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「夫へのイライラ」がス~ッと消える、攻略法を教えます!

メンタルアップマネージャ(R)の大野萌子さんが、ストレスを溜めない上手な人づきあいを教えてくれるこの連載。第3回のテーマは、「夫・パートナーにイラつかない付き合い方」です。小さなことで怒りを溜め込まず、お互いに心地よい関係をつくるためのヒントを教えてもらいました。

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無関心夫、趣味優先夫…あなたの夫は?

からだにいいこと読者の声をもとに、性格や特徴別に夫やパートナーを分類してみました。イライラせずに上手に付き合うコツを、タイプ別にご紹介します。

タイプ(1)無気力・無関心夫

無気力 無関心

家のことも、子育てもほぼ興味なし。かといって好きな趣味があるわけでもなく、休日はテレビの前でゴロゴロ……。家族旅行や子どもの学校行事も妻任せでなにもしない“無気力・無関心”に、イライラもマックス!

やってほしいことを「具体的」に伝える

考え方を変えると、「無気力・無関心夫」がすべてを妻に任せているのは、それだけ信頼している証です。自分が好きなように決められると思えば、かえって気がラクになるかもことも。このタイプは、「どうして手伝ってくれないの?」と、やってくれない理由を聞いても意味なし。協力してほしいなら、して欲しいことをできるだけ具体的に伝えるのが肝心です。例えば、「休日の午前中、2時間でいいので子どもを児童館に連れて行ってほしい」など、明確にタスクとしてお願いするとすんなり動いてくれるはずです。

また、「無気力・無関心夫」には、お願いを実行してくれたときに、「ほめる」のが最大のポイント。ありがとう、うれしいにプラスして、「あなたのおかげですごく助かった」という感謝をアピールするとより効果的。「ほめる」は、承認のサイン。このタイプは、認められていることを実感することによって、家族の一員としての自覚が芽生え、家族のために何かしようという自主的な気持ちが育まれます。

タイプ(2)趣味優先夫

趣味優先

休日は家族の予定もおかまいなしで、自分の趣味のスケジュールが最優先。家族を置き去りにして、一人で出かけることもしょっちゅうの「趣味優先夫」。好きなことがあるのはいいことだけれど、もっと家族とのコミュニケーションをとってほしい……。

趣味の代わりに家族にできることを話し合う

そもそも男性は、女性に比べて好きなことにこだわる傾向が強いもの。しかし、あまりにも家族との時間を大事にしてくれないのであれば、夫婦で話し合う必要があります。

例えば趣味にお金や時間をかける代わりに、月に一度は家族と出かける時間をつくる、妻が自由に使えるお小遣いを増やすなど、具体的に妻の不満を解消する方法を提案して、話し合ってみましょう。

そもそも夫婦は、趣味が違うほうがいい関係を築きやすいもの。お互いが自分の世界を持つことで、相手への心の余裕も生まれ、細かいことも気にならなくなります。夫婦の距離感を見極めながら、お互いが折り合う落としどころを探ってください。

タイプ(3)無計画夫

無計画

「無計画夫」は、計画的にものごとを進めるのがとても苦手。将来のマネープランはもちろん、日々のお金の使い方も、無計画そのもの。飲み会や買い物で毎月に小遣いが足りなくなったり、そのときの気分次第で子どもにもおもちゃやお菓子を買い与えたりすることも。

具体的な将来の目標、プロセスを伝える

お互い別の人間なので、価値観が違うのは当たり前。でも金銭感覚は、価値観の違いが生じやすく、注意したいポイントです。将来のためにも、できるだけ早めに夫婦の意見をすり合わせる必要があります。

漠然と「節約しなくてはいけない」「将来、お金が必要」と言っても、このタイプは感覚的に理解できません。具体的な目標設定やプロセスを組み立てて、協力してもらう土壌をつくるようにするのが効果的です。

例えば、具体的なライフプランを話し合い、将来の資金計画を明確に見える形に。子ども教育資金にいつ、いくら必要か、そのために月々のやりくりの内訳はどうするか。定期的に「計画」と「現状」を突き合わせて、相談する機会をつくるのがおすすめです。ネットのシミュレーションなどを使い、具体的な数字を想定しながら話すと良いでしょう。

