ワインは太る?カロリーや糖質は?太らない飲み方も紹介
「ワインはお酒だから太る」といったイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。本記事では、ワインが太るといわれている理由を紹介します。気になる方はぜひご覧ください。
目次
ワインは太る?カロリーや糖質について
ワインをはじめとしたビールや日本酒などのお酒について、「太る」といったイメージを持っている方も少なくありません。
まずは、ワインのカロリーや糖質を見ていきましょう。
ワインのカロリー
ワインのカロリーは、以下のように種類によって異なります。
赤ワイン(80g) | 54kcal |
白ワイン(80g) | 60kcal |
ロゼワイン(80g) | 57kcal |
ワインの中でも白ワインが60kcalと1番カロリーが高いことがわかりますが、さほど大きな差があるわけではありません。
お酒の中でも太るといわれているビールのカロリーは、80gあたり31kcalのため、カロリーだけで比較するとワインのほうが高くなっています。
ワインの糖質
注意点として、「カロリーが高い=太る」わけでなく、糖質量も大きく関わってくる点に留意しておきましょう。ワインの糖質量は、以下のとおりです。
赤ワイン(80g) | 約0.2g |
白ワイン(80g) | 約1.8g |
ロゼワイン(80g) | 約2g |
ワインのカロリーはさほど差がないものの、糖質はロゼワインが他のワインに比べると多く含まれています。ビールの糖質量は80gあたり約2.5gのため、ロゼワインは太りやすいことがわかります。
しかし、赤ワインや白ワインは、ビールと比較しても糖質量が半分以下のため、お酒の中では太りにくいといえるでしょう。
エンプティカロリーに注意
注意点として、ワインをはじめとするアルコールのカロリーは「エンプティカロリー」と呼ばれています。
エンプティカロリーとは、直訳すると「空っぽのカロリー」です。つまり、カロリー以外の栄養素は何も含まれていないという意味です。
アルコールのカロリーは、熱として消費されやすい性質を持っているため、脂肪として蓄積されにくい傾向にあります。
これだけ聞くと、「あまり太らないのでは?」と感じるかもしれません。しかし、お酒を飲んでいる最中は、おつまみなど食べ物のカロリーは消費されず、結果的に太りやすくなってしまう可能性があるため、注意が必要です。
ワインは太るといわれる理由
ビールや日本酒よりも糖質量が低いワインですが、以下の理由から「太る」といわれています。
- 甘口ワインの影響
- 高カロリーで太りやすいおつまみが多い
1つずつ見ていきましょう。
甘口ワインの影響
ワインの中でも甘口ワインは、糖質量が高いため「太る」といわれています。甘口ワインは、ブドウ由来の糖質を残した状態でアルコール発酵を止めているため、辛口ワインに比べると糖分やカロリーが高くなる傾向にあります。
そのため、ダイエット中にワインを飲む際は、カロリーや糖質量の高い甘口ワインは控えるのがおすすめです。辛口ワインを選ぶだけで太りにくくなるため、ダイエット中だけでも甘口ワインは控えてみましょう。
高カロリーで太りやすいおつまみが多い
ワインだけにかかわらず、お酒のおつまみはカロリーが高く、太りやすいものが多い点もダイエットに関係しています。特にワインは脂質量の多い食事に合うとされており、脂質が多く含まれた生ハムや、クリームやバターをたっぷりと使った料理が選ばれる傾向にあります。
さほどワインは飲んでいなくても、おつまみを多く食べていれば太りやすくなるでしょう。また、ワインなどのお酒を飲んだ後に、ラーメンやチャーハンなど締めの料理を食べてしまえば、より太りやすくなります。ワインで太らないようにするには、ヘルシーなおつまみを選び、お酒を飲んだ後の締めは控えましょう。
