会う度にイライラ、モヤモヤ。「モンスターママ友」タイプ別攻略法
日々感じるストレスの原因は、ほとんどが“人間関係”によるもの。そんな面倒な人づきあいをラクにする新連載がスタート。メンタルアップマネージャ(R)の大野萌子さんが、ストレスフリーに生きるためのテクニックをアドバイスします。第1回は、読者アンケートで断トツのお悩みだった「困ったママ友」との付き合い方です。
「ママ友」って、なぜストレスなの?
そもそもママ友とは、学生時代から気の合う友だちとは全く別のもの。昔からの友だちは価値観や趣味が合うといった理由で親しくなり、ときには本音でケンカもできる相手です。
一方、ママ友は「子ども同士が友だちだから」「学校の情報共有のため」といった理由で親しくなりますが、あくまで「子どもありき」の付き合い。本来の友だちではないので、価値観が合わないことが多く、ストレスを感じやすいのです。ですが、ママ友との関係は子供の成長と共に薄れていくもの。「一生、付き合う友だちではない」とどこか心で割り切ることで、お互いにちょうどよい距離感がつかめるでしょう。
5タイプ別 こんな「ママ友」には要注意
あなたがストレスに感じているのは、どのタイプ? よくいる“モンスターママ友”を5つにタイプ分けしてみました。
タイプ(1) 文句ばかりの「クレーマータイプ」
口を開けば、学校の先生への文句、夫や姑への不満、他のママ友の悪口のオンパレード。最初は「うん、うん」と聞いていても、ネガティブオーラ全開の会話にストレスがMAX。とはいえ、子ども同士が友だちだと、無視することもできず、会うのが憂うつになります。
「クレーマータイプ」攻略法
「クレーマータイプ」は、「私は悪くない、相手が悪い」と「他罰的」に考えます。イライラするのも、ものごとがうまくいかないのも、全て「人のせい」という被害妄想から抜け出せません。それに合わせると、同じ仲間だと思われてさらなる“ネガティブ沼”に引きずり込まれます。どんな悪口にも同調せず、「大変ですね」と終始、クールに対応するのが無難です。
タイプ(2) 依存傾向の「お子ちゃまタイプ」
いつでも一緒に行動をしたがる「お子ちゃまタイプ」。どんなイベントでも、「当然、参加よね!」という押しの強さや、止まらないLINE連絡にうんざり。他のママ友と親しくすればヤキモチを焼き、邪魔をしてくるなど、小学生が「一緒にトイレに行く」ような依存した関係を求めてきます。
「お子ちゃまタイプ」攻略法
「お子ちゃまタイプ」は、他人との境界線があいまいで、自分と他人が区別できません。淋しがり屋なので、少しでも同調してくれる人を見つけると、“依存度”がエスカレート! あいづちは、「ふ〜ん、そうなんだ」と受け流すのが鉄則。距離を置くような印象を与えましょう。
また、「当然、OKよね」というノリで誘われても、「その日は無理なの」ときっぱり断わることも必要。理由を聞かれたら、「予定があるので」と逃げ切りましょう。下手に断る理由を付け加えると、「都合に合わせるよ」といった面倒な展開になることがあります。
タイプ(3) ウワサ話が大好きな「スピーカータイプ」
本当かどうかもわからない話を広めまくるのが「スピーカータイプ」。人の家の事情というようなプライベートな話も、お構いなし。なんでも大げさにウワサ話にしてしまいます。聞きたくないことを聞かされるのもうんざりだし、一緒にいると自分までウワサ好きに見られてしまうことに……。
「スピーカータイプ」の攻略法
「スピーカータイプ」は、人から注目を集めたいという強い「承認欲求」を持っています。ウワサ話は仲間をつくるための手っ取り早い手段。一緒に話すことで、自分のテリトリーを守っています。
その場にいるだけでウワサ話の悪口仲間とみなされるので、できるだけ近づかないことが、最大の防御。場を離れることが難しい場合は、ウワサ話を聞かされても同意しないこと。「そんなことがあったんだね」と、相手の言ったことを受け止めるのみにしましょう。
