効果的に痩せる方法は?簡単にわかる食事・運動・生活習慣のポイント
本記事では、効果的に痩せる方法を詳しく解説します。食事・運動・生活習慣の3つのポイントを紹介しますので、ダイエットを検討している方はぜひ参考にしてください。
目次
簡単に痩せる方法より健康的に痩せる方法を知ろう
「簡単に痩せたい」「運動はせずに早く体重を落としたい」といったように、簡単に効果が出るダイエットを知りたいと考えている方も多いのではないでしょうか。ダイエットは、食事や運動などさまざまな制限があるため、できるだけ楽な方法で痩せたいと考えるのは自然なことです。
しかし、極端な食事制限などのダイエット方法は、リバウンドしやすくなったり、ホルモンバランスが崩れたりする可能性があるため、おすすめできません。
ダイエットをするなら、健康的に体重を減らすことが大切です。健康的なダイエットは、無理なく体重を減らし、長期間維持するまでがプロセスです。
健康的に痩せるために把握すべき3つの数字
健康的なダイエットを行うには、まず自分の体について理解することが大切です。自分の体の状態を理解することで、目標を立てて計画的にダイエットを開始できます。
- BMI
- 体脂肪率
- 必要な摂取カロリー
ここからは、ダイエット開始前に知っておきたい3つの数字について詳しく解説していきます。
(1)BMI
ダイエットの必要性や目標体重を立てる際に知っておきたいのが「BMI」です。BMIとは、肥満度を表す指数のことで、下記の計算式で計算できます。
- [ 体重(kg)]÷[ 身長(m)の二乗 ]
日本肥満学会では、18.5未満を低体重、18.5以上25未満を普通体重、25以上を肥満と定めています。低体重や普通体重に当てはまる方は、体重を落とすダイエットの必要はありません。体重を落とすのではなく、筋トレやピラティスなどで体を引き締めるのがおすすめです。
(2)体脂肪率
BMIは普通体重の範囲であっても体脂肪が多く、太って見えてしまうケースもあります。そのため、同時に体脂肪率も確認しておきましょう。
一般的に成人女性は30%、成人男性は25%を超えると体脂肪が多いと判断されます。BMIが標準範囲で体脂肪率が高い方は、体脂肪を減らすための運動や食生活の改善を行いましょう。
なお体脂肪率は、身体の水分量が少ないほど高くなる傾向があります。そのため、体脂肪率を測定する際は、運動後や入浴後などの水分量が少なくなるタイミングは避けましょう。
(3)必要な摂取カロリー
最後に確認したいポイントは、必要な摂取カロリーです。ダイエット中は、ただカロリーを減らせばいいわけではありません。体重や運動習慣によって最低限必要なカロリーが異なります。
身長に対する標準体重で自分にとって必要な摂取カロリーを求めましょう。標準体重は、下記の計算式で算出できます。
標準体重=[身長(m)の二乗]×22
標準体重を算出し、下記の身体活動レベルに合わせた体重1gあたりの推定必要カロリーをかけましょう。計算式は下記のとおりです。
標準体重(kg)×1kgあたりの必要カロリー(kcal)=1日に必要な摂取カロリー
【女性】1kgあたりの必要カロリー(kcal)
身体活動レベル | Ⅰ(低い) | Ⅱ(普通) | Ⅲ(高い) |
18〜29歳 | 33.2 | 38.7 | 44.2 |
30〜49歳 | 32.9 | 38.4 | 43.9 |
50〜64歳 | 31.1 | 36.2 | 41.4 |
65〜74歳 | 30.0 | 35.2 | 40.4 |
75歳以上 | 29.0 | 34.2 | – |
【男性】1kgあたりの必要カロリー(kcal)
身体活動レベル | Ⅰ(低い) | Ⅱ(普通) | Ⅲ(高い) |
18〜29歳 | 35.5 | 41.5 | 47.4 |
30〜49歳 | 33.7 | 39.3 | 44.9 |
50〜64歳 | 32.7 | 38.2 | 43.6 |
65〜74歳 | 31.3 | 36.7 | 42.1 |
75歳以上 | 30.1 | 35.5 | – |
- Ⅰ(低い): デスクワーク中心の人、1日の歩行時間が30分未満の人など。
- Ⅱ(普通): 立ち仕事が中心の人、1日の歩行時間が1時間程度の人など。
- Ⅲ(高い): 肉体労働をしている人、1日の歩行時間が3時間以上の人など。
健康的に痩せる方法3つのポイント
健康的に痩せるには、運動・食事・生活習慣の3つが大切です。極端な食事制限だけでは、危険も伴うため、3つのポイントを意識し、健康的に痩せましょう。
ここからは、上記で紹介した3つのポイントを詳しく解説していきます。
(1)バランスの良い食生活
