お腹だけ太る原因は?脂肪を減らすダイエットや考えられる病気も紹介
本記事では、お腹だけ太る原因を紹介します。男女別のお腹だけ太る原因や、改善方法なども解説しているので、お腹だけ太ってしまい悩んでいる方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
お腹だけ太る原因とは?
脚や腕は変わらないのに、お腹だけ太ってしまい、悩んでいる方もいるのではないでしょうか。お腹だけ太る原因は、下記が考えられます。
- 暴飲暴食が多い
- 女性ホルモンの減少
- 筋肉量の減少
- 姿勢の悪さによる影響
- ストレスによる影響
それぞれの原因について詳しく見ていきましょう。
暴飲暴食が多い
まず考えられる原因は、暴飲暴食が多いケースです。暴飲暴食が多いと、一時的に大量のカロリーを摂取することになります。摂取カロリー量が多いと消費しきれず、脂肪として体内にため込まれてしまいます。
どうしても暴飲暴食がやめられない場合は、1日の食事回数を3回から5回に増やすのがおすすめです。こまめに食事をすると、満腹感が持続しやすくなり、暴飲暴食を防げます。
女性ホルモンの減少
女性ホルモンの減少もお腹だけ太る原因のひとつです。女性は、ホルモンバランスと脂肪の蓄積が深く関係しています。
閉経後は、エストロゲンと呼ばれる女性ホルモンが減少します。エストロゲンは、食欲を抑えたり、脂肪の蓄積を防いだりする作用があり、エストロゲンの分泌量が減少すると、お腹に脂肪が付きやすくなる可能性があるでしょう。
筋肉量の減少
お腹だけ太る原因は、脂肪だけでなく筋肉量も関係している可能性があります。適切な筋肉量があれば、体の奥深くにある「インナーマッスル」と呼ばれる筋肉が、内臓を正しい位置に保ってくれます。
しかし、加齢や運動不足によって筋肉量が減少すると、内臓を正しい位置に維持できず、胃や腸が下垂する可能性があります。その結果、お腹周りだけがぽっこりとしてしまい、「お腹だけ太った」と感じるでしょう。
姿勢の悪さによる影響
猫背や反り腰など姿勢の悪さによって、お腹だけ太るケースもあります。姿勢が悪いと筋肉バランスが崩れてしまい、体の一部分に負担がかかりやすくなります。
猫背だと胸部が狭くなることで、内臓が圧迫されてしまい、お腹が出ているように見えることも少なくありません。一方で反り腰は、腹部の筋肉が弱まるため、お腹周りの脂肪が目立ってしまいます。
姿勢の悪さが脂肪の蓄積の原因になるわけではありませんが、内臓を圧迫したり、筋肉バランスが崩れたりすることで、お腹だけ太って見えてしまう可能性があります。
ストレスによる影響
日常的にストレスがたまっていると、ストレスに対処するためにストレスホルモンと呼ばれる「コルチゾール」の分泌が過剰になります。
コルチゾールが増えすぎると成長ホルモンの分泌が抑制され、基礎代謝が低下。過剰に分泌されたコルチゾールには血糖値の上昇を招く作用もあり、インスリンの分泌量を増加させます。
インスリンが過剰に分泌されると、体内に余ったエネルギーが脂肪に変換されやすくなり、太りやすくなるでしょう。
ストレスによって暴飲暴食が加速するケースもあるため、できるだけストレスを解消するよう心がけることが大切です。
【男女別】お腹周りが太りやすい年齢
お腹周りが太りやすい年齢は、男女によって異なります。男女別のお腹が太りやすい年齢や原因について詳しく見ていきましょう。
【男性】中年以降
男性は中年以降にお腹周りが太りやすいとされています。特に男性は、女性に比べると内臓脂肪が蓄積されやすい傾向にあります。
内臓脂肪とは、内臓の周りに蓄積する脂肪であり、胃や腸などを囲むように蓄えられます。内臓の周りに蓄積されることから、お腹が丸く張ったように太るのが特徴です。
中年以降に内臓脂肪が付きやすくなる原因に、男性ホルモンの低下が挙げられます。40代以降になると、男性ホルモンの分泌量が低下するためです。
