“SNS映え”する花の写真をスマホで撮るには?|季節の花 活け方レッスン(8)
おしゃれに花を飾れたら、ついスマホで撮影したくなるもの。せっかくなら、画像はSNSにアップするのも楽しいですよね。誰でも簡単にできる、“SNS映え”するスマホ撮影のコツを教えてもらいました。
目次
“SNS映え”する写真は、自然光が鉄則!
花の写真を美しく撮るための基本は「自然光」。写真でいう自然光とは、太陽の光のこと。蛍光灯などの人工の光に比べてやわらかく、色を自然に映し出します。自然光を活かした撮影をするだけで、スマホでも“SNS映え”する花の写真が簡単に撮れますよ!
自然光を活かしてスマホで花を撮影する方法
スマホで花を撮影しても、「なんだか色がきれいに映らない」「変なところに影が出て暗くなる」「雰囲気がいまいち…」というような経験はありませんか。
SNSで見かけるような、おしゃれな花の写真を撮るには、「自然光で撮影する」ことが最初のポイントです。
窓から入る自然光(太陽の光)はやわらかく、花の影や色味が目で見るのと近い状態で撮影できます。自然光で撮影するときのポイントは次の3つです。
自然光で撮影するときの3つのポイント
(1) 撮影場所は日中の窓際で
晴れた日や薄曇りの明るい日中の窓際など、家の中に自然光が入る明るい場所に置いて撮影します。自然光だけで、十分な明るさを確保できる場所が理想です。
(2) 家の中の照明はすべて消す
自然光で撮影するときは、室内の照明はすべて消すのが基本。蛍光灯やLEDなどの人工光は、自然光とは光の色が違います。2つの種類の光が交じることで、写真の色味がきれいに出づらくなってしまうのです。初心者ほど、シンプルに自然光だけで撮影するのが、映える写真を撮るコツです。
(3) レースのカーテンで光をやわらかく
窓から差し込む直射日光が強すぎるときは、レースのカーテンなどで光を遮ってみましょう。自然光でも強すぎると写真の色がきつくなり、ギラついた固い印象に。薄いレースのカーテンが1枚あるだけで、花に差し込む光がぐっとやわらかくなり、自然な印象に仕上がります。
NG(1)蛍光灯で撮影する
自然光ではなく蛍光灯の下で撮影すると、青白い光が花の色に混ざり、青みがかった沈んだトーンに。天井にある蛍光灯は、上から光が当たることで、花の立体感や細かいディテールが目立たなくなってしまいます。また、蛍光灯だとコントラストが強くなりすぎるのもNG。
NG(2)フラッシュで撮影する
明るさが足りないからといって、フラッシュを使うのはNG。フラッシュは正面から強い光を当てるので、一部にだけ光が当たり、花がのっぺりした印象に。スマホのフラッシュ機能はオフにして、自然光が入る場所で、やさしい光を活かして撮影するのがポイントです。
一番きれいに撮れる自然光と花の位置関係は?
自然光で撮影するときに気をつけたいのが、「スマホ・花・光」の位置関係です。初心者が自然光で撮影するときに最もおすすめなのは、横から光がさす「サイド光」です。
初心者におすすめの「サイド光」
初心者でも、自然光を活かして花を美しく撮れるのが「サイド光」です。撮影するときは、自然光が横から当たるように花を置き、場所や角度を調整しましょう。自然な立体感と色味が出て、花が生き生きと見える仕上がりに。
※明るさが足りないときは、スマホの画面上で一番暗い場所をタップすると、暗い部分に合わせて自動的に明るさを補正してくれます。使用しているスマホの機種によります。
露出補正が必要な「逆光」は初心者に不向き
花の向こう側から光がさしこむ「逆光」。そのまま撮影すると手前が影になってしまい、花が暗くなってしまいます。
カメラの露出補正を使って明るさを調整すると、ふんわりときれいに仕上がりますが、スマホ撮影の初心者にはやや難易度が高くなります。撮影テクが上達してから、挑戦してみてもいいでしょう。
立体感がなくなる「順光」
カメラを構える自分の背後から自然光が当たるのが「順光」。太陽を背にすることで、自分や窓枠などの影が不自然に映り込んでしまいます。花に強い光が当たるため、色が強く出すぎて人工的な印象に。
+αテク 白い紙をレフ板代わりに
「サイド光」だけで明るさが足りないときは、紙袋やコピー用紙など、白いものを立ててレフ板代わりにしましょう。光がさす方向に向けてレフ板代わりになるものを置きます。「サイド光」が反射して花に当たるように角度を調整すると、明るさが足りない場所でも写真全体がぐっと明るくなります。
花を撮影するときは花びんの周りを片付けて、スッキリした空間をつくることも忘れずに!
今月のお花「ガーベラ、カーネーション、スカビオサ、ポリシャス」
みなさんにおすすめしたい「今月のお花」はこちら。ボリュームのある花びらが印象的なガーベラ(白)、母の日でおなじみのカーネーション(ピンク)、小さな花が集まって一輪の花のように見えるスカビオサ(赤紫)、深い緑色が特徴のポリシャス(グリーン)。予算900円程度。
ガーベラ…花の色や咲き方の種類が豊富で、一年中、生花店に並ぶ人気の花。そのときの気分や好みで選べます。茎が空洞なので、水につかる部分が多いと腐りやすくなります。茎が5cm程度つかるくらいの少なめの水に活けて、長く楽しみましょう。
カーネーション…5月の母の日にプレゼントとしてもポピュラーで、この時期は生花店に多くのカーネーションが並びます。印象的なフリルの花びらは、ほかの花とも相性が抜群。活けるときは、茎の節を折ったり、カットしないように注意して扱います。
スカビオサ…別名「西洋マツムシソウ」といわれ、最近、人気上昇中の花。小さな花が丸く集まって、ユニークな形でボリューム感のある一輪の花のように見えます。小さな花が次々と咲いていく様子も楽しいですね。
ポリシャス…1本にたくさんの葉っぱがついている常緑樹。濃い緑と葉のボリューム感が花を引き立てます。
撮影/安部まゆみ 取材・文/工藤千秋 イラスト/木波本陽子
ドライフラワーにした好きな花・植物を束ねて吊るす「スワッグ」。家にひとつあるだけで空間がオシャレになる、スワッグ作りの基本とコツを紹介します。
ハーブというと料理に使うというイメージですが、実は活けて飾るのもかわいらしくておすすめ。香りと清涼感が心地よいハーブを、センスよく飾るコツをご紹介します。