疲れをとる食べ物ととりたい栄養素とは?だるさ・集中力の低下に!
体がだるい、集中力が続かない…疲労の原因はさまざまですが、日々の食生活の乱れが原因であることも。なんとなく続く不調を改善するために、効率的に疲れをとる食べ物と栄養素について、管理栄養士が解説します。
目次
疲れをとる食べ物とは?
寝ても疲れが残っている、仕事や家事に集中できないなど、なかなか疲労感がとれないと感じたら、まずはふだんの食事内容を見直してみましょう。
疲れにくい体を作るには、バランスの良い食事が基本となりますが、疲労回復に役立つ栄養素の不足から疲れが出ることがあります。まずは、疲れをとる食べ物・飲み物を8つとその栄養素をくわしく解説します。
代謝を促進! ビタミンB群が豊富な「豚肉」
料理に使いやすい豚肉は、疲労回復をサポートするビタミンB1の宝庫。ビタミンB1は、糖質をエネルギーに変えるために欠かせないビタミンです。
糖質がエネルギーに変わるときにできる乳酸という疲労物質の代謝にも関わっています。体がバテるようなだるさを感じたときは、おにぎりやパン、めん類だけで済ませる、甘い飲み物をたくさん飲むといった食事による、ビタミンB1不足かもしれません。
また、疲労回復にはビタミンB2も欠かせません。ビタミンB2は、炭水化物や脂質、たんぱく質といった三大栄養素の代謝を助けるビタミン。不足するとエネルギー代謝がうまくできずに疲労につながるため、しっかり摂りましょう。
ビタミンB2は、黄色い蛍光色の成分。疲労回復効果をうたっている栄養ドリンク剤が黄色い色をしているのは、ビタミンB2が使われていることが多いからです。豚肉の中でもレバーはビタミンB2の宝庫。牛乳や卵にも含まれています。
ビタミンB1は、豚肉の中でも脂身より赤身の部分に多く、ヒレ肉やもも肉に豊富 。疲れやすさを感じたり、夏バテのような症状があるときは、豚肉を1日の食事の中に取り入れてみましょう。
酸素を運ぶ鉄分が豊富! 「レバー・赤身の牛肉」
疲れにくい体づくりに欠かせない鉄分。レバーや赤身の牛肉、かつおやあさりは鉄の宝庫で、特に動物性食品に多く含まれています。
鉄分不足になると全身に酸素が運ばれにくくなり、疲労感や息切れ、食欲不振などの症状が起こることがあります。食品中の鉄は、動物性食品に含まれる「ヘム鉄」と、植物性食品に含まれる「非ヘム鉄」に分けられます。
レバーや赤身の牛肉に含まれるヘム鉄の方が吸収されやすいため、効率よく鉄分を摂ることができます。普段から疲れやすい、階段を上るときに息切れするといった症状がある場合は、レバーや赤身の牛肉を摂りましょう。
強く丈夫な体作りに欠かせない「卵」
疲れやすくがんばりがきかない、体力がなく元気がないという人は、卵で良質なタンパク質の補給を。卵はほぼ完全栄養食品といわれており、栄養価の高い食品です。
中でもタンパク質は、筋肉や臓器を作るもとになります。タンパク質不足から筋力が低下して疲れやすくなることもあり、肩こりや腰痛といった不調を引き起こすことにもなりかねません。
朝食はパンだけで済ませる、3食のうち食事を抜くことがある、運動不足が続いているといった人は、筋力低下からくる疲労改善のためにも卵を食べましょう。
抗酸化力で体を守る「緑黄色野菜・果物」
いくら寝ても疲労感が消えないときには、緑黄色野菜や果物を積極的に。慢性的な疲れは、「活性酸素」という物質がたまることが原因のひとつといわれています。
活性酸素は、呼吸のほかストレスや、喫煙、紫外線、激しい運動など、さまざまな刺激で増え、細胞にダメージを与えます。
抗酸化作用のあるβ-カロテンやビタミンC、Eなどの栄養素は、活性酸素の発生を防ぐ働きがあります。疲れがたまっているときこそ、緑黄色野菜や果物も食事に取り入れましょう。
血行をよくする「ナッツ類」
