若さの源“腎気”をチャージ!薬膳食材たっぷり「黒ネバごはん」レシピ
東洋医学で生殖機能に深く関わるとされる「腎」は、若さの象徴。腎のエネルギー=「腎気」を補い、脂肪を燃焼してくれるのが、黒とネバネバ食材のコンビ。薬膳食材たっぷりのレシピをご紹介します。
目次
卵巣機能は「腎」が司る!おいしく補って脂肪燃焼
「東洋医学の五臓(肝・心・脾・肺・腎)のなかでも、生殖機能に深く関わる『腎』は、若さの象徴。腎の中にあるエネルギー『腎気』は35歳を境に減少しますが、食事から補い、養生することができます」と国際中医薬膳師の清水加奈子さん。
腎気は卵巣機能とも密接に関係。脂肪を分解する女性ホルモンの分泌が減少すると、次第に内臓脂肪がつきやすい体に変化していきます。
「ストレスの影響で、腎気が急激に弱る人が増えています。太りやすくなったり、冷えやむくみを感じたり、白髪や抜け毛が多くなってきた人は、腎気が不足しているのかも」(清水さん)
脂肪の代謝を促すためには、腎気を“補う”ケアが大切。そこで今回紹介するのは、役割の異なる食材を組み合わせた、腎気を高める最強レシピ。
「薬膳食材と一緒に、女性ホルモンの材料になる良質なオイルやタンパク質を摂取するのがおすすめ。卵巣機能が元気を取り戻せば、内臓脂肪を燃やせる体になりますよ!」(清水さん)
腎気を高めるおすすめ「黒ネバ食材」
●黒ごま
体をうるおす食材で抗酸化作用が高い。すりごまだと、成分の吸収率が高まる。
●ブルベリー
血巡り改善に効果的。余分な塩分を排出するカリウムが豊富で、むくみの解消にも◎。
●黒豆
大豆イソフラボン豊富な黒豆は女性ホルモン力の強い味方。発酵食品の黒豆納豆は腸内環境も改善。
●山いも
生薬としても使われている。消化酵素が含まれているため、胃腸の働きの改善にも最適。
●なめこ
ビタミンやミネラルが豊富で低カロリー。タンパク質を分解し、消化を促進する効果も。
●もずく
ぬめり成分「フコイダン」が糖の吸収を抑制。肌の保湿や、利尿作用によるむくみ対策にも効果的。
豆腐の黒ごまあんかけ
女性ホルモン力UPにいいポイント
加熱したしょうがの温熱効果で、冷えを解消。女性ホルモンが巡る体作りを後押しします。
【材料】(2人分:1人分139 kcal)
すりごま(黒)… 大さじ1
なめこ …1パック(50g)
豆腐(絹) …1丁
しょうが(すりおろし) … 1かけ分
水 … 100ml
めんつゆ … 大さじ1と1/2
A |片栗粉 … 大さじ1
|水 … 大さじ2
【作り方】
(1)豆腐は一口大に切る。耐熱皿にのせてラップをふんわりとかけ、電子レンジ(600W)で3~4分温める。
(2)小鍋に水、めんつゆ、しょうが、黒すりごま、なめこを入れ、5分ほど加熱する。煮立ったらよく溶いたAを入れ、とろみをつける。
(3)器に(1)を盛り、(2)をかける。
黒ごまと山いもの豆乳スープ
女性ホルモン力UPにいいポイント
豆乳の大豆イソフラボンには女性ホルモンに似た作用があります。若々しさをサポート!
【材料】(2人分:1人分137 kcal)
すりごま(黒)… 大さじ2
山いも … 120g
無調整豆乳 … 200ml
水 … 100ml
鶏がらスープの素(顆粒)… 小さじ1
塩、こしょう … 各少々
【作り方】
(1)山いもをすりおろす。
(2)鍋に山いも、豆乳、水、鶏がらスープの素、塩、こしょうを入れる。弱火~中火にかけて、かき混ぜながら温める。火を止め、すりごまを加える。
豚しゃぶサラダ 黒豆なめこソース
女性ホルモン力UPにいいポイント
ビタミンB群が豊富な豚肉は、薬膳的にも腎に良い食材。衰えた腎気をチャージ!
