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トレーニングをしようとしている女性

簡単で女性におすすめ!骨盤底筋トレーニングのやり方を詳しく解説

女性にとって骨盤底筋のトレーニングは、健康的な生活に役立ちます。そこで本記事では、簡単で効果的な骨盤底筋トレーニングの方法を解説します。自宅でもできる簡単なエクササイズで健康をサポートしましょう。

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骨盤底筋とは?

骨盤底筋のイラスト

骨盤底筋とは、骨盤の底に位置する重要な筋肉群です。主に恥骨、尾骨、坐骨の間に広がり、膀胱や子宮、直腸などの臓器を下から支え、尿道を締める役割を果たします。

特に女性は妊娠や出産、加齢により骨盤底筋が弱まりやすく、トレーニングが重要です。インナーマッスルのため、骨盤底筋は見えづらく意識しにくい部位ですが、排尿を止めた際に感じる場所がその筋肉群です。

「肛門を締める」というとイメージを持ちやすいかもしれません。これらの筋肉が弱まると尿漏れや臓器の下垂などの問題が生じるため、日常的なトレーニングが大切です。

鍛える際は、骨盤底筋がどこにあるのか意識して行うと、より効果的にトレーニングできるでしょう。

骨盤底筋が弱まる原因

考える女性

骨盤底筋の弱まりは、加齢とともに起こる全身の筋力低下と密接に関連しています。この影響は男女を問わずあらわれるでしょう。

特に女性は膀胱、直腸、子宮を支える3つの臓器により多くの負担がかかり、骨盤底筋の衰えが尿漏れを引き起こす傾向があります。また、男性よりも女性のほうが尿道が短く、尿漏れを起こしやすいといわれています。

また、妊娠や出産も骨盤底筋に大きなストレスを与えるでしょう。女性の尿道は男性よりも短く、直線的であるため、腹圧がかかると尿漏れしやすい構造になっています。

その他、日常的な重労働や筋力不足も原因です。骨盤底筋の弱まりは尿漏れだけでなく、体の安定性や健康にも影響を与えるため、適切にケアしましょう。

骨盤底筋が弱まることで起こるトラブル

尿漏れを我慢する女性

ここでは、骨盤底筋が衰えると生じるトラブルについて紹介します。骨盤底筋が弱まるとどのような症状があらわれるのか、見ていきましょう。

①尿漏れや頻尿

骨盤底筋の弱まりは、尿トラブルを引き起こす主要な原因のひとつです。これらの筋肉が十分に機能しなくなると、尿道の開閉を調整する能力が低下し、尿漏れや頻尿などの問題が生じます。

骨盤底筋は尿道を締めて、腹圧性尿失禁や過活動膀胱といった症状を防ぐ役割を果たしています。そのため、これらの筋肉の衰えは、尿のコントロールを難しくする可能性が高まるでしょう。

②便秘

骨盤底筋の衰えは、排泄に関する問題を引き起こす可能性もあります。これらの筋肉は肛門の開閉を調節し、便秘や便失禁などの排せつ障害を防ぐ役割を果たしています。

しかし、骨盤底筋が弱まると、肛門の開閉がスムーズに行われず、便を排出する際に問題が生じることがあるでしょう。

その結果、機能性便秘が発生し、便を出したいときに十分な力が働かない状態になる可能性があります。このような状況では、排せつが困難になり、便秘が慢性化する可能性が高まります。

③姿勢やボディラインの乱れ

骨盤底筋の衰えは、姿勢やボディラインにも影響を与えます。これらの筋肉は横隔膜や腹横筋、大殿筋などと連動し、体の安定性を保つ役割を果たしています。

そのため、骨盤底筋の弱まりは、他の筋肉の衰えにもつながるでしょう。姿勢が悪化し、ボディラインが乱れる原因です。

このような状況では、腹部が突き出し、お尻がたるんだり、背中が丸くなったりといった問題が生じやすくなります。

さらに、O脚やX脚、太脚などのゆがみも生じる可能性があるでしょう。つまり、骨盤底筋の弱まりは、姿勢やボディラインの乱れを引き起こし、美しい姿勢やスリムな体型を維持するのに影響を及ぼすことがあるということです。