アーモンドやカシューナッツなどのナッツ類には、血管を広げる働きをするビタミンEが豊富。肩こりや腰痛からくる疲労に効果的です。
肩こりや腰痛などがあると、全身の疲れにつながりやすくなります。原因は血流が悪く、血液中に疲労物質がたまることが考えられます。
ビタミンEには血流改善効果のほか、細胞膜の酸化を防ぐ抗酸化作用の働きもあります。肩や腰まわりに疲れを感じやすい人は、おやつを甘いものでなくナッツ類に代えてみましょう。
疲労回復に! クエン酸が豊富な「かんきつ類」
疲れをとりたいときに、さわやかな酸味のある食材を食べるとすっきりすることがありませんか? かんきつ類などに含まれる「クエン酸」は疲労回復に役立ちます。クエン酸は、温州みかんや夏みかん、レモン、グレープフルーツ、梅、西洋梨、もも、いちご、キウイフルーツなどに豊富に含まれています。
激しい運動をすると、乳酸という疲労物質が大量に筋肉内に蓄積し、筋肉や肝臓に蓄えられているグリコーゲンが低下します。グリコーゲンとは、糖質が体内で作り変えられて、筋肉や肝臓で蓄えられたもの。
主な体のエネルギー源は、ご飯やパン、めん類などに含まれる、炭水化物が分解してできた「ブドウ糖」です。ブドウ糖が少なくなってエネルギー不足になったとき、グリコーゲンが利用されます。
このとき、クエン酸と糖分を一緒に摂ると、グリコーゲンがすばやく回復して疲労をやわらげてくれることがわかっています。 お酢にもクエン酸が含まれており、運動後にかんきつ類のジュースを飲んだり、はちみつ入りのお酢ドリンクを飲むのは理にかなったことといえます。
疲労回復成分が豊富な「鶏むね肉」
疲れをとるのに積極的に摂りたいのが、抗酸化作用のある「イミダゾールジペプチド」です。この成分も活性酸素から体を守る働きがあります。
イミダゾールペプチドは鶏むね肉やささみに多く含まれており、100g当たり1g以上含まれるという報告があります。イミダゾールジペプチドは、長時間飛び続ける渡り鳥の原動力になっている栄養素で、疲労を軽くする効果が研究でわかっています(※1)。
鶏むね肉やささみは良質なタンパク質も豊富で、しかも低脂肪。疲労回復のために、食事に取り入れましょう。
(※1)『機能性成分の事典』(中村宜督著/女子栄養大学出版部)より
心を落ち着かせる「緑茶」
長時間のデスクワークなどで疲れた脳を癒すには、緑茶を飲んでホッとひと息するのがおすすめです。緑茶にはたくさんの健康効果がありますが、リラックス効果があることもわかってきました。
緑茶のうまみ成分である、アミノ酸の一種「テアニン」には、ストレスに対する自律神経系の反応を抑えるといったリラックス効果や、睡眠改善作用が期待されています。テアニンは、煎茶よりも緑茶や抹茶に多く含まれます(※2)。
また、緑茶の渋味成分「カテキン」には抗酸化作用があり、免疫力アップにも効果的。ただし、緑茶にはフェインも含まれています。寝る前は控えめにして上手に取り入れましょう。
(※2)日本生物学的精神医学会誌 27(4):177─ 181, 2016「緑茶成分テアニンの向精神作用について」より(pdfファイル)
疲労タイプ別|摂りたい栄養素と食べ物
疲労は思考力や注意力、体力を低下させるだけではありません。心身の緊張が続くことでストレスが慢性的にたまると、身体活動を支えるコルチゾールやアドレナリンといったホルモンの分泌量が減少。その結果、免疫力が低下して感染症にかかりやすくなることも。健康で元気な体を維持するためには、慢性化する前に対策をとりたいものです。
ひと言で「疲労」といっても、原因別にさまざまなタイプがあります。自分の疲労の状態を見極め、それに合う対処をすることで回復が早くなります。そのためには、疲労回復を助ける栄養素を摂るのも大切。ここでは、疲労のタイプ別にとりたい栄養素と食べ物を解説します。
慢性的な疲れ