健康的に痩せるには、バランスの良い食生活が大切です。1日の摂取カロリーが消費カロリーを上回ると余ったエネルギーが体脂肪として蓄積されます。そのため、摂取カロリーと消費カロリーのバランスを考えた食事が必要です。
カロリー以外にも、ビタミンやたんぱく質、炭水化物などの栄養バランスにも配慮しましょう。中には、ダイエットのために完全に炭水化物を抜いてしまう人もいます。炭水化物を抜くと体に必要なエネルギーが不足して代謝が悪くなり、かえって痩せにくい状態に。そのため、適度に炭水化物も摂ることが大切です。
(2)適度な運動の習慣
体重を落とすには食事制限だけでなく、適度な運動も必要不可欠です。摂取したカロリーを消費するためにも、体を動かしましょう。適度な運動は筋肉量の向上も期待でき、引き締まった体を目指せます。
(3)規則正しい生活の習慣
食事と運動に加えて、規則正しい生活習慣も心がけましょう。特に睡眠不足に陥ると、食欲を高めるホルモン「グレリン」の分泌量が増加します。寝不足によって暴飲暴食に走るケースもあるため、ダイエット中は十分な睡眠をとるようにしてください。
健康的に痩せる方法①食生活編
健康的に痩せるためのポイントとして、まず食生活があげられます。普段何気なく行っている食事ですが、ダイエット中はいくつかのポイントを意識する必要があります。
- カロリーコントロールを意識する
- 栄養バランスを意識する
- 食事の回数や時間を意識する
- 食べ方を意識する
間違った知識で食事制限を行うと、逆効果になるケースも少なくありません。ダイエットを始める前に、正しい知識を身に付けておきましょう。
カロリーコントロールを意識する
体重は、摂取カロリーと消費カロリーのバランスによって増減します。1日の摂取カロリーの範囲であれば、お酒やご飯を完全に抜く必要はありません。普段の食事をダイエット向けにカロリーダウンさせるために、下記を意識しましょう。
- お米やパンなど主食の量を1/4程度に減らす
- できるだけ揚げ物を食べない
- お酒を飲むときはご飯の量を減らす
- ノンカロリーのアイテムに変える
- 間食の回数・量を減らす
- 菓子類・ケーキ類は極力カットする
他にも外食やコンビニ食を食べる際は、カロリー表示を確認しましょう。外食は、カロリー以外にも塩分や脂質が多い傾向にあるため、できる限り自炊を心がけるのがおすすめです。
栄養バランスを意識する
健康的に痩せるためには、栄養バランスを意識することも大切です。三大栄養素であるたんぱく質・炭水化物・脂質をバランスよく摂取できるとよいでしょう。1日に必要な摂取カロリーの約50%を炭水化物、約30%をたんぱく質、約20%を脂質で摂取するのが理想です。
三大栄養素の中でも、たんぱく質は脂肪に変わりづらい上に、筋肉を構成する際に欠かせない栄養素です。一方で脂質は、吸収率が95%以上と高く、最も脂肪に変わりやすいといわれています。そのため、たんぱく質を積極的に摂取し、脂質を抑えるのがおすすめです。他にもミネラルやビタミンも積極的に摂取したい栄養素です。
また炭水化物は、白米ではなく、玄米・大麦・雑穀米に変えてみてもよいでしょう。精製度が低い黒い穀物は、食物繊維が多いため、血糖値の上昇が穏やかになります。
食事の回数や時間を意識する
ダイエット中だからといって、朝食を抜くのはおすすめできません。朝食を抜いてしまうと、体を動かすエネルギーが不足し、筋肉の分解を起こしてしまいます。筋肉が分解されると、基礎代謝が悪くなり、痩せにくい体になってしまうことに。他にも間食を控え、エネルギー消費量が少なくなる21時以降はできるだけ食べないなども大切なポイントです。
食べ方を意識する
普段何気なく行っている食事ですが、ダイエット中は野菜から食べるよう心がけましょう。野菜から食べることで、食物繊維の働きにより、血糖値の急激な上昇を防げます。またよくかんで、満腹中枢を刺激しましょう。
健康的に痩せる方法②運動編
健康的に痩せる方法の2つ目は、運動です。運動をする際は下記のポイントを意識することが大切です。
- 有酸素運動と無酸素運動を組み合わせる
- 年代に合った運動を取り入れる
- ストレッチを取り入れる
- 日常生活でできるだけ体を動かす
それぞれについて詳しく解説していきます。
有酸素運動と無酸素運動を組み合わせる
運動には、有酸素運動と無酸素運動の2種類があります。
有酸素運動は、酸素を使用しながら時間をかけて行う運動です。血中の糖分や脂肪をエネルギーとし、消費カロリーを増やしながら体脂肪の減少も期待できます。一方で無酸素運動は、酸素を使用せずに短時間で行う運動を指します。筋肉量を増やし、基礎代謝の向上を目指せるのが特徴です。
この2種類を組み合わせ、体脂肪を減少させながら、筋肉量を増やすことで効率的なダイエットを行えます。
