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「疲労性老化」のメカニズム

「酸化」「炎症」対策で疲労を防ぎ老化を遅らせる!

最近、疲れがとれない…と思ったら要注意。疲労だけでなく老化も加速しているかもしれません。 疲労と老化に共通する根本原因を知って、どちらもSTOPさせましょう。

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疲れがたまると心身が老けていく

「疲労」が「老化」を促進する大きな要因だと言うのは疲労研究の第一人者・渡辺恭良先生。

「過度に脳や体を使うと活性酸素が発生して細胞が酸化。細胞を修復するエネルギーが不足するので修復が追い付かず、細胞を守るための免疫反応として炎症が起こります。
これが繰り返されると疲労が慢性化し、キズついた細胞が老化細胞として蓄積。老化が進行していくのです」

こうした「疲労性老化」を防ぐには、こまめに休養をとり、疲れをためないこと。また、身体
活動も精神活動も脳を酷使するため、脳の疲れ=脳疲労のケアも重要だと言います。

「疲れて体が酸化すると、体内にある抗酸化物質だけでは足りなくなるので、抗酸化成分を外
から補うことも大切です」

「疲労性老化」のメカニズム 

■疲労
オーバーワークで細胞が酸化し、免疫反応として炎症を起こします。

■老化
老化細胞がさらに炎症を加速、脳疲労も老化を促進します。

「疲労性老化」のメカニズム

あなたは大丈夫?疲労度チェック

疲労がたまっていても、自分では気づかないこともあるもの。そこで、下記の表で「疲労度チェック」をしてみましょう。
まったくない:0点 少々ある:1点 まあまあある:2点 かなりある:3点 非常に強い:4点

疲労度チェック表

チェックしたら、点数を合計してください。現在の疲労度が「安全ゾーン」「要注意ゾーン」「危険ゾーン」の3段階でわかります。

疲労度チェック表判定

要注意ゾーンの人は疲労や老化が進行中の可能性があります。意識的な休養やリラックスを心がけて。危険ゾーンの人は長期休暇や医師への相談も考えましょう。

出典:文部科学省 生活者ニーズ対応研究「疲労及び疲労感の分子・神経メカニズムとその防御に関する研究」

POA(老化速度)が加速する 44歳は疲れ時・老け時?

POA(Pace of Aging)という言葉を聞いたことがあるでしょうか。POAとは老化速度のことで、生物学的年齢とは別に、老化が進むスピードを表しています。

2024年に発表された米・スタンフォード大学の研究によると、老化速度は一定ではなく波があり、1回目の老化ピークは44歳だとか(下のグラフはイメージ)。まだ若いから老化は先のことと思わず、早めに疲労・老化対策を始めたほうがよさそうです。

老化の進み方イメージ

教えてくれたのは
渡辺恭良さん
日本疲労学会理事長、神戸大学大学院特命教授。世界最先端を行く日本の疲労科学をけん引する疲労研究の第一人者。著書に『寿命を延ばす疲れないカラダ』(宝島社 ¥891)他。

にんにく由来の注目成分
抗酸化&抗炎症作用で注目されるSAC(S-アリルシステイン)とは

疲労・老化分野では、にんにくの熟成過程で生成される「SAC(S-アリルシステイン)」の研究が進み、注目が集まっています。

にんにくと女性のイラスト

脳の活動による疲労感を軽減

SACは、脳の活動によって生じる疲労感を軽減することがヒト試験で証明されています。このほかにも集中力や倦怠感、頭の冴え、頭の疲れなどについても感覚変化が確認されました。

SAC(S-アリルシステイン)の疲労軽減効果
出典:Jpn.Pharmacol.Ther.,49,2195-2203(2021)

SAC(S-アリルシステイン)はココがすごい!

疲労と老化の第1段階に働く抗酸化作用
疲労と老化の第1段階は、オーバーワークによって活性酸素が過剰に発生し、細胞のサビを引き起こすことです。SACには、強力な活性酸素除去作用が認められています。

疲労と老化の第2段階に働く「抗炎症作用
体内の酸化が進むと活性酸素が細胞にダメージを与え、その防衛反応として炎症が起こります。これが疲労と老化の第2段階。SACには細胞の炎症を抑える働きがあります。

脳疲労に働く「神経保護作用
身体疲労も精神疲労も脳疲労を促進。また、現代人は脳に負荷がかかり、脳が疲れやすくなっています。SACは脳機能の維持に関わる脳神経細胞保護作用が報告されています。

数多くの抗酸化成分の中でもSACが注目されるのは、この3つの作用を兼ね備えているから。疲労と老化の第1段階である「酸化」、疲労と老化の第2段階である「炎症」、そして疲労と老化を促進する「脳疲労」を同時に対策することができます。

SACは生のにんにくにはほとんど含まれないので、熟成・濃縮した商品が次々と発売されています。チェックしてみては。

イラスト/秋葉あきこ 
(からだにいいこと2025年6月号より)

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