自分の身は自分で守る!防災月間に備蓄品の入れ替えや見直しを
9月1日は防災の日。地震、台風、水害……など、さまざまな災害の備えを今一度見直してみましょう。この日を機に、非常食や水の賞味期限をチェックしてみるのもおすすめです。
防災の日って?
9月1日は、大正12年(1923年)に関東大震災が発生した日です。また、二百十日(にひゃくとおか)と言って、立春から数えて210日のこの頃は台風が起こりやすいとされています。
1959年9月26日に発生した伊勢湾台風は死者、行方不明者5千人を超える大惨事になりました。それを受け翌年、国民の防災意識を高めるため「防災の日」が制定されました。
災害に備えて準備しておいたほうがよいもの
備品は何を準備し、防災リュックには何を入れたらいいのか、迷いますよね。必需品から、あると便利なちょっとしたものまで、リストにしたので参考にしてみてください。自身の日常を考え、必要なものをセレクトしておきましょう。
- 水、食料
- 懐中電灯
- ランタン
- 現金(小銭やテレフォンカード)
- ビニール袋(大・小)
- ペーパー類(トイレットペーパー、ティッシュペーパーなど)
- ラップ
- タオル
- 新聞紙
- 携帯トイレ、トイレ凝固剤
- カセットコンロ、ボンベ
- スリッパ
- 携帯ラジオ
- 生理用品やオムツ等
- マウスウォッシュ
- 消臭剤
- ポリタンク
- 紙皿
- ウェットティッシュ
- ビニール手袋
- 缶切りや刃物
- ライターやチャッカマン など
いざ避難!となったら……
素早く避難するためにも、日頃から何を準備したらいいのかを考えておきましょう。
食料などもすぐに配布されるとは限りません。余裕があれば持っていきましょう。飴やチョコレート、シリアルバーなどは栄養価が高く、かさばらないので持っていると役立ちます。
〈持ち物〉
以下は、実際に避難する時に「これだけは!」という必要最低限の持ち物です。
- 貴重品、身分証明書
- 常備薬
- モバイルバッテリー
- ビニール袋
- タオル
- 携帯トイレ
- マスク
- スリッパ
- アルコール消毒
〈避難場所〉
自分の住む地域の避難場所を把握しておきましょう。また、「こういう場合はここに行く」など家族と話し合っておくのも大切です。
自身に余裕があれば、近所のお年寄りにも声をかけてみましょう。ただし無理は禁物です。
自治体で運営している災害アプリなども便利なので、利用してみてもよいでしょう。
〈ペット〉
避難所に連れていっても大丈夫か、自治体に確認しておきましょう。トイレやペットフード類も忘れずに。
慣れない場所はペットにとってもストレスです。日頃からケージに入れる訓練をしておきましょう。
知っていれば役に立つ! 防災アイデアあれこれ
身近な材料を使った防災グッズや、アイデアをいくつかご紹介します。平常時に試しておくと、災害時に慌てずにすみます。
〈簡易照明〉
水が入ったペットボトルを、スマートフォンや懐中電灯などの明かりの上に乗せると、光が広がり広範囲を明るくすることができます。小さな懐中電灯はコップなどに入れて、その上にペットボトルを置くと安定します。
オイル入りツナ缶に錐(きり)やワインオープナーなど、先端が尖ったもので穴を開け、芯を刺せば簡易ランタンができます。芯は荷造り用の紙紐やティッシュで作ったこよりなど。1時間ほど使えて、使い終えたツナ缶はもちろん食べられるので、常備しておくことをおすすめします。
〈水で乾麺をもどす〉
パスタを数時間水に漬けておくと、乾麺が生パスタのような状態になります。ケチャップやレトルトのソースで和えたり、上記のツナ缶、トマト缶も使えます。また、スープなどの汁物にパスタを入れることでかさ増しもできます。キッチンが使えるなら、塩や油を加えると美味しくなります。
カップ麺なども水を入れておくと30分程度で柔らかくなります。
〈簡易トイレ〉
段ボールや土を掘って簡易トイレにする場合(便器が使える時は便器に)、大きめのポリ袋にくしゃくしゃにした新聞紙を敷き、用を足した後、消臭剤を入れて袋を閉じます。使わないオムツや生理用品があれば、それも新聞紙の代わりに使えます。
ローリングストックのススメ
従来の賞味期限の長いものを備蓄しておくという方法ではなく、いつも使っている食品や日用品で非常時に利用できるものを、少しだけ多めに用意しておくのが「ローリングストック」です。1週間分はストックできるように考えながら、日常食べた分を買い足していくというサステナブルな考え方です。
各企業からもローリングストック用の商品が発売されるなど、今注目されています。非常時でも日頃から食べ親しんでいるものがあると安心しますよね。以下のようなものを最低でも1週間分は家に置くようにしましょう。
- パスタ、乾麺
- カップ麺
- 缶詰
- 米
- パスタソース
- フリーズドライの汁物
- チョコレート、ナッツ、菓子類
- シリアル
- ドリンクゼリーなど
1週間を自力で乗り越える
よく言われる「3日分」というのは最低限です。災害にもよりますが、ライフラインや道路の復旧などを考えると、1週間程度の食料を確保しておいたほうがよいでしょう。
〈1〜3日目〉
冷蔵庫の中のものや、冷凍食品、賞味期限内のパン、果物や野菜などキッチンにある食材を使いましょう。
停電しても、冷蔵庫は開けなければ1日程度は保冷効果があるといわれています。日頃から冷蔵庫を整理して中身を把握しておくことも大切です。
〈4〜6日目〉
備蓄しておいたレトルトや缶詰、乾麺などを食べましょう。
〈7日目〉
保存期限の長い缶詰、カンパン、糖分のとれるチョコレートなどで乗り切りましょう。
そのほかにも、
- 自治体が出しているハザードマップやホームページを日頃から見ておく
- 職場から徒歩での帰路を確認しておく
- 歩きやすい靴を職場に置いておく
- 近所の河川や崖などを知っておく
- 避難場所への行き方をチェックしておく
- 公衆電話の場所を覚えておく
- 信用できるSNSをフォローしておく
などなど、いざという時に慌てないですむよう、普段から少しだけ意識してみるといいかもしれませんね。
※ご紹介した内容はあくまで一例です。避難所や避難指示などの情報については、各自治体のホームページなどでご確認ください。