減塩の新しい考え方“かるしお”に注目!
“かるしお”とは、国立循環器病研究センター(以下、国循)が推奨する「塩をかるく使って美味しさを引き出す」減塩の新しい考え方。国循では、食生活改善の啓発のため「かるしお認定」や、減塩レシピの書籍化、料理教室などを行っています。今回、からことWebでは「かるしお事業推進室」の竹本さんと河口さんが各所に取材したレポートをご紹介します。 ※"かるしお"は国立循環器病研究センターの登録商標です。
目次
「かるしお認定」とは
「かるしお認定」は、減塩はもちろん、循環器疾患・予防への対応を考えたおいしい食事「かるしお」生活を広めるために、国循が行っている認定制度です。「かるしお認定基準」に基づいて、申請のあった定食や加工食品、調味料など減塩食品の審査を実施し、基準を満たした製品に対して「かるしおマーク」の表示を認めています。
※「かるしおマーク」は登録商標です
かるしお認定制度
「かるしお認定商品」売り場の店長インタビュー
「かるしお認定商品」が陳列されている売り場が、全国で続々と誕生しています。今回、3つの店舗の店長に、国循の「かるしお事業推進室」の竹本さんがインタビューしました。平和堂 フレンドマート健都店
かるしお竹本さん かるしお認定商品を陳列するきっかけは?
麻川さん 健都のまちづくりコンセプトから、健康的な商品、とりわけ減塩に特化した品揃えを充実するために導入しました。
かるしお竹本さん 他の店舗にない特徴や工夫店は?
麻川さん 健康的な商品を見つけやすいよう配置やPOPを分かりやすくしたり、クッキングサポートコーナーではかるしお商品を使った減塩メニューを試食体感していただけます。
かるしお竹本さん 2020年1月に作られた"かるしお"の特設コーナーの反響は?
麻川さん 期間を通して順調に販売する事ができました。試食コーナーではかるしお商品を使用した減塩メニューがおいしいと大変好評でした。
かるしお竹本さん お客様からの反応は?
麻川さん 実際に食べてみて、ご家庭の調味料をかるしお商品に置き換えたというお客様もいらっしゃいました。多くのお客様から「予想していたよりもおいしい」とのお声を頂戴しています。
かるしお竹本さん 今後あったらいいと思う認定商品は?
麻川さん 和食用の調味料は大変充実しているのですが、今後は洋食や中華向けの商品も期待しています。より多くのお客様に楽しくご利用いただきたいですね。ウエルシア薬局 ウエルシア吹田建都店
かるしお竹本さん かるしお認定商品を陳列するきっかけは?
田中さん 健康につながる情報の発信拠点として、この地域に住んでいるだけで健康になれることを目的に、ドラッグストアとして出来ることは何か?を考えました。
かるしお竹本さん ドラックストアならではの、かるしおコーナーの特徴や工夫点は?
田中さん 店舗に勤務する管理栄養士や栄養士の顔写真を掲示したり、手書きのPOPを制作したり、わかりやすい資料等を準備しました。また当社の強みである「接客」を活かすために、商品について聞きやすく、相談しやすいようにしました。
かるしお竹本さん お客様からの反応は?
田中さん 近くのドラッグストアにはない商品で興味があったので、おもわず購入してみました。」とか「塩分が気になるけど、実際にどれを選んだらよいかわからなかったから、こういう売り場があって助かった。」といったお声を頂戴しています。
かるしお竹本さん 今後あったらいいと思う認定商品は?
田中さん 醤油や冷凍食品があったらいいなと思います。
光洋ショップ-プラス 吹田市民病院店
かるしお竹本さん かるしお認定商品を陳列するきっかけは?
妹尾さん 塩分が控えられた商品は、院内売店に適していると感じ、販売することにしました。
かるしお竹本さん 吹田市民病院の売店ならではの、かるしおコーナーの特徴や工夫点は?
妹尾さん 売店を利用されるお客様に手に取っていただきやすいよう、入口入ってすぐに設置しています。
「かるしお認定商品」の開発エピソード ~定食編~
「かるしお認定商品」には「定食」の部門があります。食塩2g未満で600kcal、野菜150g以上等の 基準をクリアしつつおいしい献立にする工夫を、国循の「かるしお事業推進室」の河口さんが2つのレストランに取材しました。長野市民病院 院内レストラン「クロスカフェ」
かるしお河口さん かるしお認定で「定食」を申請したきっかけは?
