室内でできるおすすめの有酸素運動|器具なしでできる方法も紹介
本記事では、室内で楽しく有酸素運動を実践し、健康的な生活を手に入れる方法をご紹介いたします。ジムや器具が不要で日常生活に取り入れやすい方法ばかりです。ぜひ参考にしてください。
有酸素運動とは
有酸素運動とは、比較的軽い負荷で長時間続けやすい運動のことです。この運動は、血糖や脂肪とともに酸素がエネルギー源として使われるため、「有酸素運動」と呼ばれています。
代表的な運動は、ジョギング、ウォーキング、サイクリング、水泳などです。脂肪を効果的に燃焼させ、ダイエットに効果的です。
さらに、高血圧、脂質異常症、高血糖などの生活習慣病の予防・改善も期待できるため、有酸素運動は健康な生活に不可欠といえるでしょう。
有酸素運動のダイエット効果
有酸素運動は、体脂肪を効果的に燃焼するため、ダイエット効果が期待できます。通常、私たちは、運動時に体内のグリコーゲンをエネルギー源として使用しますが、これには限界があります。有酸素運動は、長時間にわたり体脂肪を分解してエネルギーを生み出す仕組みを活かせることが特徴です。
体温が上昇し血流が増加すると、脂肪の分解が活発化し、その後も脂肪燃焼が持続します。有酸素運動はダイエットに影響する総合的なトレーニング方法です。
有酸素運動は健康維持や改善にも効果あり
有酸素運動は、健康の維持と向上にも大きな効果をもたらします。
内臓脂肪は、健康に対して悪影響を及ぼす要因のひとつです。内臓脂肪から分泌されるアディポサイトカインと呼ばれる炎症物質は、高血糖、脂質異常、高血圧、動脈硬化など、生活習慣病の原因となります。
有酸素運動によって内臓脂肪が減ることで、アディポサイトカインの分泌も減少し、生活習慣病の予防や改善が期待できるでしょう。
高血糖や脂質異常のリスクを低減し、血圧を正常に保つことも可能です。有酸素運動は、健康な生活を維持し、生活習慣病を予防・改善するための重要な手段といえます。
室内・器具なしでできるおすすめの有酸素運動8つ
ここでは、室内や器具を使わずにできる有酸素運動を紹介します。有酸素運動を手軽に始めたい人は、以下のアイデアを参考にしてみてください。
(1)ウォーキング・ジョギング
ウォーキングは、屋外では景色を楽しみながら行えますが、室内でも行えます。スポーツジムではランニングマシンを利用できますが、ランニングマシンがなくても自宅でも相当の運動量をこなすことができます。例えば、家事をしながら室内で歩いたり、その場で足踏みをすることも、有酸素運動になります。
実際、スポーツ庁の調査によれば、成人の週1以上のスポーツ実施率は50%に達し、コロナウイルスの影響や時間の余裕が増えたことによって、運動の実施率が向上しています。
特に手軽で効果的なウォーキングやランニング、階段を使った上昇運動などの有酸素運動が人気です。
参考:令和4年度「スポーツの実施状況等に関する世論調査」 の結果について
(2)ラジオ体操
ラジオ体操は、関節と筋肉を効果的に活性化させ、血液の循環を促進し代謝を向上させます。
動きが簡単で覚えやすいため、ダンスが得意でない方にもおすすめです。ただし、高齢の方や運動に慣れていない方は、無理のない範囲でジャンプや前屈後屈の動作を行うようにしましょう。自分の体に合わせた範囲で行うことが大切です。
ラジオ体操だけでは物足りない場合、エアロビクスなど、より激しい運動を取り入れましょう。
(3)ハーフスクワット
ハーフスクワットはスクワットのバリエーションで、体への負担を軽減しながらも有酸素運動の効果を得られるエクササイズです。
通常、スクワットは筋力トレーニングの一環として行われますが、ハーフスクワットはその負担を軽減し、有酸素運動として組み込めます。
ハーフスクワットを行う方法は以下の通りです。
- 足を肩幅より少し広げて立つ
- 軽く腰を曲げる
- 膝を半分くらい曲げ、腰が後ろに突き出すようにする
この動作をゆっくりと繰り返し、膝を曲げた状態から立ち上がります。これを続けて行うことで、脚の筋肉を効果的に鍛え、心臓や肺への負担を増やすことなく、有酸素運動が行えるでしょう。
(4)スロースクワット
通常、スクワットは筋力トレーニングの一部と考えられますが、適切に負荷を調整することで有酸素運動の要素を取り入れられます。
スロースクワットは、特に有酸素運動の効果を高めるために有用です。スロースクワットを行う方法は以下の通りです。
- 足を肩幅よりやや広げる
