便秘解消に効く背中やお腹のツボや体操を紹介|効果を高めるコツも!
便秘は日常生活に不快感をもたらしますが、ツボを刺激することで解消できる可能性があります。この記事では、効果的なツボの刺激方法や体操を紹介します。ツボ押しで便秘を改善し、快適な生活を手に入れましょう。
目次
そもそもツボとは?まずはツボについて理解を深めよう
そもそもツボとは何かご存知でしょうか?便秘の改善に効果が期待できるツボを知る前に、ツボについての理解を深めていきましょう。鍼灸との違いも紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。
ツボとは?
ツボは東洋医学の概念で、経絡(けいらく)と呼ばれる情報伝達路上にある特定の場所です。刺激することで、臓腑が活性化され、体調が整うといわれています。
一般的に、親指の指頭ほどの大きさで、指先で押す程度の面積です。メカニズムは、皮膚や筋肉への刺激を通じて脳に影響を与え、自律神経系の調整や鎮痛、抗ストレス作用などをもたらすとされています。
ツボと鍼灸とのちがい
鍼(はり)と灸(きゅう)は、それぞれ異なる治療効果を持つ東洋医学の手法です。
鍼は筋肉の緊張や関節痛などの症状に効果を発揮します。一方、灸は内臓系の問題や自律神経失調症などの身体のサイクルの乱れを整えます。
両者を組み合わせると自己免疫力が高まり、自然治癒力が促進され、病気やけがからの回復をサポートしてくれるでしょう。
即効性を期待できる|便秘解消に効く背中やお腹などのツボを紹介!
ここでは、便秘解消に効果が期待できるツボを紹介します。即効性もあるため、便秘に悩んでいる方は、ぜひ試してみましょう。
①天枢(てんすう)・大巨(だいこ)
天枢(てんすう)は、おへそから指3本分外側にあります。両手の人差し指・中指・薬指を使い、お腹が軽くへこむ程度に力を込めて3回押しましょう。
大巨(だいこ)は、天枢から指3本分下にあり、両手の親指で同時に3回押します。即効性があり、便秘解消に効果的です。
②便秘点(べんぴてん)
便秘点(べんぴてん)は、背中側のろっ骨の下から指幅2本分下、背骨から指幅4本分外側にあります。
刺激するには、ウエストのくびれに手を置き、親指で押しながら上体を左右にひねる動作を数回繰り返してください。体をひねると背中のツボに刺激が与えられ、便秘解消が促進されます。
③大腸愈(だいちょうゆ)
大腸愈(だいちょうゆ)は背中側の腸骨稜の上の高さにあり、背骨から指幅2本分外側で、両側に存在します。
あおむけになって背中の下にこぶしをつくり、一番尖った部分を大腸愈に当ててください。次に、ひざを曲げて足を立て、左右に動かします。この動きを繰り返す際に、しっかりとこぶしに体重をかけることが重要です。
大腸愈は便秘解消に効果的であり、圧がかかっているか確認しながら、10秒ほど行います。ゴルフボールやテニスボールを使用しても良いでしょう。
④神門(しんもん)
神門(しんもん)は、手首の関節部分の小指側、骨と筋の間のくぼみにあります。手のひらを上に向け、親指と人差し指を使って神門を挟み、左右にグリグリと押してください。
刺激が入りやすくするために、親指を立てて行うと効果的です。ペンなどを使用しても構いません。左右それぞれ5回ずつ繰り返すことで、便秘解消に効果が期待できます。
⑤ 足三里(あしさんり)
足三里(あしさんり)は、ひざから指幅4本分下、すねの外側にあります。このツボは、骨のへりにあるふくらみです。
指先を使って、骨のへりをグリグリとこねるような感じで、各3回ずつ押しましょう。これにより、便秘解消に効果が期待できます。
⑥豊隆(ほうりゅう)
豊隆(ほうりゅう)は、内くるぶしと外くるぶしを結んだ線の中央からひざの外側にある出っ張った骨の中央にあります。
消化管の働きを助け、便秘解消に効果が期待できます。指先を使って、豊隆を優しく押してみてください。