ここからは、有酸素運動と無酸素運動の例について紹介します。
有酸素運動の例
有酸素運動の例は、下記があげられます。
- ウォーキング
- ジョギング
- サイクリング
- 水泳
- エアロビクスダンス
無酸素運動の例
無酸素運動の例は、下記があげられます。
- 短距離走
- 筋力トレーニング(ウエイトトレーニング・自重トレーニング)
筋力トレーニングは、スクワットや腕立て伏せ、腹筋運動などがあげられます。
女性は無酸素運動、男性は有酸素運動中心がおすすめ
女性は、男性に比べると痩せにくい傾向があります。脂肪を蓄えやすい体質の上に、落としづらい皮下脂肪が付きやすいためです。一方で男性は、筋肉が付きやすい上に、基礎代謝が高い人が比較的多いのが特徴です。
これらの体質を考慮し、女性は、筋力トレーニングなどの筋肉量を増やす無酸素運動がおすすめです。男性はジョギングなどの有酸素運動を取り入れてダイエットを行いましょう。
年代に合った運動を取り入れる
性別に加えて、年代に合わせた運動を取り入れることも大切です。主に年代ごとにおすすめな運動は、下記があげられます。
10代 | ランニングやダンス ・筋力トレーニング |
20代 | ダンスやヨガ |
30代 | 筋力トレーニング |
40代 | 筋力トレーニング ・有酸素運動 |
50代 | ウォーキング ・低負荷な筋力トレーニング |
ストレッチを取り入れる
ダイエット中は、ストレッチも取り入れましょう。ストレッチには、血行を促進して基礎代謝を上げたり、むくみを解消したりなどの効果を期待できます。さらにストレッチは、スキマ時間に行えるため、継続しやすいのもポイントです。
日常生活でできるだけ体を動かす
有酸素運動や無酸素運動以外にも、日常生活でできるだけ体を動かしましょう。エスカレーターではなく階段を使ったり、一駅分歩いたりなど小さな行動でカロリー消費を期待できます。
健康的に痩せる方法③生活習慣編
ダイエットは、食生活や運動などに意識が向きがちですが、生活習慣の改善も大切なポイントです。特に意識したいのが、睡眠時間です。
睡眠不足に陥ると食欲を抑えるホルモン「レプチン」の分泌量が減少します。さらに食欲を高めるホルモン「グレリン」の分泌量が増えると報告されています。そのため、十分な睡眠時間の確保と良質な睡眠をとりましょう。
他にも水を多く飲んだり、湯船につかったりなども心がけると、血行が促進され、より効果的です。
こんなダイエットはNG!痩せたい人が注意すること
ダイエットは、健康的に行えば問題ありませんが、誤った方法で進めてしまうと健康を損ねる可能性があります。正しい方法で行わないと思わぬトラブルが生じるため、正しい知識を身に付けることが大切です。
- 過度な食事制限をしない
- 「痩せなければ」と思い詰めすぎない
- 成長期(中学生・高校生)の無理なダイエットはリスクが大きい
ここからは、ダイエットをする人が注意したい上記3つのポイントを詳しく解説していきます。
過度な食事制限をしない
ダイエットに欠かせないのが、食事制限です。しかし、栄養素やカロリーバランスを無視した過度な食事制限は、栄養不良に陥りやすく、健康被害を受けるリスクがあります。栄養不足が続くと低血圧や不整脈を起こす可能性があるため、過度な食事制限は控えましょう。
痩せなければと思い詰めすぎない
「痩せなければ」「もっと早く痩せたい」などの強迫観念にとらわれ続けると、摂食障害を起こす可能性があります。摂食障害は、長期的な治療が必要になる精神障害です。理想の体形を目指すためのダイエットで、病気になってしまっては元も子もありません。
ダイエットは、健康的に行うことが大切です。思い詰めないよう、自分のペースでダイエットを進めましょう。
成長期(中学生・高校生)の無理なダイエットはリスクが大きい
理想の体形になるために、中学生や高校生でダイエットを行っている方も多いのではないでしょうか。早く痩せるために、無理なダイエットをしている方も少なくありません。
しかし、成長期の無理なダイエットは、生理不順や無排卵月経などを起こす恐れがあります。さらに摂食障害になる可能性もあるため、無理なダイエットは控えましょう。
まとめ
健康的に痩せるためには、食事・運動・生活習慣を改善することが大切です。過度な食事制限を行ったり、全く運動をしなかったりなど3つの中の1つが欠けてしまうと、健康を損ねる可能性があります。 そのため、無理のない範囲で食事や運動を行うことが大切です。急いで痩せようとせず、長期的なスケジュールを立てて、ダイエットを行いましょう。
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