爪が割れるのは病気が原因?食べ物やサプリで対処できる?
爪が割れたり、ヒビが入ったりしていると見た目に悪影響を及ぼします。本記事では、爪が割れる原因や対処法について解説していきます。爪に関する悩みを抱えている方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
1)爪が割れるのはなぜ?症状別の原因を解説
気づいたら爪が割れており、原因がわからず悩んでいる方もいるのではないでしょうか。改善方法を知る前に、まずは原因を知ることが大切です。
ここからは、症状別に爪が割れる原因を詳しく解説していきます。
(1)爪が薄く2枚になる原因
よく見られる症状は、爪が薄くなり剥がれることで2枚になっているケースです。2枚爪の原因は、主に爪の乾燥や栄養不足、外部からの圧力が考えられます。特に乾燥の多い冬場だけ爪が2枚に割れてしまう人も少なくありません。
また頻繁にマニキュアや除光液を使用する方は、本来爪に必要な水分まで奪われてしまい、2枚爪を引き起こしやすくなります。爪に負担がかかる除光液などを頻繁に使用する方は、ネイルオイルなどを利用し、爪のケアを行いましょう。
(2)爪に縦筋が入る(爪甲縦条)原因
爪に縦筋が入る症状を爪甲縦条(そうこうじゅうじょう)と呼びます。爪甲縦条は、主に加齢が原因といわれており、50代以降から症状が目立ちやすい傾向があります。そのため、20代などの若い方は、症状が目立ちづらい、または発症しないケースがほとんどです。
基本的に加齢が原因のため、過度に心配する必要はありません。ただし、進行すると縦筋から割れてしまうケースもあるため、保湿などネイルケアをおこなうと良いでしょう。
(3)爪に横線が出る原因
爪をつくる細胞(爪母)に何らかの障害が起こり、爪の成長が一時的に抑制されるのが原因です。横線の幅は、障害が生じている期間、横線の深さは障害の強度を示しているといわれています。
全ての爪に横線が入る症状を「ボー線条」といい、下記のような疾患が原因で発症します。
- 発熱性疾患
- 感染症
- 糖尿病
- 亜鉛欠乏症
他にも薬剤の影響や出産が関係しているケースもあります。また1本の爪だけに横線が生じたり、割れたりしている場合は、疾患ではなく、外部からの衝撃が影響していると考えられます。疾患が影響の場合は、全ての爪に横線が入るため、見分ける際の参考にしてください。
(4)爪が凸凹になる原因
本来であれば爪は、凸凹がなくツルンとした状態です。しかし、爪母を覆う皮膚を指で抑える癖がある人は、爪に凸凹ができていたり、横方面の模様ができたりする可能性があります。特に親指に症状が出やすい上に、癖によって生じるため、健康な人にも見られる症状です。
中には、乾癬や円形脱毛症の影響で凸凹ができるケースもあります。この場合は、先が尖った棒でつついたような凸凹ができるのが特徴です。点状陥凹(てんじょうかんおう)と呼ばれており、癖で生じるような症状とは異なります。
(5)爪が白や黄色に変色する原因
爪が白色や黄色に変色している場合は、白癬菌に感染している可能性が考えられます。白癬菌は、カビの一種であり、一般的に「水虫」と呼ばれています。水虫は、色が変化するだけでなく、爪が分厚くなったり、表面が凸凹したりなどの症状も特徴です。
他にも手の爪のピンク色の部分が白く浮き上がってみえる症状を爪甲剥離症(そうこうはくりしょう)と呼びます。女性に発症しやすい症状で接触皮膚炎やカンジダ感染などが原因とされています。
どちらの症状も軟膏や内服薬で改善を期待できるため、医療機関の受診を検討しましょう。
(6)爪が縦に割れる(爪甲縦裂症)原因
爪が縦に割れる場合は爪甲縦裂症(そうこうじゅうれつしょう)の可能性が考えられます。爪が割れた部分の先端から根本にかけてうっすらと縦線が見られるのが特徴的です。爪甲縦裂症を発症する原因は、栄養不足や爪の血行障害が挙げられます。
他にもネイルによって爪に負担がかかり、割れてしまうケースもあります。爪甲縦裂症が疑われる場合は、医療機関に相談しましょう。
2)爪が割れた際にはまずは皮膚科を受診しよう
爪の健康状態は、体全体の調子を表すバロメーターでもあります。そのため、もし爪が割れてしまった際は、まず皮膚科を受診しましょう。そのままにしていると痛みが悪化したり、重症化したりする可能性があるため、放置しないよう注意してください。
医療機関を受診する際は、いつ頃から爪が割れたか、普段のネイルケア方法、その他の健康状態などを詳しく伝えましょう。また除光液などを頻繁に使用していた場合は、使っていたアイテムも持参するのがおすすめです。
3) 爪が割れるのを防ぐために意識したい生活習慣
爪が割れるのは、何らかの疾患の影響もありますが、乾燥や栄養不足なども考えられます。生活習慣の改善によって強い爪をつくることも可能です。
簡単に意識できる生活習慣を4つ紹介します。