便秘改善を期待できるツボ押しのコツ
ここでは、ツボ押しのコツを紹介します。ちょっとしたコツを押さえ、より効果的に便秘の解消を目指しましょう。
リラックスした状態で行う
ツボ押しはリラックスした状態で行うことが重要です。手のひらや足にある腸とつながるツボを押す際は、「気持ち良い」もしくは「痛気持ち良い」と感じる強さで行います。
深呼吸をしながら、ゆっくりと数秒かけてツボを押し、同じくらいの時間をかけて戻しましょう。
深呼吸をして息を吐くタイミングで押すと効果的です。息を吐く際は特にリラックスし、深い呼吸を心がけましょう。これにより効果がさらに高まります。
親指を使ってゆっくり3回程度指圧する
ツボ押しでは、効果的なツボを見つけ、その周囲を押すことがポイントです。指が部位に垂直になるようにし、親指を使ってゆっくりと3回程度指圧します。
指圧の数は押す場所によって異なりますが、一般的に3回程度が効果的です。最適な押し具合には親指がちょうどよく、中指も使用できます。
人差し指は力が入りにくいため、あまり推奨できません。広い部位に対しては、指1本では疲れるため、中指を中心にして親指以外の指を使用したり、マッサージのように回したりする方法も有効です。
また、指を押し当てるだけでなく、押さえながら部位を動かすと、より気持ち良い刺激が得られます。
押しすぎは禁物!気持ちが良い程度にとどめる
ツボ押しを行う際に大切なのは、押しすぎないことです。自分で体を触って「気持ち良い」と感じる部位を押すだけでも効果があります。
ツボの効用を細かく考えすぎると混乱することがあるので、専門家でない限りおすすめしません。
また、気持ちが良いからといって強く何度も押しすぎると、逆に痛みが発生することがあります。気持ちが良い程度にとどめ、過度な刺激は避けるようにしましょう。
妊娠中は独断で行わないよう注意しよう
妊娠中は慎重に行う必要があります。妊娠中に刺激してはいけない特定のツボもあるので、自己判断は避けてください。
しかし、妊娠中でもツボ押しは行えます。鍼灸院では、妊娠中に避けるべきツボを配慮しながら施術が行われています。
妊娠中に行いたい場合は、自己判断せずに医師や鍼灸院などの専門家に相談しましょう。専門家からの適切なアドバイスを受けながら行うことが大切です。
お腹の張りを改善しよう!胃腸を刺激し排便を促進する体操を紹介
便秘を改善する方法は、ツボ押しだけではありません。ここでは、排便を促進する体操を紹介します。ツボ押しとあわせて試してみてください。
座ったまま簡単にできる体操
腸の動きが滞ると、便秘やガスがたまる原因になります。お腹を柔らかく動かすことで、胃腸を活性化させましょう。イスに座ったままできる体操は、誰でも簡単に取り組めます。
- 椅子に浅く腰掛け、背筋を伸ばす
- 背もたれを持ち息を吐きながら上半身を左にひねる
- 同様に反対側も行う
これにより、腸に優しい刺激が与えられ、お腹の張りを改善できます。
ベッドで寝たままできる体操
ベッドで行える体操は、お腹の張りを和らげるのに便利です。寝たままでできるので、誰でも簡単に取り組めます。
- あおむけに寝て、両足をそろえてひざを立てる
- 息を吐きながら両ひざをゆっくりと左に倒す
- 息を吸いながらひざを戻す
- 反対側も同じように繰り返す
胃腸の動きが活性化し、排便を促進する効果が期待できるでしょう。
立った状態で行う体操
立ったままの体操は、お腹の張りを解消し、胃腸の働きを活性化させて排便を促進します。
つま先立ちをすると、下腹部やお尻に自然と力が入ります。これにより、排便を促す筋肉が鍛えられ、便通の改善が期待できるでしょう。
- 椅子や壁に手をつく
- お腹を引っ込ませ、かかとを引き上げる
- お尻を締めた状態で1分間キープする
この体操を続けることで、お腹周りの筋力が強化され、排便の改善が期待できます。