- 背筋をまっすぐ伸ばし、つま先よりも膝が前に出ないように気をつけながら、5秒かけてゆっくりとしゃがむ
- 太ももと床が平行になったら、5秒かけてゆっくりと立ち上がる
スロースクワットを行うことで、有酸素運動と筋力トレーニングを組み合わせた、効果的なエクササイズが実現できます。
(5)もも上げ運動
もも上げ運動は、左右の太ももを交互に高く上げるシンプルな動作で、運動初心者でも手軽に取り組めます。特別な器具は不要で、自宅などで簡単に実践できます。
以下は、もも上げ運動の方法です。
- 腕は自然な位置に下ろし、足の間をこぶし1個分ほど空けてまっすぐ立つ
- 腕を振りながら、その場で左右の太ももを交互に腰の高さまでしっかり上げる
回数を増やすと呼吸が上がり、有酸素運動としての効果が高まります。同時に、大腰筋などの「インナーマッスル」も鍛えられるでしょう。
(6)踏み台昇降運動
室内で器具を必要とせずに行えるおすすめの有酸素運動のひとつは、踏み台昇降運動です。自宅に階段がある場合、階段を活用できます。
ただし、マンションにお住まいの際は、踏み台昇降運動の代わりにもも上げ運動を行うことで同等の効果を目指せます。
踏み台昇降運動は、ももをしっかりと持ち上げ、腕を振りながら静かに繰り返してください。運動の強度は、少し息が上がる程度が目安です。
血流を促進し、代謝を向上させてくれるでしょう。踏み台昇降運動は、自宅で簡単に実践できるため、忙しい日常の中でも運動を取り入れるのに適しています。
(7)エア縄跳び
エア縄跳びは、縄跳びのような動きを模倣することで、全身の筋肉を効果的に活性化させる方法です。
特に、足首、ふくらはぎ、太もも、腹筋などの下半身の筋肉を鍛えるのに効果的です。この運動は単なる脚痩せだけでなく、腹筋に焦点を当てて行うことで、ぽっこりお腹を改善するのにも寄与します。
エア縄跳びは、体全体を使って有酸素運動を行い、代謝を促進し、カロリーを消費します。また、エア縄跳びは室内で広いスペースが必要ないため、自宅やオフィスで気軽に取り組むことが可能です。
(8)エア自転車こぎ
寝た状態で両足を上げ、空中で自転車をこぐ動作を模倣する運動です。主に太ももやふくらはぎなどの下半身の筋肉を効果的に鍛えられます。
また、基礎代謝の向上、心肺機能の改善、脂肪の燃焼促進なども期待できるでしょう。寝たままで行えるため、自宅でテレビや動画を見ながらでも行えます。
20回から始めて、慣れてきたら回数を増やしましょう。エア自転車こぎは手軽で効果的な有酸素運動のひとつで、日常生活に組み込むことで健康を維持するのに役立ちます。
有酸素運動ができるトレーニング器具5選
次からは、有酸素運動を行うのに役立つ5つのトレーニング器具を紹介します。器具を使用して有酸素運動をしたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
(1)ルームランナー
ルームランナーを使えば、ウォーキングやジョギングが快適に実施できます。ルームランナーを使ったウォーキングは負担が少ないため、年齢や性別に関係なく取り組みやすく、継続しやすいという利点があります。
ジョギングは、ランニングとは異なり、健康を維持することが主な目的です。息切れをせずに、会話をしながら継続できるペースで走ることが推奨されています。ペースを急ぎすぎないよう注意し、有酸素運動としての効果を最大限に活かすことが大切です。
ルームランナーは、ジムで利用できるものもあれば、自宅用のものを購入することもできます。
(2)エアロバイク
エアロバイクは足腰に負担をかけたくない方におすすめです。
エアロバイクではペダルをこぐ動作を行いますが、この動作は関節に比較的負担をかけません。そのため、運動が苦手な方でも簡単に始められます。
また、路上サイクリングとは違い、エアロバイクを使えば天候や交通事故などの心配が不要です。運動中に疲れた場合でもすぐに中断できるため、安心して取り組めるでしょう。
エアロバイクは座ったままの姿勢で行えるため、テレビを見たり、スマートフォンを操作したりしながら自分のペースでトレーニングできます。
(3)フラフープ
フラフープは室内や自宅で楽しみながら体を動かすのに最適なトレーニング器具です。腰まわりの筋肉を効果的に鍛えられるため、腰痛やぽっこりお腹の改善が期待できます。
フラフープを回すことで腹部に刺激が加わることから、便秘に苦しむ女性にもおすすめです。腰と腹部の筋肉を強化し、ウエストの引き締まったラインを手に入れるのに役立ちます。
