玄米ダイエットを10日間行うことで得られる効果とは?やり方も詳しく解説
玄米ダイエットを10日間行うと、どのような効果が得られるのでしょうか。この記事では、玄米ダイエットの効果ややり方を紹介します。効果や正しいやり方が気になる方は、ぜひ参考にしてください。
目次
玄米と白米の違い
玄米と白米は、同じ稲からつくられたご飯ですが、栄養価や健康効果に違いがあります。
玄米は、稲の実からもみ殻だけを取り除いたもので、ぬかや胚芽が残っています。そのため、豊富な栄養素を含んでいることが特徴です。
特に胚芽には、抗酸化作用のあるビタミンB群や、ストレス軽減に効果的なGABAが多く含まれています。また、食物繊維が豊富で、整腸作用が期待できるでしょう。
白米は稲の実からもみ殻、ぬか層、胚芽を全て取り除いたものです。主にデンプンとたんぱく質から成る胚乳だけが残ります。そのため、食べやすく、柔らかさがありますが、栄養価は玄米に比べて劣ります。
玄米ダイエット(7号食ダイエット)とは?
ここでは、玄米ダイエットの概要とやり方を紹介します。玄米ダイエットは、10日間の7号食と4日間の回復食を組み合わせて行う方法です。やり方は紹介しているサイトによって多少異なりますが、基本的な方法を見ていきましょう。
1日1杯の玄米を10日間食べるダイエット方法
玄米ダイエット(7号食ダイエット)は、マクロビオティックの概念をもとにした健康法です。
この食事法は、マクロビオティックの食事分類で最も制限が厳しい「7号食」にあたります。現代の7号食ダイエットは、元の厳しいルールを緩めて実践しやすくしたものです。
1日に1杯の玄米を基本とし、10日間続けることで、消化器官を休めながら必要な栄養素を摂取し、体質改善を目指します。玄米はビタミンやミネラルが豊富なため、健康を維持しやすいとされています。
食べすぎが日常となった現代において、体内リセットや健康促進の方法として注目されています。
玄米ダイエット1日目〜10日目
1日目~10日目は、シンプルな食材で過ごす期間です。主に玄米、塩、ごま、無添加の梅干しをとり、食材は極力シンプルに保ちます。
玄米の量に制限はないため、空腹時にはしっかり食べられますが、ひと口30回以上よくかんで食べることが大切です。よくかむことで満腹感が得られ、消化も助けます。飲み物は水かノンカフェインのお茶のみを選び、カフェインや添加物を避けましょう。
また、変化をつけるために玄米餅や玄米甘酒も食べてよいとされています。この10日間の期間は、体のデトックスや内臓の負担軽減を目的としています。
玄米ダイエット11日目〜14日目
11日目〜14日目は、少しずつ食事内容を増やしながら、通常の食事に戻していく期間です。11日目には、玄米と具なしのみそ汁をとります。
12日目には、玄米と野菜が入ったみそ汁をとり、少しずつ栄養バランスを整えていきます。
13日目には、玄米と野菜のみそ汁に加え、シンプルな野菜のおかずを1品増やしましょう。14日目も玄米、野菜のみそ汁、野菜のおかずを1品とります。
食事のバリエーションを広げ、体が少しずつ通常の食事に順応するようにします。急に多くの食品を取り入れず、胃腸への負担を軽減しながら食事内容を戻すことがポイントです。
玄米ダイエットのメリット
ここでは、玄米ダイエットのメリットを紹介します。栄養豊富な玄米を摂り入れたダイエットには、どのような利点があるのでしょうか。
体重の減少を期待できる
玄米ダイエットは、体重の減少が期待できます。体感としては3日目を過ぎた頃から体が軽くなり、毎朝すっきりするでしょう。
また、食事制限によって体内の余分な水分や老廃物が排出されることで、運動時の足取りが軽くなります。過剰なカロリー摂取を抑えつつ、玄米が持つ栄養素によって体をしっかりサポートし、無理なく体重を減らせる点がメリットです。
代謝の向上を期待できる
玄米ダイエットは、代謝の向上が期待できます。玄米は白米に比べて、ビタミンB1が8倍、ビタミンB2が約3倍含まれています。特にビタミンB群は、エネルギー代謝を助ける重要な栄養素です。