責任のある仕事を任されてストレスフルな毎日を送っている人、家事や育児に追われていくら寝ても疲労感が消えない人は、疲労が慢性化しているタイプかもしれません。そんな疲れには、抗酸化作用のあるβ-カロテンやビタミンC、E、タンパク質などが豊富な食べ物を積極的に摂りましょう。
慢性的な疲れに効果的な栄養素
- βカロテン…抗酸化作用で活性酸素を除去
- ビタミンC…ストレスの抵抗力を高める
- ビタミンE…β-カロテンやビタミンCと一緒に摂ると抗酸化作用がパワーアップする
これらの成分は、野菜や果物などの植物性食品に多く含まれています。働きすぎや睡眠不足、ストレスなどで慢性的な疲れを感じると、体の機能が低下して活性酸素が過剰に増えてしまいます。活性酸素は正常な細胞も攻撃して、疲労や老化の原因に。野菜不足を感じている人は、食事に以下の食材をちょい足しすることから始めてみましょう。
栄養素 | おすすめ食材 |
β-カロテン | かぼちゃ、ほうれん草、にんじん など |
ビタミンC | ピーマン、赤ピーマン、ブロッコリー、菜の花、かぶの葉、じゃがいも、さつまいも、キウイフルーツ、いちご、柿、レモン、グレープフルーツ、ネーブルオレンジ など |
ビタミンE | アーモンド、カシューナッツ、かぼちゃ、モロヘイヤ、ひまわり油 など |
また、慢性的に疲れている人は、リラックス効果が高いテアニンを含む緑茶で、ホッとひと息つく時間を持ちましょう。
スポーツ後の肉体的な疲れ
スポーツをしたあとの肉体的な疲れの原因は、筋肉を動かすためのエネルギーが不足することと、疲労物質「乳酸」の蓄積によるもの。
疲労回復の基本は、十分な睡眠と栄養バランスの良い食事を摂ることですが、肉体的な疲労を感じているときは炭水化物・タンパク質・脂質といった三大栄養素とともに、以下の栄養素も摂りましょう。
肉体的な疲れに効果的な栄養素
- ビタミンB1やB2、パントテン酸…三大栄養素の代謝をサポート
- タンパク質…筋肉の主成分となる
- クエン酸…エネルギーを作り出す仕組み「クエン酸回路」がスムーズに機能するのを助ける
栄養素 | おすすめ食材 |
ビタミンB1 | 豚ヒレ肉、豚もも赤身肉、うなぎかば焼き、玄米ご飯、枝豆 など |
ビタミンB2 | 牛レバー、豚レバー、鶏レバー、牛乳、チーズ、納豆、卵 など |
パントテン酸 | 牛レバー、豚レバー、鶏レバー、納豆、卵、まいたけ、えのきだけ など |
タンパク質 | 牛もも赤身肉、豚ヒレ肉、鶏むね肉、鶏ささみ、卵、さば、まぐろ、かつお、豆腐、納豆、チーズ など |
クエン酸 | レモン、グレープフルーツ、温州みかん、夏みかん、梅、キウイフルーツ など |
肩こりや腰痛による体の疲れ
デスクワークなど、一日中同じ姿勢が続くことで、肩こりや腰痛に悩まされているという人が多いと思います。原因は肩まわりや腰部の筋肉が緊張して血流が悪くなること。血行促進には、バランスのよい食事に加えて次のような栄養素を摂るよう意識しましょう。
肩こりや腰痛による疲れに効果的な栄養素
- タンパク質…筋肉の主成分となる
- ビタミンB6…タンパク質の代謝をサポート
- ビタミンE…血流をスムーズにする
- クエン酸…疲労物質の分解を促進
栄養素 | おすすめ食材 |
タンパク質 | 鶏むね肉、鶏ささみ、牛もも赤身肉、豚ヒレ肉、卵、いわし、納豆、豆腐、チーズ など |
ビタミンB6 | 玄米、まぐろ、かつお、さんま、シロザケ、さば、赤ピーマン、にんにく、バナナ など |
ビタミンE | アーモンド、カシューナッツ、かぼちゃ、モロヘイヤ、赤ピーマン、ひまわり油 など |
クエン酸 | レモン、グレープフルーツ、温州みかん、夏みかん、梅、キウイフルーツ など |
肩こりや腰痛がつらい人は、日ごろから体を温めて血行を良くしたり、ストレッチやウォーキングなどで適度に体を動かすことも大切です。
目の疲れ
