人気漢方薬剤師の「増血ライフ」で体が軽く
食事を減らしてもヤセない、下半身がどんどん太る……そんな女性は“血”が不足しているかも。胃腸の働きを助け、血を作る→増やす→流すの3ステップからなる増血テクで、健康でヤセやすい体を手に入れましょう!
目次
疲れがとれない、ヤセられない人は血が不足している!
「女性は毎月生理で血が失われます。それだけでなく、胃腸への負担や睡眠不足なども原因で血が足りていない人が多いようです。血を増やさなければヤセません」というのは、出雲大社の参道にある老舗漢方薬局の4代目の堀江昭佳さん。
堀江さんによると、なかなかヤセられず、不調続きの人は、血が体に足りていない状態と考えられるのだとか。血が不足すると、血を全身に巡らせる「気=エネルギー」も弱まり、血流が悪化。疲れがとれないなどのプチ不調につながります。
まずは舌で「血の不足」をチェック
思い当たる人は、血が不足しているかどうか、鏡の前で舌を出してチェックしてみましょう。
- 舌を出すとプルプル震える
- 舌の真ん中に線が入る
- 舌の周りに歯型がつく
3つのうち、どれか1つでも当てはまれば血が足りていない「血虚体質」だと考えられます。胃腸が弱り「気=エネルギー」が作れていないサインです。
血が足りないと太り、血がたっぷりだと不調も改善しヤセる
血は水道と同じで、量が少なければちょろちょろとしか流れず、スピードも遅くなります。すると血流が滞り、酸素や栄養が全身に行き渡らず代謝が落ち、太る原因に。
一方、血がたっぷりだと流れに勢いがあり、スピードも加速。血流が良いので体温が上がり、脂肪細胞を燃やす酸素が働いて、脂肪分解がスムーズになってヤセる体になるのです。
上の項目に一つでもチェックがついた人は、下記の3ステップで、血を増やす「増血ライフ」をスタートして!
Step1 1週間の夕食断食で“増血の窓口”をお掃除
血が足りない人は、胃腸に常に食べ物が残っている状態と考えられます。1週間の「夕食断食」で胃腸をきれいに掃除しましょう。朝・昼はしっかり食べてOK。夜は飲み物だけで過ごして“増血力”を回復。すると便秘改善など体調に変化が現れます。
Step2 朝食にご飯を食べて“気=エネルギー”を作る
朝食はパンよりご飯を。漢方でいう“気”は旧字で“氣”と書き、“米”を含んでいて、ご飯はエネルギーの源と考えられています。一日の血を作るための“氣”をチャージ!
Step3 30分でも早寝して胃腸をメンテナンス
東洋医学では、0時を挟んだ前後2時間が「自律神経の入れ替わりの時間」と考えられています。その間に眠り、朝日と共に起きるのが理想。30分でも早寝の習慣をつけて胃腸を労わって。
Step4 最高の滋養食「鶏肉」で気と血を補う
血を増やすのは、牛や豚と比べて鉄分が豊富な鶏肉。鶏レバーでもOKです。鶏肉は漢方の薬膳で、気を補い、体を温め、胃腸を回復させる滋養食です。血液の元となるタンパク質を摂るためにも、積極的に食べましょう。
Step5 上半身より下半身を動かすとヤセやすく
血を増やしても、下半身が冷えているとヤセられません。そこで、上半身より下半身を動かすよう心がけましょう。座りながらかかとを上下させると、ふくらはぎから下に溜まった血が全身に巡ります。歩く機会を増やすのもおすすめです。
撮影/阿部吉泰 モデル/原田ゆか イラスト/シュクヤフミコ
(からだにいいこと2017年8月号より)
[ 監修者 ]