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味が多彩で飲みやすい!近頃流行りのクラフトビールって?
暑い日に冷えたビール、最高ですよね。若者のアルコール離れが報じられる一方で、クラフトビールを出すお店や専門店も増えています。あわせやすい簡単なおつまみも紹介します。
クラフトビールってそもそも何?
2018年に全国地ビール醸造者協議会で決められた定義に基づき、小さな醸造所で生産量を抑えて作られているものをクラフトビールと呼びます。
職人技(クラフトマンシップ)が込められているところから、そう呼ばれるようになりました。
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地ビールとクラフトビール
小さな醸造所で少量作る、という条件は地ビールも同じ。なのに、なぜ呼び方が違うのでしょう。
少し前に流行った感のある地ビール。地方に行った際のお土産などでもよく見かけました。あまり評判が良くなかった「地ビール」という呼び方を、2000年代からアメリカで流行っていた「クラフトビール」に一新したことで、イメージも新たに、若者たちにも取り入れられるようになりました。
ラガーとエールの違いは、その発酵過程にあり
ビールの基本原料は「モルト(麦芽)」「ホップ」「酵母」「水」です。そこに花やハーブ、果実や香辛料などさまざまな副原料を加え、個性を出していきます。
酵母が麦汁の表面に上がる、昔ながらの上面発酵を「エール」、比較的新しい製法で酵母が沈む下面発酵を「ラガー」と呼びます。
ラガーのほうが製造管理しやすいため、世界でもっとも流通しているのがラガーのピルスナーというスタイル(種類)になります。
喉越しが良くゴクゴク飲みやすいのが特徴のラガービール。
一方、最近クラフトビールとして多く作られ人気のエールは、芳醇で濃厚な飲み応えがあります。
クラフトビールの種類はなんと100種類以上!
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エールとラガーをさらに細かく分類したビールの種類を「スタイル」と言います。スタイルは個性にあふれ、実に多様。有名なものをいくつかご紹介します。
〈ピルスナー〉
世界初の黄金ラガービールで、日本人にもお馴染みの味。程よい苦味とホップの香り、スッキリ飲みやすいのが特徴です。
〈ペールエール〉
ペール=淡いという意味。ホップやモルトの香りが華やかなエールビール。
〈スタウト〉
ナッツやコーヒーのような香ばしい香りが特徴。「ギネス」でもお馴染みの、どっしりとした黒ビール。
〈IPA〉
インディアンペールエールの略で、ペールエールの苦味をさらに強くしたパンチのあるクラフトビール。アルコール度数が高めなものも多い。
〈シュバルツ〉
小麦を使った白ビール。ドイツの伝統的スタイルで、苦味が少なくフルーティな香りで飲みやすいエールです。
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ビールにぴったりの簡単おつまみ
ナッツやスナックもいいですが、ひと手間加えればビールがすすむこと間違いなしの、美味しくて簡単なおつまみをいくつかご紹介します。
〈簡単アボサラダ〉
ひと口大に切ったアボカドに、ゆで卵とマヨネーズ、塩・こしょうを混ぜるだけの簡単サラダ。お好きなドレッシングと和えてもOK。パクチー好きの方は、アボカドにパクチー、スイートチリソース、少量のナンプラーを加えて混ぜても美味!
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〈肉巻きアスパラ〉
茹でただけのアスパラガスも美味しいですが、豚肉をくるっと巻き付けて塩・こしょうで焼けば、おしゃれ感も増し増しです。
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〈明太フランス風〉
薄切り食パンを軽く手で押しつぶし、明太子、バター、ニンニクを混ぜたものを塗ってオーブントースターへ。仕上げに少量の大葉をのせるとアクセントに。
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〈砂肝&エリンギ炒め〉
食べやすく切った砂肝を、エリンギとニンニク、塩・こしょうで炒めると、ダブルで食感が良く、食べ応えのある一品に。
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〈ひと口焼きモロコシ〉
茹でたトウモロコシを包丁でこそげてフライパンで焼き、バター醤油で味付け。丸ごと焼くより手軽で食べやすいです。
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〈蒸し枝豆/ペペロン枝豆〉
ビールのお供と言えば枝豆。フライパンに枝豆の半分くらいの水を入れ、軽く蓋をして約5分蒸したら、お湯を切って熱いうちに塩をふります。普通に茹でるより香り良く美味しく仕上がります。
アレンジメニューとして、生の枝豆を塩でもんでから、よく洗い、ニンニクと鷹の爪でペペロンチーノ風にしても。フライパンに材料を入れて酒を加え、蓋をして6分ほど。仕上げに塩をふれば完成です。
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お店で飲み比べてみるも良し、かわいいパッケージの缶をお好みで選んでみるのも良し。旅先にあるブリュワリー(醸造所)を訪れ、そのこだわりの製法に触れてみると、さらに味わい深いかもしれません。
[ 著者 ]