タイプ(4)理屈攻め夫

理屈攻め

頭が切れて口達者。話し合いをしようにも、理屈で丸め込まれてしまうので、言いたいことも言えない。妻の意見は、一方的にシャットアウトする「理屈攻め夫」。いつでも自分の思い通りにしたがる頑固さには、本当にうんざり。

考え方が違うと割り切るのが正解

このタイプは、他のタイプのように正面から話し合いをするのが難しいことも。こちらが理論的に話しても、さらに理屈で言い返されかねません。「冷静に話せば相手も考えを変えてくれるはず」という期待は、持たないほうがいいでしょう。毎回理屈攻めされてストレスを感じているならば、ある程度距離を保つことをおすすめします。自分の心を守るためにも、「お互いの考え方が違う」と割り切るのが一番です。

しかし中には、威圧的な態度で妻を否定するような言動がある場合も。エスカレートするなら、「モラハラ・DV夫」の危険性もあります。下記にご紹介する簡単な「モラハラチェック」をしてみるといいでしょう。

モラハラチェックリスト

□相手を束縛する(服装、付き合う友人など)
□怒りなどの感情をコントロールできない
(気持ちのアップダウンが激しく、感情をぶつけられることが多い)
□妻をコントロールしようとする
(決まっていた予定などを急に変更したり、無理な要求を迫ったりする)
□高圧的で相手の意見を聞き入れない
(一方的で、こちらが意見する余地を与えない)

「モラハラ・DV夫」の場合は、妻がそれに気づくことが解決の第一歩となります。「自分が我慢すれば」「夫の言い分を聞いていれば」と考えてしまうなら、共依存の関係になっているかも。「自分が悪い」と自己否定したり、「どうせ反論できない」という無力感を自分自身が感じていたりするなら要注意です。

「理屈攻め」がエスカレートして暴言があったり、威圧感や恐怖を感じたりするなら、その関係性から抜け出すことを選択肢の一つとして考えてみましょう。

■DV相談機関一覧
http://www.gender.go.jp/policy/no_violence/e-vaw/soudankikan/index.html

まとめ(1)「なんで~」「どうして〜」は禁句

 イラつく

納得がいかないと、「なぜ?」「どうして?」という気持ちが前に出てしまいます。でも、実は危険。心理学で「なんでそんなふうに思うの?」「どうしてそうなの?」「どういうつもりなの?」というWHYにあたる言葉は、「デンジャラス・クエスチョン」と呼ばれ、相手を追いつめて頑なにしてしまいやすく、関係性を悪化させる質問といわれています。相手は責められていると感じて、心を閉ざすだけ「なぜ?」「どうして?」はなるべく使わないように心がけましょう。

夫に感情的な気持ちをぶつけても、解決することはほとんどありません。「見て察してよ」という気持ちや、「相手はきっとこういう考えに違いない」という思い込みもNGです。夫婦といえども“以心伝心”は難しく、まずはお互いに事情や考え方があるということを自覚しておくことが必要です。

まとめ(2)夫をコントロールしようとしない

夫に腹が立つ。その根底にある気持ちは、「思い通りにコントロールしたいのにそうならないことへのイラ立ち」です。特に、夫婦関係は「こうあるべき」という思い込みが強いほど、相手にイライラしてしまうもの。そもそも自分と相手は別の人格。思い通りに動かそうとするのが無理なのです。イラっとしたら、自分の考え方も少し見直してみてください。また、どうせ変わらないからと諦めずに、自分の気持ちを率直に伝えてみることも大切。そして過度に期待しすぎないことで、自然とお互いの心地よい距離感がつくれます。

まとめ(3)夫や夫の親を否定する表現は注意

「父親らしくして」「そんなこともわからないの」などというのは、相手の人格を否定する表現。“らしく”という言葉は基準があいまいです。相手を非難する表現なので、使わないようにしましょう。それよりも「その言葉遣いは、傷つくからやめて」など、具体的な行動を指摘するようにします。

言ってはいけない言葉として、相手の親の悪口もNG。どんな親であっても、夫にとっては大切な人です。頭にきて感情的に相手の親を否定するようなことをいうと、夫婦間の大きなシコリになって、あとあとまで尾をひくことも。親を完全否定するような悪口は、言わないほうが夫婦のためです。

毎日一緒にいるからこそ、イラッとしてしまう夫やパートナーとの関係。家族がハッピーに過ごすためにも、上手に付き合って心穏やかに過ごしたいですね。


取材・文/工藤千秋 イラスト/地獄カレー

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