シンデレラ体重とは?BMI計算の方法や女性の平均BMIも紹介
ダイエットをしている10〜20代の女性の中で、シンデレラ体重を目指している方も多いのではないでしょうか。本記事では、シンデレラ体重の計算の仕方や標準体重との違いなどを解説していきます。
目次
まずはBMIについて知ろう
シンデレラ体重を知るにあたり、理解しておきたいのがBMIです。ダイエットについてリサーチしている方は、よく目にする単語ではないでしょうか。
ここからは、BMIについて詳しく解説していきます。
そもそもBMIって何?
BMIとは「Body Mass Index」の略語で、ボディマス指数と呼ばれています。体重と身長から算出される肥満度のことを指し、成人以降は国際的な指標にされています。主に肥満型・痩せ型などの判定に用いられるのが特徴です。
ダイエットにおける1つの指標としてはもちろん、健康を維持するためにもBMIを知っておくことが大切です。日本では、特定健診・特定保健指導の基準にも採用されています。
BMI計算の方法と判定基準
BMIは、体重(Kg)を身長(m)の二乗で割ることで算出できます。計算機で算出する際は「体重(Kg)÷身長(m)÷身長(m)」で計算しましょう。
日本肥満学会では、最も疾病率が低く、理想的なBMIを22としています。これはあくまでも日本の基準であり、肥満の判断基準は国によって異なります。
日本肥満学会による判断基準は下記のとおりです。
BMI | 判定 |
18.5未満 | 低体重 |
18.5〜25未満 | 普通体重 |
25〜30未満 | 肥満(1度) |
30〜35未満 | 肥満(2度) |
35〜40未満 | 肥満(3度) |
40以上 | 肥満(4度) |
これらは成人の判断基準であり、幼児にはカウプ指数が用いられます。また妊婦の場合は、BMIが25以上になると妊娠高血圧症候群や帝王切開率が高まるといわれています。
【年齢別】女性の平均BMI
以下は、女性の平均BMIをまとめた表です。
年齢 | BMI |
20歳以上 | 22.5 |
20‒69歳 | 22.4 |
40‒69歳 | 22.6 |
65‒69歳 | 23.0 |
70‒74歳 | 23.1 |
75‒79歳 | 22.9 |
80‒84歳 | 22.9 |
80歳以上 | 22.6 |
85歳以上 | 22.1 |
女性のシンデレラ体重とは?
シンデレラ体重とは、SNSや若い女性の間で話題になった「モデルのようにきれいな体形に見える体重」です。主に女性が対象とされており、体重が軽いほうが美しいという認識がなされています。
またシンデレラ体重は、有名エステサロン「たかの友梨ビューティークリニック」が提唱した体重でもあります。
藤田ニコルさんやダレノガレ明美さん、指原莉乃さんなど若い女性から人気を集めている方もシンデレラ体重といわれています。その結果、若い女性の中では痩せているのが美しいとされており、シンデレラ体重を目指す女性も少なくありません。
身長からシンデレラ体重を計算する方法
シンデレラ体重は「 身長(m)×身長(m)×18(BMI値)」で算出されます。身長が155cmの場合、1.55×1.55×18=43.24kgになります。BMI値18は、WHO(世界保健機関)が定める痩せ型に値します。そのため、ひと目見て「この人細いな〜」と思われるような体形です。
また155cmの標準体重は52.85kgとされており、約10kg近くの差があります。モデルのように引き締まった体形を目指すのは問題ありませんが、低体重であるシンデレラ体重を追い求めすぎるのは体に悪影響を及ぼす恐れがあるため注意しましょう。
【身長別】シンデレラ体重の一覧
身長別のシンデレラ体重を表にしました。
◆150cm台
身長 | シンデレラ体重 |
150cm | 40.5kg |
151cm | 41.0kg |
152cm | 41.6kg |
153cm | 42.1kg |
154cm | 42.7kg |
155cm | 43.2kg |
156cm | 43.8kg |
