
ファスティング(断食)のダイエット効果とは?やり方やリスクも詳しく紹介
本記事では、ファスティングダイエットのやり方やリスクを詳しく紹介します。ファスティングにおすすめなスケジュールや健康的に行うコツも解説しているので、ぜひご覧ください。
目次
ファスティングダイエット(断食)は効率的に痩せられる?

ファスティング(断食)とは、一定期間、固形物を摂取せずに過ごすダイエット方法です。固形物は摂取せず、スムージーやプロテインから栄養素を摂取するため、全く栄養をとらないわけではありません。
一般的なカロリーや糖質、脂質制限に比べると、比較的効率的に痩せやすい傾向があります。ただしファスティングダイエットは、正しい方法で行わないと痩せにくい体質になったり、体調を崩したりするリスクがある点に注意が必要です。

ファスティングは、食事を制限することで体に良い影響を与えると注目されています。この記事では、ファスティングの方法や健康への影響、美容に及ぼす効果などを詳しく解説していきます。
ファスティングダイエットに期待できる効果
ファスティングダイエットには、以下のような効果が期待できます。
- 体重の減量効果
- 腸内環境を整える効果
- 免疫力を高める効果
それぞれについて詳しく見ていきましょう。
体重の減量効果

ファスティングダイエットの大きな効果として、体重の減量効果が挙げられます。普段は食事からエネルギーを摂取していますが、ファスティング中は摂取エネルギーが大幅に減少します。すると、体は蓄えていたエネルギーを使い始めるため、体重が減少しやすくなるのです。
また、ファスティングによって胃が小さくなることで、食欲が抑えられ、ダイエット終了後も食事量が少なくなりやすい傾向にあります。ただし、ファスティング後の食事内容や量によっては、リバウンドする可能性もあるので注意が必要です。
腸内環境を整える効果

ファスティング中は固形物の摂取を控えるため、消化器官が休まり、腸内環境が整いやすくなります。腸内環境が整うと、便秘改善や美肌効果も期待できます。
また、腸内環境は免疫力にも大きく影響するため、健康的な体づくりにもつながります。普段から便秘気味の方や、肌荒れに悩んでいる方は、腸内環境をリセットしてみるのもよいでしょう。
免疫力を高める効果
ファスティングによって腸内環境が整うと、免疫力アップも期待できます。腸内には免疫細胞の多くが存在しており、腸内環境が整うことで免疫細胞が活性化し、免疫力が高まるのです。
免疫力が高まると、風邪やインフルエンザなどの感染症予防にもつながります。また、アレルギー症状の緩和も期待できるでしょう。
ファスティングダイエットにはデメリットやリスクも伴う
効果的に痩せやすいファスティングダイエットですが、以下のようなデメリットやリスクも伴います。
- リバウンドの可能性が高まる
- 集中力が低下する
- 体調不良を起こすリスクがある
ファスティングダイエットを始める前に、リスクについても理解しておきましょう。
リバウンドの可能性が高まる

ファスティング後は体が飢餓状態で、栄養を吸収しやすくなっている状態です。そのため、ファスティング後の食事で高カロリーなものや脂質の多いものを摂取すると、リバウンドしやすくなります。ファスティング後の食事は、消化に良いものから少しずつ摂取し、徐々に通常の食事に戻していくことが大切です。
集中力が低下する
ファスティング中は、血糖値が低下しやすいため、集中力が低下することがあります。特に、仕事や勉強など、集中力を必要とする作業をする場合は、注意が必要です。また、低血糖によるめまいやふらつきを感じる場合もあります。無理せず、体調に合わせてダイエットしましょう。
体調不良を起こすリスクがある

ファスティングは、体質や体調によっては、体調不良を起こすリスクがあります。特に、持病がある方や妊娠中・授乳中の方は、医師に相談してから行うようにしてください。また、無理なダイエットは避け、体調に合わせて行うことが大切です。少しでも体調に異変を感じたら、すぐに中止しましょう。
ファスティングダイエットのおすすめなスケジュール
ファスティングダイエットには、さまざまなスケジュールがあります。自分に合ったスケジュールを見つけ、無理なく続けることが大切です。
おすすめなファスティングダイエットのスケジュールを紹介します。
16時間ファスティング

「16時間ファスティング」は、1日のうち16時間は食事をせず、残りの8時間は自由に食事する方法です。別名「オートファジーダイエット」とも呼ばれます。
16時間ファスティングをすることで、オートファジーが活性化し、細胞の修復や再生が促進されるといわれています。
やり方の一例として、夜8時に食事を終えたら、翌日の昼12時まで何も食べずに過ごします。比較的簡単に始められるため、初心者の方にもおすすめです。

24時間のうち16時間断食し、残りの8時間で食事をするオートファジーダイエット。正しく行わないと、健康を害する可能性もあります。正しいやり方や、断食中に食べてよいものなどを紹介します。
1日ファスティング
【スケジュール】
- 準備期間 1日
- ファスティング 1日
- 回復期間 1日
「1日ファスティング」は、1日だけ食事をせずに過ごす方法です。週末など、時間に余裕があるときに行うのがおすすめです。1日ファスティングをする際は、水分をしっかりと摂取しましょう。
1日ファスティングは、週に1回程度行うのがおすすめです。続けてしまうと体調を崩す可能性があるため、注意が必要です。
2日ファスティング

