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「循環ボディ」のヒミツ

努力ゼロでヤセ体質が育つ「循環ボディ」のヒミツ

体を構成する「気・血・水」は、五臓が協力して働くことで全身を巡っています。五臓が元気な「循環ボディ」を叶える習慣を身につけて、不調も脂肪も寄せ付けない健康美人を目指しましょう。

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“巡る”体を育てればいつまでも健康美人!

「東洋医学では、体の働きを『肝・心(しん)・脾(ひ)・肺・腎』の5つに分けて考えます。この『五臓』がきちんと働けば、腹肉とも不調とも無縁の毎日を送れます」と、中医師の今中健二さん。

五臓は互いに協力し合い、体の構成要素である「気(き)・血(けつ)・水(すい)【津液(しんえき)】」を全身にくまなく巡らせています。1つでも失調すると全身が停滞し、不調やトラブルを招きます。代表例が、「水」によるポッコリお腹です。

「体を潤す水は、本来は悪者ではありません。でも、よく食べる人はお腹に水がたまりがち。これが冷えると脂肪に変化して蓄積します。また、運動不足だと水は下半身で停滞。ポッコリ下腹やむくみの原因に」

こうした滞りは加齢のせいではなく、生活や環境の影響で起きるそう。
「とはいえ、過度な食事制限や激しい運動は不要。簡単な習慣で“循環体質”になれます。五臓が元気なら、ずっと健康美人でいられますよ」

ポッコリ下腹の中身は余計な水と脂肪だった!

ポッコリ下腹の中身は余計な水と脂肪だった!

「腎」が老廃物を出せず下半身がむくむ

不要物を排出する役目は、腎が一手に引き受けています。座りっぱなしなどの生活習慣で腎が弱ると排出ができず、水や老廃物が下半身にたまり、むくみが生じます。

お腹にたまった「水」が冷えて脂肪になる

水は冷えると固まり、脂肪へと変化。お腹は際限なく膨らんでしまうので、放っておくと水も脂肪もどんどん増加します。排出するためには“溶かす”工程が必須です。

あなたは大丈夫? 巡り低下のサイン

巡りが停滞すると太ってしまうだけでなく、不調や病気のリスクも増大します。滞りのサインを見逃さないで。チェックが多いと要注意。

巡り低下のサイン
冷え

●お腹が出てきた
●脚がむくむ
●肌がくすんでいる
●汗をあまりかかない
●手足が冷える
●水をたくさん飲む
●トイレの回数が少ない
●座りっぱなしや立ちっぱなしが多い

気になる症状もチェック “巡り”の疑問を解決!

目に見えない巡りは、健康や美容と深く関係しています。まずは身近な悩みや症状から、自分の巡りを感じてみて。

Q.つい食べすぎるのも巡りが悪いから?

A.巡れば胃が元気になり食欲は止まる

巡りが低下して胃が不調をきたすと、胃は「もっとがんばらなきゃ」と、エネルギー源となる食べ物を欲します。巡りが改善すれば胃は復活し、食欲もストップ。

食欲をストップ

Q.便秘も体内で「滞っている」せい?

A.たまった水の圧迫が原因。巡れば便秘は治る

腰や骨盤の中にも水はたまります。すると大腸や肛門を押しつぶし、便秘を引き起こします。巡りが改善すれば腸への圧迫が取れて、便秘もスッキリ!

便秘改善

Q.ストレスと巡りは関係がある?

A.「気」が停滞して不調を招くことも

こころと関係するのは「気」の流れ。悩みを抱えると気は停滞します。ストレスが続けば五臓にも悪影響が出て、不調を起こすことも。

Q.加齢による滞りはもとに戻らない?

A.年齢より生活が問題。若さは取り戻せる!

年齢そのものより、運動量が減ったり生活が変化したりすることが停滞につながります。気・血・水の特徴を知り、五臓を生かす生活に変えれば、何歳からでも体は変わります!

停滞

Q.ヤセている私はすでに“巡り体質”?

A.食べても太らないのは停滞のサインかも

しっかり巡れば脂肪も不調も遠ざかりますが、「ヤセの大食い」は要注意。見えないところで食べたものが滞り、知らないうちに不調を招いているかも。

巡り体質

キレイが湧き出す「循環ボディ」の仕組み

気・血・水は、体を構成する3つの要素。五臓が協力して働けば33つがきちんと巡り、不調も脂肪も寄せ付けません!

「循環ボディ」の仕組み

全身に栄養を送り届ける「血(けつ)」

血液のこと。肺から送り出された血は全身をじっくりと巡りながら1つひとつの細胞に栄養を届け、同時に老廃物を回収。新陳代謝を促します。

血を巡らす「心」

疲れ知らずの五臓の司令塔。全身に血を巡らせ、人間の体を常に支える頼もしい存在です。

気・血・水を作る「脾」

食べ物の栄養素から、気・血・水の材料を精製。作った血は、いったん肝へと送られます。

血の状態を管理する「肝」

できたての血を、少し前に作られた血とブレンド。全身で使いやすい状態に整えます。

命を支えるエネルギー「気」

目に見えないエネルギー。太陽光や食べ物などから体内に取り込まれ、元気を補います。全身の巡りを高め、余計なものを外へと発散させる力も。

スピード調整する「肺」

呼吸で気を出し入れし、体内の熱を放出。血が流れる速度が適切になるよう調整します。

「水(すい)【津液(しんえき)】」

血液以外の体液のこと。全身を潤す働きを持つ一方、冷えて固まると「脂肪」に変化。下半身にたまりやすく、滞るとむくみの原因にもなります。

いらない水を排出する「腎」

体内で使い終わった水や不要物をろ過するのが腎。尿として、膀胱から体外に排出します。

巡れば自然にペタ腹に

今日からできる3つの「ぷちヤセ養生」

放っておくとお腹にたまりやすいのが脂肪の特徴。「溶かして、上げる」のがヤセる近道です。

(1)湯船につかる

冷えて固まった脂肪は、温めれば水に戻ります。夏場もできるだけ湯船につかりましょう。体を軽くもみほぐすとさらに効果アップ。

湯船につかる

(2)足を上げて寝る

お風呂上がりや運動後など、体が温まっているときは水を上半身へと戻すチャンス。足を少し上げ、足首を軽く動かすのがおすすめです。

足を上げて寝る

(3)お腹をさする

ポッコリお腹が気になるなら、仰向けに寝た状態で、お腹を下から上にさするマッサージを。たまった脂肪や水を送り返せばすっきり!

お腹をさする

撮影/神尾典行 モデル/中世古麻衣 イラスト/Meppelstatt、植松しんこ
(からだにいいこと2024年10月号より)

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