
ゆがみ改善で腎臓が元気に。肩コリ・頭痛が軽くなる「縦横ハイハイ」
体のゆがみが腎臓の働きを悪くすると知っていましたか? 現代人の多くが猫背や反り腰といった良くない姿勢を取っており、それがゆがみとして定着しています。腎臓を元気にする“ゆがみ取り法”を紹介します!
目次
“普段やらない動き”で腎臓が元気に!
「疲れがとれないのは、体がゆがんで腎臓が圧迫され、働きが低下しているからかもしれません」と言うのは、鍼灸師の筒井浩一郎さん。
反り腰や猫背の姿勢が続くと、重心を支えるために腰が張って硬くなります。腰まわりの筋肉が緊張すると、腎臓の血流も悪化するそう。
「腎臓は普通に立っているだけでも重力に引っ張られて、負担がかかっています。そこに体のゆがみが加わって圧迫が強くなれば、ダメージはさらに大きくなります」
そこで、ゆがみを取って腎臓をケアできるのが「縦横ハイハイ」です。
「ゆがみを軽減するには、もつれて硬くなった筋線維をほどくこと。それには“普段しない動き”が有効です。ハイハイの姿勢をとると腎臓が水平になり、重力から解放されます。疲れが取れるだけでなく、肩や背中が刺激されてコリが改善。首の緊張もほぐれて、頭痛もやわらぎますよ」
赤ちゃん気分で実践してみて!
腎臓にダメージを与える体のゆがみサイン
体のゆがみは、腎臓の機能低下を招く大敵です。こんなサインがあれば、今すぐ腎臓のケアを開始して!
太ももがパンパン

悪い姿勢を支えようと太ももが過度に緊張している状態。良くない姿勢を無理に維持すると、太ももがパンパンに。腰が張って、腎臓を圧迫してしまいます。
目が疲れている

目を酷使すると、目周辺の筋肉が緊張して疲れます。筋肉のアンバランスは腎臓にも影響します。
肩がこる

肩がこると背骨を通じてつながる骨盤もゆがみます。腰まわりが緊張し、腎臓にも悪影響が出ます。
腎臓を休ませる3つのポイント
力を抜く

もつれた筋線維をほどくには、余計な力を入れないこと。“がんばらない”ほうがゆがみは取れやすくなります。ゆるゆると気持ちよく動かすことが、ゆがみ改善のポイントです。
横になる

腎臓は立った姿勢では重力の影響を受けやすい臓器。体を横にして腎臓を水平にすると、血流をスムーズに保ちやすくなります。
深呼吸する

腎臓の働きをつかさどる自律神経を整えるには、深呼吸が有効。血行が促進して腎臓に酸素と栄養が行き渡るので、パワーが復活します。
肩コリ・頭痛・疲れが改善する「縦横ハイハイ」のやり方
では、いよいよ体のゆがみを取って腎臓を元気にする「縦横ハイハイ」を実践!
(1) 四つんばいで前後左右に動く

床に手のひらとひざをつき、ハイハイをしながら前に10 歩、後ろに10歩、右に3歩、左に3歩進む。進む順番はランダムでOK。
ひざを浮かせると肩への刺激がアップ

お尻は上げすぎずにひざだけ浮かせて行うと運動強度がアップ。肩と背中への刺激が増し、肩コリを改善しやすくなります。
(2) 腰を下ろして手足をつき前後左右に動く

腰を下ろして手のひらと足裏、お尻を床につき、前に10歩 、後ろに10歩、右に3歩、左に3歩進む。力を入れずにゆるゆると動かすのがポイント。
腎臓を元気に保つストレス解消法
東洋医学で恐怖に関連が深いとされる「腎」。極度の恐れや長期的な不安は腎臓を消耗させ、体力や活力、免疫力を低下させることも。積極的に心身のストレスを減らしていくことが、腎臓の健康維持につながります。
筒井さんいわく「ストレスとは、大脳生理学によると『左右の脳の活動がアンバランスになった状態』のこと」。一般的に、人は左脳の働きが活発になるとストレスを感じると言います。左脳が優位に動いていると一つのことにとらわれて、ほかのことが考えられなくなるのだとか。
一方、右脳が優位に働いていると自分ではストレスに気付かないものの、情緒不安定になったり変わった行動をしてしまうことがあるそうです。 そんな脳の左右差=ストレスを軽減する方法をご紹介します!
スロージョギングをする

脳の血流を良くすることがストレス緩和につながります。「足踏み」を小走りで行うイメージで、室内・屋外どちらで行ってもかまいません。20分以上続けられる無理のない速度で行いましょう。
「没頭できるもの」を見つける

趣味などに没頭することで脳にいい刺激が入り、左右の脳のバランスがとれてきます。趣味は有酸素運動がおすすめですが、運動が苦手なら休日に外へ出かけるだけでも、普段とは異なる刺激になって◎。
糖質を摂りすぎない

「ストレスを溜め込みやすい人は甘いもの好きの傾向がある」と筒井さん。糖質を摂ると体内で糖質とたんぱく質が結びついて劣化する「糖化」が起こり、さまざまな健康問題の引き金に。脳の活動にも影響します。甘さを感じない食品でも意外と糖質は含まれるので、摂りすぎに注意。
腎臓をいたわって病気を予防・改善!
「あらゆる病気や不調に腎臓が関わっていると言っても過言ではない」と言い切る筒井さん。腎臓が元気になれば疲れにくい体になり、将来の病気予防や不調改善にもつながります。
「ぜひ、ここで紹介したように体のゆがみ・ストレス・食べ物に目を向けて腎臓をいたわってください。すべていっぺんに変えようとすると疲れるので、できることから始めれば大丈夫ですよ」
取材・文/江山彩、編集部 イラスト/カツヤマケイコ
(一部、からだにいいこと2025年2月号より抜粋)
『からだにいいこと』2月号では「腎活特集」を掲載。腎臓が元気になる健康法のほか、ハミ肉にサヨナラできるダイエット企画や美肌になれる美容法など、気になる記事が盛りだくさんです!

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