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冷凍テク前編

タイパ・コスパ達人になる一生モノの「冷凍テク」【前編】

生鮮食品は新鮮なうちに冷凍保存をすれば、栄養もおいしさもそのままに、時間やお金は節約につながります。本記事では食品別の冷凍テクだけにとどまらず、解凍&調理法もご紹介。前編は肉、魚介の冷凍テクです。

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冷凍ワザを極めれば時短も節約も思うまま!

食品が高騰するなかで、特売は心強い味方。しかし、使い切れずに腐らせてはもったいない!
「生鮮食品は新鮮なうちに冷凍保存を。食品ロスを防げるうえに、調理時間も節約できます」と、食品冷凍の第一人者・鈴木 徹さん。

「夏場は食品が傷みやすく、冷蔵庫では栄養価も低下。でも、保存袋に入れて冷凍すれば、栄養もおいしさもキープできます。冷凍食品を隙間なく詰め込めば、冷凍庫内の温度が安定して電気代も節約できます」

とはいえ、いくら正しく冷凍できても、解凍法を間違えば食品の劣化に直結。おいしさも損なわれます。

「常温での解凍はNG。酵素反応が活発になって食品が劣化します。冷蔵庫で解凍するか、早く解凍したいなら氷水や流水に浸して。凍ったまま調理できる食品も便利です。冷凍ワザを極めれば、タイムパフォーマンスが上がるし、一生お得ですよ!」

冷凍庫と女性

冷凍保存で時間もお金も節約

冷凍保存は調理時間を減らして食品ロスも防ぐ、「家事」と「家計」の強い味方です。

鮮度を維持して食品ロスを減らせる

冷凍保存は酸化や微生物の増殖を抑えて、食品の品質を保てるのが最大のメリット。長い期間鮮度を維持しておいしく食べられるので、食品をムダにしません。

火の通りや味の染みが早くなる

一度冷凍すると細胞内の組織が変化。味が染み込みやすく、火の通りも早くなります。調理に時間がかかる煮込み料理も、味を落とさずに調理時間を短縮できます。

下味冷凍で調理時間を短縮

下味をつけて冷凍すると酸化を防ぎやすいうえ、味が染みておいしく仕上がります。焼くだけ、煮るだけ、揚げるだけで1品完成するので、忙しい日のお助けアイテムに!

食品別冷凍保存テク

食材の特徴を生かしておいしく食べる冷凍保存法と、解凍&調理法を身につけて。

【おいしく保存するコツ1】空気を遮断し乾燥を防ぐ

パサつきや霜の付着を防ぐには、ぴっちりラップと保存袋で密閉を。空気を遮断することで食品の酸化も防ぎます。

【おいしく保存するコツ2】開閉時間は短く、庫内の温度をキープ

冷凍庫の開閉時間が長いと庫内の温度が上がり、食品の劣化が進みます。電気代節約のためにも、開閉は速やかに。

肉の冷凍保存テク

豚こま切れ肉

焼き肉のたれをからめて下味冷凍(保存期間:3~4週間)

水分が飛びやすい豚こま切れ肉は、焼き肉のたれをからめて、漬けだれごと冷凍するのがおすすめ。下味をつけることで、保存性もうまみもアップ。

豚こま切れ肉の冷凍

【冷凍保存テク】

水けを拭き取り、焼き肉のたれをからめて保存袋へ。空気を抜いて冷凍する。

肉に焼肉のたれをからめる

【解凍&タイパ調理法】凍ったまま野菜炒めに

凍ったままフライパンに入れて蒸し焼きにした後、野菜と炒める。

ひき肉

味つけそぼろにして冷凍(保存期間:3~4週間)

空気に触れる面積が多いひき肉は、そのまま冷凍すると味が落ちやすいもの。そぼろを作ってから平らにならしてラップで包み、保存袋で冷凍を。

ひき肉の冷凍保存

【解凍&タイパ調理法】レンジで加熱して三色弁当の具に

耐熱容器に入れ、電子レンジで加熱。ご飯にのせてお弁当の具に。

三食弁当

鶏もも肉

蒸し鶏を冷凍すればちょい足し食に(保存期間:3~4週間)

