コンビニでも買える「腹持ちのいい食べ物・お菓子9選」
静かな場面でグ~っとお腹が鳴って恥ずかしい…。誰でも経験がありますよね。ご飯をしっかり食べたのに、すぐお腹が減ってしまう。その対策として、コンビニでも買える腹持ちのいい食べ物や食べ方のコツを紹介します。
目次
腹持ちのいい食べ物の4つの特徴とは?
ご飯をしっかりと食べても、なぜかすぐにお腹が空いてしまう。空腹を防ぐためにも、なるべく腹持ちのいい食べ物を選びたいですよね。そもそも空腹感には、食事のたびに上昇・降下する「血糖値」が関係しています。
空腹と満腹には血糖値が関係している
私たちが感じる空腹感や満腹感は、脳の満腹中枢という場所がコントロールをしています。
食事をすると、食べ物の糖を取り込むために血糖値が上がります。血糖値とは、血液中の「糖の濃度」のこと。
血糖値が上がると、脳はエネルギーが充足したと判断し、満腹感を得るようになります。反対に血糖値が下がると、脳はエネルギーが不足していると感じ、空腹感につながります。
つまり、血糖値の上下が空腹感と満腹感に大きく関わっています。腹持ちのいい食べ物は、食べても血糖値の上昇がゆるやかであることがポイントになります。次からその4つの特徴を具体的に解説します。
(1) 食物繊維が豊富な食べ物
腹持ちのいい食べ物としておすすめなのが、食物繊維の豊富な食べ物です。食物繊維とは炭水化物から糖質を除いた栄養素のこと。
食物繊維は主に、野菜やイモ類、きのこ、海藻類などに含まれています。人の消化酵素では、消化吸収できないのが特徴ですが、一方でお腹に長く滞在するため、腹持ちのいい食べ物の代表と言えます。
野菜不足を感じている人は、蒸し野菜や具だくさんの味噌汁を食事に取り入れて、野菜をプラス。サラダもいいですが火を通した方が量が減り、食べやすくなります。食物繊維たっぷりの海藻のサラダもいいでしょう。
(2) 血糖値を上げにくい食べ物
先ほど血糖値が上がると満腹感を得られるとご説明しましたが、血糖値が一時的に上がる食べ物は、その後急降下をもたらし、激しい空腹感につながります。そのため、血糖値を上げにくい食べ物を選ぶのが、腹持ちの良さのポイントになります。
食後血糖値を表す指標に「GI(グリセミックインデックス)」があります。血糖値を上げづらい食べ物を「低GI食品」といい、ダイエットや健康維持に大切とされています。
低GI食品としておすすめなのが、そばや大豆食品、きのこ類など。腹持ちのいい食べ物を摂りたいときは、積極的に取り入れましょう。反対に、ごはんやパン、パスタなどの麵類は、血糖値が上がりやすい「高GI食品」になります。丼物やパンだけといった主食メインの単品食べは、血糖値を急上昇・急降下させ、お腹が減りやすい要因になります。
(3) たんぱく質が多く含まれる食べ物
たんぱく質が多く含まれる食べ物も、腹持ちがよく
満足感を得やすくなります。たんぱく質は、主に肉や魚、卵に豊富。腹持ちが良い理由は2つあります。
1つ目は、お腹に長く滞在すること。炭水化物に比べて消化吸収に時間がかかり、胃に長く滞在します。これが腹持ちの良さにつながります。
2つ目は、たんぱく質を摂ると満腹ホルモンが分泌されるためです。たんぱく質をたくさん摂ると、「コレシストキニン」というホルモンが分泌。別名、“満腹ホルモン”とも呼ばれます。
このホルモンはたんぱく質を分解するだけでなく、脳にも働きかけ満腹感を得やすくする働きがあります。この2つの理由から、たんぱく質が多い食べ物は満腹になりやすいと考えられます。
たんぱく質を含めて、食事はバランスよく食べることが大切。主食・主菜・副菜がそろった定食のような食事がベストです。
(4) 食感が固く、よく噛んで食べる食べ物
食感が固く、よく噛んで食べる食べ物も満腹感につながりやすいといえます。「よく噛んで食べることが健康につながる」というのは、みなさんもご存知の通り。満腹感にも大きく関わっています。