(1)保湿ケアを徹底する
爪が乾燥すると割れてしまったり、剥がれてしまったりする可能性が高まります。乾燥を防ぐためにも、保湿ケアを徹底するよう心がけましょう。
また保湿をする際は、ネイルオイルを使用するのがおすすめです。専用アイテムには、補修成分が配合されている上に、爪をコーティングし保護してくれる役割があります。さらに爪だけでなく、爪の周りの皮膚やささくれ予防にもつながります。
爪や指先が乾燥しやすい方は、洗い物をする際にゴム手袋をつけるのもおすすめです。
(2)爪切りは爪が柔らかいときに行う
爪が割れるのを防ぐために、爪切りはお風呂上がりなど爪が柔らかいときに行いましょう。左右のバランスを見ながら少しずつ切り、最後はやすりで整えるのがおすすめです。やすりで整えると、爪にものが引っかかって衝撃が加わるのを防ぐことができます。
(3)食べ物や睡眠など規則正しい生活を心がける
健康な爪を保つためには、食べ物や睡眠など正しい生活習慣を心がけるのも大切なポイントです。栄養が不足していると、爪に十分な栄養が行き渡らなくなり、割れたり剥がれたりする原因になります。
丈夫な爪をつくるには、たんぱく質・ビタミンA・ビタミンB2・ビタミンD・亜鉛などを意識的に摂取しましょう。たんぱく質を摂取する際は、動物性と植物性をバランスよくとり入れるのがおすすめです。
また十分な睡眠をとることも大切です。食事や睡眠など生活習慣全体を整えるよう意識しましょう。
(4)適切なネイルケアを行う
爪が割れやすい方は、マニキュアや液体絆創膏などで保護するのも効果的です。マニキュアなどで凹凸やヒビを滑らかにすることで、衣服などに引っかかりにくくなり、爪の状態の悪化を防げます。
自分でケアするのが難しい方やうまくできない方は、ネイルサロンなどで適切なケアを受けるのもおすすめです。プロに爪の状態を判断してもらえるので、きれいな爪を目指したい方は、検討してみましょう。
4)爪が割れるのを防いでくれる栄養やそれを含む食べ物一覧
丈夫で割れない爪をつくるには、髪や肌と同じように食事から摂取する栄養素が大切です。ここからは、丈夫な爪を保つために必要な栄養素やそれらを含む食べ物について紹介します。
(1)たんぱく質
爪はケラチンと呼ばれるたんぱく質で構成されています。たんぱく質は、爪だけでなく髪や筋肉など体に必要不可欠な栄養素のため、積極的に摂取したい代表的な栄養素です。
主にたんぱく質は、下記の食べ物に多く含まれています。
- 鶏むね肉やささみ
- 豚肉や牛肉の赤身部分
- 大豆製品
なおたんぱく質は、動物性と植物性のものをバランス良く摂取することが大切です。市販のプロテインやプロテインバーなども手軽にたんぱく質が摂取できます。ただし、市販のプロテイン製品だけでたんぱく質を補うのではなく、あくまでもメインは食事から摂取することを心がけましょう。
(2)ビタミン類
ビタミンA・ビタミンB・ビタミンDといったビタミン類も欠かせません。ビタミンは、爪を丈夫にするだけでなく、ツヤのあるきれいな爪をつくる作用があります。
主にビタミンは、下記の食べ物に多く含まれています。
- 緑黄色野菜
- フルーツ
- 卵
- アーモンド
ビタミンBやビタミンCは、脂溶性のため水に溶けません。多く栄養素を摂取するためにもスープにするなどして茹で汁ごと食べるのがおすすめです。
(3)鉄分
摂取した栄養素を指先まで届けるには、血液に含まれる鉄分の働きが大切です。特に女性は、鉄分不足が多いといわれているため、積極的に摂取したい栄養素です。
主に鉄分は、下記の食べ物に多く含まれています。
- 赤身肉
- レバー
- 牡蠣
- ひじき
- 海藻類
鉄分には、吸収性の高いヘム鉄と、悪い非ヘム鉄の2種類があります。鉄分を摂取する際は、ヘム鉄が多く含まれている動物性のものを意識的にとりましょう。また鉄分は、ビタミンCと一緒に摂取すると吸収率が高まります。
(4)亜鉛
亜鉛は爪に必要なたんぱく質を合成するのに欠かせない栄養素です。爪をぶつけたり、ドアなどに挟んだりした記憶がないのに白い斑点ができている方は、亜鉛不足が原因かもしれません。
主に亜鉛は、下記の食べ物に多く含まれています。
- 牡蠣
- 豚肩ロース
- パルメザンチーズ
- 大豆類
亜鉛は、ビタミンCと一緒に摂取すると吸収率が高まるといわれています。ただし、大量に摂取してしまうと過剰症につながる可能性があるため、あくまでも適量を守ることが大切です。
まとめ
一概に「爪が割れる」といっても、縦に割れたり、横に割れたりなど症状が異なります。乾燥や加齢が原因のケースもあれば、何らかの疾患によって爪が割れるケースも少なくありません。そのため、爪が割れてしまった場合は、放置せずに皮膚科を受診しましょう。
また生活習慣や食生活などを見直すことも大切です。現在の症状を直接的に改善することはできませんが、丈夫な爪をつくり、割れてしまうのを防ぐことができます。