④骨盤臓器脱

骨盤底筋の衰えにより、子宮や膀胱、直腸などの臓器が下垂し、膣から体外に突出する状態を骨盤臓器脱と呼びます。

初期の段階では、膣からピンポン玉程度のものが出現するという症状があらわれます。重症化すると、出血や排尿障害などを引き起こすこともあるでしょう。

骨盤臓器脱は、女性の骨盤底筋の衰えが進むと起こりやすくなります。正しい姿勢や適切なトレーニングを行うことで、このようなトラブルの予防が可能です。

骨盤底筋を鍛えられる!女性におすすめなトレーニングのやり方を紹介

体を動かす女性

骨盤底筋が弱まると、さまざまなトラブルが生じます。予防するためには、適切なトレーニングが大切です。ここでは、骨盤底筋を鍛えるおすすめのトレーニング方法を紹介します。簡単にできるものばかりなので、日常生活に取り入れてみましょう。

立ったままできるトレーニング

立ったままで骨盤底筋を鍛える効果的なトレーニング方法を紹介します。

  1. 壁を背にし、壁から20cm離れた位置に立つ
  2. 膝を軽く曲げ、腰を壁に密着させる
  3. 手は腰に当てるか、伸ばして壁につけておく
  4. 息を吐きながら骨盤底筋を2〜3秒間収縮させる。このとき壁から腰を浮かせず、顎が上がらないように気をつける
  5. 収縮後、息を吸いながら緩める
  6. 「収縮する」と「緩める」を5~10回繰り返す

回数は自分の筋力に合わせて、無理のない範囲で行いましょう。また、下記の方法もおすすめです。

  1. 足を肩幅に開き、テーブルのそばに立つ
  2. 両手も肩幅に開いてテーブルにつき、体重を乗せる
  3. その姿勢のまま、息を吐きながら、膣全体、尿道、肛門をじわじわと引き上げるように締める
  4. この状態を5秒間維持し、その後、体をリラックスさせる
  5. この「締める」と「力を抜く」を5~10回繰り返す

回数は、自身の筋力に合わせて無理のない範囲で行うのが大切です。

椅子を使い座って行うトレーニング

椅子を使った座って行う骨盤底筋トレーニングを紹介します。

  1. 膝の間に丸めたタオルやクッションを挟み、足を膝よりも広く開く
  2. 椅子に深く腰かけ、もたれる。このとき、肩の力を抜く
  3. その姿勢のまま、息を吐きながら骨盤底筋を収縮させる。肛門、尿道、膣の陰部全体をじわじわと引き上げる感覚で締める
  4. この状態を5秒間維持し、その後、体をリラックスさせる
  5. 「締める」と「力を抜く」を5~10回繰り返す

このトレーニングは椅子に座っている状態で行うため、日常生活の中で簡単に取り入れることができます。女性特有の健康上の問題を予防・改善するために、定期的に行ってみてください。

あおむけで行うトレーニング

骨盤底筋に効く運動をする女性
  1. あおむけになり、足を肩幅に開き、両膝を軽く曲げて立て、体をリラックスさせる
  2. その姿勢のまま、息を吐きながら、肛門、尿道、膣の陰部全体をじわじわと引き上げる感じで締める
  3. この状態を5秒間維持し、その後、体をリラックスさせる
  4. 「締める」と「力を抜く」を5~10回繰り返す

また、お腹に力を入れるトレーニングも骨盤底筋を鍛えるのに効果的です。

  1. あおむけになり、後頭部で手を組む
  2. 両足を上げ、膝を軽く曲げる
  3. 息を吐きながら徐々に上半身を丸め、この状態を3~5秒間維持する
  4. その後、息を吸いながら体勢を戻し、これを5~10回繰り返す

このトレーニングは腹筋や背筋を鍛え、尿道の位置を維持するのに役立ちます。定期的なトレーニングで、骨盤底筋を強化しましょう。

タオルを使ったトレーニング

タオルを使用したトレーニングも、骨盤底筋を鍛える効果的な方法のひとつです。以下はその手順です。

  1. 体操座りの状態で足を肩幅に開く
  2. 膝の両内側にタオルを挟む。このとき、タオルが膝の間にしっかり挟まれていることを確認する
  3. 両手でタオルを上に引っ張る。このとき、タオルが抜けないように骨盤底筋に力を入れ、骨盤底筋を意識して引き上げるようにする
  4. この状態を10〜30秒間維持する

このトレーニングは、骨盤底筋を効果的に刺激し、強化するのに役立ちます。定期的に行うことで、骨盤底筋の筋力アップや女性特有の健康問題の予防に効果が期待できるでしょう。

歩きながら行うトレーニング

歩きながら行うトレーニングは、日常生活に取り入れやすく、効果的な方法です。

  1. 手を腰に当てる
  2. 息を吸いながら片方の足を前に踏み出し、膝を曲げる。このとき、体重を前方に移動させる
  3. 息を吐きながら足を出したほうに体をひねり、骨盤底筋を収縮させる(この動作を行うことで、反対側の骨盤底筋を刺激できます)
  4. リラックスする
  5. 反対の足を前に出し、膝を曲げる。同様に、体重を前方に移動させる
  6. 息を吐きながら足を出したほうに体をひねり、骨盤底筋を収縮させる

このトレーニングは、歩きながら簡単に実践でき、骨盤底筋を効果的に鍛えることができます。日常の散歩や移動中に取り入れてみてください。

骨盤底筋トレーニングは女性だけでなく男性にもおすすめ!