スマホやパソコンの長時間の使用で、目が疲れているのも現代人の特徴です。眼精疲労から頭痛や肩こりといった不調につながることも。目の疲れを緩和するには、次の栄養素を摂るほか、バランスのとれた食事で体の中からケアしましょう。
目の疲れに効果的な栄養素
- ビタミンA…目の粘膜を潤して網膜を健康に保つ
- ビタミンB2…皮膚や粘膜を守る働きがある
- アントシアニン…目の網膜の色素「ロドプシン」の再合成を促す働きがある
- アスタキサンチン…疲れ目の緩和に役立つ魚介類の赤い色素成分
栄養素 | おすすめ食材 |
ビタミンA | 鶏レバー、豚レバー、うなぎかば焼き、卵黄、にんじん、モロヘイヤ、ほうれん草、小松菜、大根の葉、かぼちゃ、にんじん、春菊 など |
ビタミンB2 | 豚レバー、牛レバー、鶏レバー、牛乳、納豆、卵、チーズ、ヨーグルト、モロヘイヤ、豆苗 など |
アントシアニン | ブルーベリー、ぶどう、赤しそ など |
アスタキサンチン | 鮭、えび、かに、たこ など |
また食事以外では、1時間に1~2分程度の休憩をって遠くを眺め、目と気分のリフレッシュを。休憩を挟みながら仕事をして、目に負担をかけ続けないことも大切です。
即効性が期待できる疲れをとる食べ物と飲み物は?
疲れをため込まないためには、日々の食事の積み重ねが重要ですが、「今すぐ疲れをとりたい!」というときもありますよね。
次に紹介する食べ物や飲み物は、疲労回復にすばやい効果が期待できます。中には摂りすぎると太ってしまうものもあるので、上手に取り入れるとよいでしょう。
果物
果物はビタミンやミネラルが豊富で、すぐに疲れをとりたいときにおすすめです。
果物に多く含まれるミネラルの中でも、カリウムは体内の余分なナトリウムを排出し、むくみ改善効果が期待できます。
またビタミンCは、ストレスによって失われやすいといわれています。精神的なストレスを感じるときは、ビタミンCや、甘みの主成分となる果糖を果物から補給して疲労回復に役立てましょう。
そして果物の中でも、かんきつ類に多く含まれるクエン酸も疲労回復に役立ちます。レモン、グレープフルーツ、温州みかん、夏みかんといった柑橘類、その他の果物なら梅やキウイフルーツにはクエン酸が豊富。
果物が手に入らないときは、100%のかんきつ類のジュースで補うのもおすすめです。果物は1日200gを目安に、疲れをすぐとりたいときの味方にするとよいでしょう。
はちみつ
はちみつに含まれるブドウ糖や果糖は、糖質の中でも小さい単位の糖質なので、吸収されやすいという特徴があります。そのため、エネルギー源として疲労回復にすばやい効き目が期待できます。
スポーツをするときには、はちみつレモンを作って常備しておくとよいでしょう。はちみつとレモンの組み合わせは、昔からよく聞く組み合わせですが、レモンなどの酸っぱい成分のもとになるクエン酸は、体内でエネルギーを作り出すのを助け、疲労回復をスムーズにします。
スポーツの後に、はちみつレモンを口にすると、吸収の早いはちみつの糖分をクエン酸がすばやくエネルギーに変えてくれます。
お酢
お酢は、米や麦などの穀物や、りんごやぶどうなどの果物に酢酸菌(さくさんきん)を加えて発酵させた調味料。お酢は古くから疲労回復によいとされ、主成分である酢酸のほか、発酵過程で作られるクエン酸やアミノ酸なども含まれています。
お酢に含まれるクエン酸も、かんきつ類に含まれるものと同じく、エネルギーを作り出すときのサポートをするため、疲労回復に役立ちます。
お酢を水や炭酸水などで薄めたり、りんご酢を果汁で割ると飲みやすくなります。飲み物以外には、酢の物や酢漬け、マリネなど料理にも万能。食欲のないときに食がすすみやすくなり、疲労回復に役立ちます。
カフェインを含む飲み物
すぐに疲れをすっきりさせたいときや、眠気を覚ましたいときには適量のカフェインがおすすめです。カフェインは、交感神経を刺激して脳を活性させます。