ビタミンB1は糖質をエネルギーに変え、神経の働きを正常に保つ役割があります。十分に摂取することでエネルギー代謝がスムーズになり、代謝が向上が期待できるのです。ビタミンB2は脂質の代謝を促し、肌や髪の再生にも関与します。
便通が改善する
玄米ダイエットは、便通の改善に効果があります。スムーズに排出されるようになり、腸内がすっきりとするでしょう。
玄米には、白米の約6倍の不溶性食物繊維が含まれています。食物繊維は便秘を改善する効果を期待できます。
便秘が続くと腸内で便が硬くなり排出が困難になりますが、食物繊維はその悪循環を断ち切り、腸内環境を整えます。日常的に玄米を取り入れることで、腸の健康を維持し、便通をスムーズに保つ効果が期待できます。
空腹感やエネルギー不足になりづらい
玄米ダイエットでは、食べる量に制限がありません。そのため、空腹感に悩まされることが少なく、エネルギー不足も感じにくいでしょう。
玄米は、不溶性食物繊維が豊富でかみごたえがあるため、自然とゆっくり食べられ、少量でも満腹感を感じやすいのが特徴です。
さらに、栄養価の高いビタミンやミネラルも含まれているため、長時間エネルギーを保つことができ、脂質やカロリーを過剰に摂取する心配がありません。
食事を用意する手間が軽減される
玄米ダイエットは、食事の準備がとても簡単です。調理の手間は、玄米を一度に炊いて小分けし、冷凍しておくことだけです。食べる際にはレンジで温めるだけで済みます。
1日3食の献立を考えて買い物に行き、料理をする時間を負担に感じる方も多いでしょう。玄米ダイエットなら。その時間を大幅に削減できます。その分、他の作業や趣味の時間に充てられるため、忙しい日常の中で効率的に食事を取れるのが魅力です。
味覚が整いやすい
玄米ダイエットは、玄米だけを食べることで、味覚がリセットされます。最後の4日間は回復食が始まり、具のないみそ汁は特別な一杯となるでしょう。
みそ汁の深い香りや塩味、だしの旨味など、普段の何気ない食事とは比べ物にならないほどの感動を覚えます。この体験は、麻痺していた味覚が再び活性化される瞬間であり、食事の楽しさを再発見する機会でもあります。
普段は感じない繊細な風味や食材の特徴に気づくことで、食事がより楽しくなるでしょう。
リバウンドリスクが低い
玄米ダイエットは、リバウンドリスクが低いのもメリットです。このダイエットでは、脂質やたんぱく質は玄米から摂取する分だけに制限されます。
回復食後、暴飲暴食しなければ、体重はリバウンドしにくいといえます。むしろ、健康的な食材やバランスのとれた食事を欲するようになり、意識的に食生活を改善する傾向が強まるでしょう。
このように、自然と健康志向が続くことで、体重管理がしやすくなります。
玄米ダイエットのデメリット
玄米ダイエットにはメリットがある一方、デメリットも存在します。どのようなデメリットがあるのか確認しておきましょう。
玄米が苦手な人には向いていない
玄米ダイエットは、玄米が苦手な人には向いていません。玄米は白米と比べて、ぬかの独特な風味が感じられ、風味や食感が異なります。
そのため、しっとりとした食感を好む人や、炊きたての白米に慣れている人は、玄米が合わないと感じるかもしれません。また、玄米が苦手な人には、ダイエット中の食事がストレスとなる可能性もあるでしょう。
ダイエットは精神的な面でも重要な要素であり、食べることに楽しさを見いだせないと、続けることが困難です。
玄米を炊くには手間がかかる
玄米ダイエットは、炊く際に手間がかかります。
玄米をおいしく仕上げるには、通常、長時間の浸水が必要です。この浸水工程が省略されると、食感や風味が損なわれてしまうため、手間を惜しまず準備する必要があります。
また、白米に比べて調理時間も長く、毎日玄米を主食として取り入れることが煩わしく感じることもあるでしょう。そのため、ダイエットを続けたいと思っても、調理の手間や時間がネックとなり、挫折しやすいのがデメリットです。
玄米を取り入れたダイエットがうまくいかない理由
玄米ダイエットを取り入れたものの、思っていたより効果が感じられないという声もあります。ここでは、玄米ダイエットがうまくいかない理由を紹介します。ダイエットを成功させたい方は、ぜひチェックしてみてください。
食べすぎている