ツボ押し以外にも意識したい|便秘解消のポイント
便秘を解消するには、生活習慣を整えることも大切です。ここでは、日頃から意識したいポイントを紹介します。食事や運動など、すぐに取り入れやすいものばかりなので、ぜひ参考にしてください。
バランスが良く食物繊維の多い食事を心がける
健康な便通を維持するためには、バランスの取れた食事が欠かせません。食生活の乱れや偏った食事は、腸内環境を悪化させます。
日常の食事においては、善玉菌を含む食品や食物繊維をバランス良く摂取することが重要です。善玉菌を含む食品やそのエサとなるオリゴ糖、そして食物繊維を意識して摂取することで、腸内環境が整うでしょう。特に食物繊維は、便のかさを増やし腸の運動を促進させるため、便秘の改善に有効です。
一方で、食事のタイミングや食べ方も重要です。規則正しい食事を心がけ、特に朝食をしっかり取りましょう。消化管が刺激され、排便が促進されます。また、偏食や暴飲暴食を避け、食事のバランスを保つことも改善に役立ちます。
積極的に水分を摂取する
十分な水分摂取は便秘解消の重要なポイントです。水分不足は便が硬くなり、排出が困難になる可能性があります。特に夏場は汗をかきやすいため、水分補給に意識を向けることが重要です。
ただし、利尿作用のある飲み物やジュースは適度に摂取する必要があります。ジュースには糖分が含まれるため、水や白湯を優先して摂取しましょう。
朝起きてすぐにコップ1杯の水を飲むことも効果的です。これにより、大腸の運動が活発になり、便通が良くなります。また、昼食や夕食の前にも水分補給を心がけ、こまめに摂取することが改善に役立つでしょう。
適度に運動やストレッチなどを行う
運動不足を解消し、体を動かすことも重要です。
日常的に適切な運動を心がけましょう。歩く機会を増やしたり、ヨガやストレッチを行うことで、腸の働きが活性化します。
特に腹筋を鍛えることは、排便をスムーズにします。残便感がある場合や、便秘に悩んでいる場合は、日常的に腹筋を取り入れることが効果的です。
また、ウォーキングやジョギング、水泳などの全身運動も役立ちます。これらの運動は腹筋の筋力を維持し、腸の働きを促進させるでしょう。
定期的な運動は便秘の改善だけでなく、全身の健康を保つためにも大切です。運動による便秘解消の効果を実感するためにも、日々の生活に運動を取り入れましょう。
トイレに座る習慣を付ける
便意を感じたときに我慢せずにトイレに行く習慣を身に付けることも重要です。便意を我慢すると、便が腸に滞留して水分が吸収され、硬くなってしまいます。その結果、便秘が悪化する可能性があるでしょう。
特に朝食後は胃・結腸反射によって排便が促されることが多いため、毎日同じ時間にトイレに座る習慣を身に付けることが効果的です。便意がなくても、朝食後にトイレに座ることで排便しやすくなります。
便秘が長期間続く場合は医療機関を受診しよう
便秘が続く際は、医療機関を受診しましょう。特に以下のような症状がある場合は、早めに専門医の診察を受けるのがおすすめです。
- 便が4日以上出ていない
- いきんでも便が出にくい
- 排便後に残便感がある
- 満腹感が持続する
- 頻繁な腹痛がある
- 便が硬く、小さい形状で排出される
- 下痢や便に血が混じる
- 食欲の低下や嘔吐がある
これらの症状が見られる場合は、潜在的な病気の可能性があるため、医療機関での診察が必要です。
自己判断するのではなく、専門医の意見を聞くことで適切な治療法や対処法を見つけられます。便秘に関する相談や不安がある場合は、遠慮せずに医療機関に相談してください。
まとめ
便秘解消に効果的な背中やお腹のツボや体操を紹介しました。適切なツボ押しや体操を行うことで、便秘の改善は期待できるでしょう。
便秘に悩んでいる方は、効果を高めるためのコツや日常生活に取り入れやすい改善方法をぜひ試してみてください。