タイプ(4) やってくれて当然の「女王様タイプ」
自分以外の人がやってくれて当然という態度の「女王様タイプ」のママ。気がつくと、“女王様”のひと声で、子どもの送迎、イベント時の車担当もさせられ、集まるときはいつもわが家……。思い切って「次はお願い」と言っても、適当な理由をつけて断られるので、一層気持ちがモヤモヤします。
「女王様タイプ」の攻略法
「女王様タイプ」にとって、人づきあいは“損得”が判断のポイント。そもそも「ギブ&テイク」の発想がありません。プライドが高く、「やってもらって当たり前」と思っています。心の中では相手を見下しつつ上手に甘え、面倒なことは人に押し付けます。
いいように使われないためにも、強い態度でイヤなことは断ること。例えば子どものお迎えを頼まれたら、「途中で寄るところがあるので、ごめんなさい」と相手がゴリ押しできないように断りましょう。はっきりした態度を複数回続けることで、「この人は言うことを聞いてくれない」と認識し、向こうから見切りをつけてくるでしょう。
タイプ(5) おせっかいな「なんちゃってヒーロータイプ」
「自分のやり方が一番」という絶対的な自信を持ち、子育てや家事のやり方を押し付けてくるのが「なんちゃってヒーロータイプ」。価値観の押し売りにうんざりしているのに、「私がいいことを教えてあげた」と思い込み、常にそうした自分に酔っています。
「なんちゃってヒーロータイプ」の攻略法
「なんちゃってヒーロータイプ」は、「誰よりも自分が正義」と思い込んでいます。自分のおせっかいで、相手が迷惑しているなんて想像すらしていないはず。「善意の押し売り」ほどやっかいなものはありません。さまざまなおせっかいをされたり言われたりしても、「うちはやり方が違うから~」と逃げるが勝ちです。
「モンスターママ友」から心を守る「お付き合い3カ条」
(1) NGワードは「そうだよね」「わかる~!」
“モンスターママ友”に「わかる~!」といった「同感」を示すあいづちはNG。「自分を理解してくれる人」と思われて、どっぷり依存されてしまうかもしれません。「依存」と「攻撃」は表裏一体。依存していた相手が自分の思うように行動してくれないとなったら、激しい攻撃の対象にされてしまいます。愚痴や悩みごとを言ってきても、あくまでも「そうなんだ」と答えるにとどめましょう。
(2)「きっぱり断る」のもコミュニケーション
誘いを「断る」=「相手を拒絶すること」ではありません。断ることへの罪悪感を断ち切り、イヤなときははっきり断ることが肝心です。あいまいな返事をすると、かえって自分を追い詰める結果に。「その日は都合が悪くて〜」と言えば、「じゃあ、別の日で調整しよう」と提案されたり、「時間が見えない」と答えたら、「遅れてきても大丈夫」と言われてしまったり。他人の気持ちがわからない“モンスターママ友”にはあいまいな返事は通用しないと覚えておきましょう。
(3)最初から親しくなりすぎない
「モンスターママ友」は、妙に人懐っこいのが特徴です。初対面の場合は、相手がどんな人か見極めるまでは、二人で親しく行動するのは避け、適度な距離感を保つのがポイント。初対面にもかかわらず、プライベートな家族の話を赤裸々にして、オープンな雰囲気を醸し出してきたら要注意。つい心を許してしまうと、こちらの事情もあれこれ詮索し始めます。
また、過度な親切にも要注意です。「こんなにしてもらっているから」と、つい警戒心をゆるめてしまい、相手のペースに飲まれやすくなります。
みなさんの周りにも、ご紹介した“モンスターママ友”はいますか? モンスターママ友”は、自己中心的でプライドが高く、マウンティングしがち。でもそれは、自分に自信がなく、自己肯定感が低いことの裏返しです。タイプをよ~く把握して、ストレスフルなママ友づきあいから抜け出しましょう!
取材・文/工藤千秋 イラスト/地獄カレー
[ 監修者 ]