玄米を取り入れたダイエットがうまくいかない理由のひとつは、食べすぎです。玄米は健康に良い食材ですが、食べすぎには気をつけましょう。
玄米はカロリーがゼロというわけではありません。特に、ダイエット中に食べすぎてしまうと、期待した効果が得られなくなります。
さらに、玄米だけでなく高カロリーな食べ物を多く摂取してしまうと、カロリーオーバーとなり、ダイエットを達成できません。
このような状況では、いくら健康的な食材を選んでも、期待した成果にはつながらないでしょう。ダイエットを成功させるためには、食事の量や種類を見直し、バランスを保つことが重要です。
食事の栄養バランスが悪い
食事制限を伴うダイエットは、食事の栄養バランスが悪くなりがちです。
玄米のみを食べ続けると、ビタミンやミネラル、たんぱく質が不足します。栄養素が不足すると、体調不良や肌荒れ、便秘、むくみなどの不調につながるでしょう。
したがって、玄米を食べる際は、栄養バランスを意識しておかずを選ぶことが重要です。おかずは、低脂質・低糖質・高たんぱくを意識し、特に和食を中心にすることをおすすめします。
例えば、魚や豆腐、納豆などの高たんぱく食材を取り入れましょう。また、発酵食品との組み合わせも効果的です。発酵食品は腸内環境を整える働きがあります。
咀嚼回数が少ない
玄米は白米に比べて硬めの食感を持つため、しっかりかむ必要があります。咀嚼を意識せずに食べてしまうと、消化不良を引き起こすでしょう。
咀嚼不足は胃腸に負担をかけ、消化吸収がうまく行われず、便秘の原因になることもあります。しっかりかむことを意識することで、満腹中枢が刺激され、少ない量で満足感を得やすくなります。
継続できていない
玄米には独特の風味や食感があるため、挫折してしまう人も少なくありません。また、正しく炊くためには、十分な吸水が必要で、その手間を面倒に感じることもあるでしょう。こうしたことから、効果を実感する前に諦めてしまうケースが多くあります。
継続するためには、まず炊き方を見直すことが大切です。初めは白米に少し混ぜて炊くことで、玄米の独特な味に慣れやすくなります。また、カレーやみそ汁など、味の濃い料理と一緒に食べるのもおすすめです。
いきなり3食全てを玄米に置き換えるのではなく、1日1食から始め、自分に合うかどうかを試すことが成功の鍵です。
玄米を食べるにあたって知っておきたいこと
ここでは、玄米ダイエットをする前に知っておきたいことを紹介します。注意点を把握し、健康的なダイエットを目指しましょう。
便秘や下痢を起こす可能性がある
玄米を食べる際は、便秘や下痢を引き起こす可能性があります。特にお腹が敏感な方は、玄米に多く含まれる不溶性食物繊維が腸のぜん動運動を過度に活発にします。その結果、消化がうまくいかず、下痢を引き起こす可能性があります。
逆に、便秘気味の方は注意が必要です。玄米は腸内で水分を吸収し、膨らむ性質を持っていますが、腸内の水分が不足していると、逆に便が詰まりやすくなります。
玄米のお通じ効果を十分に得るために、十分な水分補給を心がけましょう。
貧血が悪化する恐れがある
玄米を食べると、貧血が悪化する可能性があります。貧血の方は、体内の亜鉛やヘム鉄が不足していますが、玄米に含まれるフィチン酸がこれらの栄養素の吸収を妨げます。
フィチン酸は、亜鉛や非ヘム鉄、ミネラルと結合し、体内での吸収を低下させるため、貧血症状が悪化するリスクがあるでしょう。
しかし、フィチン酸には抗酸化作用があり、がん予防や血液の流れを改善する効果が知られています。このように、フィチン酸は体に良い影響を与える成分でもあります。
まとめ
玄米ダイエットを10日間実践することで、体内のデトックス効果や腸内環境の改善が期待できます。食物繊維やビタミン、ミネラルが豊富な玄米を主食に置き換えることで、体調が整うでしょう。
ただし、玄米を取り入れる際は、栄養バランスを意識し、たんぱく質やビタミン類をおかずから補うことが重要です。自分の体調やライフスタイルに合わせて、無理のないペースで継続することが、健康的なダイエット成功の鍵となります。
食事内容を見直しつつ、玄米ダイエットを楽しく取り入れていきましょう。