食べ物を噛むと脳が刺激され、「ヒスタミン」という伝達物質が分泌されます。この伝達物質が出ると、満腹中枢が刺激され「お腹が満たされた」と感じるように。つまり、食感が固くよく、噛んで食べる食べ物を摂ることが、腹持ちの良さにもつながるというわけです。
朝食はパンよりご飯がおすすめ
朝ごはんを食べたのに、ランチタイムの前にお腹がペコペコ…という人も多いでしょう。腹持ちの良さを重視するなら、朝食はパンよりご飯がおすすめです。
小麦粉からできているパンは、消化吸収が早いのが特徴。そのため、食べてすぐに満腹感を得ることができますが、すばやく消化されてしまうため、お腹が減りやすくなります。
それに比べてご飯は、消化吸収に時間がかかり、お腹に長く残ります。また、食後血糖値の上昇もパンに比べてゆるやか。血糖値の急上昇を抑えると、食べてすぐにお腹が減るということが少なくなります。
さらに、ご飯のほうがたんぱく質や食物繊維の多い肉や魚、野菜との食べ合わせがよく、栄養バランスの良い朝食になります。
ダイエット中にもおすすめ! 腹持ちのいい食べ物5選
すぐお腹が空いてしまうのを防ぎたいなら、ご紹介した4つの特徴をふまえて食生活を送りましょう。次から、ダイエット中にもおすすめの腹持ちのいい食べ物を5つ紹介します。
カロリー控えめで、体重や体型を気にしている方も気にせず食べられます。すぐにお腹が減ってしまうという方は、ぜひ取り入れてみてください。
(1) 玄米
腹持ちという点では、ごはんは白米より玄米がおすすめです。玄米は白米に比べて、糖質が少ないため血糖値の上昇がゆるやかで、お腹が減りにくいのが特徴。
また、食物繊維が豊富でお腹に長く滞在し、満腹感が長続きします。ビタミンやミネラルも豊富なので、栄養バランスもバッチリ。朝食を、たんぱく質の多いツナや鮭などを混ぜた玄米おにぎりにしたり、外食でごはんを選べるときには玄米ごはんを選んだりして工夫しましょう。
(2) 鶏むね肉
たんぱく質は、炭水化物に比べて消化吸収に時間がかかり、お腹に長く残ることから腹持ちのいい食べ物とお伝えしました。たんぱく質が豊富な肉類の中でも、糖質がほとんど含まれておらず、牛や豚に比べてヘルシーなのが鶏肉。その中でも、鶏むね肉は脂質がほとんどなく、良質なたんぱく質が豊富です。
良質なたんぱく質とは、体では作り出せないたんぱく質が、バランスよく含まれているということ。そのため必ず食べ物から摂る必要があります。
たんぱく質の摂取は、筋肉量の維持につながり、脂肪を燃やしやすい体にしてくれます。鶏むね肉は、腹持ちがいいだけでなく、ダイエットにも最適。鶏むね肉を使ったサラダチキンなら、コンビニでも手軽に買えて、たんぱく質補給にピッタリです。
(3) 大豆
食物繊維が豊富な大豆食品もおすすめです。お腹に長くとどまることで、空腹を感じにくい食べ物です。また、血糖値も急上昇しづらく、しっかりと満足感を得られます。朝ごはんを食べたのにすぐにお腹が減ってしまうという方は、朝食に大豆食品の納豆をプラスするのもいいでしょう。
(4) ゆで卵
固ゆでしたゆで卵は、消化に時間がかかるため、腹持ちがよくなります。卵は完全栄養食品ともいわれ、栄養バランスにすぐれているのも魅力。小腹が減ったときに間食として食べたり、サラダにプラスしたりしてもいいでしょう。消化しづらい食べ物なので、お腹の調子が悪いときには控えてください。
(5) こんにゃく
低カロリーでダイエットのイメージが強いこんにゃく。食物繊維が豊富で長くお腹に残り、腹持ちをキープ。カロリーも少ないので、朝食の味噌汁に入れる、他の具材と一緒に炊き込みご飯にするなど、いつもの献立にプラスしやすいでしょう。腹持ちの良さのほかに、カロリーも抑えたいという方におすすめです。
腹持ちしない食事の摂り方