【スケジュール】
- 準備期間 1日
- ファスティング 2日
- 回復期間 2日
「2日ファスティング」は、2日間連続で食事をせずに過ごす方法です。1日ファスティングよりもデトックス効果が期待できますが、体への負担も大きくなるため、無理のない範囲で行いましょう。なお、2日ファスティングをする場合は、事前に準備期間を設けることが大切です。準備期間や回復期間に関しては、後ほど詳しく解説します。
3日ファスティング
【スケジュール】
- 準備期間 2〜3日
- ファスティング 3日
- 回復期間 3日
「3日ファスティング」は、3日間連続で食事をせずに過ごす方法です。本格的なデトックス効果が期待でき、体重減量も目指せるでしょう。また、3日ファスティングは体への負担が大きいため、知識を深めた上で行ってください。
5日ファスティング

【スケジュール】
- 準備期間 3日
- ファスティング 5日
- 回復期間 5日
「5日ファスティング」はファスティング期間が長いため、回復期間を十分に設けましょう。ミネラル不足によって体調不良を引き起こす可能性があるので、塩あめや黒糖などをなめて、ミネラルを補給するのがいいでしょう。
1週間ファスティング
「1週間ファスティング」は、上級者向けのダイエット方法です。体調不良のリスクを軽減するためにも、専門家指導の下で行うのがおすすめです。なお、1週間ファスティングをすると胃が空っぽになるため、回復期間の期間や食事が必要です。
ファスティングダイエットは準備食と回復食期間を設けよう

ファスティングダイエットを行う際は、準備食と回復食の期間を設けることが大切です。準備食期間は徐々に食事の量を減らし、体を慣らしていきます。回復食期間は、消化に良いものから少しずつ食事を再開してください。
準備食と回復食をしっかりと行うことで、リバウンドを防ぎ、健康的にファスティングダイエットができます。
準備期間は野菜や果物中心の食事を心がけ、段階的に食事の量を減らしていくのがおすすめです。一方で回復期間は、おかゆやスープなど、消化に良いものから少量ずつ食事を再開すると、胃腸への負担を軽減できます。
健康的にファスティングダイエットをするために知っておきたいこと
健康的にファスティングダイエットをするため、以下のポイントを押さえておきましょう。
- 過度な運動はしない
- 水だけによるファスティングはNG
- 喫煙・過度なアルコール摂取は控える
- 連続してファスティングを行わない
また体調が優れない場合は、速やかにダイエットを中止してください。
過度な運動はしない

ファスティング中はエネルギー不足になりやすいため、過度な運動は控えましょう。軽いストレッチやウォーキングなど、軽い運動にとどめておくのがおすすめです。
過度な運動を控えるべき理由として、体が飢餓状態になっているため、エネルギーを消費しやすいためです。体調不良を引き起こすリスクもあるため、安静に過ごしてください。
水だけによるファスティングはNG
水だけのファスティングは、栄養不足になる可能性があり、おすすめできません。「ファスティングは水だけを飲むダイエットだ」と勘違いしている方もいますが、必ず飲み物から栄養を摂取する必要があります。
酵素ドリンクや野菜スープなど、ビタミンやミネラルといった栄養素が含まれた飲み物を飲みながら、ファスティングをしましょう。
喫煙・過度なアルコール摂取は控える

ファスティング中は体が敏感になっているので、喫煙や過度なアルコール摂取は控えてください。
喫煙や過度なアルコール摂取は、デトックス効果を妨げるだけでなく、体調不良を引き起こす可能性もあります。そのため、喫煙はもちろん、アルコールもできるだけ摂取しないのがおすすめです。
連続してファスティングを行わない
連続してファスティングをすると、体への負担が大きくなるため、間隔を空けて行いましょう。
短期間でダイエットする場合でも、最低1週間は空けるのがおすすめです。ダイエットを続けていると痩せにくい体質になるケースもあるので、やり過ぎは注意が必要です。
ファスティングダイエットが向かない人もいる
ファスティングダイエットは、全ての人におすすめできるわけではありません。以下のような方は、ファスティングダイエットは控えるべきです。
- 妊娠中・授乳中の人
- 病気療養中の人
- 成長期の人
- 高齢の人
上記に当てはまる方は、必ず医師に相談してからファスティングダイエットを行いましょう。また、上記に当てはまらなくても、体調面に不安がある方もおすすめできません。ダイエットは無理して実施せず、自分に合ったダイエットを見つけましょう。
まとめ

ファスティングダイエットは、体重減量、腸内環境改善、免疫力向上など、多くの効果が期待できます。しかし、リバウンドや体調不良のリスクも伴うため、注意が必要です。また、スケジュールには16時間から1週間までさまざまありますが、初心者には16時間ファスティングがおすすめです。無理のない範囲でファスティングダイエットを行い、理想の自分を目指しましょう。
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