内臓脂肪症候群(メタボリックシンドローム)になりやすい傾向があるため、暴飲暴食や飲酒などは控え、健康的な生活を意識しましょう。
【女性】閉経後
女性は閉経後にお腹周りが太りやすい傾向にあります。
皮下脂肪とは、皮膚と筋肉の間に蓄積される脂肪であり、お腹や太ももなどに蓄積されます。皮下脂肪は下半身に蓄積されやすいため、洋ナシ型体形になることが多いのが特徴です。
エストロゲンには食欲を抑制したり脂肪の蓄積を防いだりする作用がありますが、閉経後はエストロゲンが減少するため、内臓脂肪が蓄積されやすくなります。
病気による影響でお腹だけ太るケースもある
お腹だけ太る原因は、ホルモンバランスの変化や筋肉量の低下だけではありません。中には、病気によってお腹だけ太ってしまうケースもあります。考えられる病気は、下記が挙げられます。
- 子宮筋腫や子宮内膜症
- 甲状腺機能低下症
- クッシング症候群
急激にお腹だけ太ったり、他にも体の不調があったりする場合は、医療機関を受診しましょう。
子宮筋腫や子宮内膜症
子宮筋腫や子宮内膜症など、婦人科系の疾患によってお腹がぽっこりする可能性があります。
子宮筋腫とは、子宮の筋層に良性の腫瘍が発生する疾患です。女性ホルモンの作用によって大きくなるケースもありますが、悪性の腫瘍ではありません。一方で子宮内膜症は、本来子宮の内側に発生する子宮内膜が、何らかの原因によって子宮以外で発育する疾患です。放置していると、痛みや不妊などのリスクが高まります。
子宮筋腫や子宮内膜症ではお腹がぽっこりする以外に、月経量が多かったり、血の塊が出たりするため、当てはまる方は医療機関を受診しましょう。
甲状腺機能低下症
お腹だけ太るのは、甲状腺機能低下症が関係している可能性もあります。甲状腺とは、喉仏の下にある臓器で、甲状腺ホルモンを分泌し、全身の代謝を調整する役割を持っています。
甲状腺機能低下症は、甲状腺ホルモンの分泌量が減少することで、さまざまな症状が出る病気です。甲状腺ホルモンの分泌量が減少すると代謝が低下し、体重が増加したり、内臓脂肪を蓄積しやすくなったりすることがあります。その結果、お腹だけが太ってしまうケースがあります。
クッシング症候群
クッシング症候群は、副腎皮質から分泌されるホルモンである「コルチゾール」の作用が過剰になり、特徴的な症状が現れる疾患です。コルチゾールは、脂肪の分解や代謝の促進、免疫抑制など人間の体に欠かせないホルモンですが、過剰に分泌されると、下記のような症状が生じます。
- 手足は細いのにお腹だけに脂肪が付く
- 顔が丸くなる
- 肩に脂肪が付く
お腹だけが太る以外に、顔や首・肩にも脂肪が付きやすくなります。放置していると、感染症や心血管疾患のリスクが高まるため、速やかに医療機関を受診しましょう。
【運動編】お腹周りの脂肪を落とす方法
暴飲暴食や筋肉量の低下などで、お腹だけが太っている方は、運動習慣を身に付けることが大切です。運動習慣がない方でも取り入れやすい運動は、下記の通りです。
- ウォーキング
- ランニング
- サイクリング
- スイミング
それぞれを詳しく見ていきましょう
ウォーキング
ウォーキングは、体への負担が少なく、初心者でも始めやすい運動です。1日30分程度を目安に歩くことで、脂肪燃焼が期待できます。背筋を伸ばし、腕をしっかり振りながら正しいフォームで歩くことで、より効果が高まります。
またウォーキングには、脂肪燃焼以外にも血行を促進させたり、基礎代謝を上げたりする効果も期待できるのがメリットです。
ウォーキングの時間が取れない場合は、通勤の際に意識的に歩く距離を増やしたり、階段を使ったりなどして、意識的に運動量を確保するのがおすすめです。
ランニング
ランニングは、ウォーキングよりも消費カロリーが高く、効率的に脂肪を燃焼できます。ランニングをする際は、ウォーキングと同様に正しいフォームで行うことが大切です。背筋を伸ばし、足裏全体で地面を蹴るようにすると、全身の筋肉を効率的に使えます。
