手足がなかなか温まらないのは「温める場所」が間違っているからかも？ 手足が冷える仕組みを知って、効果的に体を温めましょう。

冷え症読者の過半数が「手足冷え」にお悩み中

冷え症の読者174名に聞きました！「体のどの部位が冷えますか？」

冷え症だと感じている読者174名にアンケートを取ったところ、過半数が「手足が冷えている」という結果に。「靴下をはいても冷えている」「冷えた鉄のよう…」という声も。

手足………………………54％
下半身………………………16％
全身…………………………11％
お腹…………………………10％
お尻…………………………8％
その他………………………1％

冷え症の人はお腹・腰・お尻を温めて

「手足が冷えやすいのは、じつは体を守ろうとする反応なんです」と、冷えに詳しい医師の渡邉賀子さん。

お腹・腰・お尻がある体幹部には重要な臓器が集中していて、体の中心部の温度（深部体温）を内臓の働きに最も適した約37度に保つよう調整しています。

「体温調節を主に担っているのは、交感神経と副交感神経からなる自律神経。体が冷えなどのストレスを感じると、交感神経が優位に。すると末梢の血管をぎゅっと縮めて全身から熱（血液）を体幹部に集め、深部体温をキープしようとします。その結果、体の末端に十分な血液が行き渡らず、手足などが冷えるのです」

冷え症の人は、温活グッズなどでお腹・腰・お尻を温める「体幹温活」をすることが大切。そして、生活習慣を工夫して、リラックスすることで交感神経の緊張を緩め、自律神経のバランスを整えましょう。

「体幹温活」で温めるのはこの3カ所！

お腹

お腹を温めると胃腸の機能がアップし、熱エネルギーを作り出すために必要な栄養をしっかり消化・吸収できるように。全身の血流が良くなり、免疫力も強化。

腰

腰周辺は、腎臓や腸、子宮などの臓器があり、自律神経の通り道である背骨も通る場所。ここを温めることで内臓の働きが良くなり、自律神経も整う。

お尻

多くの血管が集まる肛門周辺を温めると、胃腸や子宮、膀胱など、お腹の中にある内臓の血流もアップ。便秘や痔、頻尿、生理痛などの症状も和らぐ。

冷え・不調をやわらげる、4つの「血めぐり養生法」

更年期前後の冷えは「疲れやすさ」を伴うことが特徴。効果的な温活とリラックス法を取り入れて、血めぐりを良くしましょう。

1.低温でじんわり「蒸気温熱」

体の中心部を温めるなら、心地よい蒸気の熱が体の芯まで届く「蒸気温熱」がおすすめ。おへその下にあるツボ「丹田」や腰の中央にある仙骨のあたりに温熱シートを貼ると、効果的に全身が温まります。

2.ストレスは養生の敵！「五感フルリラックス」

五感に心地よい刺激を与えると、交感神経の緊張が緩みます。帰宅したら肌触りの良い、ゆったりとした部屋着に着替え、音楽を聴きながらハーブティーを飲んだり、アロマをたいてリラックスして。

3.お腹まわりを効率よく温める「ご褒美入浴」

深部体温より少し高い38～40度は、体がリラックスできて入浴に最適。好きな香りの入浴剤を入れたり、マッサージをするなど、ご褒美タイムとして楽しんで。温め効果がアップする炭酸入浴剤もおすすめ。

4.寒さを感知する「首～肩をガード」

首から肩にかけて、寒さや暑さを感じる「温度センサー」があります。ここが寒いと感じると体の中心部に熱が集まり、手足が冷えるので、外出時はマフラーなどでしっかり覆い、冷気をシャットアウトして。

厳選！読者のおすすめ温活グッズ

冷え症の読者に、絶賛活用中のおすすめ温活グッズを教えてもらいました。冷え症でお悩みの人は、ぜひ試してみて。

オーラおまもり®おなか温浴パンツ

よもぎ温座パット オーガニック

裏起毛腹巻クオルテ

靴下サプリ まるでこたつ レッグウォーマー

イラスト／松元まり子