食欲の秋がやってきた!究極のご馳走「新米」を食べ尽くそう
天高く馬肥ゆる秋。美味しいものがたくさんの秋ですが、日本人なら「新米」ははずせません。土鍋での炊き方や、簡単にできるご飯のお供をご紹介。収穫に感謝して、いただきます!
「新米」っていつのお米?
毎年秋になるとスーパーなどに並ぶ新米。その年の秋に収穫され、年内12月31日までに精米、包装されたお米を「新米」と呼びます。お米の袋に印字されている「産年」が収穫した年です。また、「精米日」が新しいほうが美味しいとされます。
お米を美味しく保存しよう
精米から時間が経つほど味が落ちていきます。できれば少量をこまめに購入するのがよいのですが、実際には5キロや10キロと多めに買う家庭が多いのではないでしょうか。
すぐに食べる分だけ米びつに入れ、残りは冷蔵庫のスペースにあわせて冷蔵や冷凍で保存するとよいでしょう。冷蔵庫に入れる容器は100円ショップなどでも購入できますし、大き目のペットボトルなども活用してもいいですね。
土鍋で新米を炊いてみよう
土鍋で炊くのはハードルが高いと思っていませんか? でも、一度コツを覚えてしまえば、簡単に美味しい土鍋ご飯が出来上がります。ここでは、火加減調整なしの炊き方をご紹介します。新米が出回るこの時期、ぜひ試してみてはいかがでしょう。
〈土鍋ご飯が美味しい理由〉
熱しにくく冷めにくい陶器は、ゆっくりじっくりお米に熱を加え、火を止めたあと穏やかに蒸らすことでふっくらと仕上がります。また、土でできている陶器は、呼吸をするように内釜の水や空気を吸うため、蒸気がこもることがなく、炊き上がった後のご飯がべとつきません。
〈基本の炊き方〉
1.計量したお米をとぎ30分ほど浸水させたら、一旦ザルにあげて表面の水分を吸水させます。
2.土鍋での炊飯時の水量は通常は2割増しと言われていますが、新米は水分が多いため、お米と同量かやや多いくらいで大丈夫です。できれば冷たい水がよいとされています。
3.鍋に入れて蓋をし、火をつけたら強めの中火で10〜20分。土鍋の種類にもよりますが、2合なら12分程度が目安です。
昔は「赤子泣いても蓋取るな」と言われたものですが、心配ならば蓋を開けて確認しても問題ありません。まだ水気が残っており、泡がぶくぶくしていたら1分単位で様子を見ます。蓋を開けた場合は、熱が逃げた分、1分多めに火にかけましょう。
おこげを作りたい時は最後に少しだけ強火にします。
4.火を止めたら15〜20分そのまま置いて蒸らします。
5.炊き上がったら、しゃもじで下から返すように混ぜ、余分な蒸気を逃がします。
食べきれない分は保存用の容器やラップに取り、粗熱が取れたら冷凍するのがおすすめです。
昔ながらの木のおひつは、適度に湿気を吸い取ってくれるので便利です。今は保温性の高いものやレンジで使える便利なおひつもあるので、チェックしてみても。
〈ポイント〉
・火加減や水加減は鍋や季節によっても変わるので、何度か試して鍋のクセを把握するのがいちばんです。
・お米は、とぐ時の最初の水をもっとも多く吸い込むため、最初の水を浄水にするだけでも美味しさはアップします。
・水を入れた時、鍋の半分〜6割くらいになる量を目安にすると、吹きこぼれの心配がありません。
簡単! 美味しい! ご飯のお供たち
炊き立ての新米はそれだけでご馳走です。手軽に作れるちょっとしたご飯のお供があればおかわり必至ですね。
〈なめたけ〉
石づきをとって2、3センチに切ったエノキに醤油、酒、砂糖、みりん、少量のお酢を加えて耐熱皿に入れ、レンジで4分程度。最後にバターを少し入れると風味がアップします。取り出したら、混ぜて冷ますだけで完成です。
〈ネギ焼豚〉
市販の焼豚を細かく切ってネギ、ごま油、醤油、炒りごまを混ぜるだけ。熱々ご飯にのせると焼豚の脂が程よく馴染み、ネギの辛みもやわらぎベストマッチです。
〈シソ漬け〉
ごま油、醤油、おろしニンニク、豆板醤、ハチミツ少量をよく混ぜたたれを、シソと交互に重ね、落としラップをして冷蔵庫で1時間程。食べる時は海苔のようにご飯に巻き付けて食べると美味しいです。
〈肉そぼろ〉
豚ひき肉をニンニク、生姜と炒め、醤油、酒、砂糖、味噌を入れて煮詰めます。キムチを入れたり、歯ごたえが楽しいレンコンを入れたり、もちろん、お好みの野菜を入れてもOKです。まとめて作っておけば、ご飯にのせる以外にチャーハンやおむすび、オムレツに加えるなど、色々使えて便利です。お弁当作りにも大活躍。
〈高菜炒め〉
高菜漬けをさっと洗い、水気をよく切って細かく切り、鷹の爪を入れてごま油で炒めます。めんつゆ、こしょう、かつお節、ごまを入れたら完成。ご飯はもちろんパスタに和えても美味しいですよ。
〈サーモン漬け〉
ひとくち大に切った刺身用サーモンを、ごま油、醤油、コチュジャン、おろしニンニクを混ぜたタレに漬け込みます。冷蔵庫で1時間以上置けば味が馴染んで美味しくなります。卵黄をのせて丼にするのもおすすめです。
〈ワカメとジャコ炒め〉
水に戻した乾燥ワカメをよく絞り、水気が飛ぶまでフライパンで炒めます。ジャコを加えてさらに炒め、ごま油、醤油、酒、みりんで味付けます。仕上げに炒りごま、おかか、ラー油を数滴入れたら完成。カリカリ梅を入れると食感が楽しめ、さわやかな味わいに。ご飯に混ぜてもいいですね。
〈卵黄醬油漬け〉
醬油とみりんを混ぜ、卵黄を漬けるだけ。半日から1日冷蔵庫に置くとトロッとして美味。そのままご飯にのせ、漬けていたタレをかけて食べるのもよし、納豆に混ぜたり、和風パスタにのせても。
ダイエットのために糖質制限をしていている人も多いかもしれません。お米の糖質が気になる場合は、食物繊維やタンパク質などとあわせてバランスよくゆっくり食べるなど、血糖値を上げにくくする工夫を。この時期ならではの新米。みずみずしく、ふっくらとした美味しさを、ぜひ堪能してください。