ペースは、少し息が上がる程度を目安にしましょう。慣れてきたら距離や時間、ペースを上げるのがおすすめです。ただしランニングは、運動習慣がない方がいきなり始めると、挫折しやすい傾向にあります。運動習慣がない方は、ウォーキングやジョギングから始め、慣れてきたらランニングに挑戦するとよいでしょう。
サイクリング
サイクリングは、関節に負担をかけずに脂肪を燃焼できる種目です。関節への負担が少ないため、長時間続けやすい傾向にあります。脂肪燃焼を目的とする場合は、週2〜3回、20〜60分程度のサイクリングを行うのがおすすめです。
最初のうちは平坦な道を走り、慣れてきたら傾斜のある場所を走ると、より効果的です。サイクリングは室外で行うため、気分転換やストレスの軽減も期待できます。通勤や休日に取り入れてみましょう。
スイミング
スイミングは、水の浮力によって関節や関節への負担を抑えて全身運動ができる種目です。お腹の筋肉を意識して泳ぐことで、腹筋を鍛えられ、お腹痩せに効果を期待できます。
スイミングはハードルが高いと感じる方は、水中で行うアクアビクスなどのエクササイズがおすすめです。体への負担を抑えつつも、脂肪燃焼を期待できます。水中で行う運動はエネルギー消費量も高いため、効率的にカロリーを消費できるのがメリットです。
【食事編】お腹周りの脂肪を落とす方法
お腹周りの脂肪を落とすには、運動だけでなく食事内容を見直すことが大切です。食事内容は、下記のポイントを見直しましょう。
- 炭水化物の取りすぎは控える
- 揚げ物など脂質が多い食事は取らない
- 高タンパクな食事を心がける
それぞれについて詳しく見ていきましょう。
炭水化物の取りすぎは控える
お腹痩せを目指す際は、炭水化物を取りすぎないように意識しましょう。
炭水化物を取りすぎると摂取したエネルギーを消費し切れず、脂肪が蓄積されやすくなります。特に、精製された白米やパン、砂糖が多く含まれる食品は、血糖値を急上昇させるため、控えましょう。
ダイエット中は、玄米や全粒粉パン、オートミールなど、食物繊維が豊富な食材を選ぶのがおすすめです。食物繊維が豊富に含まれていれば、血糖値の急上昇を防ぐことができ、腹持ちも良いです。
揚げ物など脂質が多い食事はとらない
揚げ物は高カロリーで脂質が多く、取りすぎるとお腹周りの脂肪が増える原因になるため、できるだけ控えましょう。蒸し焼きや茹でるなどの調理方法に変えることで、カロリーを抑えて満足感を得られます。また、料理に使用する油も大切なポイントです。オリーブオイルや亜麻仁油など良質な油を選ぶことで、健康的に脂質を摂取できます。ましょう。チアシードやナッツ、ココナッツフレークなどをトッピングすると、栄養価が高くなります。
高タンパクな食事を心がける
高タンパクな食事を心がけることも大切です。積極的にタンパク質を取ることで、筋肉量を維持しながら基礎代謝の向上を目指せます。さらに、運動後にタンパク質を摂取することで、筋肉の修復や成長、脂肪燃焼などを促進できます。
タンパク質が多く含まれている食材は、下記の通りです。
- 鶏むね肉
- 白身魚
- 大豆製品
食事だけで十分なタンパク質を摂取できない場合は、プロテインドリンクを活用するのもおすすめです。食事と補助食品をうまく活用して高タンパクな食事を心がけましょう。
まとめ
お腹だけ太る原因は、暴飲暴食や筋肉量の低下などが考えられます。男性は内臓脂肪、女性は皮下脂肪が付きやすい傾向にあり、それぞれ脂肪が付きやすい年齢が異なります。
何らかの疾患によってお腹だけが太ってしまうケースもあるため、体調不良に悩んでいる方は、一度医療機関を受診しましょう。
またお腹の脂肪を減らすには、運動と食事の両面からアプローチすることが大切です。適度な運動習慣とバランスの良い食事を心がけ、お腹痩せを目指しましょう。