有村架純さん「誰かのために一生懸命になれるのは豊かなこと」
さまざまな役にチャレンジし、そのたびに大きな成長をとげる有村架純さん。参加する作品の厚みを増すことに貢献しています。30歳を迎えたタイミングで公開される主演映画『ちひろさん』で気付いたこととは?
有村架純さん
今の社会を感じて生きていきたい
2022年はドラマ『石子と羽男―そんなコトで訴えます?―』(TBS)や、数々の主演賞を受賞した映画『前科者』、心を震わせた『月の満ち欠け』と大活躍だった有村架純さん。今年最初の映画主演作『ちひろさん』では、海辺の町のお弁当屋さんで働く元風俗嬢・ちひろさんを演じています。
ちひろさんは、少し浮世離れしているけれど、弱っている人に敏感に気付き、さり気なく寄り添ってくれるとても強くて温かい人。有村さんも原作を読み、ちひろさんのファンになったそうです。
過去のさまざまな蓄積によって、何かを失うことに強い恐怖心を抱いている様子のちひろさん。演じるのは難しい役でもあります。有村さんの出演の決め手となったのは、「この作品が今の時代に生きづらさを感じる人の救いになれば」という、今泉力哉監督の言葉。
30代の一歩を踏み出すにあたり、改めて「これからも今の社会を感じて生きていきたいし、何か思いを抱えている人と手をとって歩いていきたい」と思った有村さんは、今泉監督のその考えに賛同。難しい役というプレッシャーをはねのけ、参加を決めたとのこと。「誰かのために一生懸命になれるのはとても豊かなこと」だと、『前科者』(2022)で保護司を演じたときに気付いたのだそうです。
『ちひろさん』には、印象的な台詞がたくさんあります。有村さんの印象に残ったのは、「みんなで食べるごはんもおいしいけど、一人で食べてもおいしいものはおいしい」なのだそう。
「人は共感を求めがちですが、世の中には共感できないことも結構ありますよね。この台詞は、そのどちらも否定することなく受け止めていて、なんだかすごくいいなと思いました」
発売中の雑誌『からだにいいこと』4月号のインタビューでは、そんな有村さんが心を整えるためにしていることも掲載しています。Web版とは異なる写真も必見! あわせてお楽しみください。
【INFO】映画『ちひろさん』
海辺の小さな町にあるお弁当屋さんで働く元・風俗嬢のちひろさん。ちょっと口が悪くて、少し浮いている自由なちひろさんと、彼女が出会う人々の孤独や癒しを描きます。監督は、『愛がなんだ』(2019)や『窓辺にて』(2022)などのヒットメイカー、今泉力哉。
2月23日(木・祝)よりNetflix全世界配信スタート&全国劇場にて公開
有村架純、豊嶋 花、嶋田鉄太、van、リリー・フランキー、風吹ジュン 監督:今泉力哉 原作:安田弘之『ちひろさん』(秋田書店「秋田レディース・コミックス・デラックス」刊) 音楽:岸田 繁 主題歌:くるり『愛の太陽』(VICTOR ENTERTAINMENT/SPEEDSTAR RECORDS) 配給:アスミック・エース
https://chihiro-san.asmik-ace.co.jp/
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撮影/前田昭二 取材・文/関口裕子 ヘアメイク/尾曲いずみ スタイリスト/瀬川結美子
(からだにいいこと2023年4月号より)