男性が笑っている

骨盤底筋トレーニングは女性だけでなく男性にもおすすめです。骨盤底筋は男性にとっても重要な役割を果たします。

男性の骨盤底筋の役割は、尿漏れの予防、勃起の質の向上、便秘の軽減、腰痛の予防など多岐にわたります。

尿漏れにもさまざまな種類があり、骨盤底筋のトレーニングでは筋肉の弱さが原因の尿漏れに一定の効果が期待できるでしょう。また、骨盤底筋は血液を送るポンプの役割を果たすことから、勃起の維持にもつながります。

便秘にも、骨盤底筋の働きが重要です。骨盤底筋の機能が低下することで便漏れが起こる場合もありますが、逆に力の抜き方がわからず便秘になることもあります。

骨盤底筋トレーニングを行う際に知っておきたいポイント

ポイント

ここでは、骨盤底筋トレーニングを行う際のポイントを紹介します。ポイントを押さえてトレーニングすれば、より効果的に鍛えられるでしょう。

骨盤底筋以外を締め付けないよう意識する

骨盤底筋トレーニングを行う際に知っておきたいポイントは、骨盤底筋以外を締め付けないよう意識することです。

別の筋肉を収縮させると、骨盤底が下がる可能性があります。そのため、トレーニング中は陰部全体を引き上げる感じで締め付けるようにしましょう。これにより、効果的に骨盤底筋を鍛えることができます。

正しい呼吸方法のコツを習得する

正しい呼吸方法のコツを習得することも大切です。

骨盤底筋は呼吸と密接に関連しており、呼吸を整えることで効果的なトレーニングが可能になります。まず、両肩の力を抜いてゆっくりと呼吸をすることが重要です。息を吸うときは下腹部が膨らみ、息を吐くときは少し引き込まれる動きがある「腹式呼吸」を意識しましょう。

息を吐くときには、骨盤底筋と横隔膜を引き上げるイメージで締めることが重要です。正常な骨盤底筋の働きでは、息を吐いたときに横隔膜と骨盤底筋が引き上げられるでしょう。

妊娠中や疾患を持っている方は担当医に相談する

妊娠中の女性

妊娠中や疾患を持っている方は、骨盤底筋トレーニングを行う前に担当医に相談しましょう。

一般的に、妊娠中でも骨盤底筋トレーニングは安全とされています。実際、妊娠中や出産後に骨盤底筋トレーニングを行うことは、出産による骨盤底筋の弱化を予防または改善するのに役立ちます。

しかし、個々の状況によって適切なエクササイズや強度は異なるため、妊娠中や疾患を持っている方は、必ず担当の医師や産科医に相談しましょう。医師の指導のもとで安全かつ効果的なトレーニング方法を確立することが大切です。

日頃から正しい姿勢でいることを心がける

日頃から正しい姿勢でいることも、骨盤底筋トレーニングを行う上で大切なポイントです。物を拾うとき、トイレでいきむとき、立ち座りなど、自分の姿勢を意識してみましょう。無意識にお腹に力を入れたり、体をくの字に曲げたりしていると、骨盤底筋が悲鳴をあげるかもしれません。

正しい姿勢とは、背筋を伸ばした状態です。背筋を伸ばすことで腹圧を上へと逃がせます。また、重たい荷物を持つときなど、お腹に力が入りやすい動きは、骨盤底筋を締めて行うことが重要です。

このような姿勢や動作を維持することで骨盤底筋を保護すると、キュッとくびれたウエストを手に入れることができるでしょう。

まとめ

公園を走る女性

正しい姿勢や呼吸法を意識することで効果的な骨盤底筋トレーニングを行うことが可能です。 日常生活でも意識して姿勢を整えることで、骨盤底筋を効果的に鍛え、健康的な生活を送れるでしょう。この記事を参考に、ぜひ骨盤底筋を鍛えてみてください。

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