鶏もも肉は味をつけ、蒸し鶏にして冷凍すると便利。食べやすいサイズに切ってラップをして保存袋で冷凍すれば、解凍後もジューシーなまま。

鶏もも肉の冷凍保存

【冷凍保存テク1】水けをペーパータオルでよく拭き取り、塩をふる。

肉の水けを拭いて塩をふる

【冷凍保存テク2】耐熱容器でレンジ加熱後、冷まして切る。

耐熱容器でレンジ加熱後、冷まして切る

【解凍&タイパ調理法】冷凍庫で解凍してサラダに

冷蔵庫か流水で解凍後、野菜にのせてボリューミーなサラダに。

サラダ

ささみ

衣をつけてから冷凍(保存期間:3~4週間)

肉質が柔らかいささみは揚げ物に最適。食べやすいようにすじを取りのぞいて味つけをした後に衣をつけ、ラップで包んで保存袋で冷凍を。

ささみの冷凍保存

【冷凍保存テク】

すじを取りのぞき、塩、こしょうをふる。小麦粉、卵、水を混ぜたバッター液に浸け、パン粉をつける。

ささみの冷凍保存テク

【解凍&タイパ調理法】凍ったまま揚げてカツに

凍ったままの肉を170℃の油で、火が入るまで5分ほど揚げる。

揚げ物をする女性

ウインナー・ハム

小分けにして冷凍し使いやすく(保存期間:5~6週間)

常備しておきたいウインナーやハムは冷凍保存が便利。購入時のパッケージから取り出し、小分けにしてラップ後に保存袋に入れると品質を保てます。

ウインナー・ハムの冷凍保存

【冷凍保存テク】

ハムとラップを交互に重ねておくと、解凍時にハムがはがれやすくなります。

ハムの冷凍保存テク

【解凍&タイパ調理法】ウインナーは凍ったままソテーに

凍ったままフライパンに入れ、転がしながら炒め焼きにする。

【解凍&タイパ調理法】ハムは解凍後、サンドイッチに

冷蔵庫か流水で解凍したら水けを拭く。お好みの具とパンに挟む。

魚介の冷凍保存テク

あじの干物

アルミホイル使用で調理が便利に(保存期間:3~4週間)

あじの干物はアルミホイルで包んで保存袋に入れて冷凍すれば、焼くときに便利です。ラップを使うなら、空気を遮断するために二重巻きに。

アジの干物の冷凍保存

【冷凍保存テク】

空気に触れないように、1枚ずつアルミホイルでしっかり包むのがコツ。

アジの干物の冷凍保存テク

【解凍&タイパ調理法】アルミホイルのまま焼く

冷蔵庫で解凍した後、アルミホイルのまま魚焼きグリルで焼く。

焼き魚

焼き鮭

アルミホイルに包んで冷凍(保存期間:3~4週間)

焼き鮭はアルミホイルで包み、保存袋に入れて冷凍しましょう。アルミホイルに包んだままの状態で焼くことができ、しっとり感も維持できます。

焼き鮭の冷凍保存

【冷凍保存テク】

アルミホイルでしっかり包んでから、保存袋に入れて密閉する。

焼き鮭の冷凍保存テク

【解凍&タイパ調理法】残った鮭も2度おいしく

アルミホイルで包んだまま魚焼きグリルで焼けば、ジューシー。

しじみ

氷漬け冷凍でうまみを凝縮(保存期間:6~10週間)

保存容器にしじみと水を入れ、氷漬け冷凍に。水と一緒に凍らせると栄養価とうまみ成分が増えて、味が落ちません。あさりも同様に冷凍可能。

しじみの冷凍保存

【冷凍保存テク】

砂抜きして洗い、保存容器に入れて全体が漬かるくらいの水を注ぐ。

しじみの冷凍保存テク

【解凍&タイパ調理法】凍ったままみそ汁に

氷漬けを丸ごと鍋で火にかけ、みそを加える。だしいらずで絶品!

しじみの味噌汁

たらこ

生のままでも、焼いても冷凍可能(保存期間:2~3週間)

日持ちしない生たらこは冷凍保存が便利。1本ずつラップした後、保存袋で冷凍を。焼きたらこは、ひと口大にカットして冷凍すると使いやすいです。

たらこの冷凍保存

【解凍&タイパ調理法】生たらこは解凍してパスタに

冷蔵庫か流水で解凍後、皮を剝がしてゆでたスパゲッティとあえるだけ。

【解凍&タイパ調理法】焼きたらこは凍ったまま炒飯に

凍ったままご飯や長ねぎと一緒に炒めて、忙しい日のランチに。

撮影/国井美奈子 イラスト/奥川りな
(からだにいいこと2024年8月号より)

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