157cm | 44.4kg |
158cm | 44.9kg |
159cm | 45.5kg |
◆160cm台
身長 | シンデレラ体重 |
160cm | 46.1kg |
161cm | 46.7kg |
162cm | 47.2kg |
163cm | 47.8kg |
164cm | 48.4kg |
165cm | 49.0kg |
166cm | 49.6kg |
167cm | 50.2kg |
168cm | 50.8kg |
169cm | 51.4kg |
シンデレラ体重と標準体重・美容体重との違い
シンデレラ体重の他にも、標準体重や美容体重など1つの指標とされる体重数値があります。「必ずシンデレラ体重を目指さなくてはならない」「美容体重が良い」などの基準はありませんが、ダイエットをする際に知っておくと良いでしょう。
標準体重とは
標準体重は「身長(m)×身長(m)×22」で算出できます。BMI22は、日本肥満学会が健康標準値としている値です。
155cmの場合、標準体重は52.85kgです。痩せている体形がブームになっている現代では、少しぽっちゃりしていると感じる人も少なくありません。しかし、健康標準値で計算されており、最も病気になりにくいといわれている体重です。
ただし標準体重ではないからといって、健康被害が生じるわけではありません。
美容体重とは
美容体重は 「身長(m)×身長(m)×20」で算出できます。155cmの場合、美容体重は48.05kgです。シンデレラ体重ほど痩せてはいませんが、ほどよく肉付きがありつつスリムな体型です。
ほどよく脂肪やお肉が付いているため、ガリガリや不健康といった印象を与えることはありません。健康被害を被るほどの体重ではないため、シンデレラ体重ではなく、美容体重を目指している女性も少なくないでしょう。
ただし、美容体重だからといって必ず美しいスタイルになるとは限りません。自分が心身ともに健康でいられる体重を探すことが大切です。
シンデレラ体重のBMI18は「低体重」
シンデレラ体重の肥満度(BMI)は、18です。厚生労働省が定めている基準によると、肥満度(BMI)が18.5未満になると「低体重」に値します。このようにシンデレラ体重は、低体重であり、健康上で何らかの悪影響が生じる可能性が高まってしまいます。
シンデレラ体重を目指すために過度な食事制限や無理な運動を続けると、生理不順や肌荒れ、メンタルへの悪影響などさまざまな弊害が生じることに。
若い人の中では「シンデレラ体重=美しく見える体重」といった共通認識がありますが、痩せているのが必ずしも美しいわけではありません。健康を害してまでシンデレラ体重を目指すのは控えましょう。
シンデレラ体重にこだわりすぎると引き起こす可能性があるリスクとは?
理想の自分になるためにシンデレラ体重を目指すのは、問題ありません。しかし、無理してシンデレラ体重を目指してしまうと、冷え性や栄養状態の悪化などさまざまなリスクが生じてきます。
ここからは、シンデレラ体重にこだわりすぎると生じるリスクについて紹介します。
栄養状態の悪化
シンデレラ体重を目指すために過度な食事制限をすると、栄養不足や栄養の偏りが生じます。特に偏った栄養バランスによって生じる「鉄欠乏」。鉄欠乏やそれに伴う貧血は、倦怠感や発育障害を引き起こすおそれがあります。
そのため、栄養状態が悪化するような偏った食事は控えましょう。バランス良く食事をとり、適度に運動をして理想の体重を目指しましょう。
ホルモンバランスの乱れ
無理なダイエットでシンデレラ体重を目指すと、ホルモンバランスの乱れを引き起こす可能性があります。急激に体重が落ちたり食事量を減らしたりすると、脳の視床下部が体がピンチ状態に陥っていると判断し、月経を止めるよう指示を出します。その結果ホルモンバランスが乱れることに。
ホルモンバランスの乱れは、不眠やイライラ、情緒不安定などさまざまな症状を引き起こします。不妊症の原因になるケースもあるため注意が必要です。
骨密度の低下
