みを感じた時点での判断は難しいですが、高熱が出たり、関節痛や筋肉痛、また激しく咳が出る場合などはインフルエンザや感染症の疑いがあります。早めに医療機関を受診しましょう。
はちみつは喉の痛みをやわらげる?
つらい喉の痛みは、一刻も早く解消したいものです。喉にいいと言われる代表といえば、はちみつ。声を使う職業の人が、喉ケアのために愛用しているという話もあります。
はちみつは殺菌と炎症を抑える効果が高く、喉の痛みを感じるときに摂取するといいと言われています。免疫力を上げる効果も期待できるので、風邪予防にも最適です。甘くておいしいはちみつは、喉ケアのために誰でも取り入れやすい食材といえます。
殺菌効果の高い「はちみつうがい」
殺菌効果が高いため、はちみつは食べるだけでなく、うがいにも使えます。
【はちみつうがいのやり方】
(1)水で口をうがいします。
※いきなりはちみつでうがいをすると、口の中の細菌が体内に入ってしまうため、まずは水で。
(2)150mlのぬるま湯に大さじ一杯のはちみつを溶いて、数回うがいを行います。
※そのまま飲み込んでも殺菌効果が期待できます。
おいしくて簡単なはちみつ活用術
はちみつは、そのまま食べる以外に、パンに塗る、飲み物に入れる、ヨーグルトにかけるなどして、手軽に取り入れることができます。
飲み物に入れる場合は、温かい紅茶に入れたり、レモンとあわせて「はちみつレモンティー」にするのもおすすめです。
また、1cm角に角切りにした大根を一晩はちみつに漬け、染み出たシロップをお湯や水で割って飲む「はちみつ大根」も喉の痛みに効果的です。大根は漬けておくと腐ってしまうため、取り出しましょう。
さまざまな形ではちみつを食事に取り入れて、喉の痛みをケアしてみてください。
喉にやさしい食事とは?
喉の痛みの原因がわかったとしても、すぐに痛みがなくなるわけではありません。痛みがつらい間は、できるだけ喉を労わる、やさしい食事を心がけましょう。次から、喉にやさしい食べ物・飲み物と、逆に刺激を与えてしまう食べ物・飲み物を解説します。
喉にやさしい食べ物・飲み物
喉の痛みがあるときは、炎症を抑えたり、殺菌効果のある食べ物・飲み物を摂りましょう。
・しょうが
殺菌作用があり、炎症を抑えるのに効果的。
・大根
抗炎症作用、殺菌作用があるとされている。
・レンコン
抗炎症作用を持ち、免疫力アップに効果的なビタミンCも多く含む。
・梨
水分が豊富で、「ソルビトール」という喉の痛みを落ち着かせる成分が入っている。
・緑茶
殺菌作用に優れている。
・ハーブティー
カモミールやユーカリのハーブティーがおすすめ。リモネン、ビタミンC、ヘスペリジンなどの成分が喉の痛みをとるのに有効。これらは柑橘類にも多く含まれている。
せき・のど痛が楽になる「大根のどシロップ」で自然治癒力UP!