岩崎さん 当初は、当院の人間ドックを受診した方に健康診断の機会に食生活へ関心を持ってほしいとの思いから減塩定食の提供を始めたのですが、あまり多くの方に選んでいただけませんでした。そこで、味、品質ともに第三者に評価をしてもらい「ブランド化」を行うことで、より多くの方に関心を持ってもらえるのではと考え、かるしお認定の申請を行いました。当院院長の「ずっと健康でいてほしい!!」という願いを込めてご提供しています。
かるしお河口さん メニュー開発で苦労した点は?
岩崎さん 単なる減塩食としてではなく、おいしさと品質を維持したまま、1年を通じてご提供できるメニューを作ることです。レストランを運営する会社(創備)の料理長がメニューを作成し、当院の保健師や幹部メンバーで試食を行い、味、品質(食材)、見栄え等について意見を出し合い、改善を図りながらメニューを作り上げました。創備と病院が協同で開発するという新しい仕組みができたことが大きな財産になりました。第1弾、第2弾に続き、第3弾についても検討していきたいと考えています。
かるしお河口さん お客様からのお声は?
岩崎さん 「減塩食とは思えないほど味がしっかりかりしていておいしい。」「減塩食のイメージが変わった。」「家庭でも作れるようレシピを教えてほしい」といったお声を頂戴しています。また、創備が力を入れている器も「高級感がある」と好評です。
かるしお河口さん 今後「定食」をエントリーされる企業さんへ一言お願いします。
岩崎さん 私たちが「定食」を認定されて良かったと思う点は、減塩食=病院食というイメージを変える効果があったことです。また、従来とは違った〝引き算の調理法〟を行い、極力シンプルに素材そのものの味を引き出すようにメニューを考えたことで、他のメニュー作りにも役立ちました。地域で広くメディアにも取り上げられたので、職員のモチベーションアップにもつながりました。
阪急産業「ヘルシーフィールドキッチン KENTO」
かるしお河口さん かるしお認定で「定食」を申請したきっかけは?
齋藤さん 食に対するヘルシー志向が高まる中、そのニーズに応える取り組み方を模索している時に「かるしお」に出会いました。おいしさの追求と減塩による健康への気遣いが私たちの思いと同じであり、かるしお認定をレストラン「ヘルシーフィールドキッチン KENTO」の「定食」として取得しようと考えました。
かるしお河口さん メニュー開発で苦労した点は?
齋藤さん 定食全体の合計でかるしお認定基準をクリアするために、食材や調味料の選定、0.1g~1g単位の使用量調整、油(脂)を減らす、食材に味を染み込ませる調理法の研究などから始め、薬味や香辛料で味にメリハリを出す工夫をしながら微調整を繰り返し、仕上げていきました。塩分だけでなく、定食全体で栄養バランスに優れ、また食感や見た目も楽しんでいただけたらと思います。
かるしお河口さん お客様からのお声は?
齋藤さん 「塩分やカロリーが控え目なのに、出汁を活かして素材そのものの旨味を上手に引き立てていてとてもおいしい。」「野菜がたくさん使用されていて、香辛料や柑橘類を上手に使って塩味を抑えてあり、おいしい。」など嬉しいお声をいただいております。多くの方からヘルシー感のある定食として、好評です。
かるしお河口さん 今後「定食」をエントリーされる企業さんへ一言お願いします!
齋藤さん レストランで提供する「かるしお定食」はまだ全国的にも珍しく、わざわざ遠方から来店されるお客様がいらっしゃるほど。お店の看板メニューとしての存在感も十分あり、当店では集客の要となるメニューにまでなりました。今後も日本のたくさんの場所で「かるしお定食」が食べられるように、1店舗でも多くの取り扱い店舗が増えることを願っております。
お役立ち情報
アイデアレシピ
たらのかるしおベーコン巻き
かるしおPOP
かるしおPOP
「かるしお事業推進室」からのメッセージ
国立循環器病研究センター「かるしお事業推進室」の竹本さんと河口さんから、メッセージをいただきました。
「まだまだ大変な時期ではありますが、お家で楽しく"かるしお"を取り入れて、毎日の食事と健康に役立てていただければ嬉しいです。かるしおHPからも新しい情報を随時発信していきますので、ご期待ください!」
かるしおプロジェクト | 国立循環器病研究センター – NCVC
かるしおプロジェクトは、国民の循環器病予防のための食生活改善を目的に、減塩の普及活動、レシピの紹介、かるしお認定制度、お料理コンテスト、イベント活動などを行っています。
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