見た目の印象を大きく左右する髪は、女性ホルモンの影響を色濃く受けています。生活習慣をほんの少し変えるだけでも、“ゆらぎ”によるトラブルは改善に向かいます。

誰もが抱える髪の悩みは、セルフケアでも改善できる

「髪トラブルは、女性ホルモンの“ゆらぎ”と大きく関わっています」と話すのは、医師の浜中聡子さん。

女性ホルモンの1つ「エストロゲン」には、髪を健康に保つ働きがあります。エストロゲンが一気に減る更年期に入ると、髪質は大きく変化。白髪や薄毛、抜け毛、うねりやパサつきといった症状が続出します。

「『今までと何か違うかも』『分け目が気になるようになった』と思い始めたなら、対策の始めどきです」

女性の薄毛の原因はさまざまですが、遺伝的な要素は2～3割程度。血流を促す生活をしたり、分け目や髪形に気を配ったりするだけで改善する人も少なくないと言います。

「多くの女性にとって、髪は“生えていて当たり前”のものですよね。毛量が減ると落ち込みますが、加齢による変化は誰しも経験すること。できることから対策を始めてみて。1人で抱えず医療に頼るのも、早めに効果を得られる一手ですよ」

女性の髪トラブルの2大原因

加齢や生活習慣、ホルモンバランスをはじめ、女性の薄毛の原因は多岐にわたります。

なかでも髪質に大きく関わるのが、女性ホルモンと血流です。

女性ホルモンの低下で髪質が悪くなる

女性ホルモン「エストロゲン」が減ると髪質が変化。乾燥などのトラブルが起こりやすくなります。特に更年期は女性ホルモンが急激に減り、髪が細くなったり抜けたりします。

加齢で血流が落ち、髪が栄養不足に

加齢とともに、頭皮の血流は徐々に落ちていきます。すると毛根に届く栄養の量や質が低下。健康な髪が育ちにくくなるうえに、抜け毛も増える一方になります。

男女の薄毛は、原因も症状も異なる

男性型脱毛症はホルモンや遺伝の影響で起こり、生え際や頭頂部から進行。一方、女性に多い「びまん性脱毛症」は頭頂部が薄く。加齢やホルモン、生活習慣など、原因はさまざまです。

分け目の“透け感”は年齢を問わず要注意！

常に同じ場所で分けていると、髪はそこから徐々に細くなります。分け目の頭皮の透け感が気になり始めたら、ケアを心がけて。

悩みが晴れる！ 6つの美髪ルーティン

髪質の変化を感じたら、まずは“ 髪に良い生活”を心がけてみて。これだけで、つややかな美髪を取り戻せるケースも！

黒いものだけでなく、バランスの良い食事を

「髪には黒いものが良い」と言われますが、それだけでは不十分。ビタミンやミネラル、亜鉛をはじめ、バランスのとれた食生活を心がけましょう。

こまめに立ち上がって血流を回復

座りっぱなしによる血流低下は、髪の栄養不足の一因に。こまめに立ち上がって軽く手足を動かすだけでも、血流を促すことができます。

しっかり眠って成長ホルモンを分泌

睡眠中に分泌される成長ホルモンには、髪を作る働きがあります。育毛においては、1日の疲れを取るのも大切なこと。質の良い睡眠を心がけて。

ひっつめ髪は避け、分け目はときどき変える

髪をギュッと引っ張って結んだりお団子にしたりすると、引っ張られた部分が薄毛に。きつく結ぶのは避け、分け目もこまめに変えるのが◎。

自分に合ったシャンプーを選ぶ

頭皮の乾燥やベタつきを感じるなら、洗う頻度ではなく使うシャンプーを変えて。「１日１回洗えば十分だと思えるもの」がベストです。

育毛剤や発毛剤とは気長に付き合って

今ある髪を健やかに保つのが育毛剤、髪自体が毛穴から生えるよう促すのが発毛剤の役割です。どちらを使うにせよ、髪が復活するまでは時間がかかるので、気長に使ってみましょう。

医療機関での治療でも、薄毛は改善に向かう

女性の薄毛治療に特化した医院の受診は、解決の近道に。頭皮スコープや問診で状態を確認し、症状に合わせた治療を行います。

編集部のおすすめ育毛アイテム

髪の健康をキープしてくれるおすすめ商品を、厳選して紹介します。

ヘアサイクルを整え、新しい髪を生み出し育む

発毛成分「ミノキシジル」配合。髪を生み出す細胞に直接働きかけ、ヘアサイクルを整える。

生薬由来の成分で敏感肌でも安心

100％天然由来の育毛剤。容器を振ればマイクロナノバブルが発生し、成分の浸透力アップ。

女性ホルモンの力で美しい髪が復活

女性ホルモン成分を頭皮に補給し、育毛・発毛を促進。若々しく、抜けにくい髪に。

誌面では、さらに女性に寄り添う情報を紹介！

雑誌『からだにいいこと』では、「フェムテック」にまつわる連載を掲載。誌面でも、みなさまに役立つ情報をお届けします。

2025年2月号誌面でも、浜中さんのインタビュー記事をお読みいただくことができます。ぜひご覧ください！

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イラスト／桃色ポワソン