『第1回 Femtech Tokyo(フェムテック トーキョー)』に行ってきました!
女性の「健康」と「活躍」を支援するアイテムとサービスに出会える展示会『Femtech Tokyo』に、からだにいいこと編集部が行ってきました。最先端のアイテムや最新情報をレポートします。
目次
フェムテック・フェムケア企業が一堂に会する展示会
『第1回 Femtech Tokyo(フェムテック トーキョー)』が、2022年10月20日(木)~22日(土)に東京ビッグサイトで開催されました。
会場は「生理・月経」「妊活・妊よう性」「妊娠期・産後」「プレ更年期・更年期」「すべての女性向け」の5つのエリアに分かれ、約200社が出展。フェムテック・フェムケアに関する「見て・触れて・購入できる」400アイテムが勢ぞろいし、産婦人科医やタレントなどによるセミナーも大反響でした。
最新のフェムテックサービスや商品
まず、初日の開場時間とともに始まった、産婦人科医で遠隔健康医療相談「産婦人科オンライン」の代表もつとめる重見大介さんのセミナーを受講。講演タイトルは「女性に寄り添う産婦人科、クリニックになるために」。
「産婦人科オンライン」とは、メッセージチャットや動画通話を通じて、悩みや不安をいつでも相談できて、24時間以内に医師や助産師から返信が届く、という画期的なサービス。初めての妊娠や産後の体調の変化に、病院に行くまでもなくても不安になって専門家に相談したくなることもあるはず。今では100以上の自治体や民間企業が利用しているといいます。
信頼される質の高いサービスを提供するためのエビデンスや情報開示にも注力し、利用者×医療×フェムテック事業者の連携の重要性を拝聴してきました。
セミナーの後は、各企業ブースで最新アイテムをチェック。とにかく会場はどのブースも活気にあふれて、関心の高さが伺えました。
デリケートゾーン用の天然成分由来のスキンケアや、骨盤底筋をトレーニングするショーツ、月経周期を管理するアプリなど、女性のライフステージに合わせたサポート商品やサービスが会場いっぱいに紹介されていました。
人体に触れるだけで血流促進作用が認められているという最新テクノロジー素材に触れながら、片方の指の血管の太さと血流の速度変化を計測。この素材はアイマスクなどに使われて商品化されています(東海光学株式会社様のブースにて)。
生理周期のホルモンバランスに連動して、女性の悩みにアプローチする自分専用のサプリを抽出するサーバー「+me(プラスミー)」。センサ部分に指で触れると自律神経を測定し、連動しているスマホのアプリに表示される(株式会社ベルタ様のFemServerブースにて)。
フェムテックが注目されている3つの理由
1)女性の活躍を推進する
日本の2022年のジェンダーキャップ指数は、146か国中116位と、先進国の中ではかなり遅れをとっています。その背景には、女性の政治家や管理職の少なさ、賃金格差や家事・育児が女性に集中している問題などがあげられます。
フェムテックで女性の健康課題を解決することで、女性の働き方に多様性がうまれ、より活躍できる社会の実現に近づけるのです。
2)企業が積極的に福利厚生として導入している
月経などによる女性の健康問題が与える経済的損失は年間4,911億円にもなると言われており、企業が福利厚生で女性の健康をサポートする動きが加速しています。
生理用品の無料配布や産業医と連携して妊活を相談できるサービス、ライフステージに応じた健康管理に関する講座を行うなど、福利厚生の幅は年々広がりを見せています。
また、政府は「女性活躍・男女共同参画の重点方針2022(女性版骨太の方針2022)」の中で昨年に続き「フェムテックの更なる推進」を発表。官民が一体となって女性の働きやすい社会の実現を目指しています。
3)SNSで女性の声や悩みが可視化されやすくなった
SNSの普及で女性の悩みや不安を発信しやすくなりました。女性特有の体の悩みはタブーで隠すものと思われていた価値観から、共有して解決するものへ変化しています。女性の悩みは、個人の悩みではなく社会の悩みとなり、フェムテックが解決策として注目されています。
【INFO】2023年10月に『第2回 Femtech Tokyo(フェムテック トーキョー)』開催予定
2022年に行われた第1回目は、3日間の合計来場者数が14,000人を超えました。たくさんの企業や女性たちの関心の高さの現れだと思います。私たち「からだにいいこと」の他にもたくさんのメディアが賛同し、女性の社会進出や暮らしの課題を解決するためのアイデアを持ち寄っていました。この記事を読んでくださった方が、自分の体を大切にするきっかけになると嬉しいです。2023年10月に第2回目が開催予定です。
『第2回 Femtech Tokyo(フェムテック トーキョー)』
ビジネスデー 2023年10月5日(木)~7日(土)10:00~17:00
一般デー 2023年10月7日(土)10:00~17:00
会場:東京ビッグサイト