さらに、フラフープは楽しくて熱中しやすい運動のため、モチベーションを維持しやすく、ストレス発散にもなるでしょう。挑戦的なトリックやスキルを習得することで、運動のバリエーションを増やし、長期間続ける助けになります。
(4)トランポリン
家庭用トランポリンは、マンションなどの限られたスペースでも、自宅で楽しみながら体を動かせます。
トランポリンを使った運動は、全身の筋肉を均等に使うため、脚の引き締めやヒップアップ、姿勢の改善など、多くの健康効果が期待できます。
心臓と呼吸系を活性化させ、基礎代謝を向上させるのもメリットです。また、トランポリンは跳ねること自体が楽しく、短時間で効果的な運動を行えるため、モチベーションを高く保てるでしょう。
さらに、睡眠の質向上やストレス軽減、健康的なライフスタイルのサポートにも役立ちます。
(5)ステッパー
ステッパーは、足を乗せて交互に踏み込むステップがついた器具で、わずかなスペースで有酸素運動を行うことが可能です。自宅で気軽に使え、天候や時間に左右されず、自分のペースでトレーニングを行えます。
製品ごとに耐荷重が設定されているため、購入前に確認し自身の体重に合ったものを選ぶことが大切です。
また、ステッパーの製品には連続使用可能時間が設定されています。通常、20〜60分程度の連続使用が想定されており、これを超えて使用すると、機械の異音や故障のリスクが高まるため、使用時間を守ることが大切です。
室内でできる有酸素運動を取り入れるメリット
ここでは、室内で有酸素運動を取り入れるメリットを紹介します。屋外で行うよりも良い点をチェックしていきましょう。
天候に左右されず取り組める
室内で実践する有酸素運動は、天候や気温に左右されず、個人の都合や気分に合わせて柔軟に行える点が魅力です。雨の日も晴れの日も、常に運動を続けることが可能な点は、有酸素運動を習慣化したい人にとってメリットといえるでしょう。
外部の条件に左右されず、自分の体調やフィットネス目標に合わせてトレーニングを行えるので、運動習慣を築くには最適です。
隙間時間を活用しやすい
屋外での運動には着替えや移動に時間を要しますが、室内での運動は準備時間が短く、移動の手間がないため、空き時間に手軽に取り組めます。
この利点は忙しいスケジュールを持つ人々にとって特に魅力的で、日々の生活に有酸素運動を取り入れる手軽な方法といえるでしょう。
室内で有酸素運動に取り組むときのポイント
ここでは、室内で有酸素運動をする場合のポイントを紹介します。事前に気をつけたほうが良い点を把握しておきましょう。
(1)静かな運動を選び騒音に注意する
特に集合住宅での運動においては、激しい動きやジャンプのような音・振動の発生により、近隣住民に迷惑がかかる可能性があることを考慮する必要があります。
このような場合、防音効果のあるマットを敷いてみると良いでしょう。さらに、踏み台昇降、スクワット、エア自転車こぎ、フラフープなどの静かな運動がおすすめです。
(2)水分補給を忘れない
室内で有酸素運動を行う際も水分補給は必須です。運動中の発汗量は1時間に2Lにも及ぶこともあるため、熱中症や脱水症のリスクが高まります。
熱中症や脱水症は意識障害や重大な健康リスクをもたらすことがあります。有酸素運動を安全に行うために、室内であっても適切な水分補給を心がけましょう。
(3)毎日20~30分を目安に継続する
中強度の有酸素運動は、脂肪を効果的に燃焼させます。早歩きや階段の上り下りなど、楽ながらも少しキツいと感じる程度の運動です。一般的な目安として、中強度の心拍数は「138-(年齢÷2)」とされています。例えば40歳の場合、138-(40÷2)=118となります。
「中強度」の有酸素運動を毎日20~30分行うことで、ダイエットや健康維持に効果を発揮します。適切な運動強度と継続的な取り組みが、有酸素運動のポイントです。
まとめ
有酸素運動とは、ウォーキングやジョギングなど、筋肉に負担をかけずに長時間続けられる運動です。有酸素運動は体脂肪を燃焼するといわれているため、ダイエット中の方にもおすすめです。
有酸素運動は、室内でも手軽に実施できます。踏み台昇降やもも上げ、フラフープなど、自身が取り入れやすいものを選びましょう。
室内で有酸素運動を取り入れると、気象条件の影響を受けずに運動習慣を築くことができます。健康的な身体を手に入れるためにも、ぜひ挑戦してみてください。