体と心が潤って冷え改善・免疫力アップ!「冬の養生カレンダー」
寒暖差や乾燥の影響で、体調を崩しがちな秋から冬。日々の暮らしの中のちょっとした「養生」で、心も体も元気に過ごしましょう。ゆる〜く取り入れられる、冬の養生をご紹介します。食事やセルフケアの参考に。
目次
冬の養生は「腎」をいたわって温活を!
体を温めて養生すれば元気で若々しい体でいられる
寒さの極まる冬は、肩コリや生理痛など血行障害による不調が起きやすい季節。秋よりさらに乾燥がすすむため、一層の潤いケアが必要。
「冬は成長や発育、生殖、ホルモン分泌などに関わる『腎』に相関。体の老化に深く関係している臓腑(ぞうふ)なので、冷えを防いで温めることがカギ。腎をいたわることで不調が改善するだけでなく、老化対策にもつながります」と、久保奈穂実さん。
冬は春に備えてエネルギーを蓄える時期なので、無理に動き回るより、ゆったり過ごすのも大切です。
「たっぷり睡眠をとり、体を温める食材や腎を元気にする食材を積極的に摂りましょう。冬を健やかに過ごせば自然と肌や髪が潤い、若々しさをキープできますよ」
生命エネルギーや生殖と関係の深い「腎」のケアを。体を温める習慣も忘れずに。
腎をいたわって冷えや過労を避ける
寒さに弱い「腎」。腎が弱ると腰やひざの不調や尿トラブルが発生。また、寒さで肩コリや頭痛、生理痛なども起きやすくなります。体を冷やさないようにし、無理をしないで。
冬の寒さで起きる不調
風邪
寒さで風邪を引きやすくなる。
頭痛
寒さで血行が悪くなり、頭が痛くなることも。
首+肩のコリ
血行障害による首や肩のコリにも注意。
生理痛
冷えによって血行が悪化。生理痛の原因にも。
手足のしびれ
手足のしびれやしもやけも、冷えによって発生。
温かくしてゆったり過ごす 「腎」の養生法
寒い日は呼吸で温活
おへその下(丹田・たんでん)をヘコませ、勢いよく息を吐いてから、力を抜いて鼻から自然に息を吸って。繰り返すとぽかぽかに。
「みかんドリンク」でぽかぽか潤う
小鍋でカップ1杯の湯を沸かし、紅茶ティーバッグ、皮をむき半分に切ったみかんを入れてひと煮立ち。体が温まり潤います。
「黒ごま+くるみ+松の実」ペーストでツヤ肌・美髪
黒ごま2:くるみ2:松の実1の割合で、それぞれミキサーなどで砕き、混ぜ合わせてペースト状に。好みではちみつを加えて。
シナモン紅茶で末端まで温まる
温かい紅茶にシナモンを入れて少しずつ飲みましょう。冷えた手足の指先までぽかぽかします。
座ったままかかと上げ下げ
背すじを伸ばして座り、かかとを上げ下げ。骨に刺激が伝わるのを意識して30回行えば腎が元気になり冷えも改善。
三首を冷やさない
首・手首・足首の3つの首が冷えると、体全体が冷え、老化の原因にも。しっかり温めて。
寒い日は「湧泉(ゆうせん)」を刺激
足裏の、足の指を内側に曲げたときにくぼむ部分にあるツボ「湧泉」。押すと体が温まって腎が元気になります。
黒い食べ物でエネルギー補給
黒豆、黒ごま、黒きくらげなど黒い食材は滋養強壮に働きかけ、潤いを補充します。老化防止にも効果的。特に冬は積極的に食べましょう。
ホットカーペットで足ツボを温める
足裏は腎と関係するツボがたくさんあります。ホットカーペットで足元を温め、腎をいたわって。
疲れたときの入浴は手短に
疲れているときの長風呂は、元気と潤いが失われるのでNG。体が温まってジワッと汗ばむ程度に。
不調に合わせた鍋を食べる
冬の食養生でイチオシは鍋。冷え対策にはニラとえび、疲労にはきのこといもなど、不調に合わせて具材を選んで。
「早寝遅起き」を心がける
冬の養生の基本は「早寝遅起き」。太陽の動きに合わせたっぷり寝て、体にエネルギーを蓄えましょう。
「さばとしめじ」で血巡り促進
顔色が悪く、肩コリがひどいときは、「さば缶としめじのスープ」で血流を促しましょう。
「さば缶としめじのスープ」の作り方
鍋に水を入れて沸騰したら、さば缶(水煮)を汁ごと、しめじを入れる。しめじに火が通ったら鶏がらスープとしょうゆで調味。しょうがと小ねぎをのせて。
朝にしょうが、夜に大根
朝はしょうがを食べて食欲を刺激。夜は大根で消化を助けると、元気が復活します。
イライラに「はちみつレモン」
耐熱グラスに炭酸水を入れ、1分ほどレンチン。はちみつとスライスレモンを加え、混ぜて飲めば、気分すっきり!
イラスト/冨田マリー 写真提供/ 久保奈穂実
(からだにいいこと2023年12月号より)