「グイッと後頭部」で白髪・薄毛悩みを一気に解決!
白髪や薄毛の対策には、頭皮の冷えを改善することが重要です。頭部を「グイッ」と押すことで、血液やリンパが巡って頭が温まり、ふんわり黒髪がよみがえりますよ。1日1回、日々の習慣に取り入れてみてください。
目次
老廃物を排出すれば健やかな髪が育つ頭皮に
「頭皮が冷えて血流が滞ると、髪を作る毛母細胞に栄養が届かず、白髪や薄毛を招きます」と、深部リンパ協会理事長の夜久ルミ子さん。
頭蓋骨を覆う「帽状腱膜(ぼうじょうけんまく)」は日常生活でほとんど動かさず、こり固まりやすい筋膜。さらに、冬は頭皮そのものが冷えやすく、血液やリンパの流れが停滞します。すると、頭皮に老廃物がたまって周囲の血管を圧迫し、血流が停滞。熱が届かず余計に冷えるという悪循環に陥ります。
「帽状腱膜」と頭の後ろの「後頭筋」をグイッと押すと、頭皮の奥のリンパと血流が活性化。老廃物が一気に排出されると同時に、圧迫されていた血管に血液が流れ出します。
「毛母細胞に栄養が行き渡って色素も作られ、コシのある黒髪が復活。私も以前、薄毛に悩んでいましたが、毎日続けることで薄毛や白髪が改善。73歳の今も美髪をキープしています。1日1回、寝る前や仕事・家事の合間の習慣にしましょう。一度で頭がぽかぽかしてきますよ」
頭皮が冷える意外な原因
寝具や生活習慣などが、白髪のリスクに直結します。次のチェックに1つでも当てはまれば「グイッと後頭部」にトライしてみてくださいね!
冷気が直接当たる
帽子をかぶらない限り、頭に冷気が当たって熱が放出。就寝中も布団に入らない頭皮は温度が低下します。
枕が合わない
枕の高さが合わないと首が圧迫されたり、頭が心臓より高くなったりして頭皮の血流が滞り、冷えが加速。
あまり歩かない
歩かないと血液を上半身に押し上げるふくらはぎの働きが低下。頭まで熱を運ぶ血液が巡りにくく。
女性ホルモンが減少
加齢とともに、血管を広げる働きをもつエストロゲンが減少。頭皮の血流が悪化して冷えやすくなります。
頭皮の温度を上げれば髪の土壌が整う!
【Before】頭皮が冷えると白髪・薄毛に
頭皮が冷えると細かい毛細血管が縮こまって、血行不良に。髪を作る毛母細胞に栄養が届かず薄毛になるうえ、色素も作れず白髪が発生。
【After】血液にのって栄養が行き渡る
頭の筋肉やリンパが刺激を受けると血流が改善。熱が巡って頭皮が温まり、血流にのって栄養が毛母細胞へ。色素も作られ、元気な黒髪に。
「グイッと後頭部」のやり方
スタンバイ
両手の人さし指、中指、薬指の3本をそろえ、鎖骨上部の内側のキワに当てる。指を垂直に5回、軽く入れ込む。
(1)後頭部を4本の指で押し上げる
両耳の頂点を結んだ線を目安に、後頭部に両手の親指以外の4本の指を当て、親指をその下に添える。顔を上げ、頭頂部に向けて4本の指を5回押し上げる。指の位置や向きを変え、もう10回行う。
【POINT】指は髪の下に入れ、頭皮を直接刺激。
【横から見ると】
帽状腱膜と後頭筋に圧をかけてゆるめる
両耳の頂点を結んだラインが帽状腱膜と後頭筋の境目。そこから下を押すと、帽状腱膜と後頭筋がゆるみ、血流が上がって頭皮が温まります。
(2)頭頂部の左右・前後をこぶしで押し上げる
両手でこぶしをつくって頭頂部を挟むように左右に置き、3回押し上げる。
次に、頭頂部を挟むように前後にこぶしを置き、3回押し上げる。
頭の頭頂部にあるツボ「四神総(ししんそう)」を押し、頭の血流を促す
頭頂部中央のヘコんだ部分から、親指の幅1本分離れた左右前後のツボが「四神総」。頭の緊張をゆるめて血流を促し、頭皮を温めます。
ぜひ、1日1回、寝る前や仕事・家事の合間などルーティーンにしてみてください。
撮影/古谷利幸(F-REXon) モデル/松谷ももえ イラスト/清水利江子
(からだにいいこと2024年12月号より)