高たんぱく低脂質がダイエットに効果的!おすすめ食材やレシピを紹介
高たんぱく低脂質の食材は、ダイエットを成功させるために効果的です。この記事では、高たんぱく低糖質のおすすめの食材とレシピをご紹介します。高たんぱく低脂質の食材を取り入れ、ダイエットを成功させましょう。
目次
高たんぱく低脂質の食材にはどんなメリットがあるの?
高たんぱく低脂質の食材が、具体的にどのようなメリットを持つのかご存知ですか? ここでは、高たんぱく低脂質の食材が持つメリットについて紹介します。
食べすぎを防げる
たんぱく質が多く含まれている食材は、満腹感を得やすく、食べすぎを防止する強力な味方です。この効果は、消化器官内での精巧な仕組みによって実現されます。
高たんぱくの食事をとると、小腸から「コレシストキニン(CCK)」というホルモンが分泌されます。コレシストキニンは、胃腸において食べ物が消化される速度を調整し、満腹感を得やすく、食べすぎを防ぐ働きがあります。
摂取カロリーを抑えられる
コロナ禍により外出頻度が減少し、運動不足が広がりました。その結果、体重や体脂肪の増加に悩む方が多くなっています。
自宅時間が増えるテレワーク時代において、食べる機会が増えた方も多いのではないでしょうか。しかし、高たんぱく低脂質の食材を選んでストックしておくことで、エネルギーの摂取をコントロールできます。
これにより、健康を維持しながら摂取カロリーを効果的に抑えられます。高たんぱく低脂質の食材は、バランスの取れた食生活の重要な要素といえるでしょう。
食べても脂肪になりにくい
高たんぱく低脂質の食材は、その特性から食べても脂肪になりにくい利点があります。たんぱく質は、他の主要な栄養素である糖質や脂質と比較して、脂肪として蓄積されにくい性質を備えています。
同じカロリー量を摂取した場合でも、たんぱく質は体脂肪に変わりにくいため、体重管理に効果的です。
さらに、たんぱく質は中性脂肪を分解するための酵素である「リポたんぱくリパーゼ」の原料として機能します。
ダイエット中には中性脂肪の制御が重要であり、たんぱく質の摂取はこのプロセスをサポートする役割を果たします。
生活習慣病の予防になる
食の多様性が広がり、外国の料理が手軽に楽しめる現代社会では、脂質過多になりがちの方も増えています。
脂質の摂りすぎは、中性脂肪や悪玉コレステロール(LDLコレステロール)の上昇を引き起こし、肥満や脂質異常症などの生活習慣病のリスクを高めます。
高たんぱく低脂質の食材をとることで、これらのリスクを軽減し、生活習慣病が予防できるでしょう。
たんぱく質は体内の代謝を調整し、コレステロールのバランスを整える役割を果たします。また脂質の過剰摂取を抑えられるため、体重が管理しやすくなり、糖尿病や高血圧などの疾患を予防する助けになります。
高たんぱく低脂質の食材一覧
ここでは、高たんぱく低脂質の食材をいくつか紹介します。日々の食事に積極的に取り入れてみましょう。
魚介類
魚介類は、高たんぱく質・低脂質な食材として知られています。特におすすめの種類は以下の通りです。
- かれい
- べにざけ
- まだい
- すけとうだら
- まだら
- かつお
- えび
- まぐろ
- いか
ぶり、さんま、さけなどはたんぱく質が多い一方、脂質も多く含まれているため、注意が必要です。
練り物類(かまぼこ、ちくわなど)
かまぼこは主原料として白身魚(たらなど)を使用し、卵白などを混ぜて練り、蒸して作られます。100gあたりのたんぱく質は12.0g、脂質は0.9gというバランスの取れた食材です。
練り物類は、たんぱく質の豊富さから栄養価が高く、さらに良質な脂肪酸も含まれています。
低脂質を意識する方には、はんぺんもおすすめです。はんぺんは100gあたりにたんぱく質が9.9g、脂質が1.0g含まれています。
卵
卵は白身と黄身に分かれており、卵白は脂肪がほとんど含まれず、たんぱく質が多い特徴があります。
100gあたりの卵白には、たんぱく質が10.1g含まれ、脂質は微量です。このため、高たんぱく質・低脂質の食事を求めるなら、卵白がおすすめです。
全卵では、100gあたりにたんぱく質が12.2g、脂質が10.2g含まれています。黄身はたんぱく質が多く、脂質も高めです。
卵はその多彩な利用法と栄養価から、「完全栄養食品」と称されることもあります。
鶏肉(ささみ、むね肉)
ささみは鶏むね肉の一部であり、たんぱく質が豊富でありながら脂質が極めて低いといわれています。100gのむね肉とささみに含まれているたんぱく質と脂質の量は、以下の通りです。
たんぱく質 | 脂質 | |
むね肉(皮なし) | 23.3g | 1.9g |