【材料】(2人分:1人分224 kcal)
黒豆納豆(たれ付き)… 2パック(30g×2)
なめこ … 1パック(50g)
豚肉(しゃぶしゃぶ用)… 100g
水菜 …1株
きゅうり… 1/2本
サニーレタス… 2~3枚
玉ねぎ … 1/8個
A | 酢、しょうゆ…… 各大さじ1/2
|ごま油 … 小さじ1
【作り方】
(1)豚肉は酒少々(分量外)を入れた湯でサッとゆでる。水菜は4cmの長さに切る。きゅうりは半分に切り、斜めにスライスする。サニーレタスはちぎる。玉ねぎはスライスして水にサッとくぐらせて水けを切る。なめこはサッと湯通しする。
(2)黒豆納豆、なめこ、納豆のたれ、Aをよく混ぜてソースを作っておく。
(3)器に(1)の野菜を盛り、豚しゃぶをのせる。(2)をたっぷりかける。
黒豆納豆ともずくのさばそば
女性ホルモン力UPにいいポイント
さばに含まれるオメガ3系脂肪酸は、女性ホルモンの材料。女ホル力UPに貢献します。
【材料】(2人分:1人分352 kcal)
黒豆納豆(たれ付き)… 2パック(30g×2)
もずく酢 … 2パック(60g×2)
ゆでそば … 2袋
さば水煮缶 … 1缶(190g)
しょうが …1かけ
めんつゆ … 大さじ4
水 … 400ml
長ねぎ … 少々
【作り方】
(1)そばはさっとゆでる。黒豆納豆、もずく酢、納豆のたれをよく混ぜる。しょうがは千切りにする。
(2)小鍋にさば水煮缶(汁ごと)、しょうが、めんつゆ、水を入れ、煮立たせる。
(3)器にそばを盛り、(2)を注ぐ。(1)の黒豆納豆もずくをかけ、小口切りにした長ねぎをのせる。
ブルーベリーと山いものペンネ
女性ホルモン力UPにいいポイント
乳製品に含まれるアミノ酸は、神経に作用するセロトニンの材料。自律神経の調整に一役。
【材料】(2人分:1人分470 kcal)
冷凍ブルーベリー … 80g
山いも … 120g
ペンネ(スパゲッティでもOK)… 160g
ベーコン …1枚
にんにく…1かけ
牛乳 … 100ml
オリーブ油 … 大さじ1/2
水 … 150ml
鶏がらスープの素(顆粒)… 小さじ1
塩、こしょう … 各少々
粉チーズ… 適量
【作り方】
(1)山いもはすりおろす。ベーコンは1cm幅に切る。にんにくはスライスする。
(2)フライパンにオリーブ油、にんにくを熱したらベーコンを入れ、少しカリッとするまで炒める。
(3)(2)に牛乳、水、冷凍ブルーベリー、山いも、鶏がらスープの素を入れ、弱火でとろりとするまで温める。
(4)鍋にたっぷりの水を入れて沸かし、塩(分量外)を入れる。ペンネを袋の表示時間通りにゆでる。(3)をペンネと合わせ、塩、こしょうで調味する。器に盛り、粉チーズをかける。
ブルーベリーともずくの酢の物
女性ホルモン力UPにいいポイント
ささみのタンパク質が筋肉や臓器などを構成。35歳からは、意識して摂取したい食材です。
【材料】(2人分:1人分107 kcal)
冷凍ブルーベリー … 80g
もずく酢… 2パック(60g×2)
ささみ … 大1本
きゅうり … 1本
塩 … 少々
【作り方】
(1)ささみは耐熱皿に入れて塩と酒(ともに分量外)をかけ、ラップをして電子レンジ(600W)で2分ほど加熱する。粗熱を取ったら小さめに裂く。
(2)きゅうりはスライスし、塩少々(分量外)をふって5分ほどおき、水けを絞る。
(3)ボウルにもずく酢、冷凍ブルーベリーを入れ、よく混ぜる。(1)と(2)を加え、ざっくりと混ぜる。
撮影/武井メグミ
(からだにいいこと2021年2月号より)
女性のお悩みに多い「冷え」。さらに更年期世代は「ほてり」も加わり、体温コントロールに悩まされる女性は少なくありません。そんな女性におすすめの「薬膳生活」。身近な食材で始めましょう!