低体重になると骨密度の低下を引き起こす可能性があります。骨密度が低下すると骨が脆くなり、筋肉を支えきれなくなるため、姿勢が悪くなったり顔のシミやシワの増加につながったりするケースも。
将来的には骨粗しょう症になり、骨折しやすい体質になったり、寝たきり状態になったりする恐れもあるため、注意が必要です。
冷え
シンデレラ体重を目指すために食事量を減らすと、冷え症を引き起こす可能性があります。食事からミネラルやビタミンを摂取できないと、血の巡りが悪くなることで冷え症を発症します。
冷え症になると、ただ単に手や指先が冷えるだけではありません。血流が悪くなるため、くすみや肌荒れ、便秘などさまざまな症状を誘発します。
拒食や過食
過度なダイエットによって拒食や過食になるリスクもあります。少しの拒食や過食は誰にでも起こり得ますが、このような食生活がやめられなくなっている場合は、摂食障害の可能性が考えられます。
摂食障害は、ただ痩せてしまったり、太ってしまったりするだけではありません。放っておくと心身ともに疲弊し、最悪の場合は死に至るケースもあります。
理想の体重になりたいからといって過度な食事制限をするのは多くのリスクが伴うため、無理なダイエットは控えましょう。
女性が健康的に理想の体形を目指す方法
理想の体形を目指すには、過度な食事制限は控え、健康的にダイエットすることが大切です。短期間で痩せようとせず、長い期間で理想の体形を目指しましょう。
体脂肪率も考慮して目標体重を決める
筋肉を落とさずきれいに痩せるには、目標体重を決めましょう。主に目標体重は下記のステップで求められます。
- 除脂肪体重を求める
- 除脂肪体重をもとに目標体重を求める
- BMI値の確認をする
まずは、除脂肪体重(LBM)を知りましょう。
除脂肪体重は「体重-(体重×体脂肪率)」で求められます。160cm・70kg・体脂肪率35%の場合、除脂肪体重は45.5kgです。
次は、体脂肪率が20%〜22%になるための目標体重を求めましょう。目標体重は「除脂肪体重÷(1-目標体脂肪率%)で算出できます。目標体脂肪率が20%の場合、除脂肪体重と同じ条件で求めると、56.9kgが目標体重です。
最後に目標体重がBMIを大きく下回ることがないかを確認しましょう。BMI値が18.5〜25に収まっていれば問題ありません。さらに22前後だとより健康体を目指せます。
適度な運動に取り組む
「ダイエット=食事制限」といったイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。健康的に理想の体形を目指すには、食事制限だけでなく適度な運動も大切です。
ジムに通える人は、エアロバイクによる有酸素運動やマシンによる筋トレを取り入れましょう。ジムに通えない人は、自宅の周辺をウォーキングしたり、簡単にできる宅トレがおすすめです。わざわざ時間をとれない方は、通勤時に階段を使ったり、ひと駅分歩いたりするのも有効です。
ただし運動になじみのない方は、はじめは無理して激しい動きをするのは控えましょう。慣れるまでは、できることから自分のペースで取り組むことが大切です。
バランスの良い食事をとる
体重を減らすために、脂質や糖質をカットしたり、1日1食や断食をしたりするのは控えましょう。極端な食事制限をすると、ホルモンバランスの乱れや骨粗しょう症のリスクを高めるなど多くの危険が伴います。さらに過度な食事制限は、リバウンドのリスクを高めてしまいます。
そのためダイエットする際は、栄養バランスの良い食事を心がけましょう。特にたんぱく質を多めに摂ることで、基礎代謝のアップにつながります。
まとめ
シンデレラ体重とは、若い女性の中で話題となっている「モデルのようにきれいな体形に見える体重」を指します。しかし、無理にシンデレラ体重を目指すと、ホルモンバランスの乱れや摂食障害などを引き起こす可能性があるため、注意が必要です。
理想の体形を目指すことに問題はありませんが、過度な食事制限は控えましょう。BMIや体脂肪率を考慮し目標体重を決め、適度な運動やバランスの良い食事を取り、ダイエットすることが大切です。