ダイエット中にワインを飲む際に注意したいポイント
ダイエット中にワインを飲む際には、下記のポイントに注意しましょう。
- 飲み過ぎ・食べ過ぎに注意する
- 高カロリー・塩分が多いおつまみは控える
- 飲む時間に注意する
それぞれ詳しく見ていきましょう。
飲み過ぎ・食べ過ぎに注意する
ワインだけにかかわらず、お酒を飲む際は、飲み過ぎや食べ過ぎに注意しましょう。アルコールは、飲み過ぎると肥満になりやすい上に、脂肪肝や高血圧など生活習慣病を引き起こすリスクも高まります。
1日の摂取量の目安として厚生労働省では、純アルコール量20gを推奨しています。ワインの純アルコール量は1杯(120ml程度)で12gのため、1杯半程度を目安にしましょう。
ただし、ワインの中にはアルコール度数が高いものもあります。そのような場合は、自分で調整しましょう。
参考:厚生労働省「アルコール」
高カロリー・塩分が多いおつまみは控える
ワインを飲む際は、高カロリーかつ塩分が多いおつまみは控えましょう。特に、ワインに合うピザやパスタなどは高カロリーかつ糖質量も多いため、ダイエットには向いていません。
チーズやナッツなどであれば、比較的カロリーが低い傾向にあります。カルパッチョやマリネなどもダイエット中のおつまみにおすすめです。
さらに、ワインと一緒に食事をとる際は、野菜から食べる「ベジファースト」を意識しましょう。野菜を最初に食べることで、血糖値の上昇がゆるやかになります。
飲む時間に注意する
就寝前にワインを飲むのは控えましょう。就寝前にお酒を飲んでしまうと、むくみを引き起こす可能性があります。さらに、おつまみも食べてしまうと、塩分によってよりむくみやすくなる可能性があります。
また、空腹の状態でワインを飲むのもおすすめできません。空腹の状態でワインを飲むと、胃腸が刺激されて食欲が増進する可能性があるためです。どか食いの原因にもなる可能性があるため、サラダやおにぎりなどを軽く食べてからワインを飲みましょう。
ワインは飲み過ぎなければさまざまな健康効果を期待できる
飲み過ぎると太ってしまう可能性のあるワインですが、適量の範囲であれば下記のような健康効果を期待できます。
- 動脈硬化対策
- 抗酸化作用
- 血糖値を下げる
それぞれの効果について詳しく見ていきましょう。
動脈硬化対策
ワインは、動脈硬化対策効果が期待できます。動脈硬化とは、動脈が硬くなり弾力性が失われる状態を指します。動脈硬化になると、脳梗塞や心筋梗塞、腎硬化症などの疾患を引き起こすリスクが高まってしまうでしょう。
特に赤ワインに多く含まれるポリフェノールには、動脈硬化の予防効果が期待できるとされています。動脈硬化を予防できる要因として、ポリフェノールには「LDLコレステロール」と呼ばれる悪玉コレステロールが酸化されにくくなる作用があるためです。
ただし、ワインをむやみやたらに飲んだからといって、動脈硬化を予防できるわけではありません。適量を超えてワインを飲んでしまうと、肥満や高血圧などの生活習慣病リスクが高まります。そのため、あくまでも適量の範囲にとどめておきましょう。
抗酸化作用
ワインには、さまざまな種類のポリフェノールが含まれており、高い抗酸化作用を期待できます。ワインに含まれるポリフェノールは、アントシアニンやタンニン、カテキンなどがあり、活性化酵素の働きを抑制してくれます。抗酸化酵素の抑制によって、老化防止や発がん抑制なども期待できるのが特徴です。
しかし、ポリフェノールの一種であるタンニンは、取り過ぎると鉄分不足を引き起こす可能性があります。タンニンは、鉄イオンと結びつく性質があり、取り過ぎるとタンニンが鉄の吸収を妨げる可能性がある点に留意しておきましょう。
血糖値を下げる
ワインや蒸留酒は、血糖値を下げる効果があると考えられています。さらに、ワインに含まれている「クロム」と呼ばれるミネラルは、血糖値を下げる作用を持つインスリンの働きをよくする効果があります。