ささみ | 23.9g | 0.8g |
上記の通り、鶏肉はたんぱく質を摂りたい方や脂質を制限したい方におすすめです。ただし、鶏皮には脂質が多く含まれているため、調理時には取り除くことをおすすめします。
赤身肉・ヒレ肉
赤身肉、特に牛肉や豚肉のヒレ肉は、ロースやバラ肉に比べて、高たんぱく質かつ低脂質な特徴があります。
赤身肉、牛バラ肉との対比では、赤身肉の方がたんぱく質の含有量が約1.5倍多く、脂質は1/5~1/6少ないのが特徴です。
牛肉の赤身部分にはもも肉、ヒレ、ランプなどが含まれ、豚肉の赤身部分にはもも肉やヒレが該当します。
ただし、加工肉品(ベーコン、ソーセージなど)には脂質が多く含まれるため、気をつけましょう。
羊肉
羊肉は生後1年未満のものを「ラム」、1年以上2年未満のものを「ホゲット」、2年以上のものを「マトン」と呼びます。
特にラムのロースは、100gあたりに約22.3gのたんぱく質と5.2gの脂質を含まれているため、バランスのとれた食材といえます。
近年の羊肉は、以前に比べて臭みが少なく、肉質も柔らかいため、食べやすくなっています。
羊肉は高たんぱく質でありながら、脂質が低い食材であり、異国の料理や独自の風味が楽しめる食材といえるでしょう。
乳製品
乳製品は、牛乳、ヨーグルト、モッツァレラチーズなどが該当します。
牛乳には100gあたり約3.3gのたんぱく質と3.8gの脂質が含まれます。牛乳は脂質が多いため、脂質を制限したい場合には低脂肪や無脂肪、飲むヨーグルトの乳製品がおすすめです。
ヨーグルトも少量であれば問題ありませんが、たんぱく質を重視する場合には無脂肪のものを選びましょう。
一方、チーズは種類によって脂質が多いため注意が必要です。
大豆製品
ゆで大豆は100g中に14.8gと多くのたんぱく質を含んでいます。さらに、ビタミン類やミネラルなど、健康に必要な栄養素が豊富であることも特徴です。
煮豆など大豆をそのまま食べる食品はおすすめできますが、油揚げや厚揚げなどは脂質が多いため、量に気をつけましょう。
納豆や豆腐もおすすめです。豆腐は種類によってたんぱく質と脂質の量が異なり、充填豆腐、絹ごし豆腐、木綿豆腐の順に高たんぱく質で低脂質です。
「ダイエットするならタンパク質が必要」とよくいわれますが、何をどのくらい摂ったらよいのか、迷うことはありませんか? ダイエット中に摂るべきタンパク質の必要量や効果的な摂り方を、管理栄養士が解説します。
高たんぱく低脂質の食材でダイエットに取り組むのにおすすめの調理法
高たんぱく低脂質の食材とはいえ、調理方法によってはダイエットに向かない可能性があります。ここでは、ダイエットにおすすめの調理法をいくつか紹介します。高たんぱく質低脂質の食材を最大限に活用できる調理法を取り入れましょう。
蒸す・ゆでる
蒸す方法は、油を一切使用せずに蒸気で加熱するため、低カロリーな利点があります。さらに、ふっくら柔らかく仕上がり、旨味や栄養素が逃げにくいのも特徴です。これにより、高たんぱくの食材を美味しく調理しながら、脂質を制御できます。
ゆでる方法では、食材を湯の中に入れて加熱することで余分な脂質がお湯に流れ出し、脂質を減らせます。特に肉や魚をゆでる際に有効で、ヘルシーな食事を作りたい人におすすめです。
煮る
食材を煮ると、灰汁(あく)と一緒に脂質が浮き上がり、取り除きやすくなります。これにより、余分な脂質を効果的に取り除けるでしょう。
また、塩分を気にする方にもおすすめです。かつおや昆布などの出汁を使い、薄味でも満足感のある料理が楽しめます。
煮る方法は、高たんぱく低脂質の食材を柔らかく、風味豊かに仕上げるのに優れています。健康的な食事を楽しみながら、理想の体重を目指しましょう。
焼く
フライパンで肉などを焼く際は、調理中に排出された脂を定期的にキッチンペーパーで取り除きましょう。
これにより、余分な脂質を減らせます。また、焼く際には脂肪を適度に取り除きながら、旨味を引き立てることが大切です。
さらに、脂質をさらに削減するには、油を使わずに網焼きする方法もおすすめです。焼くことで風味が引き立ち、ダイエット中でもおいしい食事を楽しめます。
電子レンジ調理
電子レンジを使えば、脂質を生かしつつ、脂質の摂取をコントロールできます。この方法は脂質が多い食材に特に適しており、余分な油を落とすことで、ヘルシーな食事になるでしょう。
さらに、電子レンジ調理は手軽で時間短縮にも役立ちます。忙しい日常でも高たんぱく低脂質の食材を効果的に活用し、健康的な食生活をサポートしてくれるでしょう。
高たんぱく低脂質の調理済み食材がコンビニやスーパーでも手軽に手に入る!
