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おくすりみそ汁

腸内環境を整えてアレルギーや不調を撃退! 症状別「おくすりみそ汁」

腸には、免疫細胞の多くが集約されています。腸内環境の乱れは、アレルギーの発症や不調の原因につながります。腸を健康に保つのにおすすめなのが、みそ汁。症状に合わせて具材を選ぶことで、不調を撃退できます!

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みそ汁を工夫して腸のバリア機能を回復

「腸には免疫細胞の約70%が集まっていて、ウイルスや細菌などから体を守る“門番”のような役割を果たしています。しかし、腸の粘膜に炎症が起こって腸内環境が乱れると、免疫細胞が過敏に反応。花粉症やぜんそくなど、さまざまなアレルギーを発症します」と、内科医の関由佳さん。

腸内環境を整えればアレルギーなどによる不調を予防・改善できます。そこでおすすめなのが、みそと具材を工夫した「おくすりみそ汁」。

「みそに含まれる褐色の物質『メラノイジン』は抗酸化力が高く、腸の炎症を抑えてバリア機能を高める働きがあります。熟成期間が長いみそに多く含まれるので、みその選び方がポイント。さらに改善したい症状に適した具材を合わせるのも大切です」

また、ストレスも腸内の善玉菌が減少し、腸内環境が乱れる一因に。

「温かいみそ汁を飲めばストレスが和らぎ、睡眠の質も高まります。眠りが浅い人は、夕食にみそ汁を飲めば心がホッとしますよ」

「おくすりみそ汁」に必要な材料

「おくすりみそ汁」は、みそと具材のパワーの相乗効果でアレルギーを改善します。そのため、みそと具材の選び方がとっても重要。食材を選ぶポイントを紹介します。

色が濃いみそ

【色が濃いみそ】
麴・大豆・塩だけで作られた色が濃く長期熟成された豆みそや、赤みそが腸内環境を整える。

有効成分を含む具材

【有効成分を含む具材】
抗アレルギー成分や粘膜保護成分、整腸作用などのある食材をお悩みの症状に合わせて加える。

症状別「おくすりみそ汁」の作り方

おくすりみそ汁は、自分の不調に合ったレシピで作りましょう。「花粉症」「肌荒れ」「ぜんそく」「便秘」「疲れ」の症状別に紹介します。

【花粉症】干ししいたけと鮭のみそ汁

干ししいたけと鮭のみそ汁

花粉症の症状が出る前から始めるのが効果的。うまみが凝縮されたみそ汁で春まで元気に!

【材料】(2人分)
干ししいたけ…2枚(約10g)
鮭…2切れ
だし汁…400ml
みそ…大さじ1

【作り方】
(1)干ししいたけは水で戻し、薄切りにする。鮭は一口大に切る。
(2)鍋にだし汁と干ししいたけを入れて中火にかける。沸騰したら鮭を加えて煮る。
(3)鮭に火が通ったら火を止め、みそを溶き入れて器に盛る。

ビタミンDを補って免疫を正常化
干ししいたけと鮭には、ビタミンDが豊富に含まれます。免疫の過剰反応をおさえ、花粉症のつらさを和らげる効果が期待できます。

【肌荒れ】アボカドとのりのアーモンドミルクみそ汁

アボカドとのりのアーモンドミルクみそ汁

良質な油がたっぷり摂れる“美肌みそ汁”で肌トラブルをケア。

【材料】(2人分)
アボカド…1個
刻みのり…適量
アーモンドミルク…400ml
みそ…大さじ1

【作り方】
(1)アボカドは3cm角に切る。
(2)鍋にアーモンドミルクとアボカドを入れて中火にかける。
(3)煮立ったら火を止め、みそを溶き入れて器に盛る。仕上げに刻みのりをのせる。

ビタミンEで健やかな肌をキープ!
アーモンドミルクとアボカドに含まれるビタミンEは、“若返りビタミン”と呼ばれ、肌の健康を保つためには欠かせません。

ビタミンCや鉄分がアトピー性皮膚炎を改善
ビタミンCと鉄分は免疫力を高める栄養素。不足するとアトピー性皮膚炎が悪化する恐れが。のりを食べると両方を効率良く摂取できます。

【ぜんそく】大根とれんこんの根菜みそ汁

大根とれんこんの根菜みそ汁

抗炎症効果の高いみそ汁は、風邪の食養生としてもおすすめ。

【材料】(2人分)
れんこん…小1節(約100g)
大根おろし…お好みの量
だし汁…400ml
みそ…大さじ1

【作り方】
(1)れんこんは8mm厚さの半月切りにして水にさらす。
(2)鍋にだし汁、れんこん、大根おろしを入れ、中火にかける。
(3)れんこんに火が通ったら火を止め、みそを溶き入れて器に盛る。

ジアスターゼがせきやのどの痛みを鎮める
消化酵素のジアスターゼが豊富な大根は、せきやのどの痛み、痰(たん)を鎮める働きがあります。すりおろすことで食べやすく。

タンニンが胃腸トラブルを抑制
れんこんには炎症を抑え、止血や収れん、胃腸のトラブルを抑制する作用のあるタンニンが含まれています。

【便秘】オクラとめかぶのねばねばみそ汁

オクラとめかぶのねばねばみそ汁

ダブルのねばねば食品で便秘改善! 腸内環境を整える一品。

【材料】(2人分)
オクラ…2本
めかぶ…1パック(約45g)
だし汁…400ml
みそ…大さじ1

【作り方】
(1)オクラは1cm厚さの小口切りにする。
(2)鍋にだし汁、オクラ、めかぶを入れて中火にかける。
(3)煮立ったら火を止め、みそを溶き入れて器に盛る。

水溶性食物繊維がお腹の調子を整える
オクラとめかぶには水溶性食物繊維が豊富に含まれるため、特に便が硬く出にくい便秘に有効。腸内環境の改善も期待できます。

【疲れ】ひじきと小松菜のパワーみそ汁

ひじきと小松菜のパワーみそ汁

ストレスに強くなる野菜を取り入れて元気回復、心もスッキリ!

【材料】(2人分)
ひじき(乾燥)……………大さじ2
小松菜………………………1株
だし汁……………………400ml
みそ………………………大さじ1

【作り方】
(1)ひじきは水で戻す。小松菜は3cm長さに切る。
(2)鍋にだし汁、ひじき、小松菜を入れて中火にかける。
(3)煮立ったら火を止め、みそを溶き入れて器に盛る。

マグネシウムで副腎疲労を改善!
マグネシウムは、ストレスで疲れた副腎を元気にするために摂ってほしい栄養素。ひじきにたっぷり含まれます。

カルシウムの力でイライラが和らぐ
小松菜に多く含まれるカルシウムは神経を安定させる鎮静効果があります。さらに、腸内の毒素を排出し、巡りを良くします。

イラスト/鈴木衣津子
(からだにいいこと2023年2月号より)

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