そのため、高血糖を防いだり、糖尿病を予防したりする効果を期待できるとされています。コレステロールや中性脂肪の減少を促す作用があるため、飲み過ぎなければさまざまな健康効果を期待できるでしょう。
ワイン以外の太るお酒と太らないお酒
「お酒は太る」といったイメージを持っている方も多くいますが、種類によって太るものもあれば、太りにくいお酒もあります。
ここからは、ワイン以外の太るお酒と太りにくいお酒を紹介します。
ビール
太りやすいお酒の代表格がビールです。ビールは1缶あたり(350ml)のカロリーが約140〜150kcalのため、数杯飲むだけで高カロリーになってしまいます。 また、ビールに含まれる糖質やプリン体は、脂肪の蓄積を助長させる作用があるため、ビールによってお腹周りが太る「ビール腹」になってしまうことも。さらに、ビールは食欲を増進させる作用があるため、おつまみの量が増え、摂取カロリーが増えやすいのも太る原因のひとつです。
ビールを楽しみながら太らないようにするためにも、意識的に飲む量と食べる量を控えましょう。
ハイボール
ウイスキーと炭酸飲料を割ったハイボールは、太りにくいお酒といわれています。ハイボールに使われるウイスキーは、糖質が含まれていません。ウイスキーは、蒸留の過程で糖質などの不純物が除去されるためです。さらにウイスキーは、比較的アルコール度数が高いため、炭酸飲料と割ったとしても少ない量で満足しやすいのも特徴です。ただし、ダイエット中にハイボールを飲む際は、無糖の炭酸飲料のみを使用しましょう。コーラやジンジャエールなど砂糖が含まれる炭酸飲料を使うと、カロリーや糖質量がアップしてしまいます。
焼酎
蒸留酒である焼酎は、糖質がほとんど含まれておらず、ダイエット中でも飲みやすいお酒のひとつです。焼酎のカロリーは1杯(60ml)あたり約120kcalですが、糖質がほとんど含まれていないため適量を守れば太るリスクは低い傾向にあります。
ダイエット中に焼酎を飲む際は、水やお湯、無糖の炭酸飲料と割って飲みましょう。糖分が含まれている炭酸飲料などと割ったり、シロップを入れたりすると糖質やカロリーがアップしてしまいます。特に居酒屋のお酒は、シロップや甘味料が多く含まれているため、ダイエット中は控えましょう。
ワインとダイエットに関するQ&A
ワインとダイエットに関するQ&Aを紹介します。
赤ワインと白ワインはどちらが太る?
カロリーを考えると、赤ワインよりも白ワインのほうが太りやすいといえるでしょう。赤ワインのカロリーは80gあたり54kcalで、白ワインは60kcalとやや高い傾向にあります。
カロリーが低い以外に、赤ワインには動脈硬化対策や抗酸化作用を期待できる「ポリフェノール」が多く含まれています。「カロリーが低いワインを飲みたい」「健康効果を期待したい」といった方は、赤ワインがおすすめです。
糖質制限中にワインを飲むのはNG?
一般的に糖質制限中は、70〜130gまでの糖質摂取が目安とされています。白ワインには約1.8g、赤ワインには0.2g含まれているため、制限している糖質量にもよりますが、1〜2杯程度であれば問題ないでしょう。ただし、ワインと一緒におつまみを食べてしまうと糖質量がオーバーする可能性があるため、注意が必要です。です。食事と補助食品をうまく活用して高タンパクな食事を心がけましょう。
まとめ
ワインのカロリーはさほど低くないものの、糖質量が低いため、適量の範囲であれば太る可能性はありません。ただし、糖質や脂質の多いおつまみを食べたり、甘口ワインを飲んだりしていると、太ってしまう可能性があります。
ダイエット中にワインを飲む際は、飲み過ぎや食べ過ぎは控え、適量の範囲にとどめることが大切です。飲み過ぎなければ、動脈硬化や抗酸化作用など健康効果も期待できるでしょう。