1. Top
  2. >元気になる
  3. >体の健康
  4. >首・肩・腕の悩み
  5. >入浴中にできる「ぼんのくぼ押し」で肩コリ・頭痛がスッとやわらぐ
bonnokubo_メイン画像

入浴中にできる「ぼんのくぼ押し」で肩コリ・頭痛がスッとやわらぐ

日中の出来事や心配事をあれこれ考えてしまい眠れない…。そんな悩みを解決する入浴法がこちら。浴槽で気持ちよく脱力するだけで自律神経のバランスが安定し、思考の暴走をリセットできます。

この記事をシェアする

考えすぎと不調の予防には後頭部をゆるめること

「気持ちいい、楽しいという感覚に従えば、おのずと不調は軽くなります」と、鍼灸師の大沼竜也さん。

多くの人は仕事や家事などやることが山積みで、忙しい毎日を送っています。これは、脳のごく一部の機能にすぎない「思考」だけが過剰に使われた状態。「布団に入っても目が冴える」「考え事が止まらず眠れない」などと悩む人は、思考をつかさどる脳が暴走している可能性があります。それによって生命維持や身体活動に関わる脳の機能が低下するため、コリや痛みなどの不調が出ることも。

「人間も動物として見ると、楽しい、心地いいと感じることこそ合理的なこと。動物はつらいことや嫌なことはやりませんから。心地よさを追求すると“動物的な脳”が機能するようになり、悩みや不調が改善します」

そのために役立つのが、浴槽で後頭部をゆるめる「ぼんのくぼ押し」。

「ぼんのくぼの奥に動物的な脳である『脳幹』があります。後頭部をゆるめることで余計な思考が手放せて、コリや痛みからも解放されますよ」

「動物的な脳」を使うと体と心がラクになる

人間の脳で最も早くできたのが「脳幹」。呼吸や睡眠といった生命維持活動を担う動物的な脳です。あれこれ考えず心地よさに浸ると脳幹がしっかりと働くようになり、心身がほぐれます。

bonnokubo_脳の図解

一方、記憶や言語、思考に関わる「前頭前野」は脳のごく一部。それ以外の大半を占める動物的な脳を意識的に使えばバランスが取れ、思考の暴走を防げます。

脳幹まわりがゆるむといいこと

後頭部をゆるめることで、その奥にある脳幹が本来の働きを取り戻します。すると、体や思考にさまざまなメリットが。

寝つきが良くなる

bonnokubo_寝つきがいいイメージ

あらゆる生命活動をつかさどる脳幹。当然、睡眠にも関係します。「ぼんのくぼ」をゆるめて脳幹の働きが正常になると自律神経が整い、入眠がスムーズに。

コリや痛みが軽くなる

bonnokubo_痛みが軽いイメージ

「ぼんのくぼ」まわりの筋肉は、スマホや料理といった“うつ向く動作”でコリがち。ここをほぐすと血流が促進し、頭痛や肩コリが改善。

余計なことを考えなくなる

bonnokubo_今が大切

思考に関わる脳の暴走を抑え、余計な考えをデトックスできるように。過去や未来ではなく「今ここにいる自分」を見つめるきっかけにもなります。

脳幹まわりをほぐす「ぼんのくぼ押し」のやり方

bonnokubo_やり方

浴槽のへりに「ぼんのくぼ」をぴったりと当てる。力を抜き、頭の重みでぼんのくぼをじんわりとほぐす。「気持ちよさ」に浸ることが大事。

ぼんのくぼの位置

bonnokubo_ぼんのくぼの位置

ぼんのくぼとは、後頭部と首との境目あたりにある少しくぼんだ部分。頭を支える大事な場所で、神経や血管が集中する。

「ぼんのくぼ押し」の効果がアップするポイント

日々、緊張が続くと入浴時にうまくリラックスできないことも。そんなときは試して!

入浴の前に「おじさん伸び」をする

bonnokubo_おじさん伸び

“オヤジっぽく”「カ〜ッ!」などとうめきながら背伸びをすると、呼吸に関わる「肋間筋(ろっかんきん)」がほぐれて深い呼吸ができるようになり、脱力しやすくなります。入浴前にやってみて。

日中にも「ぼんのくぼ」を温める

bonnokubo_カイロで温める

日中に緊張や疲れを感じたら、熱いおしぼりや肌に直接貼れるタイプのカイロなどでぼんのくぼを温めるのがおすすめ。熱すぎ・冷たすぎはストレスになるので、心地よい温かさを保って。

仕事や家事に一生懸命な人ほど体が固くなる

そもそもなぜ、体はコリ固まってしまうのでしょうか? 何かに集中して取り組んでいてふと気づいたら、背中が丸くなって呼吸も浅くなり、それに気付くと疲労感がドッと押し寄せてくる…なんてことはよくあります。

bonnokubo_集中している女性

「こうした『集中』にともなう緊張は、仕事や家事に一生懸命な人ほど強く現れます」と大沼さん。よかれと思ってがんばることで自分の体や心が疲弊していく状態は“自己犠牲的”だと言います。

「疲労感は“やった感”と勘違いされやすいですが、それは一生懸命になるあまり体が固くなり、動きが止まって代謝が落ちていることが原因。体を固くして仕事などに取り組んでも、パフォーマンスは上がりません」

体を緊張させるように指令を出しているのは自らの脳。脳は労力を使って指令を出し、それによって体を固くして自分のパフォーマンスをも落とすという悪循環に陥っていると大沼さんは話します。

「正しい首のポジション」でパフォーマンスを上げる

では、どうすれば緊張をせずに“集中”することができるのでしょうか。

「方法はいたってシンプル。首をくねくねと左右にやさしくくねらせて、首の中心を通る線をイメージし、首の重みを感じてください。『やじろべえ』のように、力を抜きながらくねくね動かすのがコツです」

bonnokubo_首を左右に動かす女性

こうすることで力が抜けていき、やがて自分にとって気持ちのいいポイントや動かし方が見つかります。

「そこがあなたの首の正しいポジションなので、そのまま仕事に向かってください。そうすれば『脱力して集中』することができ、高いパフォーマンスを発揮できるはずです」

「ぼんのくぼ押し」とともに、こちらもぜひ取り入れて。

イラスト/徳丸ゆう
(一部、からだにいいこと2025年4月号より抜粋)

『からだにいいこと』4月号では「すごい脳デトックス特集」を掲載。脳の老廃物を排出してやる気をアップさせたり不調を改善する方法のほか、手軽で効果的なダイエット法や美容法など、気になる記事が満載です!

bonnokubo_2025年4月号からだにいいこと表紙

Amazon.co.jp: からだにいいこと 2025年2月号 [雑誌]

編集部公式SNSでも情報発信中

Instagram編集部公式アカウント
X(旧Twitter)編集部公式アカウント

この記事に興味を持ちましたか?
はいいいえ

この記事をシェアする

編集部オススメ記事

Recommend Article Recommend Article オススメ記事

オススメ記事をもっと見る