喉の痛みが悪化! 避けるべき刺激物
辛い物や刺激物は喉の痛みを悪化させる恐れがあります。痛みが収まるまでは控えましょう。
・ワサビ
薬味としても使われるが、刺激物のため摂取しない方が無難。
・からし、マスタード
ワサビと同じく、喉の刺激になるため、避けた方が良い。
・アルコール
喉の痛みの原因にもなりうるため、しばらく我慢を。市販薬との飲み合わせとしてもおすすめできない。
・炭酸飲料水
飲み込む際に痛みを伴うため避けるべき。
手軽なセルフケア&予防法
重症化はしないものの、よく喉が痛くなるという方のために、手軽に取り入れられるセルフケアや予防法を紹介します。習慣にすることで効果が感じられるでしょう。
のど飴やトローチを活用
手軽なセルフケアの代表と言えばのど飴です。コンビニエンスストアやスーパーなどでもすぐに購入でき、喉の痛みを緩和させてくれます。
のど飴には「医薬品」「医薬部外品」「食品」の3種類があり、「医薬品」は病気や疾患の治療が目的とされています。「医薬部外品」は、積極的に治療に用いられるものではなく、作用が緩和なものを指します。「食品」は上記2点に含まれない食べ物です。パッケージを見て、自分の症状に合うものや好みの味を選びましょう。
トローチも同じように口の中で溶かして使用し、口や喉の細菌の増殖を防ぐことが目的です。中央に穴が空いており、のど飴より固く、ゆっくりと溶かして食べるものです。トローチは薬ですので、喉に痛みがあるときに使用しましょう。
風邪予防にも効果的な乾燥対策
喉が乾燥するとウイルスが入りやすくなるため、風邪予防には乾燥対策が欠かせません。
特に秋・冬は空気が乾燥しているので、加湿器を一日中つけて部屋の湿度を高い状態にしておく、室内でもマスクをつけるなどして、喉に潤いを保てるように工夫しましょう。
加湿器がない場合には、濡らしたタオルを部屋に干しておくだけでも空気の乾燥を防げます。寝るときにマスクをするのも、喉を乾燥から守ることができておすすめです。
喉の痛みがおさまらないときは病院へ
セルフケアを徹底して、食べ物や飲み物を変えても喉の痛みが収まらない、つばを飲みこむのもつらいほどの痛みがある場合は、早めに病院を受診しましょう。
医療機関による適切なケアで喉の炎症を抑え、重症化のリスクを回避することは大切です。万が一感染症だった際は、家族や職場の人などにうつしてしまうことも。身近な人への感染リスクも考えて行動するようにしてください。
喉の痛みには漢方もおすすめ
漢方薬は、喉の痛みなどの風邪の治療でも多く使われています。漢方薬は、体質から根本改善を目指せる生薬と、症状を治す効能効果のある生薬の組み合わせでできています。
風邪には、免疫力を上げて、風邪になりにくい体質にする作用、のどの痛みや炎症を抑える消炎作用、上がってしまった熱を下げる解熱作用などを組み合わせた漢方薬がおすすめです。
処方箋がなくてもドラッグストアや薬局で購入できる漢方。飲み物などの手軽なセルフケアよりも効果を期待したいときや、どうしてもすぐに病院に行けないときなどに試してみてください。手軽に取り入れられる漢方についてご紹介します。
甘草湯(かんぞうとう)
甘草湯は多くの漢方薬に取り入れられている生薬で、消炎作用でのどの粘膜をうるおしてくれる作用があります。喉の痛みや咳に古くから使われており、効き目が早いのが特徴です。
半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)
半夏厚朴湯は気のめぐりを良くして、喉のつまりや違和感を取り除くことが期待できる漢方薬。ストレスをためやすい人におすすめです。
麦門冬湯(ばくもんどうとう)
麦門冬湯は、広く咳の症状に処方される古くからある漢方薬です。コンコンと空咳が止まらないときや、痰ががらんで切れにくいとき、気管支炎、気管支ぜんそくなどのときにも頼りになります。
漢方を選ぶときの注意点
漢方薬を選ぶときは、体質に合ったものを選ぶことが大切です。合わないものを服用すると、効果が見込めないだけでなく、副作用が起こることもあります。服用前に、漢方にくわしい医師や薬剤師に相談するようにしましょう。
最近では、症状と体質に合った漢方薬を漢方に精通した薬剤師に選んでもらえる「あんしん漢方(オンラインAI漢方)」という、AIを活用したオンライン相談サービスも登場しているので、利用してみるのもいいでしょう。
スマホから、専門家への個別相談を気軽に申し込むことができます。
まとめ:喉の痛みは原因別に正しい対処法を
喉の痛みの原因と、痛みをやわらげる方法をご紹介しました。はちみつを代表とする食べ物・飲み物による喉ケア、のど飴やトローチなどを上手に活用して痛みをやわらげましょう。
また、自分の体質に合ったものが見つかれば、漢方薬も喉のメンテナンスに役立ちます。喉の痛みは、一般的な風邪ではなく、感染症の場合もあります。発熱や関節痛など、他の症状を感じたら、無理せずに病院を受診してください。
快適な毎日のために、ご紹介したようなセルフケアで喉を労わりましょう。
コンビニで買える喉にいい飲み物5選|痛みの原因と簡単セルフケア
[ 監修者 ]
- あんしん漢方(オンラインAI漢方)
- https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/?tag=22143zd5kara0001