青学の原監督も試食を絶賛!「日本最適化栄養食協会」設立発表会レポート
2023年7月3日、都内で行われた「日本最適化栄養食協会」設立発表会を編集部が取材してきました。イオンやセブンイレブン、日清食品が参画し、食によるウェルビーイングの実現に向けて活動が開始されました。
日本だけでなく世界で健康問題が山積み
私たちは、生活習慣による肥満や、間違ったダイエットなどによる低栄養、高齢者フレイル(虚弱)など、健康に関わる問題に直面しています。
その健康課題は、ひいては経済損失にもなるといいます。
「日本最適化栄養食協会」の理事長に就任した、慶應義塾大学 予防医療センター特任教授で同大学名誉教授でもある伊藤裕氏によると、世界で約20億人以上が過体重や肥満であるといいます。そして、その肥満による経済損失は2兆ドルにも及ぶとか。
若年層を中心として、間違ったダイエットによるカロリーや栄養が不足する低栄養も深刻な問題に。特に20代女性の栄養摂取状況は20項目も不足しているといいます。
高齢者はというと、老化とともに生じるフレイル(加齢によって心身の活力が低下し、要介護の状態になる危険性が高まる状態のこと)の健康リスクが増大しています。
こういった背景から発足したのが、「日本最適化栄養食協会」です。
「食によるウェルビーイング」の実現を目指す「日本最適化栄養食協会」
「最適化栄養食」とは聞きなじみのない言葉ですが、簡潔にいうと、主要な栄養素がバランスよく適切に調整された食事のこと。
会場では、「最適化栄養食」の規定に沿って試作したメニューが並びました。
「栄養バランスが整った食事」をとることが体にいいこと、は、頭ではわかっていても、果たしてどうやって食べればいいのか、実践できていない人も多いのではないでしょうか。
バランスよく栄養素を摂ることは困難
なぜ、バランスよく栄養素をとることは難しいのでしょうか。次の3つがあげられます。
- 食べたものの栄養素を正確に把握できない
- 栄養素のバランスのよい食事を作るのが難しい
- 栄養バランスが整った食は選択肢が限られ、食べられる場所が少ない
その課題をクリアするために、「最適化栄養食」の栄養設計基準を設け、それをクリアしたものに認証マークを付与し、そのマークを目印に消費者が商品を選ぶ、というフードシステムを構築。
「最適化栄養食」を通じ、「食によるウェルビーイング(生き続けたいと思える理由)」と未病対策の実現を目指すというのが協会の目標です。
原監督のオリジナル作戦名は「全人類 ハッピー大作戦」
ゲストには青山学院大学の陸上競技部の原晋監督が登壇。
56歳という年齢もあり(痛風の宣告も受けたとか!)、いよいよ食生活を改めないと生徒に示しがつかない立場でもあります。しかし、大好きなピザがやめられなくて、2週間に1度は至福を味わっているそう。
「最適化栄養食」の試作メニューかつ丼を食べて「うまい!」と原監督。「おいしく管理できて作る側もラクチン、食べる側もラクチン。誰もが幸せを呼び込むことができますね。」
原監督といえば、奥様が寮母で有名ですが、生徒たちに対して大切にしている食事のルールを3つ教えてくれました。
- 食事をとるタイミング(時間):食事の栄養が効率よく吸収されるように、食事時間と練習時間のタイミングを考慮している。
- 栄養バランス:3大栄養素を中心に栄養バランスの管理をしている。
- 楽しく食べること:セロトニン(幸せホルモン)が分泌されるように、楽しく会話をしながら食事をするように心がける。
最後に、「最適化栄養食」の普及促進のために原監督のオリジナル作戦名を発表。
今後は、消費者庁が管理する「特定保健用食品」マークなどのように、私たちの生活の中で目にすることが増えていくかもしれません。お店で商品を選ぶとき、こういった認証マークの意味を知って、自分の生活習慣を振り返るきっかけになるといいですね。