免疫力・予防力が上がる「がんに嫌われる1日」
医療の専門家である医師たちが、がん闘病中に行ったことを伝授。様々な実践のなか、共通するのは“ご自愛”です。腎がん闘病した外科医が実践したのはがんに負けない体作り。不摂生を改め、免疫力を高める生活に変えます。
目次
不摂生をやめて自分をいたわる日々に
「以前は仕事の合間にカップ麺などを早食いし、常に睡眠不足。湯船にもつからず、不摂生な毎日でした」と、外科医の船戸崇史先生。腎がんを患ってから自身の習慣を振り返り、食事と睡眠の重要さを実感。自分をいたわる生活を始めました。
「がんが嫌う食材を摂り、細胞のがん化を招く揚げ物や炒め物は控えるように。また、睡眠中はリンパ球ががん細胞を消してくれるため、日付が変わる前に寝ると決めました。とはいえ、ガマンしてがんばりすぎるのは逆効果。笑顔で安楽に過ごせるよう、生活を見直すことが大切です」
がんに嫌われるタイムライン【午前】
6:00 起床
6:30【始めたこと】毎朝30分歩いて「眠れる体」を育成
朝日を浴びて有酸素運動を行うと、セロトニンが分泌。夜は睡眠ホルモンに変化し、寝つきが改善。免疫細胞が活性化し、がん細胞が消えていく体に。
7:00【始めたこと】季節の野菜や発酵食品を朝食に摂る
旬の野菜のほか、納豆などの発酵食品を朝食に。がん細胞は糖質を食べて成長するので白米や白砂糖は避け、ヨーグルトには「ケストース」※を。
※オリゴ糖の一種。腸内の善玉菌を増やし、免疫力向上に役立つ。
7:30 瞑想など
8:00【始めたこと】20分ほど湯船につかる
がんは熱に弱いので、体を温める習慣を取り入れるのが効果的。仕事が終わる時間が遅いため、朝に20分程度、動画を観ながら入浴します。
9:00【始めたこと】仕事をしていても「笑い」を大切にする
「笑い」には免疫力を上げる効果が。どんな治療より効果があるので、診療中も患者さんと話しながら、たくさん笑って過ごします。
がんに嫌われるタイムライン【午後】
13:00 昼食
15:00 往診・診療など
20:00【始めたこと】たんぱく質を摂るため魚や鶏肉を中心に
魚や鶏肉で、がんの治療・予防に役立つ良質なたんぱく質を摂取。がんが嫌う緑黄色野菜やきのこ、玄米などと一緒に食べます。
がんを防ぐ「ふなとのまごわやさしいヨ」
メニューは、がんが嫌う食材を増やし、がんが好むものを減らすと予防力が上がります。ナッツやカットフルーツなど、コンビニで手軽に買える食品を活用するといいでしょう。
- ふ=フルーツ
- な=ナッツ
- と=豆腐
- の=no MAST(M=ミート※、A=アルコール、S=シュガー、T=たばこ、これらはNG)
- ま=豆類
- ご=ごま
- わ=わかめ(海藻類)
- や=野菜
- さ=魚
- し=しいたけ(きのこ類)
- い=いも類
- ヨ=ヨーグルト(発酵食品)
※赤身肉・加工肉
21:00【やめたこと】寝る1時間前からスマホを見ない
ブルーライトは睡眠を妨げるため、スマホやパソコン作業などは寝る1時間前までに終了。22~24時に眠ると決めて、どんなに忙しくても仕事を切り上げます。
22:00 就寝
(からだにいいこと2024年8月号より)