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やる気ゼロでもすぐ動ける!「めんどくさい脳」撃退法【前編】
家事に仕事に何かとつきまとう、めんどくさいという感情……実は脳の仕組みが原因なんです。前編にあたる本記事では、「めんどくさい脳」の攻略法をご紹介。脳の特性を理解して、テキパキ動ける体を手に入れましょう!
目次
脳の仕組みを攻略すれば勝手に動ける体に!

「『めんどくさい』と感じるのは、脳の仕組みが原因。あなた自身の性格や、やる気の問題ではありません」と、作業療法士の菅原洋平さん。「脳は常に『次に何が起きるか』を予測し、最善の行動を選択しようとします。予測ができないと、次に何をすればいいかわからず、体を動かすのが億劫に。これが、めんどくさいという感情の正体です」
つまり、脳が迷わず判断できる状況を作り出せば、めんどくささは自然と消滅。そのためには、脳の特性を理解することが不可欠だといいます。
「行動をパターン化できれば、脳はエネルギーを使うことなく体を動かすことができます。特に毎日の家事では、いかに脳を省エネさせるかがカギ。考えなくても動ける状況を作れば、やる気の有無に関わらず、すぐにテキパキこなせるようになりますよ」
読者153人に聞きました「Q.あなたはめんどくさがりですか?」
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かなりそう思うと回答した人が39%、まあそう思うと回答した人が52%を占めました。なんと、9割もの読者が「自分はめんどくさがり」だと回答したという結果に。みなさん、日々めんどくささと戦っているんですね!
「めんどくさい」を消す脳の攻略マニュアル
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めんどくささは、脳がうまく機能できないことで生まれます。脳の仕組みを攻略すれば、テキパキ動けるように!
情報を摂取したら消化する時間が欲しい
食後は、胃腸を助けるために食休みを取るもの。脳も胃腸と同じ臓器の1つで、さまざまな情報を常に摂取し続けている状態。ときには脳も、“食休み”が必要です。
マルチタスクはあまりやりたくない
脳が使えるエネルギーは限られています。1つのことに集中できれば良いものの、一度に2つ以上のことを行おうとするとエネルギーが不足。うまく動けなくなります。
“予測できない”のがとっても苦手……
脳は常に次の展開を予測し、最適な行動を選びます。「このあと何が起こるかわからない」という状況では次の動きを選択できず、めんどくさいと感じる原因に。
すぐに動ける脳に変わる5カ条
(1)朝はやりたいことから手をつける
脳にとって、朝はもっとも働きやすい時間。タスクが多い日ほど、一番やりたいことから手をつけると脳がスムーズに稼働。
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(2)1つのものを両手で持つ
マルチタスクは脳にとって負担大。何かをしているときに別の作業を思いついても、まずは目の前のことから終わらせて。
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(3)次の作業に少しだけ手をつける
脳に次の作業を少しだけ見せてから休憩をして。具体的に予測ができて、「続き」の作業になるのですんなり動けます。
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(4)とにかく一度は触ってみる
ものを触る感覚は、状況を把握するうえで大切な情報源かつ、脳への良い刺激に。特に強烈な感覚を与える土いじりは、めんどくささを消す特効薬。
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(5)うまくできなくても落ち込まない
脳は個人差が大きいもの。試したメソッドがうまくいかないのは、その方法が合わないだけ。落ち込まずに切り替え、ほかの方法を試して!
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イラスト/のがみもゆこ
(からだにいいこと2024年2月号より)