高たんぱく低脂質の食材を手軽にとる手段として、コンビニやスーパーの調理済み食材が便利です。おすすめの食材をいくつか紹介します。
- サラダチキン
種類が多く、豊富な味わいが楽しめます。 - 缶詰類
焼き鳥やサバの缶詰などがおすすめです。 - おでん
たこ、はんぺん、牛筋、卵やだし巻き玉子、厚揚げ、がんも、ちくわがおすすめです。 - 肉まん
サイズによってエネルギー量が異なるため気をつけましょう。 - 栄養補助食品
食事が不足しがちなときや運動前の栄養補給に便利です。
コンビニやスーパーで手に入るこれらの食材や商品を上手に活用しましょう。
ただし、サラダチキンや缶詰、かまぼこなどの練り製品は塩分が高いものが多いです。高たんぱく低脂質でダイエット向きの食材ですが、浮腫(むくみ)にもつながるため摂りすぎには注意しましょう。
高たんぱく低脂質食材を摂取するときの注意点
高たんぱく低脂質の食材は、ダイエットや健康におすすめですが、注意点もあります。効率的に摂取するためにも、事前にしっかり確認しておきましょう。ここでは、高たんぱく低脂質の食材を摂取するときの注意点を紹介します。
脂質を全く摂らないのはダメ
脂質は体温調節や肌の健康など、身体の機能に欠かせない要素です。
脂質には、常温で固まる飽和脂肪酸と、室温では凝固しない不飽和脂肪酸があります。特に不飽和脂肪酸のひとつであるn-3系脂肪酸は、心臓疾患予防に役立つことが知られており、青魚などに多く含まれています。
適度な不飽和脂肪酸の摂取が、健康的な体づくりに役立つでしょう。
他の栄養素もバランス良く食べる
高たんぱく低脂質の食材に偏りすぎないようにしましょう。単一の栄養素に頼りすぎると、他の栄養素が不足し、体調不良の原因になります。
バランスのとれた食事が健康維持やダイエットの成功には欠かせません。食事にはたんぱく質、脂質、炭水化物、ミネラル、ビタミンなど、多くの栄養素を取り入れるように意識しましょう。
高たんぱく質で低脂質の食材は多種多様に存在するため、さまざまな食材を取り入れ、栄養バランスを保つよう心がけましょう。
ビタミンB6と一緒に摂る工夫をする
ビタミンB6はたんぱく質の代謝や分解に不可欠な栄養素で、主に牛や豚のレバー、カツオ、マグロなどの魚介に含まれています。
ビタミンB群は糖質、脂質、たんぱく質などの三大栄養素の代謝をサポートし、体内でのエネルギー生成に重要な役割を果たします。そのため、高たんぱく質の食事をとる際には、ビタミンB6を含む食材を意識的に取り入れることが大切です。
例えば、鶏むね肉にレモンを組み合わせることで、ビタミンB6とビタミンCを同時に摂取できます。
カロリーオーバーに気をつける
高たんぱく低脂質の食材は健康的な食事に欠かせませんが、とりすぎには注意が必要です。健康を維持するには、1日に必要なエネルギー量を把握し、その範囲内で食事をとるようにしましょう。
妊婦や授乳婦の場合は、適切な付加エネルギーが必要です。食事の際には自身のエネルギー必要量を考慮し、高たんぱく低脂質の食材を適量摂取するよう心がけましょう。
過剰なカロリー摂取は肥満や健康問題の原因となるため、バランスのとれた食事が大切です。
たんぱく質は健康に不可欠な栄養素ですが、摂りすぎには注意が必要です。たんぱく質の摂りすぎサインについて知ることは、美と健康を守る鍵になるでしょう。本記事では、たんぱく質の体への影響や1日の適正量について、詳しく紹介します。
まとめ
高たんぱく低脂質の食材は、満腹感を感じやすく摂取カロリーが抑えられることから、ダイエットに向いている食材といわれています。
高たんぱく低脂質の食材は、魚介類や練り物、卵などが該当し、余分な脂肪を摂取しないためには蒸す、煮るなどの調理法がおすすめです。食材の調理が苦手な方や手軽に摂取したい方は、コンビニやスーパーの調理済み商品も賢く利用しましょう。
健康に良いとはいえ、高たんぱく低脂質の食材ばかり食べるのではなく、栄養バランスが良い食事をとることが大切です。高たんぱく低脂質の食材を上手に活用し、健康的な体作りに役立てましょう。