“繊細さ”と上手に付き合うヒント集|「かくれ繊細さん」の処方せん(3)
「かくれ繊細さん」がラクに生きるためのコツをお伝えする連載第3回・最終回。今回は自分の繊細さと上手に付き合うコツをご紹介。自分の個性を受け入れて自分軸を確立すると、生きづらさが解消されます。
目次
ステップ1.自分の特性を知っておく
「感情の客観視」でストレスフリーに
外部から刺激を受けたときの「感情」と、頭を使って考える「思考」を分ける習慣をつけましょう。周囲に合わせて自分を変化させるクセがあるので、自分の感情を見失いがち。たとえば街中でイラッとしたときに自分の感情を言語化し、客観的に観察してみて。
「自分軸」を意識する
寂しがり屋で、他人に合わせることが得意ですが、振り回されて疲弊することも多々あります。ある程度のところで、他人との間に境界線を引くように意識して、「自分軸」を持つように心掛けて。
ネガティブ思考になったら原因を突き止める
悩みから抜け出せなくなったら、早めに誰に何をされてイヤだったかを明確にしましょう。相手に持った感情と、そこに隠れた第一感情(不安、恐怖、疲れ、悩みなど)から脱するには、どうしたかったかを書き出すか、つぶやいてみて。
ステップ2.心のセーフティーネットを用意する
落ち込んだらやることを決めておく
いったん落ち込むと、気分の上げ方がわからなくなってしまいませんか。ネガティブモードになって危険を感じたら、気分を変える工夫を。ウォーキングなど筋肉を動かすことや、シャワーなど体に刺激を与えることがおすすめです。
自分だけの時間や居場所を作る
刺激に疲れたら1人の時間が必要になるので、自宅なら自分の部屋やスペースがあるとベスト。ストレスがMaxになったときの避難場所にも最適です。落ち込んだら、1人旅などの“ソロ活”でリフレッシュするのも有効。
ステップ3.違いを生かして賢く暮らす
仕事とプライベートは二重人格でもOK!
誠実さを求め、表裏を使い分けることに抵抗がありますが、割り切って本音を出さずに暮らしたほうがラク。仕事とプライベートの顔をまったく別にして、自分らしい生き方を見つけるのも手。知識欲を満たすなど、一般的な娯楽とは違うことにも向いています。
困ったときは「繊細じゃない人」を参考にする
人との適切な距離感がわからないので、大勢で祝ったり残念がったりするのが苦手です。特に冠婚葬祭では自身の感覚で正解と思ったことが違っていることも。非常識だと思われたくないなら「繊細じゃない人」の行動をまねしてみて。
Q .身近な人が「かくれ繊細さん」かも?
A.気兼ねなく、普通に話しかけるのが正解。自己肯定感を上げるには、周囲の評価は必要不可欠。腫れものに触れるような付き合い方ではなく、気にせず接するようにしましょう。当事者が自分の感情を伝えるときの、練習相手になってあげられるとベスト!
「かくれ繊細さん」向けお悩み別 対処法
生活のなかで予定外のことが起き、感情が揺さぶられたときに意識してみて。
失敗して落ち込んでいるとき
→気を紛らわすことをするか、寝てしまおう!
気が滅入るなら、運動や何かに没頭してショックな気持ちを紛らわして。気が紛れないときは、日中でも寝てしまってOK。ある程度時間が経ったら、脳内で何が繰り返し再現されているか確認し、感情を洗い出しましょう。
人に怒りを感じたとき
→直接ぶつけるのは避ける
まずは1対1の対話を避け、怒りの感情を増幅させないようにして。怒りは不安、恐怖、悲しみなど第一感情のあとに出てきます。紙にそのときの気持ちや様子を書き出して、ほかのどの感情であるかを確認しましょう。
やることが多くてツラい……
→やることを一度全部書き出してみる
やることをすべて書き出し、難易度を評価します。そのうち、自分にとってラクそうなものから手をつけていくとムクムクとやる気に。心理学に基づき、段階的に簡単なものから行動することで、感情を挟まずに実践できます。
(からだにいいこと2023年6月号より)