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薬を飲んですっきりした女性

「おしっこトラブルケア」で毎日をもっと快適に!|私のためのフェムケア(4)

「トイレの回数が多い」「力んだときにちょっと漏れる」といったトラブルを抱える女性は、想像以上に多いもの。ガマンせずに対策して、生活の質を上げましょう。

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生活習慣の工夫だけでも、尿のトラブルは激減!

生理や更年期以上に、まだまだタブー感が強いのが“おしっこ”の話。ですが年代を問わず、悩みを抱えている人は少なくありません。

「加齢のせいだとあきらめないで。尿漏れも頻尿も、年齢によって原因はさまざまですが、薬や生活習慣で改善を図ることができます」と、泌尿器科医の佐藤亜耶さん。

実は普段やりがちなある行為が、頻尿や尿漏れを招いているとか。

「『とりあえず行っておこう』と高頻度でトイレに立つと、膀胱の機能が落ち、トイレの回数は増える一方。排尿の間隔を少しずつ伸ばし、膀胱にためられる尿の量を増やす“訓練”が必要です。こんなふうに習慣を少し変えるだけでも、トラブルは防げます」

尿の症状は、生活の質にも直結します。だからこそ、少しでも悩んだら泌尿器科を頼るのが解決の最短経路です。

「泌尿器科の受診はハードルが高いと感じるのもよくわかります。ですが多くの場合、内診や痛みのある検査は不要。気軽に受診してもらいたいですね」

尿漏れは決して「高齢者の症状」ではない!

2015年の調査によると、40代以下で尿漏れを経験したことがある人はなんと70%以上。高齢者特有の症状や珍しいトラブルではなく、多くの人が抱える悩みです。

初めて尿漏れに気付いた年齢は?
出典:ユニ・チャーム「はじめての尿もれ[データ]」より一部改変

尿トラブルの原因は、年齢や状況で異なる

年代ごとに、起こりやすいトラブルの原因はさまざま。30 代から漏れに悩む人も珍しくありません。

尿漏れに悩む女性

30代・産後:骨盤底筋群がゆるみ一時的に“ちょい漏れ”

出産などで筋肉がゆるみ、くしゃみや重いものを持ったはずみによる「腹圧性尿失禁」が起きやすい時期。しばらくすると自然に治ることもあります。

40代:尿の回数が増加傾向、ガマンできなくなる人も

尿意を感じた後ガマンできずに漏らしてしまう「切迫性尿失禁」が増加。夜間頻尿など、排尿の回数も増えやすい年代です。

50代:更年期で筋肉が衰え、尿のトラブルも頻発

女性ホルモンが減少すると陰部の粘膜が乾燥するうえに、筋肉も弱くなります。陰部の違和感やかゆみ、頻尿、尿漏れが起こる人も。

お悩み別! 女性の尿トラブルのセルフケア

多くの女性にとってひとごとではない、尿のトラブル。今日からできる、症状別の改善法を紹介します。

肛門を締め、骨盤底筋群を鍛えて尿漏れ対策

骨盤底筋トレーニング

どのタイプの尿漏れも、「骨盤底筋群」と呼ばれる筋肉を鍛えると改善します。肛門を3秒間キュッと締め、3秒間ゆるめる動きを10回、1日に数セット行って。

トイレのことを考えず、行く回数を減らす

トイレのことを考えない

トイレの回数が多い人や、ガマンできなくなってきた人向けの対策。正常な排尿の頻度は3~4時間に1回です。これよりも多いなら、回数を減らす「膀胱訓練」を行いましょう。ゆったりと好きなことを考え、トイレのことを忘れる時間を作ると◎。

ちなみに、よく「ガマンすると膀胱炎になる」とも言われますが、膀胱炎は免疫力の低下によって起こります。予防したければトイレの回数を増やすのではなく、規則正しい生活を送ることが大切です。

水分はこまめに摂り、寝る前は控える

「尿意で目が覚める」「トイレが近い」といったトラブルにお悩みの人におすすめ。

水分は、飲んだ3時間後に8割が尿となります。尿意で目が覚めるなら、就寝3時間前からは水分を控えて。日中の水分補給も、一気に飲まず、こまめに少しずつ飲むと頻尿対策になります。

尿漏れは、生理用ナプキンより専用パッドで対応を

経血と尿とでは粘度が違うため、吸収するパッドの作りも大きく異なります。かぶれなどを防ぐためにも、尿漏れ専用の商品を使いましょう。

産後の尿漏れは「おんぶ」で予防

赤ちゃんをおんぶする女性

出産後の尿漏れ予防は、お腹に負荷をかけないことが大原則。首がすわったら赤ちゃんは抱っこひもで抱えるより、背中におんぶするほうが良いかも。

泌尿器科で尿の悩みを解決!

尿にまつわるトラブルをまるっと解決してくれるのが泌尿器科。内診は行わないことが多く、気軽に相談できます。ここでは、受診時の流れを簡単に紹介します。

気になる症状を問診で伝える

医師と話す女性

まずは問診で、悩んでいる症状を伝えます。どんなときに症状が出るか、どのくらい水分を摂っているかなど、生活習慣について細かく聞かれることも。

尿検査やエコーで原因を特定

尿検査やエコー

尿検査は健康診断よりも詳しい検査。腹部エコーでは腎臓・膀胱・子宮筋腫の有無なども確認できます。必要があれば、内診を行うこともあります。

生活指導や薬で症状をすっきり解決

スッキリした女性

症状によって、薬を処方されたり、生活習慣についての指導を受けたりします。早めに受診することが、症状の早期解決の近道です。

誌面では、さらに女性に寄り添う情報を紹介!

雑誌『からだにいいこと』では、「フェムテック」にまつわる連載を掲載。誌面でも、みなさまに役立つ情報をお届けします。

2024年12月号誌面でも、佐藤さんのインタビュー記事をお読みいただくことができます。ぜひご覧ください!

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