「愚痴が多い人」の特徴は?ストレスなしで上手に付き合う方法
職場の人やママ友で、いつも文句ばかり言ってくる人はいませんか? そんな周囲にいる「愚痴の多い人」をうまくかわして、ストレスなく付き合える対処法を紹介します。
目次
あなたの周りの人はどれ?5タイプに分かれる「愚痴が多い人」
メンタルアップマネージャ(R)の大野萌子さんに人間関係でストレスをためない方法を教えてもらうこちらの連載。第20回目のテーマは、「愚痴が多い人との付き合い方」です。
口を開けば、愚痴や文句ばかり言っている…。身近な人間関係の中で、「愚痴の多い人」はどこにいってもいるものですよね。延々と続く愚痴に付き合っていると、うんざりしてこちらもネガティブな気分になります。
いつも愚痴ばかりの人とはできれば距離をおきたいけれど、付き合わざるを得ないということも。そこで、まずは相手がどんなタイプかを分析して、対処法を考えることが大切です。「愚痴の多い人」の特徴は、次の5つのタイプに分けられます。
(1) 仲よしこよしタイプ
孤独を極端に恐れる寂しがり屋。自分に同意してくれる仲間に囲まれることで、安心感を得ようとします。愚痴を言うことで、聞いてくれる相手に同意や同情をしてもらい、自分の味方になってもらおうと考えます。
(2) 被害妄想タイプ
ものごとや状況を悪く捉えがちでネガティブ思考なのが、このタイプ。客観的に考えることができずに、いつも「自分ばかりが損をしている」と思いこみます。「どうせ、私の言うことはわかってもらえない」というのが口ぐせなのも特徴です。
(3) 逆ギレタイプ
いつも何かに「怒り」を感じていて、ちょっとしたことで必要以上に怒ったり、愚痴っぽくなったりします。怒りの根源にあるのは、日常生活が自分の思う通りにならないことへの不満。その不満のマグマが、日々のさまざまな場面ですぐに爆発してしまうのです。
(4) マウンティングタイプ
プライドが高く、自分の方が優位であることを、愚痴を言うことで周囲にアピールしようとします。このタイプは、過去の成功体験をいつまでも引きずるのも特徴。そのため、自分の考え方ややり方以外を受け入れられず、あれこれ愚痴を言ってきます。
(5) 何でも気に入らないタイプ
自己肯定感が低く自分に自信がないのを、愚痴ることで誤魔化そうとします。愚痴や文句を言うことで周囲をおとしめ、自分が正しい、優れているという自信を得ようとしているのです。
5タイプに分けて解説しましたが、これらの愚痴っぽい人に共通するのは、精神的な孤独感です。人に認めてもらいたい、自信を持ちたいという気持ちが強く、それがやたらと愚痴につながっているのです。
特にやっかいなのは、「逆ギレ」「マウンティング」「なんでも気に入らない」タイプ。愚痴が他人に対して攻撃的な文句になりやすく、付き合い方に注意が必要です。
いつも人から愚痴や悩みを聞かされて、後から心も体もぐったりしてしまう……。そんな「聞き疲れ」で悩んでいませんか? 聞き疲れしないための「5つのコツ」をご紹介します。
愚痴でイヤな思いをしないための4つの対策
「愚痴が多い人」から一方的なストレスを受けないようにするには、具体的にどのような心がけをしたらいいのでしょうか。精神的に疲れないためにも、次の5つを参考に人間関係を見直してみましょう。
(1) 物理的に距離を置く
人間関係のストレスから解放されるために最も有効なのは、相手から離れることです。まずは、マイナスな話を聞く機会を極力減らす方法を考えてみましょう。友だちならば会う頻度を減らす、職場の同僚や上司であれば必要最低限の会話にとどめる、席を離すなど、相手と物理的に距離を保つようにします。
(2) 相手の話には薄〜く反応するだけにする
愚痴を言う人は、「本当にそうだね」「大変だったね」など、同調してくれる反応を待っています。期待通りに反応すると、「この人は思い通りの言葉を返してくれる」と思われ、格好のターゲットに。「また愚痴が始まった」というときは、あえて反応を薄めに返すこと。「ふーん、そうなんだ」「へえ〜」と相槌を変えてみると、「この人に話してもつまらない」と感じるはず。愚痴に捕まることも減っていくでしょう。
(3) 相手に余計な情報を与えない
愚痴を言われたとき、「その件はこうだったよ」とか「◯◯さんはこう言っていた」など、相手が知らない情報を伝えるのは逆効果。話題を深堀りすることになり、詳しい情報を探られ、どんどん巻き込まれてしまいます。愚痴に対して何か伝えるべきことがあったとしても、「必要最低限の連絡事項のみ」で十分。伝えるべきことを伝えたら、あとは会話を終了させることに集中を!
(4) 誠実に対応しようと思わなくていい
聞き上手さんは、「なんとかしてあげたい」「アドバイスしてあげよう」と考えがちですが、無理をする必要はありません。誠実に対応しようとすると、どんどん愚痴を聞くはめになり、ストレスが増すことに。そもそも相手は、「愚痴や文句を言うこと」で憂さ晴らしをしているだけ。親身になるのもほどほどにして、クールな対応を。
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愚痴を聞くことは、自分の心のダメージに
顔を合わせるたびに「愚痴」を聞かされては、元気を吸い取られて疲れてしまいます。人の愚痴を聞くことは、思った以上に心にダメージを与えます。ストレスのない、安定した精神状態を保つために、自分とは関係のない愚痴からは離れるようにしましょう。
また、ストレスになりやすいSNSは、すぐに既読や返信をせず、時間をおいて反応を。仕事や育児、家事などを理由に、話し相手になるのを上手に断るのも処世術です。余計な愚痴を聞かされるストレスから開放されて、自分の心が一番元気でいられることを大切にしてくださいね。
取材・文/工藤千秋 イラスト/地獄カレー
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