アラフォーからの健康美を作る「血糖値ウソ・ホント」クイズ【後編】
老化の原因となる「終末糖化産物(AGE)」をできるだけためこまないのが、アンチエイジングのコツ。血糖値をコントロールする食事や運動・生活習慣のコツを、クイズ形式で解説します。
食事で血糖値の上昇を防止し、老化を予防!
血糖値コントロールの基本は食生活。食べ方や調理法を変えるだけでも血糖値の上昇をおさえ、老化を防げます。
Q. “食べ順”次第で老化が遅くなる?
A. ホント。野菜を先に食べて血糖値の急上昇を防止
AGEをためないコツは、血糖値が高い時間を短くすること。食物繊維が多い野菜を先に食べ、糖質は最後に食べれば、糖の消化・吸収がゆるやかに。血糖値の急上昇を抑え、AGEの増加を食い止めます。
Q. 老化を招くAGEは調理法次第で減らせる?
A.ホント。AGEを減らしたいなら温度が低い調理法で
食材に含まれるAGEの量は、生の状態がもっとも少なく、調理の加熱温度が高くなるほど増加。同じ食材なら、揚げるよりゆでるほうがAGEを抑えられるのです。
特におすすめは「ゆでる」「蒸す」といった調理法。温度を抑えられるうえ、脂や糖が水分中に抜け落ちるため、AGEを生成しにくくなります。ちなみに、電子レンジを使うと食材の糖の組成が変化。たんぱく質と結合してAGE化しやすくなるので要注意です。
Q. 血糖値を上げないよう朝食抜きが良い?
A. ウソ。きちんと食べて血糖スパイク防止
高下する「血糖スパイク」が起こりやすくなり、糖化に直結。反対に、朝食で摂ったカロリーは熱に変わりやすいため、血糖値の上昇を避けられます。
Q. 朝食は果物をたくさん食べると良い?
A. ウソ。AGEが増えるので食べすぎ注意!
果物に含まれる糖類「果糖」は、AGEをもっとも作りやすい物質。食事代わりの果物は、つい量が増えがちなので注意して。できれば皮ごと食べると、食物繊維が血糖値の上昇をゆるやかにして◎。
Q. おやつにはジュースがおすすめ?
A. ウソ。ジュースは1日にコップ半分まで!
果汁100%であっても、ジュースは大量の糖を含みます。しかも固形物よりも量を摂りやすく、血糖値の上昇を招きやすいのです。1日に飲む量は、コップ半分程度にとどめて。
夏はスポーツドリンクにも注意!
糖分も塩分も大量に含むスポーツドリンク。飲むと血糖値は一気に上がります。繰り返すと、どんどん糖化は進行。夏の水分補給では、糖分を含まない飲み物も活用しましょう。
Q. 食べることで体内の糖化を防げる食材はある?
A. ホント。アンチAGE食材で老化を撃退!
野菜やきのこ類、海藻は、食後の血糖スパイクを防ぎ、AGEの蓄積を抑える食材。なかでもおすすめはブロッコリースプラウト。糖化を防ぐ「スルフォラファン」やビタミン、ミネラル、食物繊維を豊富に含むスーパー食材です。
Q. パンよりご飯を食べたほうがいい?
A. ホント。糖質の量だけでなく質にも気を配ろう
主食となる糖質は、調理法の違いがAGE量の差に。おすすめは米、特に玄米。水で炊くためAGEの量を抑えられます。反対に、パンは高温で焼くうえ製造工程で塩分や糖分が足されるため、糖化を進めやすいのです。
Q. 砂糖は白より黒のほうが血糖値が上がりにくい?
A. ウソ。砂糖は基本的に血糖値が上がると思って
白砂糖と三温糖は、原材料や製造工程がほぼ同じ。食後の血糖値がどれだけ上がるかを示す「GI値(グリセミック指数)」も大差ありません。黒砂糖やはちみつのGI値も低くはなく、摂りすぎれば血糖値は上昇。
編集部がおすすめ! おいしい“糖質オフ”アイテム
通常の食品よりも糖質を抑えた、おいしいアイテムを編集部がご紹介。とはいえ、食べすぎには十分にご注意を!
ラカントS 顆粒 130g/サラヤ
GI値ゼロで、食後血糖値を上げにくい甘味料。甘みの強い果実「羅漢果(ラカンカ)」を使用しています。植物由来の甘みで手軽に糖質制限が可能。
¥862(編集部調べ) TEL:0120-40-3636
フルグラ 糖質オフ 600g/カルビー
食物繊維たっぷりの、甘さ控えめ※グラノーラ。糖質30%オフ※で、食物繊維、鉄分、8種のビタミンたっぷりです。
※カルビーフルグラ比較
オープン価格 TEL:0120-55-8570
Carboffロングパスタ 240g/はごろもフーズ
糖質50%オフのパスタ。通常のパスタと同じような弾力感のある歯ごたえが特長。ゆるっと糖質を減らしたい人におすすめです。
¥440 TEL:0120-123620
生活習慣の工夫で、さらに老化の進行を抑制!
運動習慣や質の良い睡眠も、体内での糖化を防ぎ、老化の進行を抑えます。今日からさっそく取り入れてみて !
Q.運動すると糖化を抑えられる?
A.ホント。食後の運動が血糖値の上昇を防ぐ
運動でエネルギーを消費することは、血糖スパイクや肥満の予防に効果大。食後に体を動かせば、血中のブドウ糖がAGEに変わる前に減らせます。
ちょっとした家事を食後に行うと◎
掃除など軽い家事をする、外食先から遠回りして帰るなど、軽く体を動かすだけでエネルギーは消費できます。キツいトレーニングは不要かも!
Q.運動の習慣があれば普段は座りっぱなしでOK?
A.ウソ。長時間座り続けると運動の効果は相殺
いくら運動をしても、日中ずっと座りっぱなしでいるとAGE対策への効果は薄れてしまうという研究結果が。デスクワークの合間も、1時間に一度は席を立ち、体を軽く動かしましょう。
Q.日焼け止めで肌を糖化から守れる?
A.ホント。紫外線はAGEを増やすのでこまめな日焼け止めが◎
紫外線刺激は、肌のハリを維持するたんぱく質「エラスチン」や「コラーゲン」のAGE化を促進。たるみやシワを招きます。日焼け止めをこまめに塗り直し、肌をAGEから守って!
Q.運動は毎日しないと血糖値への効果はない?
A.ウソ。週末に体を動かせば十分に老化を予防!
毎日運動する人と、週に1~2回運動する人とで死亡率は大差なし。週末に体を動かせば十分に、生活習慣病の発症率や死亡率を下げられます。ヨガや太極拳のようなゆったりした動きでもAGE対策に。
Q.しっかり眠ればAGEを減らせる?
A.ホント。睡眠中に脳を掃除し、うつ症状も予防
睡眠不足が続くと、体や脳にAGEが蓄積します。脳にたまったAGEは、うつ症状を発生させることも。しっかり眠れば脳内のAGEを洗い流せるので、7時間は眠ることを心がけて。
イラスト/しまはらゆうき
(からだにいいこと2024年8月号より)