仕事や勉強などで疲れたときにコーヒーを飲むとすっきりするのはカフェインの作用によるもの。覚醒作用が高く、疲労の軽減に役立ちます。主にコーヒーに含まれ、そのほか緑茶や紅茶、コーラ、ガムや栄養ドリンク、エナジードリンクなどにも使われています。
ただし、カフェインは摂り過ぎると健康を害することが報告されています。医薬品の中にもカフェインを含むものがあります。過剰摂取を防ぐためにも、エナジードリンクやコーヒー、お茶などの飲み物と薬を一緒に飲むことは避けましょう。(※3)
(※3)農林水産省「カフェインの過剰摂取について」より
疲労回復に逆効果! 疲れたときに避けたい食べ物・飲み物
遅い時間の脂っこい食事
夜遅い夕食に脂っこいものをたくさんとると、睡眠中に胃腸が休まらず、翌朝まで負担がかかります。すると、質の良い睡眠がとれずに翌朝まで疲れが残ることも。疲れているときこそ夕飯は脂っこいものを避け、胃腸に負担がかからない消化の良い食事にしましょう。
大量のアルコール
アルコールは、適量とる分には気分転換や疲労回復に役立ちますが、大量に飲むのはおすすめしません。肝臓に負担がかかり、逆に疲れやすくなります。大量の飲酒は控えて、ビールだと500ml缶1本、缶チューハイだと350ml缶1本を目安にしましょう。
朝食や昼食を抜かない
食事の回数も重要です。普段から朝食や昼食を抜いたり、軽く済ませたりしていると、 ビタミンやミネラルなどの栄養素が不足。疲れの原因になります。「何を食べるか」以前に、1日3食、特に朝食と昼食をしっかり食べる習慣をつけることも疲れにくい体を作ります。
疲れをとる食べ物以外にできる疲労回復法
疲れをとる食べ物をご紹介しましたが、体の回復を早めるには過ごし方を見直すことも大切です。早寝早起きのリズムを心がけ、質の良い睡眠をとるほか、寝る前のストレッチやウォーキングなど、軽い運動を行い筋力を維持しましょう。疲労回復だけでなく、毎日を健康的に過ごすためにもおすすめです。
また、活性酸素を増やして疲労の原因を作るストレスにも注意したいところ。精神的な疲れをとるには、自分が気分転換できる方法を持ちましょう。趣味や旅行など自分に合った方法で心のリフレッシュを。
慢性的な疲れは病気が隠れている可能性も
疲労は、人間が生命を維持するために、体の状態や機能を一定に保とうとする恒常性(ホメオスタシス)のひとつ。「これ以上動いたら病気になるから休んだ方がいいよ」という体へのサインとして働いています。
体からの“SOS”を無視して働き続けるとますます負担に。ひどい疲れで日常生活に支障をきたしているのに、「ただの疲れだから」と見過ごしていると、実は病気が隠れていることもあります。
疲労だと思っていたら、貧血や糖尿病、甲状腺などの病気だという場合も。いびきや睡眠時無呼吸症候群による、慢性的な睡眠不足からも体のだるさにつながります。
いつも通り食べているのに体重が減少している、食欲不振や睡眠障害、息切れ、動悸、月経異常など、疲労感のほかにいつもと違う症状が伴っている場合は注意が必要です。たがが疲れ、と思わず医療機関を受診しましょう。
まとめ:疲れをとる食材で食事から体の疲労回復を!
疲れをとる食べ物や飲み物、栄養素などについて解説しました。疲れた体を回復させる、疲れにくい体を作るためには、まずバランスのよい食事を1日3食とることが大事です。それ以外に、最近食べていないな? と思う食べ物があれば、ご紹介した疲労回復に効果的な食べ物・飲み物を試してみてください。
また、食べ物だけでなく、質の良い睡眠や適度な運動を行う、リラックスする時間を持ちストレスを溜めないことも疲労回復に役立ちます。その日の疲れはその日のうちに。食事や生活習慣で、自分で自分の体をケアして、疲れをためずに元気に過ごしましょう!