反り腰の改善方法とは?簡単なストレッチやグッズを使ったケアを紹介
一見するとよい姿勢のように見える反り腰ですが、腰痛や肩こりなどさまざまなトラブルを引き起こす原因になります。本記事では、反り腰の原因や治し方を詳しく解説します。ぜひ最後までご覧ください。
目次
反り腰とはどのような状態?
人間は、本来であれば背骨が首から背中や腰にかけてS字カーブした状態を保っています。この状態は「生理的弯曲」と呼ばれています。S字カーブは、頭の重さを支える筋肉の負担を軽減したり、歩行や走ったときの衝撃を和らげたり役割を持っています。
しかし反り腰の人は、骨盤が開いて前傾することで背骨辺りが反り返り、S字カーブが乱れている状態です。S字カーブが乱れるため、重力を分散できなくなり、こりや疲労などさまざまな不調が生じやすくなります。
直立した際に腰が前に突き出ていたり、痩せてもぽっこりお腹が改善されなかったりする場合は、反り腰の可能性が考えられます。
反り腰によって引き起こされるトラブル
反り腰になると腰周辺に違和感を抱いたり、むくみやこりがひどくなったりなどさまざまなトラブルが生じます。軽度なものもあれば、重篤な痛みを引き起こす可能性も考えられます。
主に反り腰によって引き起こされるトラブルとしては、下記が挙げられます。
- 慢性的な腰の痛み
- むくみや冷え
- 肩こりや首こり
- お尻が突き出る
- お腹がぽっこりになる
代表的なトラブルは、慢性的な腰の痛みです。S字カーブが乱れることで腰に常に大きな負担がかかるためです。腰の痛みを放置しているとそこから派生し、不調や病気を引き起こす可能性もゼロではありません。
またむくみや冷え、肩こりなどの一見関係ないような症状も生じます。骨格の乱れによって血液がうまく循環しなかったり、常に筋肉が緊張状態になったりすることで、むくみなどの症状を感じやすくなります。
反り腰の原因とは?
反り腰の原因はさまざまなものが考えられます。日常生活のささいな行動や習慣によっても引き起こされるため、反り腰が疑われる方は、まず原因を理解していきましょう。
① 座り方・歩き方など姿勢が悪い
座り方や歩き方などの姿勢の悪さによって反り腰になる可能性があります。楽だからといって猫背や脚を組んだ状態で長時間座っていると骨盤のゆがみを引き起こします。特にスマホを使う際は、無意識に前かがみになりやすいため、注意が必要です。
また歩く際も重心が後ろになりすぎたり、前かがみになったりすることで腰の状態を悪化させるリスクがあります。
② ヒールの高い靴を日常的に履いている
日常的にヒールの高い靴を履いている方も反り腰になりやすい傾向にあります。ヒールを履いているとバランスを取るために重心が偏ります。さらに常につま先立ちの状態になるため、体の軸が前傾することに。
その結果、骨盤が前傾し、本来使われる腹筋ではなく、背筋を使ってしまうことで反り腰が進行してしまいます。
③ 運動不足による筋力や柔軟性の低下
運動習慣がなく、筋力や柔軟性が低下していると良い姿勢を保てなくなります。良い姿勢を保つために欠かせない背中や太ももの裏側、背面側の筋肉が弱まることで、反り腰を引き起こしてしまいます。
また加齢による筋力低下も反り腰の原因になります。筋力がない状態で姿勢を改善してもすぐに元に戻ってしまうため、継続して筋トレを行うことが大切です。
④ 産後など出産による影響
妊娠中はお腹が大きくなることで、体の重心が前傾します。妊娠中に反り腰になることは問題ありませんが、出産後に体のバランスを整えられずにいると反り腰が慢性化してしまいます。出産後は、体重を落とすのと同時に姿勢の改善も行いましょう。
自分が反り腰の可能性があるかセルフチェックをしてみよう!
下記の特徴に当てはまる方は、反り腰の可能性が考えられます。
あおむけで寝そべった状態で、腰と床に握りこぶし1個分の隙間ができる場合は、反り腰の可能性が考えられます。一方で手のひら1枚分程度の隙間であれば、反り腰の可能性は低いでしょう。
またあおむけで脚を伸ばした状態で寝そべった後に、膝を立てると腰が楽に感じる場合も反り腰の可能性が高い傾向にあります。脚を伸ばした状態と膝を立てた状態の違和感が大きければ大きいほど反り腰の可能性が高まります。
反り腰を改善する方法5選
反り腰を改善するには、日常生活の行動や姿勢を正すことが大切です。慢性化した悪い姿勢を短期間で改善するのは難しいため、小さなことからコツコツと始めましょう。
ここからは、反り腰の改善方法を6つ紹介します。
座り方や立ち方など正しい姿勢を身に付ける
まずは正しい座り方や立ち方を身に付けましょう。座る際は、骨盤を立てて上から引っ張られるような状態をイメージすると自然と正しい姿勢になります。また立っている際は、お腹を引っ込めてお尻を閉めた状態を維持しましょう。顎を引き、肩の力を抜くことも大切です。
できるだけヒールの高い靴を履かない
長時間ヒールの高い靴を履くことで、腰に大きな負担がかかります。そのため、反り腰に悩んでいる方は、できるだけヒールの高い靴は控えましょう。ヒールのある靴を履く必要がある場合は、休憩を挟み、腰への負担を軽減させるよう工夫するのがおすすめです。
反り腰改善を期待できるストレッチを行う
筋肉がこわばっている状態が続くと反り腰の原因になりかねません。全身の筋肉をゆるめ、骨盤や背骨を正しい位置で保てるようにストレッチを取り入れるのがおすすめです。
ここでは、寝た状態で簡単にできる全身をゆるめるストレッチを紹介します。
- うつぶせになり、膝を曲げて足の裏を天井に向ける
- 膝を中心に円を描くように脚を回す
内回しと外回しをそれぞれ20回行いましょう。他にも多くのストレッチ方法があるため、YouTubeなどをチェックし、自分に合った方法を見つけてみてください。
インナーマッスルや腹筋を鍛える
正しい姿勢を保つには、適度な筋力も大切です。プランクや腹筋運動、スクワットなど自宅で簡単に取り組めるトレーニング方法です。ジムに通わず手軽にできるため、忙しい方にも向いています。
ただし誤った姿勢でトレーニングを続けていると、かえって腰痛が悪化する恐れもあるため注意が必要です。
整体や骨盤矯正を受ける
反り腰の改善には、整体や骨盤矯正などの方法もあります。プロに体の状態を見てもらい、自分に合った方法で施術を受けられます。反り腰だけでなく、全身のゆがみの改善も期待できるでしょう。
ただし根本的な改善ではなく、あくまでも一時的な効果であることを理解しておきましょう。根本的に改善するには、日頃の姿勢改善や筋力トレーニングを並行して行うことが大切です。
サポーターなどのグッズを活用する
姿勢を正しく保ってくれるサポーターなどのグッズを活用するのもおすすめです。さまざまなアイテムがあり、リーズナブルな価格で購入できるものも多くあります。なおサポーターなどのグッズも、整体と同様に一時的な効果しか期待できない点を覚えておきましょう。
まとめ
反り腰は、慢性的な腰痛や肩こり、冷えなどさまざまなトラブルの原因になります。ぽっこりお腹や前ももの張りなどにもつながるため、反り腰の疑いがある方は、速やかに改善しましょう。 改善方法はさまざまなものがありますが、座り方や立ち方の改善、筋力トレーニングなどが挙げられます。自分に合った改善方法を見つけ、正しい姿勢を目指しましょう。
[ 監修者 ]
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