ここまで腹持ちのいい食べ物を紹介してきました。反対にすぐにお腹が減ってしまう理由には、次のような食べ方・食べ物があげられます。
炭水化物だけの食事
ごはんやパン、麵類のみなど、おかずや野菜を食べずに主食のみの食生活をしている方は要注意。糖質が多い食事は、血糖値を急上昇・急降下させ、激しい空腹の原因になります。
糖質は体へ吸収されるのが速く、満腹感を得やすいですが、腹持ちが悪くすぐにお腹が減ってしまいます。そして、お腹が減ったからといってまた糖質の多い食べ物を食べてしまうと、すぐにお腹が減りまた食べてしまう…という悪循環に陥ります。
噛まずに急いで食べる
あまり噛まずに早食いすることも、腹持ちしない食事の摂り方と言えます。食事はゆっくり噛んで食べること。満腹中枢を刺激して少ない量でも満腹感を得られるようになります。
お菓子は糖質が少ないものを選ぶ
空腹を満たしたいからと言って、間食にお菓子を食べる人も多いでしょう。しかしどんなものなら腹持ちがいいのか、迷いますよね。お菓子はなるべく糖質が少ないものを選ぶのがポイントです。
ご説明している通り、糖質が多い食べ物は血糖値が上がりその後急降下するため、脳は糖が足りていないと勘違いして空腹感があらわれます。そのタイミングで糖質が多いお菓子を食べてしまうと、またすぐにお腹が減るという悪循環になる可能性があります。
コンビニでも買える! 腹持ちのいいおやつ4選
次から、コンビニでも買える腹持ちのいいおやつを紹介します。糖質は低めなので、ダイエット中でも安心。小腹が空いたら、次のようなおやつをお腹に入れ、栄養補給をしましょう。
(1) ナッツ
よく噛んで食べるナッツは満腹感を得やすいため、おやつにピッタリ。食物繊維が豊富で、お腹に長くとどまります。特に、アーモンドやくるみには食物繊維が多く含まれています。満腹感を得やすいので、いつも食べているおやつの量を減らすことができますよ。
(2) ヨーグルト
たんぱく質と脂質が豊富なヨーグルトも腹持ちがよく、おやつにおすすめ。たんぱく質と脂質は、炭水化物に比べて消化に時間がかかるため、お腹に長くとどまります。特定の効果を持った機能性ヨーグルトや、手軽な飲むヨーグルトでもOK。ヨーグルトを選ぶときは、血糖値を上げないためにも、なるべく砂糖が入っていないものを選びましょう。
(3) チーズ
脂質が豊富な食材もゆっくりと消化されるため、腹持ちしやすくなります。脂質の多いおやつといえばチーズ。間食がやめられないという方は、おやつをチーズにしてみては。
おやつ以外にも、サラダや肉料理などにチーズを加えることで、満足感がアップします。ただし、カロリーが高いので、食べ過ぎには要注意。
(4) フルーツ
食物繊維が豊富なフルーツを食べるのもいいでしょう。食物繊維は体で吸収できず、満腹感につながります。また、フルーツに含まれる糖質は、お菓子に比べて脂肪になりにくいのが特徴。
デザートとして食事にプラスする、カットしてヨーグルトに入れるというのもおすすめ。缶詰めやドライフルーツは砂糖が多く含まれているので、生のまま食べるのがベスト。ダイエット中の人も、お菓子よりも脂肪になりにくいフルーツを食べるほうがカロリーを抑えられますよ。
まとめ:腹持ちのいい食べ物は、食物繊維とたんぱく質がポイント
満腹感を得やすい食事のポイントは食物繊維とたんぱく質にあります。この2つは、お腹に長く残るため、腹持ちの良さにつながります。すぐお腹が空いてしまう場合は、たんぱく質の多い肉や魚、食物繊維の多い玄米や豆類、海藻類などを食事に取り入れましょう。
また、糖質が多く甘いおやつは、食べてすぐは満足感を得られますが、血糖値が急降下してすぐに空腹感があらわれます。小腹が減ったときのおやつは、糖質が少ないものを選ぶ心がけを。
太らない健康的な体は、3食のバランスの良い食事から。腹持ちのいい食ベ物を上手に取り入れ、健康的な食生活を送りましょう。