イライラしなくなるってホント!?|マダム由美子さん 心を鍛える美しぐさ(1)
“美しいしぐさ”をするだけでイライラしなくなるワザを発見! 雑誌『からだにいいこと』編集長の古郡まゆ子が実際に体験してきました。今回から3回にわけてレポートします。
目次
美しぐさでイライラが解消するのは、“心と体が同時に整う”から!
(写真左から)マダム由美子さん、雑誌『からだにいいこと』編集長・古郡まゆ子。
ステキな笑顔とまっすぐな姿勢で出迎えてくれたマダム由美子さん。バレエのしぐさを取り入れたエレガントな立ち振る舞いを指導しています。美しいしぐさ、というと「意識が高い女性」だけのもので、ハードルが高そうに思えますが……。
「“美しぐさ”は、おうちでできる日常的なしぐさを少しエレガントにするだけのもの。それだけで、イライラしたり不安でたまならくなったりしてもすぐに『いつもの自分』に戻れるようになるのです」とマダム由美子さん。
コツを押さえれば誰にでも簡単にできるそう。チャレンジしやすく、梅雨やコロナ禍で〝おこもり生活”が続く今にぴったりです。
なぜ“美しいしぐさ”で心が落ち着くのでしょうか? マダム由美子さんに尋ねてみたところ、3つの理由があるそうです。
[1]自分に自信がつくから
「自分が美しいしぐさをしているのを見ると、気分があがって『なんだ、私って素敵じゃない』と自信がつくでしょう? 自信がつけば、自分の心が揺らぎにくくなる。嫌なことがあっても『また頑張ろう』と立ち直りが早くなるのです」
[2]ちょっとした筋トレになるから
「しぐさを変えるためには、普段あまり使えていない筋肉を使う必要があります。例えば物を持つ時に、わしづかみにせず指を伸ばして持つと美しいのですが、そのためにはグッと指先に力を入れる必要があります。それがちょっとした筋トレになって頭が刺激され、リフレッシュ効果も生まれるんです」
[3]心と体がつながっているから
「心と体はつながっているので、気持ちを変えたいときには体を整えることをおすすめします。“美しぐさ”は日常とは少し違った動きをすることになるので、自然と自分の動きに集中するんですね。すると呼吸が深くなり体が整うので、自然と心も落ち着いてきます」ほんの少しの“美しぐさ”で心にも体にも良い効果があるというのは、嬉しいですね。
朝にできるおすすめ “美しぐさ” 3つ。忙しい日もリラックス ♪
ここからは、忙しい朝にも簡単にできる3つの“美しぐさ”を紹介します。
1.心を穏やかにするカーテンの開け方
朝になったらカーテンを開けますが、“美しぐさ”はここから始めることができます。
「この方法でカーテンを開けると、デコルテが伸びて自然と深呼吸ができます。私が指導する生徒さんからも非常に好評で、『気持ちが落ち着いた』とよく感想をいただくテクニックです。忙しくてイライラしている朝にぴったりですよ」(マダム由美子さん)
[Step1] カーテンの前に立ち、手をやや上に伸ばしてカーテンを持つ。
カーテンは、親指と中指で挟むようにして持つことがポイントです。指は揃えてまっすぐ伸ばし、わしづかみにはしないこと。
「指を揃えて親指と中指で持つと、すべての指が中指=中心に寄り、手の形がまとまります。この『中心に寄せる』ことが、しぐさを美しく見せるコツのひとつです」(マダム由美子さん)
[Step2] 腕を伸ばしたまま、胸を開くようにしてカーテンを引く。
2.気分がスッキリする鍵の持ち方
買い物や出勤でお出かけする時、鍵の開け閉めの際にも“美しぐさ”をするチャンスが。
「この方法で鍵を持つと、指先にしっかり力が入ることがわかると思います。普段はあまり使えていない指先に力を入れると、体の芯にも力が入ります。鍵の持ち方を変えて1日の始まりに気持ちも体もスッキリさせましょう」(マダム由美子さん)
[Step1]指を揃えて伸ばし、親指を中指で挟むようにして鍵を持つ。
このテクニックも、カーテンの持ち方と同じく、指を揃えて親指と中指で持つことが美しく見せるポイントです。
[Step2]そのまま腕をスッと伸ばして鍵を鍵穴に差し、手首を回す。
3.気持ちを晴らす傘の差し方
雨空のお出かけの時にも心が晴れるような、美しい傘の差し方があります。
「この“美しぐさ”のコツは、傘の柄を体の中心=お腹付近へ引き寄せるようにすること。カーテンの開け方や鍵の持ち方のように指を中心に寄せるだけではなく、物を体の中心に向かって引き寄せることでも美しく見せることができます」(マダム由美子さん)
[Step1]片方の手で傘の柄を体の中心に引き寄せながら、傘の先を斜め下へ向ける。もう片方の手でゆっくりと傘を押し開く。
[Step2] 傘を開きつつ、弧を描くように傘を頭上へ持っていく。背中がやや反って胸が開き、自然と呼吸が深くなります。
姿勢を伸ばせば完璧です!
“美しぐさ” は心と体の筋トレになる!
取材のあいだに、教えてもらったばかりの “美しぐさ” を編集長の古郡が試してみました。すると、ちょっとしたしぐさであるにもかかわらず指先がプルプル!
「今まであまり指先の力を使っていなかったんだ! と、驚きでした。マダム由美子さんが“美しぐさ”を『ちょっとした筋トレ』と表現されていたことに納得です。心が鍛えられるだけではなく、体も鍛えらえるんですね」(古郡)
筋トレになる“美しぐさ”ですが、本格的な筋トレのような「つらさ」や「我慢」とは無縁。あくまでも手軽にできるテクニックです。
「真似するだけでしぐさが美しくなるという簡単さにもびっくり。気持ちが見事にリフレッシュしたので、今後も続けます」(古郡)
次回の第2回は、「お昼時にできる“美しぐさ”」を3つご紹介します。どうぞお楽しみに!
撮影/国井美奈子